【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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現時点でサニーのユキに対する感情は、完美大理石におよばないけど、1日で惚れる程の決定打が無いしね。
今は気になる存在レベルかな・・・?



37さざ波

トリコらは互いの情報を照合(しょうごう)した結果、悪い予感は的中。

4人もやはり、記憶を一部失っている事が判明した。

トリコは自身のフルコースのデザートに決めた虹の実について。

「オレのフルコースに関する記憶が抜けてんのは一大事だ!」

小松はトリコと最初に出会った時に目撃したザリガニフィッシュと五つオオワシの捕獲について。

「ボクが見たトリコさんの初めての狩りってガララワニじゃないんですか!?」

サニーとリンは黒草の草原(ブラックカーペット)での記憶、ロックドラムとココアマヨネーズについてそれぞれ消失していた。

「ロックドラムとかどーでもよくね?―――は?完美(かんび)大理石?!」

「トリコとココマヨ食べたとか記憶にないーっ!」

 

波立つ面々に、サニーは共通点を見出(みいだ)そうとする。

「・・・ひょっとして、最近あった大事な記憶を失ってんじゃね?」

サニーの考えにハッとっする一同。

消失した記憶について、ユキもある事に気付く。

「みんなが忘れたのは基本、食材の事ばっかりなのに・・・ココだけ私の事って―――」

「「―――っ!!」」

小松とリンは、ドキリと(ほお)を赤らめた。

ドキドキと心音を高鳴らせながら、続くユキの言葉を待つ。

「私・・・ココに人間のカテゴリーに入れられてない、とか・・・?」

「「――――――・・・・・・」」

()ぎった懸念(けねん)(まゆ)を寄せるユキに、リンと小松は数拍間を置いて心の中で叫んだ。

(~~~なんでだしっ!!)

(どーしてなんですユキさん!!)

 

「虹の実って確か3年前にココに占ってもらった食材だよな。第8ビオトープに行った事は覚えてるんだが・・・ココはフグ鯨の時の事どの程度覚えてんだ?」

「!・・・砂浜からの帰り道、ユキさんと色々と話してましたよねっ?!」

トリコがココに振った話の内容に、小松も飛び付く。

「っ、色々・・・?」

表情を(ゆが)めるココの横から、ユキが話に割り入る。

「あっ、ねえトリコ。さっきの術具って、なにか特徴的な音や香りとかした?」

「ん?一瞬だったからなあ・・・」

記憶を辿(たど)ろうにも、(またた)く間の出来事だったと困った様子のトリコ。

「っ―――小松はなにか気付いた事とかない?」

ユキは3人が話していた事を承知の上で、内心慌てて小松にも話を振る。

「うーん、特には・・・」

「それじゃコッチ来て、一緒に映像チェックして欲しいんだけど―――」

ユキは少々強引に、トリコと小松をココから引き離そうと(こころ)みる。

しかしユキの奮闘(ふんとう)(むな)しく、ココも2人の後に続いてしまった。

(うぅうぅぅ・・・まぁ、話は()らせたから良しとしよう)

 

(―――?ユキは、そん時の話をして欲しくねえのか・・・?いや、どっちかっつーと・・・)

ユキの態度を、サニーは一歩引いた立ち位置で観察していた。

 

水手毬(みずてまり)の映像を注意深く見返していると、忘れ(ぐさ)が発動した後に光る粒子が軌跡(きせき)を描いているのをココが見つけた。

(わず)かな光だが、黒草の草原(ブラックカーペット)の方へ光が向かっている」

ココの視力は10.0。

これは視力検査に使われるC字型のランドルト環(高さ7.5㎜、線の太さ・切れ目の幅1.5㎜)を50m離れた場所から認識出来る視力だ。

 

「希望的観測(かんそく)だけど・・・もしかしたら(つい)である術具の(そば)に飛んで行ったのかも」

ココの目撃証言と、憶測(おくそく)の域を出ないユキの言葉に、明日皆で捜索(そうさく)に出ることになった。

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