チュートリアル兼サポート兼裏ボスやってるタイプのお兄さん   作:ゲガント

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宣言通り、SV編からです。
形式としてはゲーム本編に適度に絡ませながらキャラとのやり取りを書いていく予定です。




それでは、どうぞ


パルデア編
邂逅


「あれ、クラベルさん?」

 

パルデア地方、そこにあるオレンジアカデミーの制服を身に纏って初めての相棒となるポケモンと選んだアオイとハルト、その2人と共に改めて御三家ポケモンを譲り受けたネモ、そしてそれを見守るクラベルの元に一人の若い男の声がかかった。

聞き覚えのない声を不思議に思った少年少女は反射的に、その声の主に心当たりがあったクラベルは少々驚いたようにそちらを見やった。

 

「おや、アンラくんではないですか。到着は数日後と聞いてましたが……」

「どーも、お久しぶりです。いやぁ、パルデアに来るのは久々ですから、事前に色々と回ってみようかと歩き回っていたらここまで来てしまって」

「成る程、貴方らしいですね」

 

気安い挨拶を交わし談笑するクラベルと青年……アンラ。久々似合った事で会話が弾む2人だったが、

 

「所でこちらの少年少女は?」

「そういえば初対面でしたね。彼女はネモさん、オレンジアカデミーで生徒会長を務めています。そしてコチラの2人はアオイさんとハルトくん、今年度から転入することとなった子達です」

「ネモです!」

「ア、アオイです!」

「ハルトです」

「あ、やっぱこれ制服でしたか。いやぁ〜、町中で見かけた似たような格好した人の年齢層がてんでバラバラだったものだから何かしらの祭りでも開催してたのかと思ってたけど……そういやオレンジアカデミーの入学年齢って決まってなかったっけか。や〜、うっかりうっかり」

 

そう言って後頭部を掻いていたアンラだったが、自身がまだちゃんと名乗って無いことを思い出し姿勢を正す。

 

「っとと、挨拶もなしに捲し立てて申し訳ない」

「皆さんには先に紹介しましょう。コチラ、今年度オレンジアカデミーの臨時講師として来てくださったアンラくんです」

「どーも、アンラです。クラベルさんとは研究者時代からの知り合いでね、アカデミーでは生物学とバトル学の補助、そんでもって希望者にバトル学の応用を教える予定だ。研究の傍らにはなるがよろしく頼むよ」

 

白衣を兼ねたようなコートを身に纏うアンラは妖しいながらも優しく微笑み、ヒラヒラと手を振りながらそう告げた。

唐突に現れた人物に戸惑いを覚えていたアオイとハルトだったが危険な人では無いことは十二分に理解したようでおずおずと抱いた疑問を尋ねてくる。

 

「研究、ですか?」

「あぁ、私は旅をしながらポケモン博士をしていてね、専門は『ポケモンの特性』と『風土によるポケモンの変化』だ。気になる事があったら何時でも聞きに来てくれ」

「まだ若そうなのに博士って凄いですね!」

「君達みたいな元気ハツラツな若者に比べれば私なんてただのおじさんだよ。今もバリバリフィールドワークやってるけど、最近は筋肉痛が怖くてねぇ」

「おじさんだなんて、そんな風には全く見えませんけど……」

「あっはっは、嬉しいこと言ってくれるじゃないか少年」

 

自身を年寄りのように語る青年に思わず訝しげな視線を向けてしまう少年。

事実、アンラの外見は眼帯と若干ハイライトが薄い目が目立つがギリギリ飲酒が可能な位の年齢の物で、おおよそ「おじさん」という言葉とは無縁な程に若々しかった。

そんな奇妙な状況に微妙な間が生まれようとしたその時、それを一刀両断する存在が1人。

 

「はいはーい!アンラ先生!その腰についてるのはモンスターボールですよね!?ポケモンバトルしませんか!?」

「おや、キミはポケモンバトルが好きなんだね。私としては構わないが……」

「ん"ん"ッ……ネモくん、確かにアンラくんとバトルしたいという気持ちは分かりますが、それよりもアオイくんとハルトくんの案内をするが先でしょう」

 

目を輝かせるネモに詰め寄られるアンラが頬を掻きながら横にチラリと目線を向ければ、意図を察したクラベルがすかさず咳払いで注目を集める。

 

「あ、確かに……でもやりたいなぁ」

「ふーむ……ならそちらは3人同時にかかってくる、というのはどうだい?こちらは強いポケモンを出させて貰うが」

「ホント!?」

「わ、私達もですか?」

 

事の次第を見守っていたアオハルの2人は蚊帳の外だと思っていた状況でいきなり名指しで呼ばれたことに目を白黒させて驚いていた。

 

「アンラくん、どういう意図でしょうか?」

「話を聞く限りネモちゃんは兎も角この2人はまだトレーナーになったばかりでしょう?いきなり野生のポケモンとバトルするよりも今ここで慣れて貰った方が良いと思うんですよ」

「ふむ……確かに、一理ありますね。でしたらお願いしても?」

「ええ、承りました」

 

クラベルを納得させたアンラは改めて3人に向き直る。

 

「まぁそういうわけだハルトくんにアオイちゃん、初めてのポケモンバトルがレイド形式になるのは申し訳ないが存分に楽しんでくれ」

「「は、はい!」」

「私も参加していいんですか?」

「そうだね、ネモちゃんには2人の先導をして欲しい。キミ、相当強いトレーナーみたいだしこれぐらいは余裕だろう?」

「わっかりました!!じゃあ早速下のビーチに行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

「へぇ、立派なバトルコートだ。造りもしっかりしてる」

「では審判は私が務めましょう。両方共、準備はよろしいですね?」

 

ネモの実家が有するビーチに作られたバトルコート、その上でアンラは3人と相対するように立っていた。

アオイとハルトは初めてのポケモンバトルに緊張しながら、ネモは初めて戦う相手にワクワクしながらモンスターボールを構える。

 

「やるよ!ニャオハ!」

「ンニャアッ!」

「いくぞ!ホゲータ!」

「ホゲッ!」

「さぁ、楽しもうね!クワッス!」

「クワックワッ!」

 

3人の少年少女が、新たに仲間となったポケモン達を繰り出す。

パートナーの声を受けたポケモン達もやる気十分といった様子だ。

それを見て微笑んだ青年は応えるようにモンスターボールを手に取り1体のポケモンを繰り出した。

 

「さぁバトルの手解きだ。よろしく頼むよイエッサン」

「イエッサ〜」





アンラの外見のイメージは「よふかしのうた」の「鶯餡子」を男体化して眼帯を追加した感じです。
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