ウイポソウル娘・プリティトレーナー   作:ウイポ馬主

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 この世界ではとても効果的なトレーニングです!
 現実では知らんけど。
 実際に考えて、完走したあの人凄い。


第6話

 

 トレーナーとして、教え子の問題点を理解できたのは良かった所だろう。

 だが、その問題点である自己肯定感を暫くは放置しなければならないのが歯がゆいが仕方ない。

 自分を自分で認める事が出来る、そんな成功体験を体感できる出来事は都合よく準備できないだろうし。トレーナーが何かを言った所で、トレーナーは持っている側だ、何も響やしないだろう。

 今は、メイクデビューを無事終わらせるべく、トレーニングを日々積み上げるのみである。

 

 「はい!という訳で、張り切ってトレーニングしていきましょうね!と言っても、トレーニング施設を確保できていないから、室内トレーニングになりまーす」

 

 室内は机やイスが端へと寄せられていて、かなり大きなモニターが準備されていた。

 

 「ダンスレッスンでもするんですか?でも、ダンスレッスンを始めるには早すぎるんじゃないですか?」

 「いや、ダンスレッスンは、メイクデビューの日程がハッキリと決まってからだね。今日やるのはコレ!」

 

 といい取り出したのは、ケースに収納されていた何かの機械だ。

 

 「何の機械何ですか、それ?」

 「え!?知らないの?スイ〇チだよ。今日は、スーパーマ〇オワールドをやってもらいます!」

 

  トレーナーのたった一言は、部室からあらゆる音を消し去った。

 

 「ゲームじゃねーか!?」

 

 「うわ、声でか。もうちょっと声量抑えて、ご近所の練習に迷惑かけちゃうからね。勿論、ただ単に、ゲームをプレイして貰う訳じゃ無いよ。コレを使って貰います」

 

 取り出したのは、一枚のマットのような物。そう主に、というかダンスゲームでしか使わないであろう、足で操作するコントローラーである。

 

 「あれどうしたの?猫が宇宙を背負ったネットミームみたいな表情をしているけど」

 「あの……あたし、ゲームはあんまし詳しくは無いんですけど。普通は手でやるもんじゃないんですか?」

 「何言ってんの、普通に手でやったら遊んでいるのと変わらないじゃないの。あと、結構キツイから覚悟してね」

 

 何か、釈然としない表情で着々と準備を始める、カツラギエースを一体誰が責められるだろうか。

 

 「取り合えず、最初は私が操作するから、見ていてね。ゲームの内容は見ただけで大体掴めると思うから、特に説明しないよ、流石名作!」

 

 足で、世界的な知名度を誇る配管工を操作する様は異様だった。

 レースでする様な足さばきでも、ダンスでする様な足さばきでも無い、このトレーニング特化した物だ。

 これをマスターして、一体何の役に立つのだろうかと見た者は思うだろう。

 それを理解しているであろうトレーナーは、危なげなく1-1をクリアした。そして、このトレーニングの目的を語る。

 

 「で、こんなトレーニングをする理由なんだけどね。色々な効果が見込めるんだけど、一番は高度な柔軟性を維持しつつ、臨機応変な対応をする、為に必要な能力を付けるのが目的なんだよ」

 「高度な柔軟性を維持しつつ、臨機応変な対応をする?」

 

 「そう。レースってコースや出走者を事前にいくら調べても、いざ出走すると予想外の事なんか、いくらでも起こる。例えば、レース中に掛かった子が暴走してレースを壊したり。例えば、稍重、重馬場でのレースで足を取られてスリップした子が出てくる。なんて事は稀では無くてね。まぁ良く有る事なんだ。そんな突発的な事態に、対応する為の技術を磨く。まぁ、難しく感じるなら、行き当たりばったりを可能にする為の練習だと思えばよ」

 

 「は、はぁ。それが、足でゲームを遊んだら習得できるんですか?」

 「だから!遊びじゃ無くて、トレーニングだからね!準備運動しっかりやってから、レッツプレイ!」

 

 未だに、このトレーニング法に疑念が残るカツラギエースだが、取り合えず。まずはやってから、文句を言う為に準備運動を終わらせて、ゲームを始める。

 

 ゲームを始めて、まず難易度に驚愕する。

 ただ一度踏めば倒せる敵にも、タイミングを誤れば接触し操作する配管工が死ぬ。

 避けようとするにも、やはりタイミングを誤れば接触し死ぬ。

 手でなら簡単でも、足で繊細な操作を要求され、異次元の難易度と化している。

 パワーアップアイテムであるキノコを取るのにも、色々考えなければならない。

 敵の方へ行くキノコを追いかけて、敵と接触するリスクを取るのか、無視して落ち着いて堅実にクリアを目指すのか。

 かといって、チマチマしているとタイムリミットが迫る。

 常に、考える事と脚を動かす事を要求する、想像以上にハードなトレーニングと成っていた。 

 結局この日、カツラギエースは、二つ目のセーブポイントへとたどり着く事は無かった。

 




 最初に足マリオを見た時の衝撃は凄まじかった
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