【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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ココの脳内の妖精としてではなく、ついに小松本人による怒涛のツッコミラッシュが開幕してしまった。なにさせとん・・・。


47ひた歩む

キーボードが天に()されかかってて絶望・・・。

とりあえず何年も使っていない、接続方法すら忘れたマウスを発掘するところから。

 

認識不良からの、とうとう昨日キーボードが全く反応しなくなった。

もしかしたら本体側の問題の可能性も・・・だとしたら()んでまう。

システムアップデートを待って、改善しなかったらどうしよう・・・。

ちょっとショックが大き過ぎて、本文で小松に代わりに混乱してもらったみたいになってしまった。

小松の出番は気持ち後だったし、もう少し内容進めたかったのに・・・。

 

ひた歩む・・・わき目も振らず、真っ直ぐに・ひたすらに進み続ける。

 

軋轢(あつれき)・・・車輪がきしる(硬いもの同士が強く擦れ合い、キシキシと音を立てる)(さま)から、摩擦やすれ違いにより関係が悪化する。葛藤(かっとう)が生じ、仲が悪くなる。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

トリコと共に術具を探していた小松。

黙々と手と目を動かしながらも、グルグルと小松の中に渦巻(うずま)く気がかりは、無視出来ない程に膨らんでいく。

「・・・やっぱり気になる。トリコさん、ボクちょっとユキさんとココさんの様子見てきますね」

大きくなった不安に、小松は居ても立っても居られず草むらに(かが)んでいた腰を上げた。

「近くに猛獣は居ねえようだが、一応周囲は警戒しろよ小松」

トリコは辺りの匂いを探り、注意を(うなが)し小松を見送った。

 

(ココさん、ユキさんの存在にかなり神経を使っていた。2人の関係に摩擦(まさつ)が起きないといいけど・・・)

ユキとココの間に決定的な亀裂(きれつ)が生じることを恐れる小松は、前に進む足が徐々に速くなっていく。

幸い近くに居たリッキーとキッスの巨体を目印に、小松は2人を見付けることが出来た。

(!良かった。2人だけで話をするくらいには、(みぞ)が埋まって―――・・・!!?)

すぐに見付かった事に、小松が胸を()で下ろした直後。

 

『存在を抹消(まっしょう)』だの『猛獣に襲われ―――事故死(あつかい)い』だのと物騒な会話が聞こえてきて、血の気が引いた小松のカラダは硬直してしまった。

(なんて事言うんですかココさーーんっ!!?)

ユキが気を(くば)りブラックジョークを(たしな)めても、(なお)も真剣だと揺さぶりをかけるココに、小松は開いた口が(ふさ)がらない。

(ユキさんの言う通りですよっ、誤解しか生みません!なんで自分で自分の首を()めるような事、言っちゃうんですかあぁっ・・・!!)

小松の中で、なにごとにもスマートに対応しているイメージのココが、ユキを相手に自ら状況を悪化させていく。

 

ココの不可解な言動に、ユキがキッスに助言を求めるのを見て、小松は頭を抱えた。

(もう!変な方向でギクシャクしちゃってるじゃないですかっ)

他者との円滑(えんかつ)なコミュニケーションに関する講座を受講させた方がいいのではないか、講師は?と小松の心配事があらぬ方向にシフトしていく

以前トリコから聞かされた過去があるとはいえ、ココの対人関係のスキルが全面的にあまりにもポンコツだ。

 

このまま平行線を辿(たど)るかと思われた会話に、小松が(なげ)いているとユキの真っ当な考えが聞こえて来た。

(!『(いまし)め』・・・つまりこの場所への忠告やアドバイス・・・?そうか、そんな解釈(かいしゃくが)が―――って、やっぱりムリがありますよココさん!!)

ユキがココの人柄(ひとがら)を知っていなければ、決して肯定(こうてい)的に(とら)えてなどもらえない、致命(ちめい)的な発言だった。

 

ユキの前向きな解釈(かいしゃく)に助けられたが、自滅(じめつ)の道を着実に(ひた)歩むココをどうにかして止めなければと()(けっ)する小松。

だがココの意味不明な発言に引っ張られたのか、ユキまでもが訳の分からない事を言い始めて小松の出鼻(でばな)をも(くじ)いてくる。

(敵に言い放つってなんですかっ。言われてるのユキさんですよ!?)

ユキとココのかけ合いを見守る小松は、ツッコミに(いそが)しい。

 

冷や冷やハラハラと気を()み過ぎた小松は、一周回って虚無(きょむ)感に(おちい)る。

(・・・2人の軋轢(あつれき)とか気にするの、取り()し苦労かも・・・)

脱力した小松が影を落としていると、少しずつ場の状況が好転してきた。

(え、アレ?なんだか、いい雰囲気に・・・。『魅了(みりょう)』ってユキさん、つまりココさんに()かれて・・・?) 

こうであればいいなという、都合よく曲解(きょっかい)した拡大解釈(かいしゃく)である。

恋の予感を期待して胸をときめかせる小松は、ユキとココの関係にじらされ渇望(かつぼう)するあまり、目の前の事実を(くも)らせていた。

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