Xで見掛けたポストが今話の元になっております。
拙いところが所々ありますが、それでも良ければ見ていってください。感想、批評受け付けております。
では、どうぞ。
追記:(10/14 6:15)
このお話の出来が個人的に余り気に入らなかったので4000文字以上大幅に手直ししました。
手直し後の方が出来が良いとは思いますが、もし手直し前の方が読みたい方がいらっしゃった場合のためにこの小説内に没コーナーを作るか新しく没投稿用の新規小説を作るか考えております。
一応アンケートを取りますので、お手隙の際にどちらか選んでいただければ幸いです。
期間は2025 10/31 23:59 までとします。
それまでは臨時でこの小説内に没コーナーを設置しておきますので、手直し前の作品はそちらに移動させておきます。
長々と申し訳ありません。では、今度こそどうぞ。
あったかもしれない平和な世界線~ヒロエマの場合①~
ヒロエマ&????、?????
~あったかもしれない平和な世界線~
放課後。学生寮、牢屋敷にて…
はぁ...まさかさっきはあんなことになるなんて…
もう少し、ボクが勇気を出せればよかったんだ…そうすればこんなに悩むことも無かったのに…
ヒロちゃん…
「あちらにいらっしゃるのは…」
ボクはいったい、これからどうしたら…
「エマさん、あなたもこれからご飯ですの?」
「あ、ハンナちゃん…。う、うん。そのつもり…」
「…?どうしたんですの?エマさん。
なんだか浮かない顔をしてやがりますの。
…あら、綺麗な指輪ですわね!」
「うん。ありがとう…」
「…?でもエマさん、あなた今まで指輪なんて嵌めてましたっけ?…どういう心境の変化ですの?」
「えっと…」
「…なんだかワケアリのようですわね。──エマさん、
もしよろしければ…わたくしに相談してみませんこと?」
「えっ…?」
「思い詰めてる様子の友人を放っておけるほど薄情ではありませんの。
…そ、それにエマさんには以前お世話になりましたし…なにか恩返しさせてほしいですの。」
「ハンナちゃん…!ありがとう!
…じゃあ、聞いてもらっちゃっても...良いかな?」
「ええ。ドンと来いっ!ですわー!」
ハンナちゃんは優しいな…
でも、どこから話せば良いんだろう…
…きっかけはたぶん、お昼休みの件…だよね?
「えっと…実はさっき学校でね…」
────────────────
ボクは今日もいつも通りヒロちゃんと登校したんだ。
ヒロちゃんとは別のクラスだから下駄箱も少し離れたところにあるんだ。
ヒロちゃんが上履きに履き替えに行ったから、ボクも自分の下駄箱を開けたんだ。すると…
「…?なんだろう、これ…」
入っていたのは、自分の上履きと
──白いシンプルな一通の便箋。
内容はこうだ。
桜羽エマさん、
貴女にお話があります。
もしよろしければ今日のお昼休みの時間に校舎裏の方に来ていただけないでしょうか?
返答は不要です。
桜羽さんが来てくれるのを信じています。
1年X組 ╳╳ ○○
…たしか、前期の委員会で一緒のメンバーだった人だ。
…ボクもそこまで頭が悪いわけじゃないし、以前小学生の頃にもこういうことが何度かあったからなんとなく察しはつく。
──所謂、ラブレター…というやつだ。
「おい、エマ。どうしたんだ。そんなボーッと突っ立って…」
「あ、ううん!なんでもない!」
ボクは咄嗟にスカートのポケットにその手紙を押し込んだ。
「…?エマ、今なにか…」
「…よいしょ!ヒロちゃんお待たせ!じゃあ行こっか!」
「あ、ああ…」
…たぶんヒロちゃんは察しがいいからなにかあったことには気付かれてる。
でも、内容までは分からないはずだ。
ボクはヒロちゃんの追及を上手く躱しながら自分のクラスに入った。
そして、お昼休み──
「…桜羽エマさん、あなたのことが…──好きです!付き合ってください!」
やはり、想像通り告白された。
見知らぬ人ならともかく、知り合いから好意を伝えてもらえるのは正直悪い気はしない。
…けど。
「えっ!…あ、その………ごめんなさい!気持ちは嬉しいけど、ボク…
──好きな人がいるんです!」
そう。ボクには既に好きな人がいるのだ。
「そんなぁ…桜羽さんに好きな人が…うわぁぁぁぁん!!」
そう言って手紙の持ち主は、走り去ってしまった。
「あっ、ちょっとまっ…!
………行っちゃった。」
「…って!もうこんな時間!急いで戻らないと授業始まっちゃう!」
そう、今はお昼休み。
当然午後も授業はある。
ボクは早歩きで教室に戻り、次の一コマの準備を始めた。
はぁ…あの人、ボクのことが好きって言ってくれた。
それはもちろん嬉しいけど…
けど、ボクは…ボクも。
ボクもいつか…
「…ボクも、いつか──ヒロちゃんに」
…そう。ボクの想い人はヒロちゃん。
小学生の頃からの付き合いで、これまた小学生の頃からの恋情だ。
ボクもいつかヒロちゃんに想いを伝えられる日が来るのかな…?
なんて、そんなことをずっと考えていたら授業はとっくのとうに終わっていたみたいだ。
「…マ、…エマ…」
好きな人に自分の好意を伝えるのは相当難しいことだ。
ボクにも好きな人がいるから気持ちは分かる。
受け入れてもらえたのなら御の字。
でも、受け入れてもらえなかった場合は、関係に変化が訪れる。
───もちろん、悪い方に。
少し関係がギクシャクしても仲良くしてもらえるのならまだ良い方で、
…最悪の場合、気味悪がられて避けられるようになる…らしい。
そう、クラスの子は話していた。
ボクは以前何度か告白を受けた時、そのいずれも断っている。
けれど、その人たちのことを特別避けたりはしなかった。
でも、相手にとってそれは告白をするまでは分からない。
あの人にとっては、そうなるリスクも承知の上で想いを伝えに来たのだ。
あの人は凄いことを成し遂げた。
…まだ、私には出来ないことだ。
「おい!エマ!!」
頭の近くで名前を呼ばれた。
「きゃんっ!…って、あ、あれ?ヒロちゃん?どうしてここに…?」
ボクの名前を呼んでいたのはヒロちゃんだった。
どうやら、以前から声を掛けつづけていたらしい。
ボクは考え事に夢中で気付いていなかった。
「どうしてもなにも…一緒に帰ろうって言いだしたのは君の方からじゃないか。エマ」
その通りだ。
登校の最中に今日も一緒に帰ろう、とボクから話していたのだった。
「あ、そ、そっか...もう授業終わってたんだ…」
「エマ、まさかとは思うが授業中も上の空だったのか?それは些か正しくないな。」
「う"っ"…ごめんなさい…」
「謝る相手が違うだろう。全く…どうした?何かあったのか…?」
「あ、それは…そのぉ…」
ヒロちゃんは細かい変化や周囲の状況によく気が付く。
観察眼が優れているのだろう。
「そういえば先程授業が始まる前、校舎裏の方で誰かと話していたようだが…もしやそれとなにか関係が?」
そして、洞察力も鋭い。
…恐らく、もう躱すことはできないだろう。
ボクは観念して、なにがあったのかを伝えてみることにした。
「えっと…その…実はさっき…告白…されちゃって…」
「!?………そ、そうか…それで…返事はどうしたんだ…?まさか…okを……?」
…あのヒロちゃんが告白と聞いた瞬間、動揺していた気がする。
普段から冷静なあの、ヒロちゃんが。
「こ、断ったよ…!?」
「そうか…──ちなみに、断った理由は…?」
以前は、このタイミングで上手くごまかし続けていた。
だけど、今回は…
「え"っ"…えっと…その…す、好きな人が…いるんだ…」
すこしだけ、ほんの少しだけ勇気を出してみることにした。
「好きな人がいる」…そう言ったボクはヒロちゃんの表情チラリと盗み見た。
「!?」
…心なしか、少しだけ驚いてる気がする
─そっかぁ。すこしだけ、かぁ…
「そ、そうか…そうなのか…
そういえば前にも何度か告白を受けていたな。…その頃から…その、好きな、人…が…?」
「う、うん…!」
気付いてくれないかなぁ…という淡い望みを抱いたボクは、またヒロちゃんをチラリと見た。
「そ、そそ、そうか……」
気付いて欲しい。
でも、気付かないで欲しい。
そんな、どっち付かずの感情にボクは振り回されていた。
「うん…」
…やっぱり恥ずかしい!
好きな人がヒロちゃんだってバレませんように…!
なんて、ボクは先程とは正反対の考えをしていた。
「…」
…ヒロちゃんの反応が無くなった。
少し、こちらから声を掛けてみることにする。
「あのー…ヒロちゃん…?」
「…!……なんだ…その…エマ、君は…魅力的だ。」
こほん、と一つ咳払いをしたヒロちゃんはそう続けた。
みりょくてき。───魅力的。
…!みりょく、てき…?
ボクが…ヒロちゃんにとって…魅力的!?
「ひひひひ、ヒロちゃん!?!?!?」
想い人からの唐突な攻撃に、ボクはたじろいだ。
「これからも告白を受ける機会が訪れると思うが、その度に断り続けるのも大変だろう。」
「あー…その…だから……あれだ。君に、これを渡そう。」
そう言ってヒロちゃんは握っていたものを手にしたまま、ボクの薬指を手に取った
「え…?」
…そこには桜の花弁をモチーフにしたのであろう装飾を施された、銀色に輝くリングが嵌まっていた。
そう、指輪だ。
「…み"っ"っ"っ"っ"!?」
想い人からの突然の強襲に、ボクは再びたじろいだ。
たじろぎまくった。
それはもう、見事なほどに。
「この前出掛けた時にたまたま見掛けたんだ。エマに似合うと思ってな…」
も、もも、もしかしてこここここれって…ぷぷふぷ、プロポーズ!?!?
だっ、だって!
ゆ、ゆゆゆ、ゆびっ…指輪だよこれ!?
「べ、別に変な意味は無くてだな…これを嵌めておけば変なむs…
ん"ん"、わざわざ告白してくる人も減るだろう。」
半分、ヒロちゃんの話そっちのけで驚いていたが、
「変な意味は無い」という一言で急に現実に引き戻された。
「え…?あ、うん。あり、がと…う……」
…そっか、告白避け…か。
ボクが一人で勝手に舞い上がっちゃってた、だけか…
その落胆は、違う意味でヒロちゃんに伝わってしまったようだ。
「もちろん、嫌だったのなら身に付けてくれなくても構わないが…」
慌ててボクは取り繕った。
「…!そそ、そんなことないよ!
…確かに少しビックリしちゃったけど、すごく嬉しいよ!!」
…そう。
ビックリしたし、告白避けということには落胆したのは事実だが。
だが、指輪である。
しかも、ずっと前から好きな人に渡されたのだ。
嬉しくないわけがない。
「そうか…なら良かった。実は内心不安だったんだ…。
気に入ってもらえたようで私も嬉しい。」
「ヒロちゃん、本当にありがとう!!」
「喜んでもらえたようでなによりだ。さあ、気を取りなおして寮へ帰ろうか。」
「うん!!」
安心させようとして、ボクはヒロちゃんに笑顔を見せた。
…上手く笑えているといいんだけどな。
そうして、牢屋敷に戻ってきたのが2時間ほど前…
それから、ヒロちゃんとは会っていない。
「…ってことがあってさ…。まさかヒロちゃんから指輪を貰えるとは思ってなくて…ハンナちゃん、ボク、どうしたら良いんだろう…」
ことの経緯をあらかたハンナちゃんに伝えたボクは、ハンナちゃんの方を見た。
…あれ、なんかハンナちゃんが...震えて…?
「な」
「…な?」
「な、なななっ!なーにをしてらっしゃいますのあの朴念仁はぁぁ!?」
急にハンナちゃんが発狂し出した。
「は、ハンナちゃん!?急にどうしたの!?!?」
「どうしたもこうしたもありませんの!浮かない顔してるから悩み事でもあるのかと思い話を聞いてみれば、
たーだーのーのーろーけー!!毎回毎回惚気られるこちらの身にもなってみやがれってんですわぁぁー!!」
「の"っ"、惚気!?そんなつもりじゃ全然無くて…!」
そう、そんなつもりは一切なk…
「だまらっしゃい!いいですの、エマさんっ!あなたうじうじしすぎですのよ!こうなりゃヤケクソで当たって砕けてみるべきですわー!!」
「ぴぃ…!く、砕けたくはないかなぁ…?」
「いいからっ!あなたはっ!ヒロさんに告ってっ!さっさとっ!くっついてっ!くださいましーっ!!」
────────────────
─いつもここは騒がしいが、今日はいつにも増して煩い。
ウチは、近くにいて事情を知っていそうな橘に声を掛けた。
「…おい、橘。ありゃ一体なんの騒ぎだ…?」
「あっ、アリサさん!あれはですねぇ、「いつもの」です!!」
──ああ、「いつもの」…か。
「…はぁ。二階堂のヤツ、まだ気づいてないのか…桜羽には同情するな…」
「…ですねぇ。全く罪作りな人ですよ。ええ。」
…橘の様子が心なしか沈んでいるように感じた。
あのいつも喧しい橘が。
気になってウチも橘の視線の先を見て、同時に納得した。
「…なんだ、橘。元気ないな。…って、ああ。そういうことか。まあ…気持ちは...分からなくもないな…」
その視線の先には当然、桜羽と
───遠野。
いつもふざけているように見える橘は、こう見えて意外と繊細だ。
…それこそ、自分の想い人が他の人と仲良く話しているところを見て、少し不機嫌になるくらいには。
「おや?その口振り…もしやアリサさんにも"そういう"相手が…?」
…この怪力女、あれでいて意外と頭が回るのが困る。
「ばっ、ち、ちげえよ!…言葉の、綾みてえなもんだ…」
「なぁんか怪しいですねぇ…その謎、名探偵であるこの私が解決してみせます!」
「だぁっ!なにもねえつってんだろっ!…はぁ、ウチは中庭に行く。じゃあな、橘。」
「…あっ!アーリーサさーん!待ってくださいよ~!」
「…着いてくんなって。…それに、ほら。」
─いいですこと!あなたはヒロさんに会って自分が思ったことを素直に伝える必要があるんですわ!
だから、とっとと、くっつきやがってくださいですのっ!
─えぇ!そんな、ボクには無理だよ…
─無理じゃあーりーまーせーんーのー!!
いいから、さっさと、こっちに来る!
─あっ、ちょっとハンナちゃんっ!ひ、ひっぱらないでぇ…
「…あっちはそろそろ終わりそうだぞ?…遠野のそばにいなくて良いのか?」
「むっ、どうやらそのようですね!じゃあ私は愛しのハンナさんの方に行きます!…ねぇ、アリサさん。」
「なんだよ、まだなんかあるのか?」
「…私、心優しいアリサさんのこと、好きですよ。
もちろん友人として。」
「…そーかよ。」
「だから、ですね。
…辛くなったら私、アリサさんの話を聞くことくらいならできますよ。」
「…はんっ。オマエ、空気読めねぇから遠慮しておくわ」
「えぇ~!私空気読めますよぉ!
ほら今だってエマさんとハンナさんの近くにいないですし~!」
「…どーだか。まあ、でも…」
「…?」
「そのうち、頼むことになるかもな…」
「…ええ。この名探偵の私にお任せください!」
「…名探偵、関係あるか?ソレ。」
「たぶん無いです!」
「はぁ、オマエらしいな。…ホントに」
本当に橘らしい。
ウチの感情の機微に気付いただけじゃなく、気遣われるとは。
名探偵…ってのも、あながち間違いじゃないのかもな。
…なあ、──桜羽。
おまえが…二階堂のコトを好きなのは前から知ってたよ。
だから、さ。
おまえらの仲を応援、させてくれよな。
…もう、ウチに優しくしないでくれよな。
頼むから。これ以上は、
───耐えられない。
楽しんでいただけたのなら幸いです。
捕捉ですが、この世界線だと
・裁判は無い
・魔法はある。
・魔女化はない。
・過去のトラウマもある。(人によっては少しマイルドになるかも)
・牢屋敷は国が建てた学生寮で、魔法を持つ少女だけが入寮できる。(処刑とか軟禁とかそういう物騒な物はまるごとない。)
所々崩壊してる設定もあると思いますが、あくまでこの世界線はこうだという認識でお願いします。
追記:(10/9 1:04)エマの一人称を間違えていたことに気付きました。大変失礼いたしました。修正済みです。
リメイク前の小説の置場所をどうするか
-
1. この小説内の別枠に移動させる
-
2. 別の小説を作りそこに投稿しなおす
-
3. そも没を残す必要が無い、読まない
-
4. 作者の好きにしてー!(お任せ)