【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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カラダ光るってなに、バイオマーカー(生物学的指標)?
ミクロキッズだったかで、お腹光らせてたなあ。
まあ人も極微量、細胞呼吸の結果光ってるらしいしね??


28気がかり

(そういえば、この肉って・・・(なま)だよね)

取り皿に置かれた肉の3分の1程を食べ進んところで、ユキは不意に気になった。

(あぶ)られてもいなければ燻製(くんせい)にされている訳でもない、切り分けられただけの肉。

調味料なしはガララワニで経験済みだが、(なま)で肉を食う機会はそうそうない。

(マンモスって事はやっぱり象に近い味?)

象自体は地球でも食べられている地域はあるし、ヘラジカに似た味という話だ。

実感としてクセは無く獣臭くもしないが、食べたことがない味なのは確か。

 

改めてユキがまじまじと肉を(なが)めている事に気付いた小松が問いかける。

「ユキさん、なにか気がかりでも?」

(・・・みんなが光ってることが気がかりですが?とは言えない・・・)

「肉を(なま)でっていうのは初めてで―――。・・・そういえばキノコも私の居たとこじゃ生食(なましょく)は基本厳禁(げんきん)でね」

無難な回答にシフトし、元の世界ではキノコは原則(なま)で食べられない事をユキはここに来てようやく伝える事が出来たが、小松は大層(あわ)てて心配してくる。

「えっ!!そうだったんですか!?というか、そういう事は事前にちゃんと相談してください!体調はっ、大丈夫ですか?」

「ご、ごめんね。次からはちゃんと相談するから。カラダも特に問題ないよ」

無事に済んで良かったというのは結果論。

しかし今回の光る肉同様、また浅慮(せんりょ)にファンタジー食材に挑むことになるのだろう。

 

トリコとココがテリー、オブサウルス、キッスに肉を(すす)めたタイミングで、ユキもリッキーに(たず)ねる。

「リッキーはどのお肉がいい?甘みが強いところがいいよね」

肉を()す指先をゆっくりと滑らせ、リッキーが鳴いて示した肉を皿に取り分けた。

 

グラス片手に一息吐いたトリコが、決まりだと宝石の肉(ジュエルミート)をフルコースにと宣言しかけた時。

「んだと?今なんつったトリコ?」

「んおっ!?すっげえ輝きだなサニー!!」

突然入れられた横やりにトリコが振り返えれば、(まば)いばかりの光を放つサニーの姿があった。

「サニーさんスゴイ!1番輝いてますよ!!」

「お兄ちゃんスゴ・・・」

小松とリンもサニーの放つ光に驚きを禁じ得ない。

(・・・っ、ま・・・(まぶ)しいーっ)

サングラスをかけていたユキは、腕をかざしてサニーの光を(さえぎ)る。

 

「体の発光と同時に、サニーの放つ電磁波が強まった・・・。おそらくサニーのグルメ細胞に宝石の肉(ジュエルミート)がうまく適合したんだろう」

ギュラギュラと目に優しくない程の強い光を放つサニーについて考察するココの言葉を聞いて、ならば小松にも少なからずグルメ細胞が?とユキは思案(しあん)する。

トリコら4人が光るのはグルメ細胞の影響だと仮定すると、小松も光っているのはどういうことか。

深海の食物連鎖の下層にグルメクラゲがいるのなら、クラゲを食した生物を食べる事で一般人の中にも少なからず細胞が宿っているのかもしれない。

 

宝石の肉(ジュエルミート)をどちらのフルコースに入れるかで()め始めたトリコとサニー。

その(かげ)でココはサニーに対する驚きから一転、真剣な眼差しをユキへと(そそ)ぐ。

(しかし・・・真に気にすべきは・・・)

ココはそっとユキの様子を(うかが)い、バレないようじっくり観察していた。

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