【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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うつらってるのはオブじゃない、ワイや・・・。
サニーは比較的、常識人枠。


58恐々

戻ってくるなり話をせがむリンに、サニーは脈絡が無いと不平を(こぼ)す。

「っ・・・なんなんだリン、突拍子のねえ」

「ボクも気になるな」

リンに便乗して笑顔で聞いてくるココには、今しがたまで苦慮(くりょ)に沈んでいた様子は微塵(みじん)もない。

 

「はあ?なんでお前にまで・・・っ」

話すことを(しぶ)るサニーは、ユキとの個人的な会話を吹聴(ふいちょう)する事を良しとしない。

「大体、余所(よそ)でのやり取りとか、本人に断りなく話せるかよ」

良識的な意見に、ならばとリンはトリコと共に戻ってきたユキに声をかける。

「むぅ・・・あ!ねえユキ。お兄ちゃんとユキが仲良くなったきっかけ、聞いていい?」

 

(・・・??きっかけ?そんなん私のが知りたいが)

理由が思い当たらないユキは、水手毬(みずてまり)の術の事を思い出す。

「サニーが付けてる水手毬(みずてまり)の映像見る?サニーが見せてOKな相手と、記憶の範囲なら私は構わないよ」

隠し立てする事も無い為アッサリと許可を出すユキに、小松が改めて確認する。

「もともとプライベートな状況は、見れないんでしたっけ」

 

どこか寝惚(ねぼ)(まなこ)のオブサウルスを、トリコがテリーらのいる場所へと誘導していくのを見送った小松は、思ったより戻りが早かったなとユキへ話を振る。

「―――所長とは会えましたか?」

「それが来客中とかで会えなかった」

 

マンサムと面会出来ない理由について、ヨハネスが補足する。

「IGO副会長が今回の件の事後処理にみえているので、しばらくは難しいかと」

「リッキーの事で、直接お礼言いたかったんだけど仕方ないか・・・」

気落ちした様子のユキに、ヨハネスが続ける。

「ですが、(こと)付けを預かっております。『なにか困ったことがあればいつでも相談して頼ってくれ』との事です」

「リッキーのおとーさん、やさしい・・・」

マンサムの心遣いに胸が一杯になるユキに対し、ヨハネスの方は思わずむせた。

「ぶぐほ・・・っ、お・・・おとうさん―――??!」

 

ヨハネスの動揺など誰も気にせず、好き勝手に話題が展開する。

「ココの話も聞かせろよ。そしたらオレも見せる」

「え、ボクの?」

いざ自身に矛先(ほこさき)が向くと、ココは途端にたじろぐ。

「ウチも聞きたーい!」

「ボクも一緒に話していいですかココさん」

サニーの出した条件に(じょう)じるリンと小松は楽しそうだ。

 

「そういや松もやけにココに懐いてっけど」

サニーの視線に小松は頬を上気させる。

「フグ鯨の時はお世話になりましたから」

(暗闇ならココの目が頼りになるし、毒も洞窟内の虫やら獣に有効か・・・)

冷静に分析しているサニーの耳に、小松のトンデモナイ発言が吹き込まれる。

「ボクもユキさんも、ココさんにおぶってもらったり」

「はあっ?!!?んだソレ!?」

 

「っ、小松は虹の実の時もトリコに抱えられたりしてるでしょ」

ユキは恥ずかしさから、小松とトリコの事を引き合いに出せば、やって来たトリコも話に加わった。

「なんだ?ユキもおぶさって運ばれたかったのか?つっても―――」

洞窟の時に一度、背中を貸した事実を話そうとするトリコ。

 

ユキと小松は、じっと注がれるリンの視線に恐々(きょうきょう)と背筋を(ふる)え上がらせる。

「~~~っ滅相(めっそう)もございませんっっ」

「・・・なんでんな(かて)ぇ敬語なんだよ」

ユキの勢いに面食らうトリコに、小松も追撃する。

「トリコさんっ!軽率ですよ?!もっと分別(ふんべつ)を持ってください!!」

「オレ、なんで怒られてんの?」

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