【トリコ夢】赤い宇宙へ   作:らぴ=どらみ

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ついにオリ主の脳内にまでイマジナリーな存在が・・・。
猛獣避けについては妄想ですが、ホタルアゲハはゲームに登場します。


63博聞強記

博聞強記(はくぶんきょうき)・・・物事を広く聞き知って、それらをよく記憶しており、見聞が広い。

 

博聞・・・物事を広く聞き知ること、見聞が広いこと。

強記・・・記憶がよく物事を良く知っていること。記憶力の優れていること。

 

博覧(はくらん)強記(きょうき)・・・書物を広く多く読み、非常によく記憶し豊かな知識を身に付けている

 

博覧・・・書物を広く読み、多くの物事を知っている。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

 

アイスクリーム山脈は、中心から三つ又(また)に伸びるように広がっていた。

ダウジングで反応があった3か所は、それぞれ連山(れんざん)の末端に当(あ)たったのだ。

 

ヨハネスへの途中経過の報告の為に、ヘリを降りてユキが動画を撮影していると、なにやら光る物体が浮遊しているのに気付く。

目を凝らしてみて、ユキは見覚えのある姿にギョッとした。

「ひえっ、アゲハコウモリ?!」

蛍光緑の体に、アゲハ蝶を思わせる模様の翼を持った不気味なコウモリ。

 

「ああ、アレはアゲハコウモリの突然変異。光で虫をおびき寄せて食べる、捕獲レベル3のホタルアゲハ。近くに棲み処(か)の洞窟でもあるんじゃないかな」

リンの説明に確かに色が違うなと思う一方で、指摘せずにはいられない。

「・・・なんでこんな寒冷地で虫が活動してんの・・・?」

(コウモリだって餌が減るから冬眠する訳で・・・)

「極寒の中でも活動可能な昆虫獣類や爬虫獣類なんかも存在するし」

「む、虫だけでなく爬虫類まで・・・?」

 

驚愕するユキの脳内で、トリコが説明の為に出張(でば)って来た。

『生物が凍り始める温度、氷結点より更に低い超氷温(ちょうひょうおん)(過冷却状態)で冬眠する例のほとんどが昆虫、魚類、爬虫類なんだ。だがホッキョクジリスや一部のコウモリなんかは、体温を氷点下にまで下げて冬眠する』

以前トリコの自宅で、冬眠に関する話題がテレビで流れた際に聞いた話だ。

 

博聞強記(はくぶんきょうき)なトリコには、いつも恐れ入る。

(元の世界にも驚異的な能力備えた生き物はいる・・・コウモリが光って虫も極寒の中活動してるくらいなんだ)

トリコの豊富な知見(ちけん)を思い出したユキは、気を取り直して撮影を再開。

 

「気味悪い見た目だけど、猛獣避(よ)けフレグランスの効果であれ以上近付けないから安全に作業できるよ」

安心させようとするリン自身とユキの体には、事前に直接フレグランスがかけられ、マッハヘリの機体にも猛獣避(よ)け加工が施されている。

ただそれも万全ではなく、機体の方の有効成分濃度の持続時間的に現地での活動が2日間に制限されている訳なのだが。

 

*********

 

『たった1日で幻の山脈を発見したっ!??―――んんっ、失礼』

ヘリから通信を繋いだヨハネスのリアクションに、やってしまったかとユキは引け目を感じてしまう。

発見した美食屋が追い求め続けた幻の山脈。

その再発見という悲願を、探索開始初日で達成してしまったのだから。

 

対して見付けた張本人であるリンは、ケロリとしたものだ。

「送ったデータ見てほしいんだけど―――量が多いから、いくつかの種類をまとめて採取したら、残りはデータ取る為のサンプル中心に数を採取しようと思って」

リンの言葉に、ヨハネスは仕切り直すように動画をチェックする。

『・・・確かに、ザっと見た限りでもかなりの種類がありますね。こちらでも追加で回収出来るよう、準備を進めます』

 

*********

 

1日目は山脈の広がるエリアを確認し、いくつか目星(めぼし)いフレーバーを採取。

翌日はなるべく多くの種類のサンプル採取に努め、第1ビオトープへと戻った。

 

ユキは早速リッキーに事の次第を話し、アイスクリーム盛り合わせをビオトープでお世話になったお礼として提供。

美味しそうに食べてくれるリッキーの姿に、ユキは感動を嚙みしめた。

「訳わからん捜索対象で頭シェイクされたみたいだったけど、リッキーが喜んでくれるだけで救われる~~~・・・っ」

「ユキ・・・泣いてる・・・?」

これまたリッキーの隣でアイスを食べるリンが、眉を寄せてユキの顔を覗(のぞ)き込んでいた。

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