ブルーアーカイブ:〜ACⅥ Fires of Kivototh編〜 作:とある渓流にいるかわうそ
〜10:10〜
ホーキンス:ペイターくん、ここは私一人で
十分だ。君は他を制圧しにいってくれる
かい?:
ペイター:……分かりました。第五隊長殿も、
あまりご無理をなさらずに……:
ドシュウウウウ!!!
そんな私への気遣いの言葉を残し、ペイター君は
この場を後にした。
これで良い。彼女たちと友情を育んだ後だ。
……そんな彼女らを、『テラフォーミング』しろ
というのは酷な話だ。
ハルナ「待って、ください…… それは
何の冗談ですか…?ホーキンスさん…?」
アカリ「あ〜!そのロボットはもしかしてヒナ
委員長に対抗するための切り札!…ですよね…?
ホーキンスさん?」
イズミ「あ〜!なるほど〜!アカリ先輩さすが
ですぅ!ホーキンスさんもびっくりさせない
でよ〜!」
ジュンコ「そうですよね?そうだと言ってください。
ホーキンスさぁん!!」
ホーキンス:………………………:
ヒナ「………………」ジャキン!
口が鉄のように重くて開く事が出来ない。
……あぁ、そうだと、肯定できればどれほど
この口は軽くなるのだろうか?
そうではないからこそ、否定しなければ
いけないからこそ、私の心は、鉛のように
下へ下へと沈み続けていく。
???:ヴェスパー部隊各位、通信を
聞きなさい。:
ホーキンス:この声は……スネイルか…:
スネイル。我々アーキバスが誇る
精鋭の強化人間部隊の、第2席目に
列席し、『事実上のアーキバスの指示系統
そのものだ。』
これは全体通信で話しているようだ。
スネイルが一方的に命令を飛ばして
くる時に、よく使われるものだ。
スネイル:事前調査により、ここに住む
猿どもは、MTにさえ有効打を持たない
文字通りの原始人たちです。
【気にする必要はありません。】
事前に支給したプラズマ兵装によって、
この地の建造物を優先的に破壊して
いきなさい。
これも事前調査で判明している事ですが
猿らしく、白兵戦にはやたら強いとの事
ですので、屋内に篭られると面倒です。
おそらくここには重要な情報も施設も
ないでしょう。カビの生えた建物ごと
奴らの全てを掃除し、更地にしてから
我々が利用しやすい環境に整えます。
猿どもは、基本無視で構いませんが、
居座ろうとしたり、抵抗してくるようで
あれば各自の判断で【駆除】しなさい。
もし、猿どもに同情してしまうようで
あれば、オートパイロットに任せても
構いません。
後、猿でも有用そうな情報を持って
いそうであれば、捕縛しなさい。
特に、この地のトップ、【空崎ヒナ】は
見つけ次第、必ず捕縛すること。
命がある事と、言葉を発せられる
のであれば、どんな状態にしても
構いません。
繰り返しますよ。
第1目標は【テラフォーミング】。
第2目標は情報収集のための猿の捕縛。
そして、最優先目標が【空崎ヒナ】の
確保。
以上、各自確実に任務を遂行しなさい。:
それを聞いた私は鉛を頭に突っ込まれたか
のような衝撃を受ける。
【空崎ヒナ】……今、この私の目の前に立つ
この少女…
よりによって、私にその役目が回ってくるなんて…!
ハルナ「ホーキン……
バッガアアアアアン!!!!
バヂィ!バチバチバチバチ!!!
ドドドドドドドドドド!!!!
バチチチチチチチチチチチ!!!
ハルナ「!?」
アカリ「え!?」
イズミ「わあぁぁぁぁぁ!!!!」
ジュンコ「なに!?何なの!?」
始まったか…
慈悲のかけらも無いアーキバスの
【
いくつもの青白い閃光が迸るのを見て、
私は一つ気がついた。
待てよ……ヒナ君が私の元にいるのは
逆に良いのかもしれない……
ピロン!ピロン!
部下から通信か……
ピッ!
アーキバス隊員:ホーキンス隊長!遅れて
しまい申し訳ありません!
私たちもそちらに向かいます!:
ホーキンス:いいや、ここは私一人で十分だ。
ここより、若輩のペイター君やメーテル君
を手伝ってやってくれ。:
アーキバス隊員:そうですか。了解です!:
プツッ!
私は部下からの援助を断った。
『彼らにいてもらっては邪魔だからね。』
ハルナ「ホーキンスさん!!お願い!
何か
ヒナ「無駄な答弁はいいわ。」
辺りに青白いプラズマの爆発が轟く中で、なおも
私に事の様相を尋ねようとしてくるハルナくんを
ヒナくんは冷たい声で遮る。
なるほど、さすがにこの治安の悪い地域の風気を
守る一団の長だ。
満開の敵意の中に、悲壮がある。
私たちとの
辺りに広がり続けるプラズマの爆発で理解
しているようだ。
ヒナ「この男は、今周りで起きている
破壊活動を行っている一団の一人。
つまりは薄汚い侵略者ということよ。」
ハルナ「………違います。」
アカリ「…………」
イズミ「うそ…だよ……」
ジュンコ「……そんなこと、あるわけない…
ホーキンスさんは!私たちのような悪党にも
たくさん美味しい物を食べさせてくれるような
聖人のように優しい人なんだよ!!
ヒナ委員長でも、ホーキンスさんを貶すのは
許さない!!」
ヒナ「あなたたちが、この男とどのような
交流をして、絆が生まれたのかは知らない。
でも、さっき言った事だけが事実。
今、このゲヘナを飲み込みつつある閃光も、
この男が乗るロボットも、キヴォトスには
存在しないオーバーテクノロジーよ。
少なくとも、私の知る限りではね。
悪いけれど、疑心を持つなと言う方が
土台無茶な要求。」
ハルナ「……いいえ、根拠ならありますわ、
だって、この男が本当に侵略者だと言うなら、
何故ここはまだあの青白の閃光で包まれて
いないのかしら?
もうとっくに!私たちに攻撃して来ているはず
なのに、それをしてこないのが何よりのーーー
ホーキンス:その問いに答えてあげよう。
ハルナくん。:
彼女らのやり取りを静観していた私は
ついに重い口を開く。
……『時間をかけるわけにはいかない』
ハルナ「ホーキンスさん!?」
ホーキンス:私が、指令が降っているのにも
関わらず、この一帯への【制圧行為】に
出ていないのは、更に優先すべき重要な
指令があるからね。
…ヒナ委員長殿かな? 君をこの【キヴォトス】
に関しての、重要参考人として、捕縛しろと
いうことだ。
だから、制圧行為の余波で君がしゃべれなくなる
ような事態に陥ってもらうのは困る。:
ハルナ「……え?」ゾク
ヒナ「!? なんですって?」
アカリ「え……」ゾク
イズミ「えっと……ホーキンスさん……
ですよね?」ゾク
ジュンコ「ひ……」ゾク
私は、彼女たちと交流した時の声とは
違った、底冷えするほどの声音で努めて
しゃべった。
先ほどまでの私のあまりの雰囲気の乖離に
彼女たちは薄寒さを感じているようだ。
逆に、ヒナくんの目の奥に、諦観とは
真逆の希望が宿ったのを感じる。
なるほど…… と私が考えるまでに
彼女は【そのための行動に出た。】
ヒナ「分かった。私は無抵抗であなたたちに
身柄を差し出し、私の権限でゲヘナをあなた
たちに渡すわ。
……そのかわり、この地にいる、全員は
安全に避難させてほしい。」
ドシャッ!
ハルナ「ヒナ……!?」
アカリ「何をバカなことを!?」
ヒナ「バカなことじゃない。むしろこれが
最善策。 あなたたちに抵抗したところで
全く無駄かつ、無意味な被害を出すこと
になるほどの力の差があることは私にだって
分かる。
だから、私の身一つで他の全員が助かるなら
喜んで降伏するわ。」
イズミ「そんな…!?」
ジュンコ「……うそだ…。こんなの…うそ……」
なるほど、覚悟も決断も私が見た中で段違いな
物を、成人もしていない少女が持っているとは
心底感服に値する。
…あぁ、私が総司令塔なら、喜んで飛びついた
条件だったろう。
更に、『彼女に『手荒』なこと』もしないという
選択だって出来る魅力的な提案だったろう。
いいや、平時で考えたって、【被害も時間も
かけずに無血で占領出来る】という破格の
条件だったろう。
しかし、結局はこの子も【力の差】も
【
分かりきってはいないようだ。
私は冷たい声で、言い放つ。
ホーキンス:断る。:
ヒナ「どうして!?」
ホーキンス:どうして?……先ほどの要求に
飽き足らず、そのような戯言が今だに出てくる
時点でまず、君にもまだ状況を飲み込み
切れていないようだから、そこをはっきり
させておこう。
1つ目はこちらにとってあまりに【益】がない。
君たちがいくら抵抗したところで、我々は
かすり傷すら負わないし、そのような【抵抗】
とすら呼べないお粗末な攻撃など我々は
完全に無視出来る。
つまりだ、君はこの地にいる全員に呼びかけ
避難させるのに一体どれほどの時間がかかる?
1日か?2時間程度か?
…どちらにせよ、我々ならばこの程度の文化と
土地程度なら30分とかからずに完全掌握出来る。
よって、わざわざ時間がかかる方など選びは
しないということだ。
あぁ、そうか。言葉が悪かったね。これは
【制圧】や【占領】ではない。【整地】だ。:
ヒナ「っ!!!!!」
ハルナ「……えぇ?」
アカリ「だれ、ですか…?あなた……?」
……彼女たちの信じられない物を見る
顔と言葉が、私の心に突き刺さる。
……何をしているんだ、私は。
傷心している場合か?躊躇っておしゃべり
して、後回しにしている場合か?
せめて、このヒナくんが『あの施設』に
送られることにならないように、早く鬼に
なるべきだろう…!
ヒナ「………そう、あなた【たち】には、人の心は
ないみたいね。」
ホーキンス:……そういうことだ。:
ようやく理解し切ったみたいだね。
いや、【たち】か………
…彼女は存外賢者と呼ぶに相応しいぐらいの
頭を持っているらしい。私になら、先ほどの
無茶な要求を飲んでくれると期待していた
わけか…… 私がそれなりの立場にある事も…
この世は残念なことばかりで溢れている。
今、この場の私の立場が【最高指令官】で
ない事も。
【
かけはしないということも。
ヒナ「………だけれど、あなたも一つのミスと、
勘違いをしている。そr
ドゴン!!!!
ヒナ「え……」こぷっ
ドオン!!
ホーキンス:……君が自殺未遂をして、私を脅そうと
いう事かい? 残念ながら、それは織り込み済みだ。:
彼女が拳銃を取り出す前に、私はACを高速で
彼女に接近させ、4つ足で近くの壁へと弾き
飛ばした。
ハルナ「え…?え……?」
アカリ「な、なにが!?」
イズミ「どうしてヒナ先輩がいきなりふっ飛ば
されてるのぉ!?」
ジュンコ「ホーキンスさぁん…!」
彼女たちの視線が突き刺さる。
……惨いことだが、ヒナくんには
感謝しなければね。おかげで決心がついたよ。
さあ、後は………
「何を余所見をしているのかしら?」
ホーキンス:…なに!?:
まさか…!?
振り返る私の瞳には、口から血を吐き出しながらも
目立った外傷もなく立ち上がってくるヒナ君が映る。
…加減したとは言え、生身の体でACの殴打を
受けながら、骨すら折れる事なく立ち上がって
これると言うのか…!?
ハルナ「ヒナ!!」
ヒナ「美食研究会…早くここから逃げなさい。」
ハルナ「何言ってますの…!? 私たちも…」
アカリ「………」
イズミ「……ぐすっ」
ジュンコ「………うぅ!」
ヒナ「敵に絆されて、抵抗する気概も削がれて
いるのに? 私に助太刀すると?
……どっちにしろ、おそらくこの兵器に私たちの
銃火器では、傷一つつけられないわ。
…せめて、無駄死にを少しでも減らすのが
私に出来る最良なの。
分かったら…!
ホーキンス:そうはさせるわけにはいかない。:チャキ
ズドォン!!
バッヂイイイイイイイイン!!!
ハルナ「きゃあああああ!!!」
アカリ「ううううううう!!!」
イズミ「わああぁぁぁぁぁぁ!!!」
ジュンコ「ひいいいいぃぃぃぃ!!!」
ガラガラガラ
ヒナ「なっ!?」
私はプラズマ銃で建物を崩し、彼女たちの
退路を塞いだ。これで、外につながる道は
私が現在立つ道の先だけだ。
ホーキンス:すまないが、彼女たちには
逃げてもらうわけにはいかない。
やってもらう事があるからね。:
ハルナ「!!」
ヒナ「……あなたには…ほんの少しの
かける慈悲すらもないの…!?」
アカリ(……もしかして)
ホーキンス:おしゃべりは終わりだ。
そろそろ、本気で捕えさせてもらうよ。
さっきも言ったが、しゃべれさえすれば
いい。
惨たらしい結末を迎えることを、覚悟して
おいてくれたまえ。:
ヒナ「……鬼畜が………!」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜10:20〜〜
メーテルリンク:スネイル隊長閣下にご報告
します。
私が受け持つ地域は全て一掃しました。
建設置いつでも可能です。
……はっ、ただちに手配準備させます。:
ピッ
瓦礫の一つすら残らない更地。
メーテルリンク:はぁ……キツイな…… ん?:
子供「うわああぁぁぁん!!!お母さああぁぁん!
お父さああぁぁぁん!!!!」
メーテルリンク:っっっっっ 生き残りが……!
……………オートパイロットモード。:
COM:オートパイロット、戦闘モード。
目標を指示してください。:
メーテルリンク:周辺の、生存者の、一掃を
お願いします…。:
COM:了解。これより、攻撃を開始します。:
チュドドドドドド
子供「いや
ズドオオオオオン!!!! ガラガラ
メーテルリンク:ごめんね……:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
スウィンバーン:はぁ!まだか…!?どんな
進捗だ…!?:
COM:オーダー了承。モニター映します。:ピッ
スウィンバーン:なっ!?バカ!!モニターを
映すn
グチャア!!
瓦礫の山と、死体の山と、惨たらしい生存者たち
惨い生存者たち「あ………ぁ………」
スウィンバーン:うぷっ!! バ!バカもの!!
まだ全然終わっておらんではないか!!
つ、次は!私の目に、一切の瓦礫も!人も!
映らなくなるまで綺麗に掃除してから
報告するように!!:
COM:了承。モニター回線を閉じ、指示を
実行します。:チュドドドドドドド
スウィンバーン:私は……悪くない……!
スネイル閣下がやれと言うから仕方なく
やっているんだ…!!
私は悪くない………!!:
柴大将「あぁ…!もうダメだ……またあの爆発が
きた…!今度こそあれに飲み込まれ
ガシッ!
「こっちだ!」
柴大将「!!? あんたは…ミド…
バガガガガガガガ!!!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
洋食屋の店主の店員「たいしょおおおおおお!!
どうしてですかあああぁ!!!」
洋食屋の店主の店員「せっかく……いっぱいお金が
入って、これからだって時に……!!」
洋食屋の店主の店員「ひでぇよ…!ひでぇよ…!!
何で大将がこんな目に遭わなきゃならないんだ!!」
ペイター:うっうぅっ!!大将…!!
すまない……!ううううぅぅぅ!!!:
ピロンピロン!
ペイター:スネイル隊長閣下…。いえ、今終わり
ます。:ドシュ!
洋食屋の店主の店員「なんで…こんな…
ピカッ!
バッガアアアアアン!!!
ペイター:終わりました。これより、第8部隊、
建設地に入ります。
……はっ!了解です!ただちに公募依頼を
作成いたします!:
プツッ
ペイター:……大将。あなたが作ってくれた
トンカツの味、忘れはしない。
あなたの無念の分まで、このペイターが
生きていこう。:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜10:25〜〜
スネイル:ふぅ、これで第五隊長を除くヴェスパー
部隊の全員がテラフォーミングを終えたよう
ですね。
さっさと瓦礫の粒を掃除してまともな拠点を
作り、並行して占領域を拡大していかねば。
……その前に、おそらくこの施設にいると
見られる
…チッ、厄介ですね。プラズマ兵装を使う
わけにはいきませんし……
はぁ、手で崩していくしかないですか……:
???「やめてよおおお!!!」タッタッタッ!
ゲヘナ校舎内から飛び出す影。
スネイル:む?:
イブキ「人はいる?言葉は通じる?通じるなら
やめて!! 何でこんなことするの!?」
ポロポロ
スネイル:……何だ?子供だと…?:
イブキ「イブキ… こう見えてもパンデモニウム
ソサエティの一員なの!! マコト先輩ほどじゃ
ないけど…それなりの権力はあるよ!」
ぐすっぐすっ
スネイル:ほう… マコト…… そう言えば、空崎ヒナ
と並ぶリーダーがいる事を聞いたな…:
イブキ「あなたたちの望みは全部叶えられない
かもだけど……イブキに出来ることなら何でも
するから!!だからもうこんな事はやめてえ!」
うえええぇぇぇん!!
スネイル:ふむ、なるほど。では早速あなたに
働いてもらうとしましょうか。:
イブキ「!!!ホント!?もうこんな事やめて
くれる!?」
スネイル:えぇ。:
イブキ「あぁ、おじさんありが……
イロハ「イブキいいぃぃぃぃ!!!」
マコト「勝手に外に出ちゃダメだろおおおお!!」
イブキ「あ!イロハ先輩!マコト先輩!!
大丈夫!!このおじさんがイブキのお願い
を聞いて
ドッゴオオオオオオオオン!!!
スネイルの乗機、【オープンフェイス】の
痛烈な蹴りがイブキに直撃する。
イロハ「え……?」
マコト「あ……」
ドン!! 部下MTに当たって跳ね返る
ドシャアアアアア!!!
イブキ:ピクッピクッ
スネイル:おや、羽沼マコトも出てきてくれるとは。
更に手間が省けます。:
マコト「イブキいいいいいぃぃぃぃぃぃ!!!!」
イロハ「いやああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
スネイル:ふん、あからさまに分かりやすい態度を
取るとは、雌猿は雌猿らしく、ヒステリックに
叫ぶしか、脳がないようですね。:
ドン!!
スネイルが足元のイブキの両脚をACの重い足で
踏みつける。
ベキベキベキ!イブキの骨が折れる音。
イブキ「あああああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ジタバタ!
マコト「イブキぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!」
イロハ「きっさまあああぁぁぁぁ!!!!!」
ドンドンドンドン!
カンカンカンカン
スネイル:やれやれ、この地の奴らは骨の髄まで
頭の足らない野蛮人のようですね。
そのようなものが、ACに効くはずないでしょう。:
イブキ「痛い!!痛いよおおおおおお!!!
助けて!!マコト先輩!イロハ先輩!助けて
ええええええ!!!」
イロハ「あぁ……」ガクッ
マコト「イブ…キ……!」
スネイル:ほら。さっきから喚いて仕方ない小猿を
助けたくば、羽沼マコト。さっさとこちらに
来なさい。
どれ?次は右腕を粉砕してやりましょうか。:
イロハ「え…」
マコト「なっ!?」
イブキ「ひっ!」
ブオオオ 上がるオープンフェイスの足。
イブキ「いや…!いやいや!!いやだあああ
ああああ!!!マコト先輩!!助けてえええ
えええええ!!!!」
イロハ「やめて!!やめてえええええ!!!」
スネイル:全く、獣というものはうるさくて
仕方がない。耳障りなんですよ:
マコト「やめろおおおおおお!!!!」ダッ!
マコト「分かった!分かった!!私の身柄を
差し出すから!!これ以上イブキを傷つけ
ないでくれ!!」
スッ
スネイル:いいでしょう。早くこちらに来なさい。:
マコト「……もう一つだけ、約束してくれ。
このゲヘナの学校は破壊してくれても構わない。
だが、せめて中に残っている連中が避難する
まで待ってほしい。」
スネイル:はぁ……まぁいいでしょう。
とっととこっちに来なさい。:
マコト「……イロハ」
イロハ「………」
マコト「イブキと……後を頼む。」
イロハ「………はい。」
マコト:トコトコトコ
イロハ:タッタッタッ!
イロハ「イブキ…!あぁ、脚が……全身も
ひどい状態になって……!」
イブキ「うええええぇぇぇぇ!!イロハ
先輩いいいぃぃぃぃ!!!!」
マコト「…….これで満足だろう?少し待ってて
くれ。今中にいる者たちに連絡を……
スネイル:いえ、その必要はありません。:
マコト「なに----
ズドン!!
バッヂイイイイイイイイ!!!!!!
オープンフェイスの背部兵装、FASANが
ゲヘナ校舎に放たれる。
マコト「……は?」
イロハ「え……?」
イブキ「へ……?」
スネイル:感謝しますよ。おかげで手で瓦礫を
どかす手間が省けました。
さぁ、さっさとこのカビの生えた建物も更地に
して、この辺りも利用しやすい環境に整えます
よ。:
マコト「ふざ…けるな……」
イロハ「約束がちがう!!!中にいる皆んなが
退避するまで待ってくれる約束でしょう!!」
イブキ「ひどいよ…!!ひどいよぉ!!」
スネイル:さて、空崎ヒナの代わりを手に
入れられた事ですし、次はヴェスパー部隊
各位に早急に次の指令を飛ばさなくては…
やる事が山積みだ……:
マコト「きぃさぁまあああぁぁぁぁ!!!
聞いてるのか!?無視をするなああああ
ああああ!!!!」
ドォン!!!
オープンフェイスの太い足が、重くマコトを
踏み潰す。
イロハ「あ、マコ…ト……?」
イブキ「マ…コト……先輩……?」
スネイル:全く、こっちは目まぐるしく
考えなければならないというのに…
猿の耳障りな声というものは苛立って
仕方ない…:
イブキ「あああぁぁぁぁぁぁ!!??
マコト先輩いいいいぃぃぃぃぃぃ!!!」
イロハ「この……悪魔が……!!」ギリィ!
スネイルの部下:スネイル隊長閣下…?
その者は重要参考人となるのでは…?:
スネイル:あの小猿はACで蹴ったというのに、
五体満足で生き残ったのですよ?
この程度で死にはしません。:
スネイルの部下:なるほど、失礼いたしました。:
イブキ「いやだ!!いやだあああああ!!!
お願い!!その足をどけてよおおおお!!!」
スネイル:…チッ、もう2つ、イラつかせる猿どもが
いましたね。
私は猿どもと違って、暇じゃないんですよ。
さっさと消えなさい!:ジャキン
イロハ「っ!!イブキ!!」ダキッ!
タッタッタッタッタッ!!!
イブキ「イロハ先輩!?どうして走るの!?
まだマコト先輩があそこにいるでしょおおお!!」
イロハ「ダメイブキ……!私たちまで殺され
ちゃう…!!」タッタッタッ!
イブキ「いやだ!いやだよぉ!!マコト先輩を
見捨てるなんて、イブキには出来ない
よおおおお!!!」
イロハ「ごめんなさい……イブキ!!
ごめんなさい……マコト先輩!!」
タッタッタッタッタッタッ!
イブキ「いやあああああ!!!!マコト先輩
いいいいいいい!!!!」
スネイル:…まぁ、いいでしょう。
それより、『再教育センター』の設営を
最優先にし、この
抜き取りなさい。:
マコト:ピクッ!ピクッ!
スネイルの部下:はっ!了解であります!:
スネイル:はぁ、ベイラムに遅れを取らないための
迅速な占領域の拡大に、アーキバスグループの
本拠点地の設置、コーラルの調査活動と
そのための施設の設置に、キヴォトスの情報
収集と、キヴォトスそのものの重要参考人の
発見と、拉致……
ベイラムグループとの戦いが待っている中で
上層部どもはあれもこれもと早急な要求を
こっちに叩きつけてくる……
これから忙しくなる……:
ベイラムと違い、特に深い描写は書いていません。
……その方が、より淡々と作業を進めるアーキバスの
無情さを描けていいかなぁと思いまして。決して
書くのがだるかったわけじゃ…!
一応、それぞれの上層部の占領活動の相違として
ベイラムはなるべく既存の建物は壊すな。
住人は早急に殲滅しろ。
アーキバスは早急に占領する予定の建物や住人を
一掃し、活動できる環境に整えろ。
要は、ベイラムの方は辺境の星にかける資金が
ないので、既存の建物をまるごと利用したい
っていう思惑があります。
アーキバスの方は資金はあるので、使いやすい
施設を建てたいから、とにかく更地にしろって
感じです。
この辺が、両社の破壊活動の違いってわけですね。