「せ、セク、ハラ・・・」
ユキから向けられた言葉に地味にショックを受けているココだが、逆の場合だってそう判定されるだろうに。
なぜそこまで衝撃を受け、
(にしても、目のやり場に困るなぁ・・・)
上半身裸のココに対し、全裸じゃないだけマシかとユキはなるべく視線を外す。
「―――!どうしたの?コッチ見てくれないね?―――あ、見苦しかったかな、ゴメンね」
(やめろぉーっ、罪悪感を刺激してくるのはっ!!)
洞窟の時同様、わざとしおらし
前回の事があった為に、ユキも簡単には
(コイツ・・・もう持ち直したのか・・・)
誰の
(・・・つーか・・・さっきからなに見せられてんだ・・・)
食料を
(う。な、なんだ・・・?オレの顔になにかついて・・・ハッ!!)
なにか言いたそうにユキに見つめられ、サニーは
食材である程度回復はしたが、顔面は派手に殴られ血だらけだ。
あわあわとサニーがココに使った「もンのっっスゴイ勢いでコケた」という言い訳を口にするより先に、ユキがバックから取り出したものを差し出した。
「大判厚手のウェットティッシュならあるけど使う?タオルを濡らしてもいいけど」
「あ、あぁ・・・」
(流れるように気ぃ回された・・・)
「ボクもいいかい?―――ユキちゃんのタオル・・・」
「それまだ袋に入ったままの新品だけど」
(いっそボケに走ってねえか?この2人・・・)
心の内で突っ込み、きまりが悪そうにするサニーはふと自身の手首にあるものを思い出す。
「あのさぁ、コイツの事なんだけど」
「あれっ。小松に渡した
「松が別行動になる直前に、どうやってか寄こしてきたんだよ」
小松には模様を移動できると説明していたが、思い返せばサニーが戦っていた
あの時点で既に
「なんなんだコレ。見たことねぇ
納得いかない様子のサニーの腕の模様を、ココも
「・・・エフェクト?」
サニーが触れてみせれば、模様が光り大まかな地図と現在の位置情報が映される。
「投影技術とは新しいね。IGOで開発された新しいシステムか?」
「
気の置けないココとサニーのやり取りを前に、ユキは浮かんだ疑問を向ける。
「―――2人は顔見知りだったの?」
「「えっ」」
美食屋業関連だろうかと考えるユキの問いに、ココとサニーは一瞬己の耳を
「マジか。オレらのこと知らねえの?」
「?サニーでしょ?リンのお兄さんの」
なにを聞かれているのかよく
「・・・それだけか?」
「―――??会ったばかりで、ほぼ会話なかったしねえ?」
ずいっと顔を寄せて
「ユキちゃん、ボクの事は?」」
今度はココにまで確認を求められ、まごつきながら答えるユキ。
「ええっと・・・トリコの昔の知り合いで、占い師
「間違ってはいないけど・・・」
「トリコはなにも言ってねーのか?けど言わなくたって今の時代、知られてねーとか・・・」
顔を見合わせるココとサニーに、ユキは頭の中で疑問符が飛び交う。
「???―――あ、そういえばココの事は小松も知ってたね。その
「・・・まあそうなる、かな?」
「ココ、そこは自信持てって。―――オレらのことまるで知らねーのな。
「それは否定できない・・・」
「いやしろよ!
(マジでなんなんだコイツ・・・。ぁあぁ~~~モヤモヤするっ!!)
「ほら、ボクと初めて会った時、収監されたゼブラの話をしてただろう?アイツ含めて美食四天王と呼ばれているんだ」
「そういえば小松がそんな事言ってたような・・・?取材クルーにもそれでトリコ
ココの説明に、グルメ中央
「敵幹部みたいな
「誰が敵幹部だっ!!」
ユキの正直な感想に、サニーが力強く叫ぶ。
四天王といえば創作では、敵側によくいる
「よく創作であるでしょ。ようやく四天王の1人を倒した主人公サイドに向かって『奴は四天王の中でも最弱・・・』みたいなテンプレートな
(あ、しまった。この世界にはそういうの無いかもな)
「「・・・・・・・・・」」
(四天王の中で一番・・・いや、ユキちゃんの手前ハッキリ言うのは・・・)
(・・・最弱っつったら・・・トリコか)
3人はそれぞれに数秒、口を
「オレらはIGO会長に拾われて修業した、グルメ時代の顔だぞ」
IGOのビオトープに来ているのになぜ知らないんだと、サニーはますます
「今
「・・・オレらのこと、歌手や俳優と勘違いしてねーか?」
真面目な顔で
「そういえばトリコ達は?」
日も随分と傾いてきているが、まだ合流していないのだろうか。
「マンモスん中だよ・・・」
サニーはユキのペースに
やがてマンモスに吐き出され、トリコ達が体内から帰還した。
重症のリンをサニーが触覚で応急処置し終えたタイミングで、テリーがオブサウルスと呼ばれる猛獣と共に合流。
医療チームのヘリの音が聞こえて来たかと思えば、先頭を飛ぶキッスに誘導された子リーガルもコチラへ向かってきていた。
ココの毒で動きの鈍かった親マンモスは、毒が完全に切れたのか怒りを
直後ユキは服を引っ張られたかと思うと、リッキーの背に乗せられていた。
「どぅわぁ!?・・・リッキー?え、みんなは・・・!?」
素早い判断で走り出すリッキーの背から背後を振り返れば、小松とティナはテリーが運び、リンを抱えたサニーとトリコ、ココはマンモスに踏まれまいと猛ダッシュしている。
「・・・・・・・・・」
「ギャウアウ」
心配いらないとでも言う様に鳴くリッキーの声に、ユキは夕闇が広がり始めた空を見上げた。