東方奇才伝   作:サンダーボルト

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気が早いですが、紅魔郷後のストーリーはどうしましょうかね。ちょっとした番外編を挟んだ後の展開を考え中…。
活動報告に候補を書いておきます。どのみち全部やりますが、先にこれが見たい!というのがあったらご一報下さい。


派手な爆発、負けの元

~美鈴サイド~

 

 

私は今、非常に困惑しています。何故なら…

 

 

「行けー!すっすめー!」

 

「あ、危ないよチルノちゃん…」

 

「わはー♪」

 

 

私の友人が、私を締め上げた怪物と遊んでいるからです。

 

レヴァンさんは確か、サンドワームと呼んでいましたね…。で、私を解放した後、地中に潜ったかと思いきや、また現れました。

 

思わずまた構えてしまったんですが、いつまで経っても何もしてこないので、戦う意思はもう無いと判断したんです。その後、勇敢にもチルノちゃんがサンドワームの頭に乗っかって遊び始めました…。大ちゃんはちょっと怯えているし、ルーミアちゃんは周りをパタパタと走り回っています。ほのぼのしてるようなそうでもないような…。

 

そして驚くべき事に、チルノちゃんを乗っけたまま動き出しちゃったんですよね。上機嫌になるチルノちゃんに、それを見て怯えの色が無くなった大ちゃん。ルーミアちゃんも一緒になって遊んでますね。もしかしたら、レヴァンさんが気をきかせて呼び戻したのかもしれません。

 

 

「めーりんも一緒に遊ぼ~!」

 

「いえいえ、遠慮しておきます。私は仕事中ですので」

 

「寝てたのに~…?」

 

「ル、ルーミアちゃん!言っちゃ駄目だよ…」

 

「た、たははは…」

 

 

それを言われると辛いですね…。でも流石に混じって遊ぶ訳にはいきませんよね。まだ博麗の巫女に対する警戒は続いてますから。もし咲夜さんにバレたら……考えるのも恐ろしい…。

 

 

「ん~?どうしたんだ~?」

 

 

チルノちゃんの声で我に返ると、サンドワームが動きを止めて森の方を向いていた。そちらに視線を移すと、2つの影がこちらに向かって飛んでくるのが見えた。やれやれ…もう来ましたか。

 

 

「お、あれはサンドワームじゃないか!レヴァンの奴、本当に紅魔館に来たんだな…」

 

「はあ……異変解決は私の仕事だってのに…」

 

「霊夢がぐーたらしてたからレヴァンが先に来ちまったんだろ!慧音だってカンカンだったぜ!」

 

「うっ……」

 

 

何故か頭をさすりながら降りてきた博麗の巫女、博麗霊夢。そして、隣は普通の魔法使いである霧雨魔理沙。

 

 

「その様子だと、もうレヴァンとやりあったみたいだな」

 

「ええ、まあ。この子にしてやられましてね…」

 

 

すっかり大人しいサンドワームを撫でながら、苦笑する。

 

 

「そ。ならついでに私達も通してくれるかしら?」

 

「お断りします」

 

 

何がついでなんだか…。ただ面倒くさいだけでしょうに。

 

 

「うっし、まずは私からな!」

 

「さっさと終わらせなさいよね」

 

「任しとけって!」

 

「言ってくれますね…」

 

 

さて、門番としてのつとめを果たすとしますか。この子達にも、私がただ寝てるだけの妖怪とは思われたくないですからね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

~レヴァンサイド~

 

 

「………チィ!」

 

「アハハハハ!!」

 

 

部屋の扉をぶち抜き、僕とスカーレットの妹は通路へ飛び出す。2本アームを伸ばして動きを封じようとするが……受け止められた。普通の力がアームと同等か……とんでもない怪物もいたもんだ。

 

更にアームを伸ばして攻撃しようとしたが、スカーレットの妹はアームを掴んだまま回りだした。つまりはジャイアントスイングだ。

 

 

「そーれ、ぐるぐる~!!」

 

 

振り回されているせいで狙いがつけられない。こうなりゃ掴まれてるアームから熱線砲を…

 

 

「とんでけー!」

 

 

放つ前に投げられた。通路の突き当たりの扉に激突し、そのまま破壊して部屋の中に突っ込む。アームを地面に突き刺し、何とか勢いを殺して着地する。マジで容赦が無いな…。普通の人間なら何回死んだと思ってやがる。

 

 

「こんなに楽しいの久しぶり!」

 

「そりゃ良かったな…」

 

 

追ってきたスカーレットの妹、良い笑顔で言ってくれるな…。心の底から楽しそうで何よりだ。付き合わされる方はたまったもんじゃないが。

 

周囲を確認すると、さっきの部屋の何十倍も広い。大きい机に椅子が置いてあり、そして見上げる程高い本棚が並んでいる。

 

 

「………ここは」

 

「ここ?図書館だよ?」

 

「そんなの見れば分かる。ここで暴れるのは不味いんじゃないか?」

 

「そーかな?」

 

 

自分の家なのに無頓着だなこいつ…。

 

 

「……まあ別にいいか」

 

「…あはっ♪」

 

 

どうせ他人事だしな…。そう考える事にして構え直す。

 

 

「じゃあいく……えっ!?」

 

「……何?」

 

 

突然、スカーレットの妹の周りが光ったと思うと、次の瞬間には半透明の球体にスカーレットの妹は包まれていた。

 

 

「……騒がしいと思ったら、ここで何をしているの、フラン?」

 

「パチェ…!?」

 

 

やはり、あの時の体力の無い奴がパチェか。

 

 

「あなたはあの時の外来人ね。私はパチュリー・ノーレッジ。レミィやフランからはパチェと呼ばれるけどね」

 

 

パチェって愛称だったのか。危うく僕もそう呼んでしまう所だった。

 

 

「そうか。で、ノーレッジ……あれは何の真似だ?」

 

「ああ、あれは…」

 

「あれは水で出来た結界です!吸血鬼は流水を渡れないという弱点を利用し、妹様を完全に閉じ込めたのです!!」

 

 

僕はノーレッジに訊いたんだがな…。やけにテンションの高い奴がしゃしゃり出てきた。ノーレッジもため息をついている。

 

 

「……この子は私が召喚した小悪魔よ。名前がないから、こぁ、と呼んでいるわ」

 

「どうぞ宜しくお願いします!」

 

「ああ…」

 

 

自己紹介を済ませると、ノーレッジはスカーレットの妹へ向き直る。

 

 

「フラン……部屋に戻りなさい。今はみんな忙しいのよ」

 

「っ!!」

 

 

スカーレットの妹の表情が一気に曇る。ふーむ…誰も遊んでくれないというのは嘘ではないらしい。

 

 

「ノーレッジ、悪いがこいつは僕と遊んでいる最中だ。あれを解け」

 

「……あなた、何を言っているの?このまま続けたら、あなたは死ぬ事になるわよ」

 

 

まあ死ぬようなダメージ受けたがな…。僕が硬くて治るから生きてるが。

 

 

「いいから早く解いてやれ」

 

「……はあ、あなたは知らないようだけれど、彼女は『ありとあらゆるものを破壊する程度の能力』を持っているの」

 

「……だから地下に閉じ込めたと?」

 

「そうよ。その能力は危険だし、フランも上手く使えてないからレミィが危険を避ける為に軟禁したのよ」

 

「そうか、分かった。さっさと解け」

 

「……あなたね…!」

 

 

ノーレッジがイラついたように僕を睨み、片手に本を持つ。

 

 

「実力はあるんだろうけど、調子に乗らないで頂戴」

 

 

本を開いてブツブツ呟いたと思ったら、僕の周囲に光る模様が出現した。所謂、魔法陣というやつか?

 

 

「……これが…」

 

「これが魔法よ」

 

 

 

魔法陣から光弾が降り注ぐ。逃げ場を無くすように配置された魔法陣の攻撃を避けられる筈も無く、僕の視界は光に包まれた。

 

 

 

「……遊びの時間は終わりよ、フラン」

 

 

「………」

 

 

「もう部屋に戻りなさい」

 

 

「………」

 

 

「……あ、あの~、パチュリー様?」

 

 

「何よ?」

 

 

「あれ…」

 

 

「…………え?」

 

 

呆けた顔でこちらを見ているな。まあ驚きはしたが、攻撃が来ると分かりやすいサインがあるなら防ぐのは容易い。アームを展開してバリアを張り、難を逃れた僕を見て驚いているノーレッジ。だが、すぐに次の攻撃を行おうと本を開く。もう勝負は決まっているとも知らずにな。

 

 

「くっ……今度こそ…」

 

「お嬢さん、頭上にご注意下さい?」

 

「……………えっ」

 

 

魔法を詠唱しようと構えてたなら、避けられないよな?あのでっかい机は。魔法攻撃で煙が舞い、視界が悪くなった隙にアームを使って机をあいつ目掛けて投げ飛ばしたのだ。

 

 

「むきゅっ!?」

 

「パ、パチュリー様~!?」

 

 

机の下敷きになって目を回すノーレッジと、それを助け出そうとしている小悪魔。さて、これであの結界も消えて……ないな。中々しぶといな、魔法っていうのも。駄目元でアームを結界に叩きつけてみると、弾けるようにして消えた。

 

 

「……凄い、パチェをあんな簡単に…」

 

「体力無いって分かってたからな」

 

 

スカーレットの妹は信じられないという表情をしていた。かくいう僕も、あっさり倒せて少し驚いているんだがな。

 

 

「さて、思わぬ邪魔が入ったが……まだやるか?」

 

「もっちろん!」

 

 

止めると言ってくれたら楽だったんだがな…。まあ、いい。こうなればとことんまで付き合ってやろうじゃないか。

 

 

 

……お前が閉じ込められていた分、な。




激闘……もとい遊びはまだまだ続く…。
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