ウマ娘ーー黄金郷への旅路ーー   作:牧場のオヤジ

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この物語はウマ娘の事実改変物語です。

内容が事実と異なる点が多いですので、ご理解くだされば幸いです。

今後とも宜しくお願い致します。


1話〜〜トレーナーを目指して〜〜

 

 

 

 

ウマ娘

その存在を知ることは生まれて直ぐに理解できた。

それは自分の母親がウマ娘だったからだ。そして父親は母の元トレーナーとのこと。

 

中央のトレーナーから身を引いたがトレーナー資格は破棄しておらず、今はちびっ子ウマ娘達(小学生から中学生)のクラブチームの指導を母としている。

 

 

その為か、母の脚は現役時代には遠く及ばないが、ジュニア世代までなら勝てる位の脚を維持していた。

そんな父の指導と母の走りを間近で見ながら自分も何となくターフを駆け始めていた。しかもウマ娘と同じ速さで。

 

 

最初、それを見た父と母は眼が飛び出る位ガン開きしていた。

後々調べるとこれはウマ娘の家庭の男児に見られるウマ娘の血を濃く受け継いだ為、脚力や心肺機能がウマ娘同様の体質になる症状で"ウマ娘バ力症候群"という事らしい。

 

 

この力を身に着けたおかげか、身体は一般人よりは丈夫に、そして大きく育つ恩恵を得た事と、ウマ娘達がどんな感覚で走っているのかを知ることができ、それを父に伝えると流石トレーナーと言ったところか、次々とクラブのウマ娘達の改善点を閃いていく。そうしているうちに、自分が中学生の時には無資格ではあるがクラブチームのサブトレーナーという立場になっていた。

 

 

 

「父さん。父さんみたいにトレーナーになるには何処に行けばいいかな」

 

 

父と同じトレーナーという道へ進みたいと思ったが吉日。練習終わりの帰り道で問いかけた。

 

 

 

『そうか。お前もトレーナーを目指すか。、、、なるなら中央。東京にあるトレセン学園のトレーナー試験を受けるのがいいと思うぞ。だが試験は本当に厳しい。俺のときは100人受けて10人合格者が出るかどうかだったからな』

 

 

「東京のトレセン学園。前言ってた中央トレセンってやつだね」

 

 

『そうだ。北海道から沖縄まで各地方にあるトレセン学園の中で東京の、即ち中央トレセン学園は学園の規模も設備も人材も全てが備わっている。だがここ最近は地方のレースの格が上がって来た事により中央への一極集中は少しずつではあるが緩くなっているが、それでもトレセン学園の頂点は東京だ』

 

 

「そっか。ならやってみようかな。因みに高校在学中に試験が受けられるっていう高校に進学したいんだけど、どうかな」

 

 

『あそこか。、、、父さんはお前の意思を尊重するが母さんが何ていうかだな。母さんの事だからお前が東京に行くなら私も行くなんて言いそうだ』

 

 

 

「それ、なんか本当に言いそうじゃない」

 

 

 

その後も家に着くまで父とのトレーナー談話をしながら帰り、トレーナーになる為に東京に行くと母に伝えたら案の定、想定していた返事が返って来たのはご愛嬌である。

 

 

 

 

そして、高校受験が終わり遂に東京の高校へ出発する日。

駅のホームへ続く改札の前には父と母。そしてクラブチームのウマ娘の娘達。ましてや地元の新聞記者までもが集まり見送りをしてくれた。

地元の新聞記者さんはウマ娘の競技新聞等も手掛けており、ここ最近の父のクラブチームの躍進について取材を受けた時からの付き合いが長い人である。

 

 

「それじゃ。そろそろ特急が来るから。行くよ」

 

 

『あぁぁ。行って来い眞一。お前の力をしてして来い。期待してるぞ』

 

 

『眞一。何かあったら連絡をよくしなさい。ウマ娘の娘達の相談も父さんも母さんも協力出来るから』

 

 

「うん。行ってきます」

 

 

『『『『いってらっしゃい』』』』

 

 

 

 

こうして俺、久浜眞一はトレーナーになる為に東京へと出発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

電車に揺られ東京へと着いた眞一は高校生活を過ごす新たな家へ向かい荷物を降ろす。

既に家具家電関係やこれまでのウマ娘育成関係の資料等は部屋に整理されていた。

 

 

「さて、一人暮らしに一軒家を購入するバカ両親には物申したいが、それより早くいかないとな」

 

 

眞一の為にと両親は東京の物件を片っ端に探した。最低1LDKという一人暮らしには不相応な広さの物件を探していたのである。

眞一は

 

 

「飯を食べる部屋と寝る部屋があれば問題ないよ」

 

 

と、2人に言っていたのだが、

 

 

『だめだ、お前はトレーナーになるんだぞ。トレーナーとして、情報収集と整理、確認する専用の部屋は必須だ』

 

 

『この人の言うとおりよ。眞一、あと私達が東京へ行った時の宿代わりにもなるんだから』

 

 

と言って眞一の要望を切って捨てたのである。

そしてあれよあれよ探した末に、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『面倒だから賃貸の一軒家を契約した』』

 

 

 

 

 

 

となったのであった。

 

 

ひとまず荷物を置いた眞一は直ぐに自宅を出る。

再度電車に乗車し、目的地の最寄駅を降りた眞一は時計を確認する。

 

 

「まだ、間に合うな」

 

 

改札を出て目的地へと向かう。早歩きで少々歩くと本日の目的地へとたどり着いた。

 

 

「ここが、東京競バ場か」

 

 

眞一が着いた目的地、それはウマ娘達が競い合う聖域、競バ場であった。

東京競バ場は中山、京都、阪神、中京と並ぶGⅠレースの開催地だ。

因みに今日は学園の練習として開放されている。

 

 

暫く入口で待機していると、場内からこちらに向かい勢いよく駆けてくる人影が迫ってくる。

 

 

『謝罪!お待たせして申し訳ない。お主が久浜静一(ひさはま  せいいち)トレーナーのご子息、眞一君で合っているかな』

 

 

眞一の眼の前に現れたオレンジの褐色をした髪と蒼い瞳を持つ少女であった。

 

 

「はい。久浜眞一です。トレセン学園理事長の秋川やよいさんですね。父がお世話になってます」

 

 

『正解!トレセン学園理事長の秋川やよいである。よく来てくれた。久浜トレーナーには我々も世話になっている。無論、君にもだ』

 

 

「それはこの前、私が父の名を借りて提出した論文の事でしょうか?」

 

 

『驚愕!あの論文はやはり君が書いたのだな。流石は"みちのくトレーナー"とその息子と言うことだな』

 

 

「あの。そのみちのくトレーナーってどういう」

 

 

『説明!君の父上殿は地方から中央に数多のウマ娘を輩出し昨今のウマ娘達の活躍に一役も二役も活躍している。中央のトレーナー達からは地方から来る実力のあるウマ娘達を輩出してくる彼を"みちのくのトレーナー"と呼称している』

 

 

「成る程、確かに父は出張で全国を飛び回ってましたね。そのおかげか、私が何度実験台でコースを走らされたことか。まぁ、昔の話はいいとして、理事長。中を案内していただけますか?」

 

 

『失敬!そうであった。中を案内しよう。ちょうど生徒たちも練習しているから視ていくといい』

 

 

「宜しくお願いします」

 

 

秋川の後に続く形で競バ場へと入っていく。

廊下を歩き、暫くすると部屋の中に案内される。そこには緑の制服を着た女性が立っていた。

この時眞一はこの人もウマ娘だと判断した。

 

 

『理事長。どちらに、あ、お客様ですか?!理事長、お客様が来る事を私は聞いてないのですが』

 

 

 

『報告!こちらはかの久浜静一トレーナーのご子息、眞一君だ。眞一君。この娘は私の筆頭秘書の駿川たづなだ』

 

 

『はじめまして、理事長の筆頭秘書を務めております。駿川たづなと申します。あなたが久浜トレーナーのご子息なのですね』

 

 

「はじめまして。久浜眞一といいます。まだ高校入学前ですが、こうして見学をさせていただきましてありがとうございます。駿川さん。いや、、、トキノミノルさんと言ったほうがよろしいですか?」

 

 

『『!!!』』

 

 

眞一の一言で部屋の空気が一気に冷えた。

 

 

「あれ、これは言っちゃいけない内容でした」

 

 

『なぜ』

 

 

「え」

 

 

『なぜ、そう思われるのですか?』ズイズイ

 

 

たづな改めトキノミノルは一瞬で眞一に詰め寄る。

 

 

「小学生の時に父からシンザン、テンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス、そしてトキノミノル。そのウマ娘達のレース動画を何度も観せられました。パドックからゲートイン、レース中、レース後の姿をよく観察しろと父から言われましてね。それからウマ娘達の立ち姿等もよく見てました」

 

 

『それで私をトキノミノルと?』

 

 

「入室した時の立ち姿でまさかとは思いました。ですが、あなたが理事長に体を向けた際の一瞬の後ろ姿、その姿が完全にあの時のダービーの姿と一致したと言ったら信じていただけませんかね?」

 

 

『、、、、』

 

 

『きょ、驚愕!それだけでたづな、いや、トキノミノルと判別したのか』

 

 

『私もびっくりしてます。まさかこんな些細な仕草で身バレするとは』

 

 

「す、すいません。この事は他言しませんので」

 

 

『嘆願。その様にお願いする。因みにだが眞一君。君の見立てでいいのだが、トキノミノルはまだターフを走れると思うかい』

 

 

『ちょっ、理事長』

 

 

『快諾。いいではないか。将来の有望なトレーナーの見解を聞こうではないか』

 

 

「そうですね〜。確かたづなさんは右足の屈腱炎か繋靱帯炎との事でしたね」

 

 

『はい。一応、繋靱帯炎と言われました』

 

 

「成る程、一度、御御足に触れても」

 

 

『ど、どうぞ』

 

 

たづなはそう言うと、靴を外し眞一に差し出す。

 

 

「では、失礼します」

 

 

眞一はたづなの脚を触診する。

 

 

 

『んっ』

 

 

「あ、くすぐったかったですね。ふむ、、なるほど、なるほど。、、、ありがとうございました。、、、」

 

 

『『結果は』』

 

 

「リハビリは大変ですよ」

 

 

『では』

 

 

「そうですね。今度ウマ娘の"ケガに対するリハビリ"の論文を出そうと思っていたのですが、たづなさんがよければ臨床実験の被験体になりませんか。勿論、たづなさんと理事長の判断にお任せします」

 

 

『り、理事長』

 

 

『承諾!ぜひ、ぜひとも。頼む眞一君。たづなを、トキノミノルを助けてくれないか』

 

 

「承知しました。一先ずですが私が高校に在学中はリハビリが続くと思います。また正式な契約はトレーナー試験合格後となります。後、このリハビリ論文は理事長。貴方に一時的に預けます。たづなさんと二人三脚で頑張ってください」

 

 

『感謝!眞一君。本当にありがとう。君が照らした、みちのくの道を私とたづなで歩んでみせるよ』

 

 

『久浜さん。私、精一杯抗ってみせます。そして貴方の隣に立たせてもらいますから』

 

 

「さて、この話はここで終わりとして、練習の風景でも観せてもらえますか」

 

 

『そ、そうでしたね。では理事長。久浜さんを案内してきます』

 

 

『了解!楽しんできたまえ』

 

 

そして、たづなに案内され練習中のウマ娘達の様子を観察する。

一生懸命に練習し、汗を流すウマ娘達を観た眞一は改めて、これからトレーナーとなる為に頑張ろうと思うのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さて、今日は遂にトレーナー試験。そしてここが中央トレセン学園か」

 

 

高校入学後、眞一活発な日々を送った。

クラスメイトとの交流、クラブ活動、トレーナー試験へ向けての勉強。そしてトキノミノルのリハビリ進捗状況の確認等をこなしていた。そんな事をしているとあっという間に時間は流れ、遂に試験当日となっていたのであった。

 

 

試験会場への案内に従い、学園内を歩く。

会場へ向かう途中でウマ娘達ともすれ違う。

 

 

『『こんにちは』』

 

 

「こんにちは」

 

 

ウマ娘からの挨拶に眞一も挨拶で返し、歩き続ける。

 

 

『ねぇねぇ、今の人背高かったね』

 

 

『本当、しかも体もガッチリしてたね』

 

 

すれ違うウマ娘達は眞一の体格を見て、少し驚いていた。

この時、ウマ娘の本格化、人間で言う成長期がピークの時であった。そのため、眞一の身長は180cmを超え、体格もアスリート並みのムキムキボディへと変貌していた。

 

 

この日、トレーナー試験会場に集まった試験者達の中で眞一は一番大きかったのは言うまでもなかった。そんな眞一は何事もなく試験会場へと足を踏み入れた。

 

 

 

「え〜と、席順はと、、、、あそこか」

 

 

眞一の座席は最後列の左端であった。この席なら眞一の体格でも周りには迷惑は掛けられないであろう。

次々と試験者達が座席に座り定刻までに全ての席が埋まる。

 

入室時間が過ぎ試験官と監視員が入室する。

問題用紙と解答用紙が配られ、開始時間を待つばかり。

 

 

 

『それでは、試験を始めてください』

 

 

 

 

こうして、運命の試験が始まったのであった。

 

 

 





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