黄金の経験値   作:リュウコウ

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原作でレアのステータスがわからないので、あとから、追加します










第1章 レア

〜〜〜プロローグ〜〜〜

 

私”レア“が玉座(ぎょくざ)に座り、アナスタシアが右手後方、リオが左手後方に、控えている(ひかえている)

 

特定災害生物(とくていさいがいせいぶつ)“「魔王(まおう)」が、誕生(たんじょう)しました“

 

◆◆◆

 

(とき)は、遡り(さかのぼり)再会時(さいかいじ)へ。

 

私が玉座((かり))で、寛いで(くつろいで)いると、(のち)死天王(してんのう)の1人、ケリーが、話しかけてきた。

 

「レア様。大森林(だいしんりん)を入り、洞窟(どうくつ)入り口(いりぐち)で、アナスタシアとリオ、という(かた)が、お見え(おみえ)になっていて、レアちゃんに逢い(あい)来た(きた)と、言っている(いっている)のですが、どうしましょう?」

応接室(おうせつしつ)へ、通して(とおして)くれる」

 

(第1回イベント「バトルロイヤル」の戦闘シーンを見て、やって来たのかな?)

(運営側から、CMに使わせてもらうと、言っていたからね)

応接室(おうせつしつ)といっても、ちょっと雑談(ざつだん)する程度(ていど)の部屋だ)

 

私は、応接室へ向かう。

 

〜〜〜応接室(おうせつしつ)〜〜〜

 

私が、応接室に入る。

 

お久しぶり(おひさしぶり)です。レアさん」

「やっほー、レアさん」

此方(こちら)こそ、お久しぶりです。アナスタシア、リオ」

 

私は、アナスタシアとリオに、今までの経緯(けいい)を聞いた。

 

「え、アナスタシアも、洞窟からスタートだったの?」

「そうなのよ。しかも、ゾンビだったの」

「大変だったね。リオは?」

「私はスケルトンだったの、古城(こじょう)地下(ちか)が洞窟になっていて、其処(そこ)で、徘徊(はいかい)しているゾンビを狩っていた(かっていた)

 

 

今のアナスタシアとリオの見た目は、ゾンビとスケルトンいうより、人外姫(じんがいひめ)吸血姫(きゅうけつき)。私より(さき)に、最終進化(さいしゅうしんか)遂げていた(とげていた)

 

此れ(これ)は、クリアした洞窟の違いだろう)

 

「そうだ、レア!私をテイムして♪」

「リオをかい?」

「レアって、現実(リアル)に友達がいないって、言ってたでしょ?私にも、テイムしているプレイヤーが1人、ネームドエネミー1人と其の(その)配下(はいか)が数百いてるの♪だから......」

「ゲームでの友達をテイムか?」

 

(私は、悩んだ!確かに、NPC(ノンプレイヤーキャラクター)へのテイムは確認済みなので、次は、PC(プレイヤーキャラクター)で試したかったから助かるが、下手(へた)PC(プレイヤーキャラクター)をテイムしたらしたで、スキルがバレるので困っていた、が、色々なゲームをやって、できた友達♪リアルじゃないけど)

 

「わかった♪」

 

PC(プレイヤーキャラクター)(めい):リオ】をテイムできます

 

レアはリオのテイムを実行した。

羨まし(うらやまし)そうに見ていた、アナスタシア。

 

PC(プレイヤーキャラクター)(めい):アナスタシア】をテイムできます

 

レアはアナスタシアのテイムを実行した。

 

「そうだ、レアさん!」

「どうしたんだい、リオ?」

「今度の現実での休みの時、集まらない?レアちゃんの家で、ダメかな?」

「わたしの家か?」

「アナスタシアは、どう?」

「私は、日曜日なら、大丈夫かな♪」

 

 

◆◆◆

 

其の(その)日、大陸各地に激震が走った。

最初に慌ただしく動きがあったのは、各国王都に置かれている聖教会の大聖堂であった。其の(その)動揺はすぐに大聖堂から漏れ出し(もれだし)、それぞれの国の王の座す(ざす)城へと、伝わっていった。

此の(この)激震による動揺が最も大きかったのは、大陸の南東に位置する、ヒルス王国というヒューマンの国だろう。

何故(なぜ)なら、此の(この)国こそがまさに震源地であったからだ。

 

◆◆◆

 

夜。

白くとても白く光を反射するシルエットが草原の上空にあった。其れ(それ)は、ともすれば夜空に人型の月が浮かんでいるのかと見紛う(みまがう)ほどだった。

もちろん人型の月などありはしない。いや此の(この)世界ーー此の(この)ゲームの何処(どこ)かには存在するのかもしれないが、此の(この)時は違った。

其れ(それ)は、少女だった。ただし、ただの少女ではない。

頭部からは金色の角が伸び、腰からは其の(その)髪と同じ純白の翼を広げている。

彼女が夜を待ったのは、「アルビニズム」のデメリットのせいだ。其の(その)せいで彼女は()の光に当たると肌が軽度の火傷(やけど)を負ってしまう。日焼けともいう。

月明かりに照らされた草原は思いの外(おもいのほか)見通しがいいが、さすがに此の(この)時間には人の影はない。NPC(ノンプレイヤーキャラクター)傭兵(ようへい)の大半は、夜は寝ているだろうし、プレイヤーの今のメインの狩り場は森だからだ。

 

「さて。じゃあ撃ってみるかな。前のイベントでは『ヘルフレイム』で焼いたんだったっけ。なら違うやつで......せっかくだし、1番強いやつにしよう」

 

『火魔法』ツリーの最上位に位置している魔法もすでに取得してある。第1回イベントでの『ヘルフレイム』の威力を思えば、大抵のことは『ヘルフレイム』で事足りるような気がするが、もし必要だとなった時に取得してありませんとなるのは困る。其の(その)ため全属性の魔法で取れるものは全て(すべて)取ってあった。

 

「効果範囲には......うちのアリはいないな。ウサギはいるだろうけど、まあ運がなかったってことで。安全確認ヨシ。ではーー魔王の力、見せてもらう!焼き尽くせ!『フレイムデトネーション』!」

 

◆◆◆

 

ヒルス王国にエアファーレンという街がある。

其の(その)エアファーレンの街に生まれ、傭兵として生計をたててきたジムは、此の(この)日は日が落ちても草原で狩りを続けていた。

最近オープンした魔法薬屋は従来の店よりもかなり安く魔法薬を売ってくれる。魔法薬の中には、通常よりも明るく長く燃え続けるランタンようの油というものもあった。此れ(これ)を使えば暗くなっても狩りが続けられるのだ。さすがに真夜中までというわけにはいかないが、街の定食屋が飲み屋に変わり始める時間くらいまでなら街の外にいられる。

其の(その)魔法薬屋がオープンした(ころ)から、街には保管庫持ち(ほかんこもち)とか呼ばれるよそ者が増え始めた。(うそ)(まこと)か死ぬことがないらしく、毎日毎日死を恐れずに魔物の領域たる森へ分け入っていき、成果を持ち帰ってくる。其の(その)代わり1日の活動時間は短く不規則であるようだが、森の恵みと草原の恵みでは単価が段違いだ。ジムのようなエアファーレン出身の傭兵たちが食べていくには、活動時間の長さを活かして(いかして)少しでも多くの獲物を狩るしかなかった。

ジムの他にそんなことをしている者はいなかったが、日々保管庫持ちは増え続けている。遅かれ早かれいつかはやらねばならない時が来るのだ。其れ(それ)なら早いうちから始めておいたほうかいいに決まっている。

 

此の(この)日もそんなつもりでランタンようの油を買い、暗くなってもひとり活動を続けていた。そろそろ飲み屋の時間になるな、と狩りを切り上げ、最後の獲物を(しめ)ようとナイフを抜いたところで、不意に妙な気配を感じた。

ジムが此れ(これ)まで感じたことがない異様な気配だった。全身から冷や汗が吹き出して、ジリジリと焦りのような感情が沸き起こってくる。理由は分からないが、1秒でも早く此の(この)場から離れないとまずい。

そろりそろりと、ジムは街に向かって後退り(あとずさり)を始めた。魔物を(しめ)るのはやめだ。そんなことをしている場合ではない。

謎の気配に気づかれないよう慎重にしていた後退りは、徐々に遠慮をなくしていき、やがて後ろ向きに走るようになり、ついにはくるりと振り返って全力疾走を始める。

ちょうど、其の(その)時だった。

一瞬、昼間になったのかと思えるほどに辺りが明るくなり、其の(その)直後、全身に燃えるような熱を感じた。

ジムはたまらず叫び、叫びながらも、死にたくない一心で走り続けた。

 

ようやく街へと辿り着く(たどりつく)と、街の城壁の門を守る衛兵たちが呆然(ぼうぜん)とした顔で草原のほうを見つめていた。そして其処(そこ)から駆けてくるジムを見つけ、大声で呼びかけてきた。

 

「おい!あんた!何があったんだ!今、草原のほうがーーー」

「待て、そんなことを聞いてる場合か!あんた大丈夫か!?背中が......」

 

街に辿り着いたことで安堵(あんど)したシムは、其の(その)まま気を失ってしまった。

翌日、診療所で目覚めた彼は、背中側に酷い(ひどい)火傷をを負っていたことを聞かされた。幸いポーションで治る範囲だったため後遺症は残らないが、数日分の稼ぎはポーション代で吹き飛んでしまった。

そして診療所にジムを運んでくれた衛兵たちがやってきた。ジムから事情を聞きたいらしい。

 

「助かったようだな。よかった。さて、あんたに聞きたいのは、昨夜草原で何が起きたのかだ。当事者であるあんたなら知っていると思うが、草原は一夜にして、焦土に変わっちまったんだーー」

 

 

◆◆◆

 

此の(この)日、エアファーレンの街のそばの草原は一夜にして焦土と化した。

一体何が起きたのか、わかる者は(だれ)もいなかった。

しかしヒルス王国上層部は知っていた。其の(その)直前に新たな人類の敵が誕生していたことを。

たった一夜で広大な草原を焼き尽くす程の途方もない力。其れ(それ)がいつ人類に(きば)剥く(むく)かはわからない。

 

王国は災厄の討伐を決めた。

 

〜〜〜新暦(しんれき)12年〜〜〜

 

人類は地球の重力という(かせ)から解き放たれる前は、肉体という枷から逃げ出すほうに注力していた。

VRーーーヴァーチャル・リアリティ技術の発展。

仮想現実として定義され、其の(その)名を冠する技術は、今となってはもう1つの現実と言っても過言ではない領域にまで進歩していた。医療をはじめ、娯楽はもちろん、教育分野、インフラ事業、製造業、サービス業、土木、建築、不動産、金融......ありとあらゆる分野で活用され、社会に貢献している。

 

そんな現代に、また新たなゲームが発表された。

Boot(ブート) horu(アワー) ,shoot(シュート) curse(カース)

特に斬新というわけでもなく、オーソドックスなファンタジー系のMMORPG(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)だが、此れ(これ)まで数々のミリオンタイトルを世に出してきたメーカーの新作だ。ファンや業界の期待度は高い。

発表後いくつかのクローズドα(アルファ)テスト、クローズドβ(ベータ)テストをこなし、ついに大々的にオープンβ(ベータ)テストの告知があった。

今回のオープンβは、最終テストという役割ももちろんあるが、実際には此れ(これ)までのテストでほとんどの問題点やバグは潰して(つぶして)あり、何方(どちら)かというとアーリーアクセスの意味合いがあった。

正式サービスと同じアカウントを要求され、キャラクターデータも正式サービスに其の(その)まま移行されることが公表されている。

一応βテストという(てい)をとっているので本サービス開始まで無料だが、突発的なメンテナンスなども実施される可能性があるとうたわれている。

 

オープンβを目前に控えて、広く公開されている情報はゲームの仕様の一部のみだ。

此れ(これ)までのクローズドテストの際は、テストの内容について口外しないよう契約書が交わされていたし、動画の撮影やスクリーンショットなどもシステムによって制限されていた。とはいえ人の口に戸は立てられず、ゲームの仕様については匿名(とくめい)SNSなどで嘘か(まこと)かわからないような情報が錯綜(さくそう)していた。

いずれにしても、情報の真偽はずくにはっきりする。

 

◆◆◆

 

広い畳敷き(たたみじき)の部屋に溢れん(あふれん)ばかりのぬいぐるみ。其の(その)中心にどんと置かれた無骨な最新型のVRモジュール。其の(その)中に身体(からだ)を横たえているのは、長い黒髪の大人びた少女だ。実際、少女と呼ぶのもそろそろ限界な年齢である。

 

(基本的な仕様はクローズドテストの時と変わっていないみたいだね)

 

女性ーーー少女はキャラクタークリエイトモードで専用のウィンドウをながめ、表示されているデータから前回のテストを思い出す。

此の(この)ゲームにはレベルの概念がない。定型的な職業の概念もない。

レベルの概念はないが、経験値は存在しており、取得した経験値を消費してキャラクターのパラメータを強化したり、スキルという特殊能力を覚えたりして成長していく。此の(この)ゲームはそういうシステムだ。

初期のキャラクタークリエイトの時点から此の(この)システムは導入されており、先ず(まず)はじめにプレイヤーには経験値100ポイントが与えられる。

選べる種族はヒューマン、エルフ、ドワーフ、獣人((おおかみ)∶筋力、(うさぎ)∶器用、(くま)∶体力、(きつね)∶知力、(ねこ)敏捷(びんしょう))、ゴブリン、スケルトン、ホムンクルス《ホムンクルス系、アンデッド系、ゴーレム系(機巧型(きこうがた)機甲型(きこうがた)は、ゲーム内で精製(せいせい))》の7種類。

選んだ種族によって経験値が消費され、例えばヒューマンならば消費なしだが、エルフならば20ポイントの消費、逆にゴブリンならば120ポイントの還元がある。

 

パラメータの上昇は1ポイントにつき消費経験値10、スキルの取得は今取得できるもので言えば消費経験値10〜40くらいでばらついている。

此処(ここ)まではクローズドテストの時と同じだ。それぞれのスキルの取得に必要なコストの差を見る限り、おそらくスキルの仕様も同じだろう。

スキルには取得条件が設定されているものもあったので、今表示されているスキルが全て(すべて)ではないはずだ。

其れ(それ)よりも気になるのは、特性という項目だ。此れ(これ)はクローズドテストの時にはなかった仕様だ。

どうやらキャラクターの先天的な特性を表しているようで、最初に自身をフルスキャンして仮アバターを作成した時点で、すでにひとつ自動で取得されていた。

 

先天的な特性∶美形

消費経験値∶20

あなたは生まれながらに美しい。

NPCからの好感度にプラス補正(中)

 

ヘルプを見ると、先天的な特性というだけあり、種族と同様基本的にキャラクターのクリエイト()にしか弄れない(いじれない)項目のようだ。此れ(これ)にも経験値が消費・還元されるようで、自動で取得された特性によって経験値が勝手に減っていた。

其の(その)特性を削除すれば経験値は戻されるようだが、其れ(それ)だけでアバターの容姿がずいぶん変わった。

 

何時(いつ)だったかにVR図書館で見かけた骨董品(こっとうひん)のゲームブックにそんなシステムがあった気がするな)

 

経験値20は惜しいが、容姿をあまり弄るのも負けた気がする。此れ(これ)其の(その)ままにしておくことにした。

此の(この)ゲームはレベルアップというタイミングがなく、取得している経験値を消費してキャラクターを強化するというシステム(じょう)其の(その)作業自体は基本的に何時(いつ)でも行えるようになっている。

つまり、此の(この)キャラクタークリエイトで与えられた100ポイントという経験値も、別に今此処(ここ)で全て使い切る必要はない。

種族をエルフに決め、さらに20ポイントの経験値を消費する。

そして特性で「アルビニズム」を取得した。

 

先天的な特性∶アルビニズム

消費経験値∶マイナス20

あなたは生まれながら髪が白く、肌が白く、()が赤い

長時間陽射し(ひざし)を浴びると軽度の火傷(やけど)を負う。

※火傷......重症度に応じて治癒されるまで継続ダメージ。

 

なるべく容姿を弄らずにポイントを取り戻そうとした結果である。

ゲーム内時間で夜のログイン時間が長くなるよう生活を調整すれば、さほどデメリットはないと判断した。ゲームの設定上、夜間のほうがフィールドのエネミーは強くなる傾向にあるのはクローズドテストの際にわかってはいたが、主観的な感覚では大した差はなかった。

加えてエルフは元々色素が薄い種族で、「アルビニズム」だったところで外見的にはさほど目立つまい、という思惑もあった。

此処(ここ)までやるなら、できれば種族選択で引かれた20ポイントも取り返したい。

 

先天的な特性∶弱視

消費経験値∶マイナス30

あなたは視力が弱い

遠くに狙い(ねらい)をつけることができない。

中距離の目標に対する命中・精度にマイナス補正(中)。

視力依存下でターゲティングする場合、遠距離以上の目標を攻撃の対象にできない。

 

ペナルティが重い。が、中・遠距離攻撃をするつもりがないから実質デメリットはない。いずれメガネのようなアイテムを入手するか、魔法的な何かでカバーできれば取り戻せる程度のハンデだ。

そう考えることにして、最後に名前を決め、キャラクタークリエイトを終えた。

キャラクター(めい)は「レア」。

こうした文字数の少ない名前が使用できるのも、βテスターやアーリーアクセスの有利な点である。

現在の経験値は110ポイント。

先天的な特性のおかげで、能力値的に優位な種族にもかかわらずプラス収支でゲームスタートができる。此れ(これ)は非常に大きなアドバンテージだ。経験値取得の仕様がクローズドテストと同様であれば、だが。

 

◆◆◆

 

ゲーム開始直後のチュートリアルはスキップできなかった。

サポートAIが映像を交えて世界観や最低限プレイヤーが知っておくべき仕様などを解説してくれる、のはいいのだが、前述の通り飛ばすことができないし、ときどき「聞いていましたか?」などどチェックが入るため、抵当に聞き流すこともできない。

其の内容を要約すると。

 

PC(プレイヤーキャラクター)NPC(ノンプレイヤーキャラクター)のシステム的な違いは『システムメッセージを受け取ることができるか』という点だけである。

NPCとモンスターにはシステム的な区別はない。

プレイヤーがログアウト中も、プレイヤーのアバターは其の場に残り続け、眠っているという設定になっている。

 

といったところだろうか。

1時間にせまるほどの長い説明の中で、サポートAIが特に強調していたのはこのくらいだった。

内容はクローズドβテストの時と全く同じだ。

とはいえNPCに搭載してあるAIとモンスターに搭載してあるAIには知能に差があるし、NPC同士でも、同じモンスター同士でも個性と言える程度の差があるらしいが。

この注意事項はおそらく、道徳的な示唆(しさ)を含んだものだろう。つまりNPCだからと居丈高(いたけだか)に接したり、モンスターだからと無為(むい)殺生(せっしょう)したり、配慮の足りない行動は控えるように、ということだ。

 

ともかく、スキップできないチュートリアルを終えると、レアはじめじめした薄暗い場所にスポーンした。どこかの洞窟(どうくつ)の袋小路のようだ。なんだか饐えた(すえた)匂い(におい)もする。光源もないにもかかわらず完全な暗闇(くらやみ)ではないのが気になるが、初期エリアだからだろうか。

軽くあたりを見回した限りではエネミーはいない。

 

ゲームを始めるにあたっての初期スポーン位置は大雑把(おおざっぱ)だが選択できる。大陸に六つあるとされる国々、其のうちのいずれかを選べば、其の国内に設定されているいくつかの初期スポーン位置の何処かにランダムにスポーンする。大陸の六つの国は何れ(どれ)も人類種国家と呼ばれる国々で、ヒューマンが多い国、エルフの国、ドワーフが多い国、獣人が多い国など、ゲームの中の世界で人類に分類されている種族が運営する国である。

しかし、初期種族でゴブリンやスケルトンを選んだプレイヤーを其のような人里近い場所からスタートさせるのは問題がある。人類種国家の影響下ではゴブリンやスケルトンは討伐対象だ。住民に通報されて討伐隊に襲われる危険がある。ゴブリンやスケルトンを選んだ場合に経験値の還元が多いのはそういったデメリットの裏返しでもあった。しかも其処で死亡した場合、デスペナルティを受けた上で初期スポーン位置にリスポーンする。衛兵が周辺を警戒していれば、すぐにでもまた討伐されるだろう。

自動デスペナ製造システムの完成だ。

とはいえNPCである衛兵や住民には高度なAIが搭載されているため、彼らも実際には延々と討伐し続けるといった異常行動はとらない。討伐しても特定の場所からポップするモンスターだと認識されれば、ポップ位置に(おり)(わな)を設置され捕らえられることになるだろう。人類種に捕獲された魔物プレイヤーがどういう運命をたどるのかはわからないが。

そうした1種の詰み状態を回避するために、六国家以外を選択することも可能になっている。

其れが人類種国家の言うところの「魔物の領域」だ。

魔物の領域であれば、基本的に人類種はいない。同じ種族の魔物であれば攻撃されないかといえば必ずしもそうとは限らないが、問答無用で殺しにくる人類種よりはいくらか理性的に接することもできる。

 

レアが初期スポーンしたのは、そんな魔物の領域のひとつだった。彼女はエルフであり、人類種に分類されるが、初期スポーン位置は別に種族に関係なく選択できる。

レアが此処を選んだのは、先天的な特性のためだ。「アルビニズム」は日光に弱く、「弱視」は広く見通しがいいフィールドには向かない。おそらくスケルトンかなにかのために用意されたと思しき(おぼしき)洞窟系の初期位置から、ランダムに選ばれたのが今レアがいる場所だろう。

魔物には人類種の国家の違いなど関係ないため、六国家を選ばない場合はレアの選んだ「洞窟環境」のように周辺環境を選択する形になる。其のため今いる場所は魔物の領域の何処かであることは確かだが、其れが何の国に近い場所なのかはわからない。

エルフであるレアにとって、魔物の領域である此の周辺にはエネミーしかいない。まずは拠点として使える場所を確保する必要がある。

洞窟内にそういうものがあるかは不明だが、仮に自分がスケルトンとしてスタートしていたとしても同様の問題はあるはずなので、なんらかのセーフティエリアのようなものはあるはずだ。其れを探していけば

行動方針を決めたなら速やかに行動に移すべきだ。袋小路である此の場所で襲われればリスキル無限ループに陥りかねない。

現状レアはなんのスキルも持っていないため、キャラクターのベースの運動能力のみで乗り切らなければならない。

クローズドテストと同程度の初期エネミーなら今の能力値のままでも素手で対応できる。自身の技術を考えるなら、欲を言えば人型のエネミーが望ましいが。

 

少し歩いて洞窟の最初の分岐点の壁にはりつき、顔の半分だけ出して曲がり角の向こうを窺う(うかがう)

動くものは見えない。ただでさえ薄暗い上、先天的な特性のせいで視力が弱いためはっきりとは見えないが、動きがあるかどうかくらいはわかる。

しばらく待っても動くものは現れなかった。

分岐点の壁に石でしるしをつけ、とりあえず右側に進むことにした。壁伝いに道なりに進んでいくと、洞窟の先の曲がり角と思しき壁の向こうから、うっすらと明かりが漏れているのが見えた。

彼れ(あれ)が仮に出口だとして、明かりが日の光ならば今出ていっても肌にダメージを受けるだけだ。

しかし洞窟の出口の場所は把握しておく必要がある。

慎重に明かりを目指して歩いていった。

 

近づくにつれ、人の話し声のようなものが聞こえてきた。

 

(魔物の領域の洞窟の中に人類種がいるのか......)

 

いや、人類種と決まったわけではない。人語(じんご)を話す魔物の可能性もある。いずれにしても声の反響具合から、すぐ其処に洞窟の出口があるという感じではない。

出口でないなら、此の明かりは何者かが目的をもって用意した可能性が高い。魔物がそんなことをするだろうか。

ならばやはり人類種か。たまたま同じ地点にスポーンしたプレイヤーかもしれない。

其れを確かめるべく、壁越しに慎重に覗き込む(のぞきこむ)。ちょうど、其処にいた人物が声を発したところだった。

 

「ーーーちょっと、奥でおしっこしてくる」

 

◆◆◆

 

焚き火(たきび)の光を見つめながら、ケリーは思う。

 

(此の洞窟を見つけることができたのはラッキーだった)

 

魔物の領域に入っていくらも歩かない場所に、此の洞窟はあった。普通ならば見つけられないような場所だったが、メンバーの中で1番めざといライリーの目にかかれば一目瞭然(いちもくりょうぜん)だった。

しばらくは此処を拠点に生活することにする。人類の国の中には自分たちの居場所はない。

 

魔物の領域にある洞窟。

其処に入り込んでいたケリーたちは元は猫獣人が暮らす集落の子どもたちだった。

其の集落は魔物の領域の拡大の影響か、作物の収穫量、狩りの獲物が減少し、徐々に立ち行かなくなっていった。

そして食うに困った集落の大人たちによってまとめて売られそうになったところを、逃げ出したのがケリーたち4人だった。

しかし子どもだけで生きていくことなど不可能だ。

ただでさえ集落の近くは食べ物も少ない。魔物の領域も近いため、凶悪なモンスターに襲われるかもしれない。集落の人間に見つかれば、連れ戻されて今度こそどこともしれぬ場所へ売り飛ばされる。

最年長のケリーは、3人の幼馴染(おさななじみ)を連れて必死で逃げた。

隣の集落まで逃げ、見つからないように隠れながら、畑の作物をあさった。夜には建物に忍び込み、衣類や刃物、野菜以外の食べ物を盗んだ。住人に見つかることもあったが、そうした場合は殺して逃げた。そしてまた別の集落へ行き、同じことを繰り返した。必死だった。

 

◆◆◆

 

「......なるほど、なんで魔物の領域に人類種がいるのかと思ったら、雑魚(ざこ)エネミーの盗賊か」

 

通路でエンカウントした盗賊を1人ずつ不意打ちで倒し

最後に広間で2人まとめて倒した。殺してはいないはずだが、全員を広場に移動させる間に目を覚ました者は居なかった。

考えてみれば、魔物の領域で魔物アバターで始めた場合、周りが同種のモンスターばかりでかつ会話が通じてしまったら、其の周辺で気軽に経験値稼ぎもできなくなってしまう。

 

しかしスポーン候補場所のそばに人類種の盗賊を配置しておけば、プレイヤーが魔物アバターだろうと人類アバターだろうと気兼ねなく経験値にできる。よく考えられた配置だ。

レアはチュートリアルのサポートAIに注意されたことを心に留めていたため、念のため命を奪うのはやめておいた。殺すのはいつでもできるが、NPCはリスポーンしない。其れに殺さなくても、無力化にた時点で大量の経験値が入手できていた。

 

此のゲームで経験値を入手する手段は、実は戦闘だけではない。

生産活動でも経験値は入手できるし、何処かに盗みに入り、(だれ)にも見つからないように脱出するというような、生産も戦闘もしない行動でも経験値は手に入る。

其の際に得られる経験値は、行動の難易度と現在の自分の実力によって左右される。此処で言う『現在の自分の実力』とは其の時点でのスキルや能力値のみを指しており、保有している経験値については全く参照されない。つまり全く経験値を振っていないプレイヤーな生産活動を行えば、スキルやパラメータに経験値を振って成長したプレイヤーが行うよりはるかに多く経験値を得ることができるのだ。

もちろん成功すればの話で、失敗してもいくらが経験値は手に入るが、其れくらいなら生産スキルを取って成功率を上げたほうが効率はいい。

経験値は持っているだけではなんの意味もなく、パラメータやスキルに振って初めて価値が出る。レアの場合、キャラクタークリエイトで初期の100ポイントをまったく使っていないどころか、逆に110ポイントに増やした状態でスタートさせている。システム判定としてはあらゆる分野において素人(しろうと)以下ということだ。

其れを逆手に取ったのが、レアの此のプレイングだ。

彼女は実家の家業の事情で、リアルでは護身術を修めていた。此れは良家の子女のためと、一族の(いにしえ)より研鑽(けんさん)を積んできた歴史ある流派だ。習うのが良家の子女ばかりということもあって、体格も筋力も器用さも持たない者が、合気道や古武道などにも謳われる(うたわれる)「理」をもって無傷で相手を打ち倒すという理念の護身術である。

そういうコンセプトであるから、筋肉が必要以上についてしまうような通常の鍛錬を行うのは推奨されない。古い考え方ではあるが、良家の子女としてまず第1に女性らしく美しくあらねばならないとされていたからだ。

当然ながら、武道を嗜む(たしなむ)者たちからは理想のみの口だけ流派と蔑まれて(さげすまれて)きた。しかしVR技術の躍進によって其の状況は一変する。なにしろ身体を鍛えることなく、いくらでも鍛錬が可能になったのだ。

いかに自分の力を使わずに相手を倒すかという「理」よ真髄。脳の中で修練を完結させ、現実では自身の肉体で脳内のイメージとのすり合わせのみを行うことで此れを追求する。

物心ついてから暇さえあればVRで此れをやらされてきたレアである。自身のアバターの能力値が低いというのは、むしろ望むところであった。

本来ゲームバランスとしては、初期スポーン時のプレイヤーの所持経験値は使い切ってあるという前提で調整してある。そうであろうということはクローズドテストの時点でわかっていた。

 

レアは予想外に大量に入手できた経験値に内心ほくそ笑んだ。

いもの戦闘で得られた経験値は合計で300ポイント。元あった分と合わせて、保有経験値は410ポイントにもなっていた。

何故こんなにも貰えた(もらえた)のかは不明だが、さしあたってすぐに使用するつもりもないので後で考えることにし、気絶した盗賊たちを拘束することにした。

盗賊たちはロープの(たぐい)も持っていなかったため、とりあえず服を脱がせ、其の服で手足を縛った。適当な間隔をあけて盗賊たちを転がし、1人づつ気付け(きつけ)を行って強制的に目を覚まさせた。

いよいよNPCとのファーストコンタクトである。なお不意打ちはコンタクトにはカウントしない。

 

しかしせっかくのファーストコンタクトにワクワクしていたというのに、()を覚ました盗賊たちはわめき散らして暴れようとするばかりで会話にならなかった。

仕方がなく(しかたがなく)レアは盗賊たちが騒ぐたびに丁寧に説得を行った。言語による説得が難しい状況であったので、最も原始的かつ効率的な説得力を行使した。

何度が説得を繰り返すうちに盗賊たちは次第に文化的になっていた。

ようやくファーストコンタクトが始められる。なお説得力の行使はコンタクトにはカウントしない。

 

「やあ、まずは自己紹介かな。わたしはレアという。ごらんの通りエルフだ。きみたちは獣人かな?代表者は誰だ?ああ、代表者に限っては口を開いてもいいことにしよう」

 

レアがやさしく語りかけると、先ほど1番騒いでいた盗賊が恐る恐る名乗った。

 

「......ゲ......ケリーだ......。あん、あんだいっだい......」

「あんた?口の利き方はママに習わなかったのか?わたしは座っていて、きみたちは縛られて転がされているんだから、何方(どちら)の立場が上なのか考えなくてもわかるだろうに」

「ひ......っ!ずまな、すまない!なんて呼んだらいいんだ!親からそんなごど教わっでない!」

「......そうだったのか。あまり教育に熱心でない家庭だったんだね。其れは悪かった。『あんた』を少し上品にすると『あなた』という言い方になるんだ。覚えておくと今後は余計なケガをしなくてすむよ。ところでずいぶんと話しにくそうだが、魔法薬は要るかな?」

 

そう言うとレアはインベントリからLP(ライフポイント)ポーションを取り出し、ケリーの前に置いた。

インベントリというのはプレイヤーがゲームスタート時から使えるシステム機能のひとつで、所持品を入れておくことができる謎空間である。

其のインベントリの中にはじめから入っていたのが今取り出したポーションだ。まだあと9本残っている。

LPポーションを不審そうに睨み(にらみ)つけながら、ケリーがうめいた。

 

「ごれ......ごれはなんだ......?どくか......?あだしたちをごろすのか......?」

「まさか、ポーションを知らないのか?一般的にそうなのか?此処らの地域だけかな?クロー......、昔街に行ったときは普通にポーションを売っている店もあったと思ったんだけど」

「まぢでは......服と、食糧しかかっだごどしがない......」

「なんだそうなのか。此れは傷を癒す(いやす)魔法の薬だよ。全快にはならないだろうが、話すに不足ない程度には回復するだろう。そら、飲ませてあげるからじっとして」

 

ポーションの瓶を開けケリーの口に流し込んだ。

ケリーは口内の傷に沁みた(しみた)ようで一瞬顔を顰めた(しかめた)が、すぐに驚いたような顔でレアを見つめてきた。

今さらだが此処にきて初めて、レアは此の4人が盗賊でない可能性に思い至った。

薄汚れた武装集団が、魔物の領域であろう洞窟(どうくつ)で、さも生活しているかのようなふるまいをしていたため咄嗟(とっさ)に襲ってしまったが、今思えば何ら(なんら)かの依頼を受けて調査に来た傭兵(ようへい)だとか、近くの村に住む猟師が休憩のために立ち寄ったとか、もっと平和的な可能性もあった。

スポーン地点のすぐそばにいたから雑魚モンスターだというのはいかにゲーム的なメタ視点というやつで、此のゲームに関して言えばそういった配置はされていない可能性の方が高かった。

此のゲームは、公式発表ではリアリティの追求を1番に考えた画期的な新システムとされていたが、(うわさ)ではワールドシミュレーターの運用テストだと言われていたからだ。

其れを信じていたわけではないが、其の噂にいくらかでも真実が混じっているのなら、異世界のシミュレートをしている環境でわざわざプレイヤーひとりひとりを想定したお膳立て(おぜんだて)などするはずがない。

ただ結果論ではあるが、ポーションを知らない傭兵などいないだろうし、猟師にしたって聞いたことくらいはあろう。さらに、街や村などのコミュニティとのつながりが薄そうだと感じたことで、盗賊説がもっとも有力になったのには安心したが。

 

「さあ、痛みがとれたなら話してくれないか。きみたちのことを。此れまでどういう生活をしてきて、此処で何をしていたのかを」

 

◆◆◆

 

ライリーは此れまで他人と殺し合いをして、此処まで一方的に負けたことはなかった。

いつの間にか気を失っていて、眼が覚めたら4人仲良く縛られて転がされていた。

自分たちのリーダーであるケリーが騒いで暴れてなんとかしようとしていたが、白い女がちょっと触ったり掴んだり(つかんだり)しただけで、ケリーは聞いたこともないような叫び声を上げて泣いた。白い女は其の声に顔を顰めて黙るように告げ、ケリーをぶった。ケリーは口を切ったみたいで血がでていた。

其れを目の当たりにするまではライリーもレミーもマリオンも喚き(わめき)散らしていたが、すぐに黙った。此れまで生きていた中でいちばん行儀良くした。彼の(あの)我慢強いケリーが泣いたのは初めてだったからだ。自分たちに耐えられるとは思えなかった。

ケリーの行儀が良くなるのを見た女は名乗り、ケリーも名乗った。ケリーの言葉づかいに白い女の機嫌が少し悪くなり、其れ以外の全員の顔色がだいぶ悪くなった。

白い女が妙な小瓶をケリーに飲ませた。するとたちまち、目に見えて腫れ上がっていた(はれあがっていた)ケリーの(ほほ)がしぼんで、いつも通りの顔に戻った。ケリーは目を丸くして白い女を見ていた。他の3人もそうした。

女はケリーに魔法薬とかいうものを飲ませたらしい。此れが其の魔法薬の効果なのか。

すっかり観念したケリーは、此れまでの身の上を話し始めた。足りないところは他の3人も補足した。勝手に話して怒られるかと思ったが、白い女は微笑んで(ほほえんで)聞いていた。

白い女は、もしかしたら思ったより優しい人なのかもしれない。

此方は手酷く(てひどく)やられたのに殺そうとしないし、何処かに売り飛ばそうという感じもしない。売るつもりならケリーの話を聞く必要はないし、ケリーにすごい魔法薬を使う必要もないはずだ。

今までに会ったことのない種類の人間だった。獣人ではない、という意味ではなく。

自分たちの母親が此の女みたいに強くて優しかったら、4人とも今も集落で暮らしていたかもしれない。

 

◆◆◆

 

盗賊たちの身の上話を一通り聞いて、レアはため息をついた。

思っていたより重い身の上だったということもあるが、話しぶりからみるに彼女たちの記憶は実際の体験をもとにしたもののようで、其れが問題だった。

 

つまり、どういうことかと考える。

 

ゲーム内に広がる世界は非常に広い。

ランダムマップ生成のアルゴリズムを利用して数年間自動で計算させ続けてマップとオブジェクトのデータを完成させたらしいが、其れだけの広さの土地に、ひとつひとつの生物種が問題なく生存競争ができるほどの規模で存在しているのなら、其れはいったい何れだけの数のAIが必要になるのか。

知的生命体レベルのAIを搭載した生物の生存密度が地球の人物ほどでないにしても、そして強大な生物と生息域を賭けて(かけて)争い続けているとしても、少なくとも数10億の高度AIは必要だろう。

其れだけの数のAI分の記憶設定を、一体誰が作るというのか。そして其れを全世界の全て(すべて)の生物に、一切の記憶の齟齬(そご)なく紐付け(ひもづけ)する作業を、どうやって行ったのか。

そんなことをするよりも、サービス開始よりほんの数年前から、噂のワールドシミュレーターを数千倍の加速時間で稼働させておいたと言われるほうが、はるかに現実的ではなかろうか。

だとしたら、此処はまさにシミュレートされた異世界其のもとだ。

 

とは言え、其の手の技術についてはレアは素人(しろうと)だ。もしかしたらAIのティーチング専用のAIの技術なども発達していて、力技でも可能なのかもしれない。其のことについてはもう考えるのをやめて、目の前の盗賊たちーーー4人の少女たちのことを考えることにした。

其の格好はずいぶんとみすぼらしい。髪も伸ばし放題で、耳や尻尾(しっぽ)の手並みも毛羽立っており、手触りもよくなさそうだ。4人とも似たような毛の色をしているが、本当は何色なのかもわからないほど汚れている。

投げ飛ばした感じからすると、ケリーの身長は170センチ前後、ライリーはレアと同じくらいで160程度はありそうだが、年少のふたりは同年代と比べても明らかに小さい。幼少期の栄誉が十分でなかったのであろう。

其の生い立ちや境遇には同情するし可哀想(かわいそう)だと思わないでもないぎ、其れ以上に、自分たちが搾取されるくらいなら躊躇(ちゅうちょ)なく相手の命を奪いにかかるという、其の思い切りの良さには好ましく思えた。

現実社会でそんな生き方をすれば重犯罪になるし、此の世界でも其れは変わらないだろうが、話を聞く限りでは賞金首のようなものにはなっていないようだ。立ち回り方がうまいというか、引き際をわぎえているというか、そういう才能があったのだろう。

盗賊であると確定した今でも、其の生命を経験値に変えてしまうのはもったいない気がする。

NPCを恒久的に連れ歩けるようなシステムはあっただろうか。

 

「なるほど......、きみたちの生い立ちはよくわかった。今まで頑張ってきたんだね。けれど、今日わたしの前に屈したように、其のような生活を続けていれば、いつか誰かにすべてを奪われることになる。其れはわかっているのか?」

 

レアの言葉に、4人はショックを受けたようだった。そんなこと考えたこともないといった表情だ。無料もないだろうが。

 

「だけど、あなた。街に行ったって寝床たってないし、街中にはあたしらみたいな(やつ)らはいないから、金を奪うにしたってさ」

「ああ、其処からか」

 

レアはまず、金銭を入手する正規の手段から教えることにした。

其のためには貨幣経済の仕組みと、経済活動とはどういうものなのか、社会構造の説明や、代表的な六国家の成り立ちーーー此れは公式サイトに概要が載っていたので其れを其のまま話したーーーなどを説明しなければならなかった。さすがに長くなるので、拘束は説明の途中で解いて服を着せた。

自由に質問することを許したために、講義が終わったのはたっぷり5時間ほども経った頃(たったころ)だった。

スタートダッシュのためにキャラクタークリエイトで無茶をしたのに、まったく無駄になってしまった。

しかし代わりにNPCのコネクションが作れたと思えば、悪くはないかもしれない。此の少女たちがNPCとして何の(どの)程度有用なのかは全くわからないが。

そう考えながらちらりと少女たち。眺めてみれば、きらきらとした目で此方(こちら)を見つめている。

尊敬とか敬愛とか、そういうくすぐったい視線だ。

 

「エルフのレアさま強い。あと優しい」

 

年長のケリーとライリーがきらきらした目で褒め倒してくる。

年少のレミーとマリオンはこくこくとうなすいている。

 

「いや、別に優しいということはないだろう。わたしは人に説明するのが好きだから、まあやりたくてやっただけだよ」

「でも今まであたしらは、こんなに丁寧にものを教えてくれた人は居なかったよ」

「集落にいた頃でも、わかんないことを聞きに行くと、つまんねーこと気にしてんじゃないって殴られた」

「其れは......辛かったね(つらかったね)

 

とはいえ人口=労働力の村社会では、其れも仕方がないのかもしれない。一生集落から出ないのなら、貨幣経済や国家の成り立ちなんて知ろうが知るまいが大差ない。質問された其の大人も、実は答えられなかったからそうしたのかもしれない。

 

「やっぱり優しいよ、あなた」

 

ケリーがまっすぐレアを見つめて言った。

きらきらした目は鳴りを潜めて、今は少し不安げに揺れている。

 

「エルフのレアさま。お願いだ。あたしらのボスになってほしい」

 

《該当のスキルを取得していません【個体名∶ケリー】をテイムするには『使役』が必要です》

 

妙なエラーメッセージが出た。

 

(え、なに、テイム?テイムできるの?NPCを?)

 

人類種のNPCをテイムできるらしいというぶっ飛んだ事実ももちろんだが、其れ以前にテイムというシステム自体初耳だった。クローズドテストには無かった。発見されていなかっただけかもしれないが、少なくともレアは知らない。

どういうシステムになっているのか全くわからないが、システムメッセージからエラーが通知されたということは、何者かがテイムに関する行動を起こしたということだろう。

普通に考えればさきほどのケリーの発言だ。「ボスになってほしい」とはつまり、システム的にはレアにテイムされたいという意思表示をしたということだと思われる。しかしレアの側にテイムに関するスキルが無かったため、受理されずにエラーメッセージが出た、ということだろう。

 

クローズドテストでは、数多くのテスターがキャラクタークリエイトで様々なビルドを試し、スキルの組み合わせやスキルツリーの成長を見て、数々のスキルや条件付きスキルツリーの存在を明らかにしていった。

いろいろなビルドを試すためには何度もキャラクタークリエイトを繰り返す必要があり、其のためにいわゆるリセットマラソンが横行していた。

其のときですらテイム系のスキルは見つけられなかった。

ということはクローズドテストの時には存在しなかったか、あるいは存在はしていたが初期経験値の100ポイントではどう使っても取得できない条件だったかの何方(どちら)かであると思われる。

だとすれば、何方にしてもテイム系のスキルが存在するという情報を持っているプレイヤーは居ないか、居ても極めて少数で、自分は其の極小数のうちのひとりということになる。

レアはなんだかワクワクしてくるのを感じる。

別段、他のプレイヤーを出し抜いたり、情報戦で優位に立ったりとか、そういったプレイをするつもりはなかった。

しかし自分だけが知っているのかもしれない情報というのは、ひどく魅力的に感じた。

同様になんらかの理由で条件を満たし、エラーメッセージを食らうプレイヤーが居ないとは限らないが、今回のケースを考えれば可能性は非常に低いだろう。

レアはNPCから高い信頼を寄せられることでエラーメッセージの条件を満たした。と思われるが、ゲーム開始からたった5時間でゼロから其処までの信頼を築ける人間などそういまい。

 

「だめ......だろうか」

 

ケリーが不安げにつぶやく。

しまった。肝心のテイム対象をほったらかしにしていた。

 

「いや?もちろん君たちのボスになるのはかまわないとも。此方(こちら)こそぜひお願いしたいくらいだ。ただ少し、そう、考えなければならないことができたので、すまないがしばらく楽にしていてくれ。食事とかはいいのかい?そういえば食べかけのようだけれど」

 

レアがそう言うと4人は安心したように肩の力を抜き、すっかり冷めてしまった食事を篝火(かがりび)で温め始めた。

其れを横目に、レアはテイムに関するスキル、システムメッセージが言うところの『使役』というスキルについて考える。

最も可能性が高そうなのは『調教』のスキルツリーだ。『調教』したNPCを『使役』するという具合だ。

しかしクローズドテストの際には、『調教』のスキルツリーには『調教』しか無かった。そして『調教』はアクティブスキルで、其の効果は「成功した場合、一定時間対象の行動を操作できる」というものだった。例えばモンスターとの戦闘中に『調教』に成功したモンスターと其れ以外のモンスターとで仲間割れさせて消耗させる、というような使い方をするスキルだ。此れではあまりテイムとは結びつかない。単にトリッキーな妨害スキルに過ぎない。

其れに同じようなことなら『精神魔法』の『混乱』でも可能だ。対象の行動を指定することはできないが、混乱状態になると単純に1番近くにいる存在を攻撃するようになるので、似たような結果を得られる。此方(こちら)のほうが発動コストも安い。

同じく『精神魔法』で言うなら、『調教』より取得コストが重くなるが『魅了』や『恐怖』ノほうが『調教』より成功率が高い。其れらの取得前提スキルである『自失』を併用すれば、さらに成功率は高まる。加えて魅了か恐怖状態の対象に上位スキル『支配』をかければーーー

 

(もしかして(かぎ)は『精神魔法』な?)

 

可能性はなくはない。『支配』など、いかにもな響きだ。

しかし『精神魔法』の『支配』まで取得するとなると、取得前提スキルまで含めて最低限必要な経験値は150ポイントにも上る。初期経験値だけでは到底取得できない。

此れで必要な条件がゲーム内での特定行動だとか、特定NPCとのコネクションだとかであるとすればもうお手上げだが、関係ありそうなスキルを取得してみて駄目だった場合はまた経験値を稼いでやり直せばいい。

ケリーたちにも高度なAIが搭載されている以上、仮に今はテイムできなかったとしても、行動を共にするくらいはしてくれるだろう。なにしろレアは彼女ら盗賊団のボスになるようだし。

となれば今与えられている情報ででき得る限りの考察はしておくできだろう。其の中で可能性な最も高そうなプランは試しておきたい。

ひとまず『精神魔法』については可能性の1としてリザーブしておいて、別のアプローチを考えることにした。

 

テイムという言葉とは少し(おもむき)が違うが、 似て非なるスキルとして『召喚』がある。

『召喚』のスキルツリーには『調教』と同様『召喚』スキルしかない。此の『召喚』は指定した種族のランダムに呼ばれた個体を自分のそばに召喚するスキルで、制限時間の10分が経過するか、召喚対象が死亡するか、発動した術者が死亡すると元いた場所に送還される。

取得可能なスキルの詳細が閲覧できるヘルプによれば、『召喚』を発動した際…召喚対象は召喚に応じるかどうかの選択を迫られるらしい。其処で召喚対象が拒否すると対象は『召喚』に対する抵抗判定に入り、抵抗に成功した場合は『召喚』は不発に終わる。

召喚対象は術者が指定した種族の中からランダムに呼ばれるため、能力値の個体差によって抵抗の成功率も大きく変わる。つまり『召喚』は構造上の問題として、成功率が常に不安定なスキルになっており、テスターたちからはいわゆるネタスキルとして認識されていた。

 

(そもそもなんでランダム召喚オンリーなんだろう)

 

『調教』にも言えることだが、ひとつのスキルツリーにたったひとつのスキルしか存在しないというのは実に非効率だ。何の(なんの)意味もなくそういうデザインにするとは考えづらい。

同じくひとつしかスキルがないツリーに『錬金』スキルがあるが、此れは『調薬』ツリーの『調薬』を取得することで魔法薬の製作に可能な『錬成』がツリーの取得リストに現れる。そもそも『錬金』スキル自体、「錬金系統のスキルの発動に必要。錬金系統のスキル判定にボーナス」という単体では全く無意味な効果であり、見るからにツリーに隠されたスキルの存在が前提であった。

『調教』、『召喚』にも同様の条件があるとすれば、キーとなるのは何なのか。

とりあえず『調教』『召喚』ツリーに先があると仮定して、其れを可能性其の2としてリザーブしておくことにする。

 

今度はテイムというイメージからではなく、使役というイメージからアプローチしてみる。

使役と言えば、初期取得リストにある中では『死霊』がもっともイメージに近い。一般的に死霊術と聞くと、哀れな死者の魂を使役しているという印象を受ける。

しかし『死霊』も先の2つと同じく、『死霊』しか存在しないスキルツリーだ。効果は「自身から中距離以内にある死体をアンデッド化し、5分間其の行動を任意に操作できる。5分経過すると土に還り(かえり)死体は残らない」というものだ。一見有用に見えるが、死体に魂が残っていれば『召喚』と同様抵抗されてしまう。魂が残っていない場合は即座にアンデッドを生み出せるが、攻撃を一撃受ければ崩れ去る程度の弱いアンデッドにしかならない微妙なスキルだ。

此処に来て初めて感じたが、関係のありそうなスキルツリーが揃って(そろって)微妙系単発スキルというのは、いかにも作為的に思える。希望的観測かもしれないが。

洞窟(どうくつ)広間では、そろそろケリーたちの食事も終わりそうだ。

ときおり此方(こちら)に食事を差し出そうとしていたが、空腹感はない......というか其れどころではない気分だったのでやんわり断っておいた。

時間切れだ。そろそろ考察に結論を出して、行動に移らなければならない。

此れまでの考察でレアが思いついた可能性は、大まかに言って3つ。

ひとつ、『精神魔法』の『支配』が条件のひとつである。

ふたつ、『調教』『召喚』などのスキルツリーには先がある。

みっつ、『死霊』『調教』『召喚』には関連性がある。

何れ(どれ)も根拠は無し、だんだん苦し紛れの案になりつつあったが、とりあえずの指標はできた。計算上、今の経験値ならば十分に検証できる。

しかし、ひとたび検証のために経験値を稼ごうとするなら、つぎ込んだ経験値と同格かやや格上のエネミーを倒すべく移動しなければならないが、微妙系のスキルばかり取得した状態で適正難易度のエネミーと効率よく戦えるかといえば、難しいだろう。

覚悟はしているとはいえ、少ない投資で済むなら其れに越したことはない。

ゆえに最もコストが嵩む(かさむ)『精神魔法』は後回しにして、まずは『調教』『召喚』『死霊』を取得してみることにした。

合計60ポイントを消費し、其れらのスキルを取得する。すべて取得してからあらためて各スキルツリーを確認してみたが、取得可能スキルが増えているといったことは無かった。

 

(まぁ、想定内想定内。まだ慌てる時間じゃない)

 

此の時点で取得条件を満たしているくらいなら、とっかに見つかっているはずである。

となれば、次は『精神魔法』だ。

『支配』まで取得するなら、『自失』で10ポイント、『恐怖』と『魅了』でそれぞれ40ポイント、最後に『支配』で60ポイントと、計150ポイントを費やす必要がある。

考えてみれば、見当外れで失敗した場合は微妙系スキルだけで経験値稼ぎをしなければならない、と覚悟していたが、『精神魔法』を此れだけ取れば立派な『精神魔法』特化ビルドと言える。

『精神魔法』の判定にはMND(精神力)を参照するので、余った経験値を全部MNDに振ってしまえば十分戦える。MNDが増えればスキル発動の際に必要になるMP(マナポイント)の最大値も増加するため効率もいい。

ならばもはやためらう必要はない。

レアは150ポイントを消費して一気に『精神魔法』ツリーの『支配』までを取得した。

考察が正しければ、此れで何かしら取得可能スキルが増えているはずだ。

 

(さて、まずは『調教』から確認を......)

 

『調教』スキルツリーには新しいスキルは増えていなかった。

『召喚』スキルツリーにも新しいスキルは増えていなかった。

そして『死霊』スキルツリーにはーー『魂縛(こんばく)』というスキルが新たに現れていた。

 

(きた!此れだ!やっぱり方向性は間違っていなかった!)

 

興奮のまま、思わず経験値を支払った。

新たに取得した『魂縛』の効果は「死亡してから1時間以内の死体の魂を奪う。また『死霊』発動時に対象にした死体に魂が残っていた場合、対象の『死霊』への抵抗を封じる。魂のストックを持っている場合、ストックを消費して、【アンデッド】系、【ホムンクルス】系、【ゴーレム】系を『精神魔法∶支配』の対象に選択できる」というものだった。

 

(強い!......のか?此れは......)

 

単体で見れば、効果は「死体の魂を奪う」だけであり、使い道が不明である。なんならただのフレーバーテキストにさえ見える。

しかし此のスキルを取得している時点で、最低でも『死霊』と『支配』は取得しているはずであり、其の2つのスキルのネックである「成功率が低い」や「生物しか対象にできない」をフォローするというのは、十分に有用だと言える。魂のストックとかいうのがいまいちよくわからにいが、おそらく『魂縛』で奪った死体の魂のことだろう。

ただし取得に必要な経験値は60ポイントと、スキルツリーのふたつめのスキルにもかかわらず『支配』と同等の重い取得コストだった。

此のスキルに的を絞って経験値を支払おうにも、『支配』から『死霊』まで揃えると其れだけで170ポイントが必要であり、初期経験値だけでは取得できない。

リセマラが容易だったクローズドテスト時には先天的な特性というシステムが無かったことを考えれば、現時点で此のスキルまで取得しているプレイヤーは少ないはずだ。あると知っていなければまずやろうとしないであろうビルドである。おそらく『魂縛』の存在を知っているプレイヤーなど(まれ)だろう。

さらにもうひとつ、『魂縛』が奪えるのは死亡してから1時間以内の死体の魂であるという点。

此の事実と『死霊』の仕様を考えるに、どうやら此の世界で死亡した者の魂は、1時間は死体に残っているようだと考えられる。

思いがけず、(だれ)も検証しようとしなかったために単に雰囲気(ふんいき)だとか死体の損壊度か何かだと思われていた「魂が残っている死体」という『死霊』発動の条件が確定した。

何しろ、『支配』と『死霊』を強化するパッシブスキルを手に入れることができた。すでに貯め込んでいた(ためこんでいた)経験値の三分の二。溶かしてしまったが、とりあえず此れなら何とか戦っていけるだろう。

レアはいくぶん楽な気分になり、もはや最悪此れ以上何も進展がなくても構わないというくらいの心持ちで、再度『調教』を確認した。

『調教』は相変わらず『調教』のみのスキルツリーであった。ひとつしか無いならツリーでも何でもないし『調教』だけスキルツリーという言い方は変えたほうがいいのではないか、などと考えながら続けて『召喚』のスキルツリーを開いた。

『契約』というスキルが取得可能になっていた。

半ば(なかば)条件反射で経験値を支払う。

其の効果は「一度召喚に成功した対象の魂を契約で縛る。次回以降の召喚時、契約済みのキャラクターを召喚対象に選択でき、其の場合対象は召喚に抵抗しない。『死霊∶魂縛』により魂を奪ったアンデッドとして契約者リストに追加できる」というものだった。

『魂縛』と同様、基本スキルの『召喚』の純粋強化である。加えて取得条件になっている『魂縛』にさらに追加効果をも持たせている。非常に強力なスキルだ。此処まで揃えるのに最低でも310ポイントもの経験値を消費するだけのことはある。

此の時点でレアは『精神魔法』『死霊』『召喚』の3枚看板で戦っていけると言っていいだろう。支払った経験値はかなりの量だが、十分元は取れていた。

先の考察がかなりの部分で的を射て(いて)いたことはすでに証明された。

レアはもはや、『調教』にも新しいスキルが出現していることを疑っていなかった。

そしてレアの確信の通り『調教』のスキルツリーで新たに取得可能になっていたスキルは、果たして『使役』だった。

レアのテンションは最高潮になった。

断言してもいい。現時点で、『使役』を取得しているプレイヤーは自分だけだと。

此処に至るまでに必要だった経験値は実は390ポイントである。プレイヤー初期所持ポイントの4倍近い。此れだけの経験値を実用性の低い『召喚』や『調教』やらにつぎ込むプレイヤーなと他にいるはずがない。

そして今だからこそわかることだが、レアの取得してきたスキルの組み合わせは最高効率だった。

『使役』の取得条件は『調教』『契約』。

『契約』の取得条件は『召喚』『魂縛』。

『魂縛』の取得条件は『死霊』『支配』。

『調教』『召喚』『死霊』こそ先立って取得していたが、『精神魔法』以降はまさにトントン拍子だった。いや、逆に先に彼れ(あれ)らを取得していたからこそ、『支配』の取得によって新たに可能スキルがアンロックされるという事実を発見できたとも言える。

運が良かった。まさに一生分の運を使い切ってしまったかのように感じる。

いや、運だけではない。十分に考察はした。此れは自分自身の才覚の賜物(たまもの)でもある。

 

取得した『使役』の効果は次のようなものだった。

「対象をテイムし、自身の眷属(けんぞく)にする。対象が抵抗判定に成功した場合、『使役』は失敗する。『召喚∶契約』によって魂を縛った契約者は『使役』に抵抗しない。『死霊∶魂縛』によって魂を奪ったアンデッドは『使役』に抵抗しない。自身のかけた『精神魔法∶支配』の影響下にある対象は『使役』に抵抗する際判定にマイナス補正。自分はすべての眷属と経験値を共有する。『召喚』発動時、眷属を召喚対象に選択できる。眷属が死亡した場合、ゲーム内時間で1時間、眷属を召喚できない』

まさに此れまでのビルドの集大成とも言うべきスキルだった。

そしてスキルの詳細を確認し終えたタイミングで、システムメッセージが聞こえた。

 

《保留中のタスクが解決可能です。【個体名∶ケリー】をテイムできます》

 

どうやら必要なスキルや条件が不十分で処理が解決できない場合、保留中という扱いになるようだ。さすがにずっと保留中というわけにもいくまいし、時間制限のようなものはあってもおかしくないだろうが、食事の準備から片づけ程度の間なら待ってくれるらしい。

レアはケリーのテイムを実行した。

スキルの発動はなかったので、相手のほうからテイムされることを望んでいる場合には、『使役』を発動しなくても所持しているだけでテイムに成功するのかもしれない。

テイムに成功した瞬間、ケリーが跳ね上がるように顔を上げ、此方(こちら)を見た。

「すまない、待たせたね。わかったと思うが、たった今ケリーはわたしの眷属になった。此れで名実ともにわたしは君のボスだ」

「はい、ボス!ありがとう!」

 

確認すると、ケリーの能力値やスキル構成も自分のものと同様に見られるようになっている。経験値の項目はぜろになっているが、此れは説明にあったとおりレアのものと共有だからだろう。

レアの所持経験値が増えているのは、ケリーのテイムに成功したことによる経験値の取得があったためか、ケリーの持っていた未使用経験値が統合されたからの何方(どちら)かだ。

ケリーのスキルは近接戦闘に特化したビルドで、スキルだけでなく能力値にもかなりの経験値を振ってあった。というか、現在のレアの総経験値量よりだいぶ多かった。まともに戦えばキャラクタークリエイト直後のプレイヤーではまず勝てないだろう強さだ。

 

「はぁ......。今までにない不思議な感覚だ......。ボスを感じる......安心する......」

 

一方のケリーはマタタビを嗅いだ(かいだ)猫みたいになっている。まぁいずれ慣れるだろう、と思っておくしかない。

他の3人も羨ましげ(うらやましげ)に見つめていたので、自分に従属することを宣言するよう促し、全員のテイムに成功した。まさに其の直後。

 

《ネームドエネミー【山猫盗賊団】の討伐に成功しました》

《パーソナルエリア【山猫盗賊団のアジト】がアンロックされます》

《【山猫盗賊団のアジト】をマイホームに設定しますか?》

 

(ハウジングシステム!そういうのもあるのか!)

 

とはいえ、今気にするべきは其処ではなかった。ケリーたち4人は、どうやら4人でひとつのユニークボスだったらしい。

つまりレアは、初期スポーン位置がユニークボスの初期配置のすぐそばだったということになる。

たしかに魔物アバターの推奨環境と思われる選択エリアは洞窟とか火山とか遺跡とか、ちょっとしたボスが居てもおかしくなさそうな場所ばかりだったが、まさか本当に直近の場所にスポーンするとは思っていなかった。

魔物アバターの序盤難易度の異常な高さが窺える(うかがえる)

魔物種族を選んだ場合に初期経験値が多めに貰える(もらえる)のも無料はない。というか、運悪くレアと同様にボスのすぐそばにスポーンしてしまったら、多少多めに経験値が貰えたところでいきなり詰むのではないだろうか。レアがスポーンしたのも洞窟の袋小路であったし。

レアはスタートダッシュのために超倹約ビルドをし、デメリットをごまかすために魔物の領域でスタートをし、魔物の領域だからと特に慎重に行動し、出会ったボスはレアの得意な人間型で、不意打ちでボスを倒すことができ、あえてトドメをささず、其れが奇縁につながりテイムの情報を()、入手した経験値をギリギリまで使って其のボスを眷属にした。

此れまでの行動は、何か1つでも違うことをしていたらこうはならなかったのではないかというくらいの神懸かったものだったと言える。

ならば流れに逆らわず、此処にマイホームを設定するのもきいだろう。薄暗い洞窟(どうくつ)だけど。考えてみればアルビニズムでしかも弱視の自分にはぴったりの場所かもしれない。やはり神懸かっている。

マイホームに設定すると、ハウジングメニューを利用できるようになった。

早速ホーム全体を確認してみる。奥の地底湖までホームに含まれていた。異常な広さ、と思ったが実質広間と狭い通路だけなのでそうでもない。

 

「ところで君たち、【山猫】って名前なの?」

「いや、あたしらは猫の獣人であって山猫じゃあないけど」

「そういう意味ではなくて」

「?」

 

どうやら、特に名前のある集団ではないらしい。まあなんでもいい。

何にしろ、ケリーたちが実はユニークボスだったという事実が判明したことで、いくつかレアが疑問に感じていたことが解決された。

想定以上の大量の経験値を入手できたこと。

眷属にしたケリーたちが思いのほか強かったこと。

そして今、レアの取得経験値がまた増えていたこと。

此れはおそらく、ボスであるケリーたちのテイムに成功した際の成功報酬がメインだろう。

現在のレアの所持経験値は320ポイント。STR(筋力)VIT(体力)などのパラメータに振るつもりはないので、其れ以外のパラメータか、スキル取得か、あるいはケリーたちの成長に使うか。

ケリーたちに使うにしても、眷属込みの戦闘での経験値取得のルールがどうなっているのかを検証してからのほうがいい。加えて、積極的に試す気にはならないが、眷属が死亡した際にデスペナルティは受けるのかどうかも確認してからが望ましい。クローズドテストの(ころ)はNPCは死亡したら生き返らないというのが定説になっていたが、其れは眷属でも同じなのだろうか。

というか、改めて計算してみると、今ある320ポイントをすべてレアにつぎ込んでもケリーのほうが強い。彼女らのボスになったことだし、レア自身も少しは強化しておいたほうがいいだろう。現在のビルドはMNDと相性がいいので、とりあえず200ポイントをつぎ込んでMNDを伸ばし、40ポイントを使って『精神魔法』の『混乱』と『睡眠』を取得した。

 

一応ボス戦だったと考えれば、此れでリザルトも終わったというところか。

今度こそ、次の冒険に向けて動き出さなければ。

まずは、此のホームを拠点らしくする必要がある。プレイヤーのログアウトは眠っている状態になるという仕様のため、快適にログアウトするためには寝床が必要だ。

ベッドとまでは言わないが、せめて地面の硬さと冷たさをやわらげられるものが欲しい。最悪は地面に直接でも仕方がないが、文明的であろうとする努力は怠るべきではない。とは言え此処は洞窟の中。贅沢(ぜいたく)は言えない。野生動物か魔物の毛皮がせいぜいだろう。洞窟の外にどんな環境が広がっていて、とんな生物がいるのかわからないが、毛皮をまとった何かしらの動物くらいいるはずだ。ケリーたちの話によればどうやら森の中であるようだし。

 

 

 

 

〜〜〜登場人物〜〜〜

 

プレイヤー(めい)∶レア

種族∶エルフ→ハイ・エルフ→ダーク・エルフ→魔精→魔王(まおう)

名前∶

性別∶女性

年齢∶20代後半

先天的な特性

《美形》→《超美形》→《翼》・《魔眼》・《角》

《アルビニズム》

《弱視》

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)∶40

MND(精神力)∶120

取得経験値∶0ポイント

『召喚』20→『契約』60

『調教』20→『使役』60

『死霊』20→『魂縛』60

『精神魔法』

『自失』10↘

『魅了』40→『支配』60

『恐怖』40↗

『混乱』20

『睡眠』20

 

 

レアに逢う前

 

プレイヤー(めい)∶アナスタシア

種族∶ゾンビ→死体の王女(コープスプリンセス)不死者の王女(イモータルプリンセス)

所属∶低位不死者→高位不死者

名前∶月代(つきしろ) 琴音(ことね)

性別∶女性

年齢∶

先天的な特性

《物理耐性》∶10000ポイント

経験値を振り、ポイントに応じて、被物理ダメージを軽減する。

《LP自動回復》∶10000ポイント

経験値を振り、ポイントに応じて、LPを自動的に回復する。

《低位不死者》

陽に当たると継続ダメージ。日陰で減少。

被光、聖属性ダメージ4倍。

月明かりに当たると全ステータスにボーナス∶小

闇系魔法強化∶小

被闇系魔法耐性∶小

クリティカル耐性∶小

LP自動回復系スキルの効果増加∶小

暗視

肉体系、精神系の状態異常を無効化するが、ただし、精神系の状態異常は、本人が認めた相手からの精神系スキルは有効。

食事、睡眠不要。ただし、階位が上がると、食事や睡眠も行える。

《腐乱体》

五感機能低下。

ヘドロのような芳ばしい香りを常に放っている。言うまでもないが超臭い。周囲に吐気をもたらす。

被火属性ダメージ2倍。

《拳》∶10000ポイント

経験値を振り、ポイントに応じて、威力が上がる。

《筋力強化》

《鑑定》

経験値を振り、ポイントに応じて、結果が変わる。

《高位不死者》へと、進化を遂げ、スキルが追加。

《物理無効》∶10000ポイント

対象の攻撃スキルが此方のスキルに振られている経験値の半分以下の場合、被物理ダメージを無効化する。

《不死者の王族》

PT(パーティー)にいる不死者をスキル経験値に応じて全ステータス強化。

《闇のオーラ》∶10000ポイント

状態異常付与∶毒、呪い、衰弱。

スキル経験値に応じて状態異常確率上昇∶毒、呪い、衰弱。

10経験値(ごと)に状態異常強度上昇∶現在1・最大6

不死者の王女(イモータルプリンセス)へと、進化を遂げ、スキル追加と、スキル《腐乱体》が消滅。

魔力視(マジーアトレース)

魔力を可視化する魔眼の1種。

属性が色で分かり、保有量や濃度が高ければ色が濃く、低ければ色が薄く見える。

《魔法耐性》∶10000ポイント

経験値を振り、ポイントに応じて、被魔法ダメージを軽減する。

《王家の権威》∶10000ポイント

リーダーの時、メンバーの全ステータスを上昇。

上昇率は、振られた経験値ポイントに応じ、PT(パーティー)の規模により変動。

取得経験値∶123450ポイント

ステータス

LP(ライフポイント)∶10000

MP(マナポイント)∶10000

STR(筋力)∶500

VIT(体力)∶500

AGI(素早さ)∶500

DEX(器用さ)∶10000

INT(知力)∶10000

MND(精神力)∶10000

装備・武器

色あせた護りのレイピア・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

魔力解放(リベルタ)】∶オーブを消費して次の攻撃に追加ダメージを与える。

螺旋魔導増幅炉(スパイラルアギアンプ)】∶注いだ魔力を剣に螺旋状(らせんじょう)に纏い、攻撃力を増幅させる。

色あせた護りの指輪・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

装備・防具

色あせた護りの冠・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

色あせた護りのドレス・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

色あせた護りのグローブ・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

色あせた護りのブーツ・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

装備・収納

色あせた護りのベルトポーチ・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

装備・装飾

色あせた護りのネックレス・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

色あせた護りのイヤリング・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

色あせた護りのバングル・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

装飾・見た目

色あせた護りの下着・レア∶Ex.品質∶S+.耐久∶―

スキル

『隠蔽』50↘

『隠密』50→『認識阻害』60

『迷彩』50↗

 

 

プレイヤー(めい)∶リオ

種族∶→スケルトン→吸血姫(きゅうけつき)影獄吸血姫(シャイターナ)闇獄吸血姫(イブリース)

所属∶低位吸血鬼→高位吸血鬼

名前∶リオ・D・ジャネイロ

性別∶女性

年齢∶15歳

先天的な特性

 

ステータス

LP(ライフポイント)∶10000

MP(マナポイント)∶10000

STR(筋力)∶500

VIT(体力)∶500

AGI(素早さ)∶5000

DEX(器用さ)∶10000

INT(知力)∶10000

MND(精神力)∶10000

取得経験値∶543210ポイント

スキル

『召喚』20→『契約』60

『調教』20→『使役』60

『死霊』20→『魂縛』60

『精神魔法』

『自失』10↘

『魅了』40→『支配』60

『恐怖』40↗

『隠蔽』50↘

『隠密』50→『認識阻害』60

『迷彩』50↗

 

リオの眷属

 

NPC(ノンプレイヤーキャラクター)

 

名前∶デ・ハビランド伯爵(はくしゃく)

性別∶男性

 

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)

MND(精神力)

『調教』→『使役』

『精神魔法』

『自失』↘

『魅了』→『支配』

『恐怖』↗

 

 

プレイヤー(めい)∶ブラン

種族∶スケルトン→下級吸血姫(レッサーヴァンパイア)→吸血姫

名前∶

性別∶

年齢∶

先天的な特性

 

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)

MND(精神力)

『フレアアロー』

『ウォーターシュート』

『アイスバレット』

『サンダーボルト』

『エアカッター』

『召喚』20

『調教』20

『死霊』20

『精神魔法』

『自失』10↘

『魅了』40→『支配』60

『恐怖』40↗

『吸血魔法』

『霧』+『雷魔法』→『ライトニングシャワー』

『霧』→『死の霧』→『魔の霧』

『霧散化』

『闇魔法』

『   』↘

『   』→↘

      『光耐性』

『   』→↗

『闇の(とばり)』↗

 

ブランの眷属

種族∶リザードマンスケルトン→蒔かれた者(スパルトイ)×30体

 

コウモリ↘

コウモリ→モルモン

コウモリ↗

コウモリ↘

コウモリ→モルモン

コウモリ↗

コウモリ↘

コウモリ→モルモン

コウモリ↗

モルモンのスキル

『変身』

体捌き(たいさばき)

敏捷(びんしょう)

 

ヴァーミリオン

名前∶スカーレット

性別∶女性

 

名前∶マゼンタ

性別∶女性

 

名前∶カーマイン

性別∶女性

 

名前∶アザレア

性別∶女性

 

 

 

死天王(してんのう)NPC(ノンプレイヤーキャラクター)

 

猫の獣人・

名前∶ケリー

性別∶女性

年齢∶

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)∶30

MND(精神力)

スキル

『俊敏』

『軽業』

 

猫の獣人・

名前∶ライリー

性別∶女性

年齢∶

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)∶30

MND(精神力)

スキル

視覚(しかく)強化』

『弓』→『(たか)の目』

 

 

猫の獣人

名前∶レミー・生産系(せいさんけい)

性別∶女性

年齢∶

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)∶30

MND(精神力)

スキル

聴覚(ちょうかく)強化』

『弓』

 

 

猫の獣人・

名前∶マリオン

性別∶女性

年齢∶

ステータス

LP(ライフポイント)

MP(マナポイント)

STR(筋力)

VIT(体力)

AGI(素早さ)

DEX(器用さ)

INT(知力)∶50

MND(精神力)

スキル

嗅覚(きゅうかく)強化』

『氷魔法』

『魔法適性∶氷』20

冷却(れいきゃく)』20

 

種族∶氷狼(ひょうろう)

名前∶白魔(はくま)

性別∶オス

先天的な特性

『嗅覚が特に鋭い』

『聴覚が特に鋭い』

ステータス

 

スキル

『氷魔法』

 

『錬金』

 

名前∶銀花(ぎんか)

性別∶メス

 

名前∶ミゾレ

性別∶オス

 

名前∶ヒョウ

性別∶オス

 

名前∶アラレ

性別∶メス

 

名前∶フブキ

性別∶メス

 

名前∶コゴメ

性別∶メス

 

名前∶ザラメ

性別∶メス

 

 

ホムンクルス・機甲型

リビングメイル

名前∶鎧坂(よろいざか)さん

 

リビングウェポン

名前∶剣崎(けんざき) 蜂剣(ほうけん)(レイピア)

 

名前∶剣崎(けんざき) 鷦刀(しょうとう)(小太刀)

 

名前∶剣崎(けんざき) 鸞刀(らんとう)(長刀)

 

名前∶剣崎(けんざき) 鯨刀(げいとう)(大太刀)

 

名前∶剣崎(けんざき) 鮫剣(こうけん)(大剣)

 

ホムンクルス・機巧型

 

名前∶アイリス

性別∶女性

ホムンクルス・機甲型(武器類・武具類)

武器∶紅蓮剣(ぐれんけん)【STR+80】(炎属性(ほのおぞくせい)

武器∶氷爪甲(ひょうそうこう)【STR+100】・氷爪脚(ひょうそうきゃく)【VIT+100・DEX+100】(氷属性(こおりぞくせい)

武器∶風烈扇(ふうれつせん)【AGI+100・INT+100】(風属性(かぜそくせい)

ステータス

LP(ライフポイント)∶10000

MP(マナポイント)∶10000

STR(筋力)∶5000(+100)

VIT(体力)∶5000(+100)

AGI(素早さ)∶5000(+100)

DEX(器用さ)∶5000(+100)

INT(知力)∶5000(+100)

MND(精神力)∶5000

 

名前∶シナモン

性別∶女性

ホムンクルス・機甲型(武器類・武具類)

武器∶三毛にゃんこグローブ【STR+66・VIT+36】((やみ)(ひかり)(つち)

ステータス

LP(ライフポイント)∶10000

MP(マナポイント)∶10000

STR(筋力)∶5000(+66)

VIT(体力)∶5000(+36)

AGI(素早さ)∶5000

DEX(器用さ)∶5000

INT(知力)∶5000

MND(精神力)∶5000

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

























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