俺切空想短編集   作:subレッド

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滲み出す
混濁の紋章

不遜なる
狂気の器

湧き上がり・否定し
痺れ・瞬き
眠りを妨げる

爬行する
鉄の王女

絶えず自壊する
泥の人形

結合せよ
反発せよ

地に満ち
己の無力を知れ‼

破道の
九十

『黒棺』‼‼


地棺セトは離さない

「店長今までお世話になりました!店長の店で働けていなければ僕のデッキはずっと未完成

だった。それにカードより大切な彼女ともう一度話すこともなかった。」

 

「セトさん。私からもお礼を言わせてください。

あの日このお店でファイトしたから茂札さん いえ、普男さんと仲直りできませんでした。」

 

「店長が僕をバイトに雇ってくれたから僕たちはもう一度前に進めます。

それでそんな恩人と言っても差し支えない店長に報告があります。」

 

「普男さんとお付き合いすることになりました。

本日は、お互いの両親と顔合わせが終わりましたのでこのタイミングで報告に参りました。」

 

「「店長(セトさん)。本当にありがとうございました!」」

 

満面の笑みで腕を絡ませながら初々しく報告してくれる天儀さんと普男君。

普男君は大学行っても僕の店で働いてくれるよね?バイトをやめる時に合格したらまた雇って  欲しいって言ってたもんね?

なんで?なんでそんな笑顔で別れの挨拶みたいなことを言うの?

信じてたのに 帰って来てくれるって 結局私はただのバイト先の店長だったの?

僕の時間は君が居てくれたからまた進み始めたのに…

 

なんで君の隣にいるのは私じゃないの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

最悪の目覚めとはこのことだと思う。

最近の僕はどこかおかしい。具体的には()()同級生の子とファイトをしてから

あのファイトは見ているこちらも手に汗握る素晴らしいものだった。

カウンター使い(同じ部活の先輩の子たちはパーミッションって言ってたかな?)との対戦は負担が大きくなって小さなミスが重なったら取り返しがつかないことになる。

そんな状態のなかで普男は一切ぶれることなくプレイを続けていた。カード馬鹿とサレンちゃんやユウキちゃんが言っていたように途中から心底楽しそうな笑顔で

それを見ているのはファイトも含めて楽しかったと思う。

 

そう()()だ。

 

だってその後の感想戦を見ていたら普男君は楽しそうだったし、ファイトしていた天儀さんもメモを取りながら話を聞いていた。

しかしファイト中で普男君が荒れた〈苦渋の運命〉だったかな?をもう一枚入手する方法を相談し始めた辺りから様子がおかしくなっていった。

いや、普男君はいつも通りだったよ?でも話していた天儀さんが一緒に他のカードショップに行ってみませんか?と普男君を誘って。

普男君も乗り気だった。

そりゃ僕の店には最新のカードは中々入らないけど、店長の前で店員が他の店に行くと明言するのは如何なものかな?

さらに先輩も誘おうとする普男君に被せ気味に()()で行くことを強調するのはさ?

ちょっとどうかなと僕は思うのです。

 

その日はモヤモヤしてるだけで済んだけど、普男君が学校で天儀さんといい感じに仲直りが進んでいると少し嬉しそうに報告してくれたときは「良かったね」と言葉少なく言うことが精一杯だった

 

その日から今日みたいな夢を見始めた…

 

「ふわぁ…」

 

「店長 客がいないからといってあくびをするのは気がたるんでる」

 

「あっごめんねサレンちゃん」

 

「というか最近店長上の空すぎる スーパー店員の私が居なかったらこの店ヤバイ」

 

「いやいや!?お客さんがいる時はデッキ相談とか乗ってるよ?

それに店長の仕事は裏方で商品の発注とかも含んでる訳で」

 

「その発注もこの前ミスってた」

 

「うっ!?」

 

「確かに在庫が無くなったパックだったけど今の環境ではそこまで剝かれない。

そんなパックの仕入れの桁を1つ間違えて発注して返品したの忘れた?」

 

「ゴホッ! い、いやあれはその…そう!新弾のパックとのシナジーを考えて多めに発注しておくという経営戦略だよ!」

 

「いや、新弾とシナジーするカードはほぼ無いってこの前のMTGで話してた」

 

グゥ

 

「それに自販機に入れる商品も間違えてて私が直した」

 

ゴホッ

 

「挙句の果てにはカードの値札すら間違えて私とモブに説教された」

 

フツオクン!?

 

「なぜそこでモブの名前に反応する。

そんなことしてる場合じゃない」

 

オッシャルトオリデス…

 

「こんなんじゃモブも私もこの店を辞めて他の店で働くかも」

 

「?!それはダメだよ!!!!」

 

ビクッ「そ、そう。」

 

「あ、ごめんね?急に大声出して…」

 

「びっくりしたけどそれはいい。私はセトの元にいる方が都合が良いけど、モブはお給料と待遇 次第で他の店に行くこともあり得る。気を付けた方がいい」

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

最近は変な夢を見ることが多くて頭が上手く働かないことがあってサレンちゃんに注意されることが増えてきた。

ユウキちゃんにもこの前ちゃんと寝てるのか聞かれたしいつも来てくれる小学生の子たちも遠慮して最近は質問の回数が減ってるなぁ

それに今日のサレンちゃんからの一言

最近はサレンちゃんが尻ぬぐいをしてくれることもあるけど一番多いのは普男君が僕のミスを訂正している。

そういえば最初はミスを発見するたびに確認とか一言声をかけてくれたけど、最近はすぐ修正だけして何も言わないよね?

今考えると普男君の業務負担を増やしているのに何で何も言わないんだろ?

それにバイトが終わって帰るときは誰かと通話しながら帰ってるし

それに偶然聞こえた声から察するに通話相手は女の子だったし・・・

 

もしかしたら普男君はあの天儀さんと他のカードショップに行く予定を立ててる?

でも学校で話せばいいのに普男君のバイト終わりに通話するって

業務形態とか確認して他の店のバイトに応募する準備なんじゃ

そしたら今朝見た夢の通りに・・・

 

「いや、いやだ。

普男君は僕の私のお店のバイトなんだ。お店を辞める時までずっとウチで働いてくれるよね?

私から離れていかないよね?

普男君がウチに居続けてくれるためには他のお店より良い点が必要だ。

まだ完成していないっていうエニグマのパーツを入荷して、キープしておくことができれば。

そういえば〈苦渋の運命〉を欲しがってたよね?なんで発売時期を知っているのか分からない  けどあれがあれば普男君がカードショップで探し回らずに済む。そうすれば私の元にいる時間も 増えていいことばかりじゃない」

 

エウレシスで試験的に未発売カードを取り扱うなら普男君を連れていけば。きっと喜んでくれる

次の冬休みにサレンちゃんも含めて行くなら業務の延長という形をとれる

序でに近くの観光地でデーt・社員旅行をすれば福利厚生にもなる

なんだいいことばかりじゃないか

そうだよ。私の隣にいれば普男君が望むものを全部あげられる

 

だから渡さない 普男君はずっと私の隣に居るんだ 居るべきなんだ

横から来た泥棒猫なんかに

 

ゼッタイニワタシタリスルモノカ

 

 




店長の様子がおかしくなっている時との本人は
「今度の土日に顔を出せばいいんだね?分かった、お昼過ぎには帰るよ
母さん」

ただ母親から電話が来ていただけでした
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