【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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書いてて思うのは、自分にはシリアスは向かないってこと。
タコは美味しくて賢くてかわええんやで。


40配慮

皮膚には触覚、圧覚、痛覚、冷覚、温覚などの感覚がある。

皮膚内外の刺激を感知し、脳へ伝える感覚受容(じゅよう)が感覚点。

感覚受容は点で感じる為、冷点や温点などと呼ばれる。

 

チョウは前脚の感覚毛で味を感じる。

コイはヒゲ、唇、体表に味蕾(みらい)が分布している。

ハエはストロー状の口吻(こうふん)以外に脚先端の跗節(ふせつ)(はね)の毛状の感覚子(かんかくし)(味覚毛/ 味覚器)で味を感知する。

タコの足は味覚や嗅覚を感じる感覚受容器が備わっている。

ナマズは体表やヒゲ、尾ビレなど、脊椎動物の中で最多クラスの約20万の味蕾(みらい)を持つ。

海底を歩くホウボウという魚は、胸ビレから変化した6本の脚の味覚センサーで獲物を探す。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

キッスの背に乗り上空から草原を見渡していたココは、持ち前の視力では特異なものを見付けられず、リンとテリーの姿を見付けて地面に降り立った。

「あ、ココ!なにか視えたりしない!?黒草の草原(ブラックカーペット)広すぎーっ。もしユキの魔法の道具が小さいままだと、見付けられる気がしないしーっ!」

弱音を吐くリンに、ココの方も朗報(ろうほう)は持ち合わせていない。

「ボクの方も収穫はなしだ。リンちゃんは、他の魔法の道具を見た事があるのかい?」

「ううん。ユキとは一昨日(おととい)知り合ったばっかりだし。でも他にどんなものがあるかは、気になるかも・・・」

 

「・・・リンちゃんとしては、トリコに近付く異性が気になるんじゃない?」

ココはそれとなくユキについて、リンに探りを入れてみる。

ティナを目の(かたき)にしていたリンは、内心ユキの事をどう見ているのか。

ちなみにトリコの口添(くちぞ)えもあって、ティナは肉を土産に一足先にTV局へと戻っていた。

 

「ん~、あのティナってグルメリポーターみたいに、トリコに特ダネ狙って近付いたり色目使ってないし、距離感は保ってる感じだから別に・・・。そりゃ最初は気になったけど」

リンがユキの存在に対して穏やかでいられるのは、本人からトリコへの恋愛感情を否定されているのも大きかった。

 

リンの意見に、ココが「おや?」と意外に思ったのも一瞬。

「―――けど逆にリッキーには0距離ってか、めちゃくちゃ懐いてる感じ?」

付け足された言葉に対し、どういう事かとたじろぎ聞き返すココ。

「・・・・・・そこは、リッキーが懐いているんじゃなくて?」

「それもあるけど、どうみてもユキのがゾッコンだし。―――そう考えるとお兄ちゃん、リッキーにも負けてんだよね。ヘアパンチもユキに見られて(へこ)んでるだろーし、ますます距離開いちゃうかも・・・」

 

「―――・・・それは・・・どう、かな・・・?」

ココは離れた場所で荒ぶっているサニーの電磁波を見やった。

「―――?」

漠然(ばくぜん)とした言葉を不思議に思うリンに、ココは言い置く。

「少し、様子を見てくるよ」

 

*********

 

(ま、魔人?って・・・あの技だよな?アレが、美の化身とか・・・感性おかしいんじゃねーの・・・っ?)

脳内で(にく)まれ口を叩くサニーはユキの言葉に照れて、操っていた触覚が波打ち乱れていた。

「・・・!さっきから気になってたけど・・・サニーは髪の毛(ソレ)、なにしてるの?」

 

ユキと話しながらも、ずっとサニーの長髪はサワサワと揺れ動いていた。

「―――ん?あぁコレか。触覚で花探してんだ」

「!(わか)るの?」

黒草(くろぐさ)の中に()もれているかもしれない植物の形状の術具を、判別出来るのかとユキは触覚の広がる先を見下ろす。

「味だって感じ取れるぞ。まあ今探してんのは食材じゃねえが」

 

「味も!?それって・・・まるで(チョウ)みたいじゃないっ?!」

もたらされる情報に顔を上げたユキは、驚嘆(きょうたん)を前面に押し出す。

「・・・(チョウ)?昆虫のか?」

目を輝かせるユキの言葉に、サニーはキョトリと(まばた)きした。

(チョウ)って前脚(まえあし)で味を感じ取れるんだよ。サニーも髪の毛にその感覚があるとか、すごく不思議~っ」

「―――・・・エレガントな(チョウ)と一緒か・・・うん。良い表現だな、ソレ」

例えに対し、ご満悦(まんえつ)に腕を組むサニー。

 

(―――あ。でも触覚に味覚って言ったら、タコとかの方がイメージ近いかな。・・・・・・いやそれは流石(さすが)に黙っとこう)

タコは足で匂いや味を感じ取れるというが、頭足(とうそく)類の軟体動物と同じと言われて嬉しい人はいないだろう。

浮かんだ微妙な例えに、ユキはそっと(ふた)をしたのだった。

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