ほのぼのしたものを読もうとしたら前回のを読んでしまった方は申し訳ないです。ご迷惑をおかけしました。
さて、平和な世界線3話目です。
一応番外編も考えてますが、とりあえずヒロエマ編は次回最終回を予定しております。
では、どうぞ。
ヒロエマ&ミリアン
~あったかもしれない平和な世界線~
夜。学生寮、牢屋敷にて
くっ…!不覚だった…!
いつもならこの時間自室に居るはずのエマが今日に限っていないなんて…!
何処に行ったんだ…!
ちゃんと話し合わなければ…!
エマ…エマ……エマっ!!
急げ、急げ急げ急げっ!
少しでも速く、エマの元に向かわなければ…っ!
エマ…!何処にっ!何処にいるんだ…っ!
「…!」
「…えっ、あわわっ!」
まずいっ!角から人が…!
そんな急には止まれな…っ!
ドンッ!!
「っ!」
「あいたたた…って、ヒロちゃん…?」
「ミリアだったか、すまない。急いでいてな。…立てるか?」
「う、うん…ありがとう。ごめんね、おじさんも少し考え事しててさ…」
「よいしょ…っと…にしてもヒロちゃんが廊下を走るなんて珍しいね…いつもなら、「廊下を走るのは正しくない!」…って言いそうなのに…」
「そうだな…。確かに今、私は正しくない行動をしている。ただ、事情が事情だ...言い訳はしないが、今回だけは見逃してもらえないだろうか?」
「う、ううん!ヒロちゃんのこと責めるつもりとか全然、そんなんじゃなくて…!」
「そうか、改めてすまない。…そういえばなんだが、エマを見てないか?エマに用事があるんだが、自室の方にはいなかったんだ。」
「え、エマちゃん?さっきまでおじさんと一緒にいたよ。シャワールームの前で別れたけど…」
「シャワールームだな、分かった。そちらの方に向かうとするよ。ありがとう、ミリっ…!」
痛っ…
「ヒロちゃん!?…もしかしてさっきぶつかっちゃった時に…!」
…くっ、足を痛めたか…?
最悪だ!こんな時に痛めるなんてっ…!
「大丈夫?医務室の方まで一緒に行こう!」
「いやっ!今は一分一秒すら惜しいんだっ!気持ちは有り難いが私はエマに会わなければ…!」
「だけどっ…!…分かったよ。でも、おじさんのせいでヒロちゃんが怪我しちゃったんだし、せめてエマちゃんが見つかるまでは肩を貸すよ。」
「いや、ミリアのせいじゃない…。悪いのは走っていた上、余所見をしていてた私だ。…だが、肩を貸してもらえるのは正直非常に助かる…!」
「ホントはこのまま医務室まで連れていきたいんだけど、ヒロちゃん急いでるみたいだし…」
「すまない、恩に着る…。この埋め合わせは後日必ずさせてもらう。」
「いいのいいの!おじさんがやりたくてやってることだし!…ところで、なんだけどさ。そんなに急いで…エマちゃんになんの用事だったのかな…?…あっ!答えたくなかったら全然、答えなくても大丈夫だからねっ!」
そう、だな…。私はエマになにを伝えたいんだ…?
…ナニかに突き動かされるようにしてエマを探していた訳なんだが…強いて言うなら謝罪…か…?
「少し、エマに謝らなければいけないことがあってだな…」
「…そっか。でもさ、エマちゃんが求めてるものってさ…本当に謝罪…なのかな…?」
「…?…ミリア、君はなにを言って」
「実はね、おじさんさっきエマちゃんと少しお話してたんだ。…今日あったことも、聞いたよ?」
「そうだったのか…」
「うん。確か…指輪を渡したんだよね?その、告白避けって言って…」
「あ、ああ…。」
「でも、今はその事を謝ろうとして急いでいたんだよね…?…ってことは、さ。たぶん、エマちゃんの気持ちにヒロちゃんは気付いたんだね?…そしてきっと、自分の気持ちにも...。」
「…ああ。その通りだ。」
…そう。私はエマが好きだ。
愛してると言っても過言は無いかもしれない。
そして、ノアの話によると恐らくエマも...。
「…こういう話をするのは些か恥ずかしいな。」
「あ、あはは…実はおじさんもちょっと…2人とも青春してるねぇ…」
「…で、さ。両片想いなことに気付いたヒロちゃんは、謝るだけでいいの…?」
「…!」
そうか…!そう言われてみれば確かに…
謝罪ももちろん大事だとは思うが、それよりも伝えなければいけないことが…!
「…ヒロちゃんも気付いたみたいだね。そう!両片想いだったのなら、いっそのこと両想いになっちゃおうよ!!」
「で、でも私なんかでいいのだろうか…確かに今は両想いかもしれない…。けど、いつか私よりもエマに相応しい人が現れるハズだ…。それに同性同士なんて…それは正しくないんじゃ…」
「え、えぇ…?ヒロちゃん以外にエマちゃんに相応しい人ってあんまり思い付かないんだけど…」
「それにさ、ヒロちゃん。その「正しい、正しくない」って誰が決めるの?」
「…それは」
「確かにどんなことにも正否はあるよ。でもそれはあくまでもその地域や国の法律やルール、マナーによって個人の意思で決めるものなんだ。だから場所によっては豚肉を食べちゃダメだったり、ご飯を少し残さないといけなかったり...」
「それはそうなんだが…なんで例えが食事に関するものばかりなんだ?」
「あ、あはは…おじさん、実はまだご飯食べてなくてさ。ちょっとお腹空いちゃったんだよね…」
「む、そうだったのか。それはすまn…」
「はいストーップ!そういうの今はいいから!」
「…で、話を戻すんだけどさ。その中には当然、婚姻に関するものもあるんだ。イギリスや台湾とか…他にも色んな国はあるけど、同性婚が認められている国って結構あるんだよ?」
「そうだな。だが、ここ日本では…」
「そう。認められていない。…でも、「完全に」ってわけじゃないんだ。」
「というと…?」
「憲法や法律には一言も「同性婚しちゃいけない」っていう文言は無いんだ。…おじさんが思うに、みんなあくまでも遠い国の話だと思っていて馴染みが無いだけなんじゃないかなって…」
「…!そうだったのか…」
「うん!私も最近知ったんだけど、パートナーシップ制度っていうのがあるみたいなんだ。自治体に申し込むものらしいんだけど…これって言っちゃえば事実婚なんだ。」
「だから別に同性同士で交際したり、結婚したりっていうのは別に違法でもなんでもないんだよ。籍を入れるのはまだ難しいけど…それもたぶんそのうち出来るようになる。国民調査によれば同性婚を認めるべきっていう意見はすっごく多いんだよ!」
「なるほど...」
たしかミリアは法律を勉強していた時期があったと言っていたな…。
納得の知識量だ。
…だが、さすがに詳しすぎないか…?
「同性同士で付き合うことを国も法律も憲法も民衆も認めてる。…それでさ、ヒロちゃん。この事を踏まえた上で聞くけどさ…。それって本当に正しくないことなのかな?…おじさんは、後は自分の気持ち次第なんじゃないかなって思うよ?」
ともかく、おかげで少し霧が晴れた。
後はミリアの言う通り自分の気持ち次第みたいだ。
「…ミリア、ありがとう。私が間違っていた。固定観念に囚われすぎていたみたいだ。」
「同性同士で付き合うことは…正しくないわけじゃない。先程の発言は撤回することにするよ。」
…ミリアのおかげで決心がついた。
私は…エマに告白する。
「…うん!決心がついたみたいだね…!…良かったぁ…!少しでもお役に立てたようならなによりだよ!…さて、そろそろシャワールームに着くけど…あれ、あの人影は…」
「…!(ミリア!…とヒロもか。いったいどうしたんだ?
まさか2人で…お風呂か…?)」カキカキ
「あ、アンアンちゃん!お風呂じゃないよ!おじさん達はエマちゃんを探してるんだけど…エマちゃん、見掛けなかった?」
「…(先程、わがはいがシャワーを浴びようとしたところ、エマと中ですれ違った。中庭に向かったみたいだぞ。)」カキカキ
「…中庭か。ありがとうアンアン。助かった。」
「アンアンちゃん!ありがとうね!」
「…ぁ、まっ…【まって】!!」
「「!」」
か、体が…動かない…!?アンアンの魔法か…!
なぜだ…!いったいどうして…!
「あ、アンアン…ちゃん…?どうしたの…?」
「…わがはいも、いっしょに行く。」
「それは構わないがっ…どうして魔法を…!」
「…ぁ(すまない、無意識で発動させていたみたいだ。)」カキカキ
「【もう動いていい】」
「…ふぅ。自分の意思で動けなくなるとは、本当に凄まじい魔法だな…。」
なんでもそこまで使い勝手が良くないとは言っていたが…悪用しようと思えばいくらでも出来るだろう。
それをしないのはひとえにアンアンの善性によるものか…。
「…(本当にすまない。わざとではない。)」カキカキ
「いや、そこまで謝る必要はない。感嘆していただけだ。」
「ま、まあまあ!わざとじゃなかったってアンアンちゃんも言ってることだし!三人で中庭の方に行こう!!」
「…むぅ(…それはそれとして、なんで二人はそんなにくっついてるんだ?)」カキカキ
「ああ、実はさっき足を痛めてな…ミリアに少し肩を貸してもらっているんだ。
…あぁ、そういうことか。安心してくれ。キミのミリアを取るつもりは毛頭ない。」
「きっ、ききm…っ!」
カキカキカキカキ「…!(キミのとはなんだキミのとは!)」
「あ、あはは…」
「…さて、そろそろ中庭に向かいたいんだが…いいか?」
「む…(もしや急ぎの用事だったのか?足を止めさせて申し訳ない。では行こうか)」カキカキ
「よ、よし!気を取り直してエマちゃんを探しに行こう!」
「ああ。と言ってもすぐだが…ん?」
中庭のドアが空いている…中には恐らく…
「…ぁ」
いた。
エマだ。
ようやく見つけた…!
「…さて、と。おじさん達はお邪魔かな?…ヒロちゃん、もう一人でも歩けそう?」
…足の痛みも気付いたら引いている。
恐らく大丈夫だろう。
「ああ、大丈夫だ。ミリア、今までありがとう。今度礼をさせてくれ。」
「い、いいのいいの!さっきも言ったけどおじさんがしたくてやったことだし…!」
「…(そうか、ヒロ。おまえもようやく気付けたみたいだな。なら…)」カキカキ
「【がんばって】」
「…っ!これは…!ありがとう、アンアン。
ああ、「がんばって」くるとも。」
「おじさん達、応援してるからね…!」
「二人とも、本当にありがとう。」
…私は本当に得難い友人達を持ったようだな。
ミリアも、アンアンも、他のみんなも。
それから…ノア。そして………
「では…行ってくる…!」
そうして、私は半開きだった中庭のドアを開いた…
プロットもなく行き当たりばったりで感性の赴くまま書いてるので、まさかミリアを喋らせることになることも法律やら憲法やらを調べ回ることになることも書き始めた頃は思ってなかった…
先に言っておきますがミリアンに関しては番外編絶対書きます。おねロリ(?)はいいぞ
今回も楽しんでいただけたのなら幸いです。
読んでいただきありがとうございました。
リメイク前の小説の置場所をどうするか
-
1. この小説内の別枠に移動させる
-
2. 別の小説を作りそこに投稿しなおす
-
3. そも没を残す必要が無い、読まない
-
4. 作者の好きにしてー!(お任せ)