◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ネイチャーウォッチングかぁ。許可出してくれるかな・・・?部長さんに渋い顔されそう」
動植物や自然環境を観察するアウトドア・アクティビティについての名称を知り、ユキはココへの気まずさを振り払おうとリッキーに話しかける。
「ギィャグルル・・・」
ヨハネスの反応が容易に想像出来たのか、少し頭を下げるリッキーの返事もどこか
「・・・なぜ、そんな話題を?」
意気込んで来たココからすれば理解不能な内容で、心の底から
「えーと、昨日リッキーとこの草原に立ち寄った時にも、色んな鳴き声が聞こえてきて・・・贅沢で優雅な空間だなーって。あ、花はちゃんと探してたよ」
(こんな訳の分からない状況に巻き込んでおいて、
信じられないとココの顔に書いてある。
けれど実際のココの
(この危険な庭をリラクゼーションスポット扱いって、無警戒過ぎないか!?)
ココの鋭い眼光と、
(はっ、そうだサニーは?って居ないっ!なんで!?離れるなって言ってたのにっ!サぁーニぃいさぁーん?!?)
ユキが心の中で呼びかけるも、わざわざユキとココが2人きりになれるよう取り計らったサニーは、どれだけ叫ぼうとも当然来ない。
首を巡らせ辺りを探すユキの目的を
「サニーなら、ボクと入れ替わったよ」
「・・・!」
(驚きと疑問の表情、不服だった・・・?)
不満が混じっていないかと、ユキの動向をじっと観察するココの不安は
「え、けどなんで・・・なにか見付けてもすぐ確認出来るようにって、近くに居たのに」
話を聞いて、ココは記憶を失ってから初めてユキの前で笑みを見せた。
「!・・・サニーらしい気配りだな」
「―――?」
旧知の仲
「第1ビオトープの中で、
つまりサニーはユキの身を案じて、付かず離れずの距離に居たというのだ。
わざわざ別の理由を上げてまで。
「―――面倒見がいいなあ」
(しっかし、どーして適当な理由を用意したんだろ??)
「恩着せがましくならないように、じゃないかな。ようは気取ったカッコつけ、男にはよくある
(本当に、どこまでも美しいヤツだよ)
そんな用意した理由が無くとも、世話焼きのお兄ちゃんという立ち位置は、ユキの中で
「―――??いやマジでなんで?」
「全くだ。ボクなら恩を売って貸しにし、
打算的な思考が思わず口をついて出たのは、ユキの言動に
真っ直ぐ注がれるユキの視線に、ココは決まりが悪そうに問う。
(・・・芯が強く柔軟なのか。ココは立ち直りが異様に早かったり、持っているカードを最大限、武器として使ってくる。しかも使う事に
「―――・・・前々から思ってたけど、怪我の
記憶の無いココに、ユキは知り合いだと押し付けるような話題は避けていたというのに、つい口走ってしまった。
(占い師になにもかも見透かされるっていうのは、こういう感覚なのか。ボクなら
占い師として他人に告げるは
「キミは、みんなが共通の思い出について話そうとするのを、強引に止めていた。自己紹介にしても当たり
「―――私も光の事を忘れた直後で、起こった状況を聞かされても困惑しかなかったから・・・ココも一緒かなって」
記憶を
「けどボク以外は、失った記憶は物や食に関してだった。存在自体を忘れられて
「そりゃ思考がフリーズするくらいビックリしたけど・・・。ココもみんなも、コッチの世界の都合に巻き込まれて、災難だった」
迷惑をかけた後ろめたさに、ユキは草地へと視線を落とす。
「キミだって巻き込まれた側だろう」
申し訳なさに気が
「―――!・・・ココは自分より、他人の心配し過ぎなんだよ」