気分が乗ったので書きます。勿論続きません。
第一話
艦体維持システムが一定水準の復旧を確認し、制御AIを起動する。
『う…ここは…確か、地球に墜落して…?』
目が覚めた彼女…アルカディアは、自身の状態の調査を開始した。
『艦の状態は…主機は緊急停止、副機は損傷して機能停止…バッテリーと艦載機の主機で賄ってるの?』
状態は酷く、艦艇の主機、副機は両方とも停止、兵装系も殆ど動かすことは出来ず、唯一艦載機の自力発進が出来る程度だった。
『周辺の捜索をしないと…何があるか分からないし出来れば戦闘機で偵察したいけど…実験機しかないって、嘘でしょ?』
戦闘機の類は実験の為に新型実証機と交換しており、あるのは偵察機や輸送機など、即応に向かない機体ばかりである。
『仕方ないかぁ…』
「じゃ、人型筐体に変更して、と。」
実験機は有人操作にのみ対応しており、AIである彼女が動かすには人型筐体を使って、間接的に動かすしかないのだ。
そうして機体を操作し、海上に出た彼女は気づく。
「…ここ、地球じゃないじゃん。何あの地平線?長っ。」
彼女の知る地球の地平線のおよそ二倍ある地平線。それなのに重力加速度は地球と全く同じ9.80665m/s²。異常である。
「電波の発信は…少なくとも近辺では見当たらないか。遠方まで見て何かを刺激でもしたらアレだし…仕方ないか。」
「それじゃ…近くの陸地の調査に行こうかな。」
甲高いエンジン音を奏でながら水上に浮上した戦闘機が、重力制御と慣性制御を行いながら飛び立って行く。
未知と遭遇するかもしれないと考えた彼女は、期待と歓喜と少しの不安でいっぱいになっていた。
ー第三文明圏外 アルタラス王国 隕石調査隊ー
『こちら隕石調査隊本部、まもなく隕石の着弾地点近辺だと思うが、何が異変はあるか?』
「こちら飛竜調査班、今の所異常は見られない。平和なもんだよ。」
リニアスは退屈していた。巨大な隕石の調査という話だが、被害らしい被害もなかったのだ。何故わざわざ調査しなければならないのか分からないのだ。
部隊の中でも低空飛行が得意だと言うことで白羽の矢が立ったが、彼は辟易としていた。
そうして彼が義務的に調査を行なっていると、遠くから甲高い音が聞こえた。
「ん…?なんか甲高い音が聞こえたか…?相棒も聞こえたか?今の。」
「グァーッ!」
「あー、聞こえたか…こちら調査班、何か甲高い音が聞こえた。これより調査に向かう。」
『こちら本部、了解した。出来る限り詳しく教えてくれ。』
「こちら調査班、詳しくだな。とは言っても…甲高い、空気を切り裂くような音、って、何だ?甲高い音が大きくなって…?」
その時、彼の目に飛行物体が見えた。甲高い音はおそらくそれから聞こえているのだろう。
「こちら調査班、飛行物体を発見した。甲高い音はアレから聞こえている様だ。これより接近して…」
彼がそう言い切るよりも早く、飛行物体は彼のすぐ近くまで来て、すれ違っていた。
「んな、速っ、こちら調査班!謎の飛行物体は俺を通り過ぎて陸の方へ向かってる!とんでもない速さだ!」
『こちら本部、どんなものだったんだ!』
「羽が全く動いてない細長いワイバーンみたいな見た目だ!速すぎて細かいところは見切れてない!と言うかもう見えなくなった!全く追えん!」
『こちら本部、了解した!軍に通報する!飛竜調査班は帰投しろ。』
「りょーかい。はぁ…何なんだアレ?これからどーなっちまうんだ…?」
彼はこれから起こることに行きとは別の意味で辟易としつつ、帰投していった。
ー第三文明圏外 アルタラス王国 会議室ー
重苦しい雰囲気の中、ターラ14世が切り出す。
「それで、件のワイバーンはその後どうしたのだ?」
「それが…迎撃に出たワイバーン部隊の目の前で消失したそうです。」
「それは…どういうことだ?」
「恐らくは透明化したのだろう、との事です。」
「…ワイバーンにそんな種は居たか?」
「いえ、甲高い音を立てる種も、透明化する種も、ましてや推定1000km/h以上の速度で飛行するワイバーンも聞いたこともありません…」
「…誰か、一つでも当てになる情報は何かないか?」
「一つだけ、甲高い音に関しては、神聖ミリシアル帝国の天の浮舟の奏でる音に似ていますが…あちらよりもかなり速いのです。」
「…世界最強の国の物より速いのか?」
「そうなのです…」
「…仕方あるまい。今後あの特殊なワイバーンが出た海域の哨戒騎を増やす。それで良いか?」
『……』
「よし。ならば次の議題を…」
この話は野生の特殊ワイバーン種の出現として、やがて人々の関心から薄れていった。今後どうなるかは、不明だ。
ぜーんぜん進まない。早いとこ主人公を接触させたいのにじぇーんじぇん進まない。なんでぇ?
あ、続きません。