ブルーアーカイブ:〜ACⅥ Fires of Kivototh編〜 作:とある渓流にいるかわうそ
続きます。
久々の、鬱描写ありです。
〜〜15:00〜〜
ホシノ「………これが、今キヴォトスで
起きていることの全容だよ。」
ハナコ「……にわかには信じられませんね…。
麻薬と思っていた物が、まさか夢物語に出てくる
ようなエネルギー物質だったなんて………」
ハルナ「政治には興味ありませんが……
その話が本当ならば私でもそのコーラルは
自治区間で大きな諍いの種になるほどに
魅力的なエネルギー物質ということは理解
できます。」
ハスミ「信憑性は担保されているでしょう。
でなければ、技術的に大きくかけ離れた
辺境の惑星を、彼らもわざわざ攻め込みに
来るはずがありませんから。」
ヒフミ「えっと…… 普段なら、私たちの
土地…というか、星と言った方がいいの
でしょうか……?
そのコーラルが出てくれたことに喜べた
のでしょうけど……」
ハナコ「………それはどうでしょうね。
ヒフミちゃん。」
ヒフミ「え?だ、だって尽きる心配が
決してない上にどのようなエネルギーにも
活用出来て、その上ご飯にもなるん
ですから…… エネルギー問題も食糧問題も
解決してくれるコーラルは、魅力的だと
思いますけれど……」
ハナコ「そうですね。あまりにも【魅力的
すぎます。】
例え星外の企業がここに攻め込んで来なかったと
しても、このコーラルの性質が判明するのも
時間の問題だったはずです。
…そして、ハルナさんがおっしゃった通り私たちで
コーラルを巡って争いあうのも目に見えていた
ことでしょう。
あまりに魅力な物は、周りのものを自滅させます
からね……」
ヒフミ「………無限に増えるんですから
ただ分け合えば済む話のように思えるのに、
何で人間って、こんなに愚かなんでしょうか…」
ハナコ「………それだけは、どんな学者にも
永久に解答を見出せない難題かもしれせんね。
人間の、強欲というのものは……」
イズミ「負傷したみんなは……」
アヤネ「……今、トリニティの救護騎士団の
方々と、ゲヘナの救急医療部の方が腐心して
治療にあたっていますが……
厳しいと言わざるを得ません。皆さんの
回復力がいくら桁外れであるとは言え、
怪我の状態があまりにもひどすぎます。
情けない話ですが、アビドスの医療設備では
焼石に水程度にしかなりません。
そういう意味でも、やはり早くミレニアムに
移動するべきでしょうね……」
セリカ「……あれ?」
シロコ「ん、どうした、セリカ?」
セリカ「……今、何時?」
シロコ「………15:05だけど」
セリカ「……ロニーたち、いくら何でも
帰ってくるの遅すぎない…?」
シロコ「……確かに。何かあったのかも。」
ノノミ「大至急確認を取りましょう。今となっては
何が起きても不思議ではありません…。
最悪は……」
セリカ「や、やめてよ!ノノミ先輩!
不吉なこと言わないで!!」
ホシノ「連邦生徒会のリンさんの連絡先を
聞いている。連絡して安否を確認してみるよ。」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜15:10〜〜
リン「はい、彼女たちの言葉を信じるなら
ですが…… はい、先生にもお伝えしてください。
そして、彼女たちの言うとおり、【そのAC】への
対抗策も練るべきです。……はい、ではまた後ほど」
プツッ
アオイ「相手は誰ですか?」
リン「アビドス高校の小鳥遊ホシノさんです。
私たちの帰りが遅いので確認しに来たよう
ですね。
こちらの現状をお伝えしました。
それと合わせて、スクワッドと便利屋の皆さんが
遭遇したという【AC】の事も伝えました。」
アオイ「向こうは、何て言ってました?」
リン「分かったと。そして、催促されましたね。
ロニーさんの見立て通り、トリニティとゲヘナの
生存者がやって来たそうですが、負傷者の容体が
あまりにもひどいらしく、一刻も早くミレニアムの
整った医療設備で治療を処置しなければ命が
危ぶまれる状況らしいですね…」
ミサキ「急げって事ね…。はぁ、全く無茶言うよね。
こっちだってベイラムだとかアーキバスやらの
侵略合戦の真っ只中を見つからないように
移動しなくちゃいけないってのに…
ま、それをやってるのはロニーさんで、
私たちは何もしてないわけだけど。」
カヨコ「……でも、確かにさっきから動いてない
ようだけど、何してるの?ロニーさん?
動くのはあなただから急がせるのは心苦しい
けど、それでも立ち止まってられるほど
時間はない。」
チャティ:……厄介な敵たちがいる。
まぁ、今までが幸運過ぎたとも言えるが。:
アル「へ?厄介?そんなの、今までだって
同じじゃないの?」
チャティ:そいつはちがう。今まで遭遇して来た
ロボットは【MT】だけだった。【独立傭兵たち】も
乱立している中でだ。:
サオリ「……?言ってる意味がよく分からないん
だが……」
チャティ:だが、今俺の先に見えるのは【AC】が
2体だ。ACはかなり厄介だ。何せ、ACはMTには
ない【スキャン】機能があり、それを使われると
周りの地形、そして人と動く物体に関しては別表記で
サーチされる。範囲は1km以上だ。:
サオリ「あなたの話に聞くACは1km以上も探知
出来るのか…… 厄介極まりないないな…!」
ヒヨリ「ふえぇ…、そ、そんなのが2体もいるん
ですかぁ〜!?」
ミサキ「聞けば聞くほど、そのACって反則過ぎない?
常時張られているバリアで私たちの知る通常兵器は
完全に遮断するわ。そいつらの撃ってくる武装は
ただの弾一発が、私が知る限りの最高の武装すら
話にならないレベルの破壊力を持ってるわ……
そんな奴らと、どう戦えって言うのよ……」
チャティ:あぁ、だが俺が厄介と言ったのは
まだ先だ。:
サオリ「なに…?」
チャティ:……どうやら、今見えるACはベイラム
お抱えのAC部隊、【レッドガン】のACだ。:
カヨコ「……強いの?」
チャティ:折り紙つきにな。トリニティを陥落させた
主力メンバーもレッドガンたちだろう。
企業に所属するACは俺のようなうだつの上がらない
木端の独立傭兵とは腕が違う。
しかも、レッドガンはベイラムの戦闘部隊の中でも
精鋭の中の精鋭だ。
1対1でも、まともにやりあえば俺に勝ち目は一切
ない。
そんな奴らが、2人もいやがる。
万が一にも、スキャンが機能する半径1km以内に
入るわけにはいかない。:
リン「頭が痛くなることばかりですね…。1kmと
なると、相当迂回しなければならなさそうですね…」
アツコ「………………」
サオリ「姫、さっきから全然喋らないが、何か懸念
事項でもあるのか?」
アツコ「………いや、私たちの自治区はどう
なってるのかなって、考えてて……」
サオリ「…………私たちの自治区は、廃墟が
ほとんどだ…。奴らにとって侵略する価値など
ないだろうから、大丈夫…のはずだ……。」
アツコ「そうだと…いいんだけど………」
チャティ:……今スキャンで状況を確認した。
どうやらACは3体いる。そのACはMT部隊と
交戦中の他… 生身の人間も数名戦闘している
ようだな。:
リン「ACに、MT、そして生身の人間ですって…?」
アオイ「ACはベイラム、それと交戦しているという
事は、MTはアーキバスね。
でも、生身の人間が交戦しているということは、
まさか……」
チャティ:……もう一点だ。6名ほど、こちらに
向かって走ってくる人間も捉えている。:
アル「え?誰かしら?」
シュババババババッ!
???「え!!??」
???「こんな、ところにも……ロボットが!」
???「あぁ……もうおしまいですね……
やはり、現実はどこまでいっても虚しいだけ
ですか……」
サオリ「なっ!!??あれは!!!」
アル「え?知り合い?」
ヒヨリ「ア、アリウスの人達です!!しかも
そのうちの2人はスバルさんとマイアさんです!!」
アツコ「良かった…!無事でいてくれた!!」
アル「仲間なのね!良かったじゃない〜!!」
サオリ「すまない!ロニーさん!!この列車を
降ろしてくれないか!?」
チャティ:……あまり時間をかけるなよ?:
ドン!
マイア「……あれ?このロボット、私たちを見ても
攻撃をして来ません……。」
スバル「……列車? そんなもの持って、一体何を
しようと……」
サオリ「スバル!!」ガラガラ!
スバル「なっ!?あなたは、サオリさん!?」
マイア「良かった!!アリウススクワッドの
皆さんも無事だったんですね!!
……でも、何故ロボットの列車から…?」
サオリ「まず安心して欲しい!!このロボットは
私たちの味方だ!そして、詳しく説明するのは
後だ!! まずはここに乗り込め!!」
ミサキ「……残念だけど、定員オーバーだね。
彼女たちを乗せるなら、誰か降りないと
いけないよ。」
サオリ「くっ!そうか……!! なら……!
チャティ:……いいや、運が良かったな。
さっき現実はどこまでいっても虚しいだの
ほざいていたが、行った道を歩いてみれば、
神さんもそこまで非情ってわけじゃなかった
みたいだな。:
スバル「……え?」
チャティ シュボッ!!(QB)…………
リン「え!?ロニーさん!!?」
アオイ「………え?まさか私たち、見捨てられた
ってわけじゃないわよね…!?」
アル「な、な、な!?何ですってええええ
ええええええええええええ!?」
ヒヨリ「うわーーーーーん!!!やっぱり!
ろくでなしのロボットの事なんて信じるん
じゃありませんでしたーーーーー!!!」
サオリ「…いやまて!戻って来たぞ!」
ブオオオオ……ドン!
ミサキ「これは………」
アツコ「バス、だね……!なるほど、確かに
この世はそう虚しい事ばかりじゃないみたい。」
チャティ:さっきのスキャンで、ちょうど反対
方向にバスがある事も探知していた。
ほら、これに乗れ。安心しろ、列車もそいつも、
片手で持てるからよ:
サオリ「……すまない!感謝する!」
ミサキ「ほら!急いで!!いつ奴らが来るか
分からないよ!!」
スバル「……誰かは存じませんが、すみません。
ロボットの方!感謝します……!」
マイア「お礼の言葉を尽くせません…!」
……………………………
サオリ「全員、何か物に捕まったな?
よし!ロニーさん!!こちらの準備は
万端だ!! いつでもいい!!」
スバル「早く離脱しましょう!! ここには…!!
チャティ:と、言われてもな…お前たちが準備万端
でもあちらさんの加減は全然良ろしくない。
奴らめ、相当激しくドンパチしてやがる…:
サオリ「くそっ!!」
スバル「え!?どういうことですか!?
なら別の方角に…!!」
アツコ「悪いけどね、私たちが向かわなければ
ならない方角がちょうど、あいつらがドンパチ
やってる方向なんだ。その方角に、アビドスに
先生がいる。」
ミサキ「まぁ、現実何でもかんでもそう上手く
事は運ばないよね…」
スバル「……それでも、今すぐここから
離れるべきです…!!今、あそこには…
ヤバいのが……ヤバいのがいるんです!!!」
ミサキ「そんなことは分かっている。
レッドガンっていう向こうのエース様
の事でしょ?
けどね、先生が待ってるアビドスには
命に一刻の猶予のない生存者がいる。
そして、先生がいる場所があのロボットたち……
いいや、星の外からやってきた企業って奴らに
割れるのも時間の問題。
後戻りして、別のルートを探すような暇なんて
スバル「違います!!!今、ここから見える
ロボットの事ではありません!!
あれはまだマシです…! だけど、【もう1体】の
方が……!」
アツコ「私たち、レッドガンの事なんて
言ってないはずだけど、知ってるの?」
スバル「えぇ…… 何せ、アリウス自治区に
攻め込んできたのは、私たちの前で【レッドガン】と
名乗ってきた、目の先にいるロボットたちですから…」
アツコ「………え?」
ヒヨリ「うそ……ですよね……?」
ミサキ「っ…………………」
サオリ「待って……くれ……?じゃあ、
アリウスは…アリウスはどうなったんだ!?」
スバル「………ここにいる者以外の、アリウスに
いた者たちは、全員捕らわれましたよ……。
【もう一体】の奴に。
その後は……言わなくても分かりますよね?」
サオリ「……………」がくっ
アツコ「っっっ!!!侵略者…どもめ……!!」
ヒヨリ「うぅ……うわーーーーーーん!!!!
私たち…また帰るところが、なくなって……!!」
ミサキ「…………………まぁ、私たちだけが
特別なはずないわよね……」ポロ
ミサキ「………いや、待って……、今、【全員
捕らわれた】って言った…!?」
スバル「……?はい、そうですが。」
サオリ「………?」
ミサキ「ま、さか……もう一体の奴って…!」
サオリ「!!!!!!!」
アツコ「……殺さずに、生身の人間を捕らえ
られるような奴って、言えば……」
ヒヨリ「あ、あ、あ………【アレ】、しか……」
スバル「………もしかして、皆さん
………………………っ!!!!!!!
皆さん!!アレです!あいつです!!!」
サオリ「あぁ……ちくしょう……」
ミサキ「なん、なのよ……神さま、私たちが
目障りだって、癪に障るんだって、言うなら……
さっさと殺してよ!!!
何で!?何でこんな絶望でいたぶるようなこと
ばかりするわけ!!??
私たちが……希望を見るのが……そんなに気に
食わないって言うの……!!?」へたへた、ストン
アツコ「確かに……【アレ】なら……【アイツ】
相手なら……あなたの言ってる事に賛成だよ…」
フルフル
ヒヨリ「う、う、うわーーーーーん!!!
もうダメですーーーー!!!!私たち!
みんな【アイツ】に殺されるんですーー!!!」
スバル「やはり、知ってましたか……」
カヨコ「さい、あくだ……」
ムツキ「ホントに、洒落になんないね…!!」
ハルカ「アルさまぁ!!!」
アル「おー!?おおおおおお落ち着きなさささい!?
だだだだだ大丈夫よぉ!!こっここっここここっこに
いれれればねねねねねね!?」
アオイ「……あなたたちの動揺ぶり…… まさか、
新しく目に見える位置に出てきたあのACが……」
リン「……………となれば、【彼女たち】は
見捨てるしかないようですね……」
アオイ「……………………」
アツコ「ロニーさん!!聞こえる!!??
あなたにも見えているでしょう!?
新たに出てきた【あのAC】が!!!」
ミサキ「【アレ】がそう!!! ぶっちぎりで
ヤバいACだ!!!!
ここはスバルさんたちの案を採用するべきだ!!
【アイツ】がいるなら……!!」
カヨコ「私も賛成。【アイツ】がいるなら仕方ない。
時間はかかるけど別ルートを通る方がいい。」
チャティ:……悪いが、それは出来ない。
アビドスには、命の危険が危ぶまれる者たちが
待っている。 余計な時間を食うわけにはいかん。:
カヨコ「……ロニーさんって、先生に負けず
劣らずのお人好しかもね。
普段だったら好感を持つところだったかも
だけど……
あなたの気持ちは分かる。でもね、良識じゃ
人は救えない。
命の危機にある人たちは、残念だけど遅く
なる事で亡くなってしまうことに関しては
諦めてもらうほかにない。
そういう点では、私たちもそうだよ。」
アル「へ!?カヨコ課長!?」
カヨコ「あなたにはピンと来ないかもだけど、
素人目で見た私たちでも【アイツ】のヤバさは
分かった。
奴は、頭も勘も異常に切れる。もしかしたら、
この場所もとっくに割れているかもしれない。
だから、別ルートを探すというより、【逃げる】
べきってことだよ。
あなたは、私たちの持つ戦力で今、最大の力。
こんなところで失うわけにはいかない。
……最悪は私たちが囮になる。あなただけでも、
先生の元に辿り着かないといけない。」
アル「そ、そそそそそうね!!!ここは
私たちに任せなさい!!だから!早く
行きなさい!!!」
アル(なななな!?何ですってえええええええ!?
【アレ】と!?戦うの!!?足止めするの!!?
無理無理無理無理いいいいぃぃぃぃぃ!!!!!
瞬殺されちゃうわあああぁぁぁぁぁ!!!!)
チャティ:……その結果、先生を危険に晒すことに
なってもか?:
カヨコ「………仕方の、ないことだよ……」ギリ
チャティ:………もう少し待たないか?
もしかしたら、奴に気づかれてなくて
そのままどこかに行ってくれるかも
しれないだろ?:
カヨコ「……それは楽観的だと思うけどな。」
チャティ(すまないな。それについては確信
している。もう連絡もしてある。)
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ミヤコ「ラビット2!状況を報告してください!」
サキ:こちらラビット2!依然こちらの武装は
全く効果なし! 地雷もデカブツ3体には効き目
なしだ!
プランBの潰し合わせる作戦も、肝心のデカブツども
へのダメージは芳しくない!!:
ミヤコ「了解!……くっ、これでは、取り残されて
いる民間人の救出さえままなりませんね…!」
モエ:スモーク弾も効き目がありそうなのは
大量のモブロボットの方ばっかりみたいだね〜。
デカブツたちは、視界を妨げられても何故か
正確に動けるっぽい〜。
デカい奴らは熱感知もあるのかもしれないねぇ。:
バラバラ(ヘリに搭乗)
ミヤコ「……唯一効果が見込めそうなのは、
ラビット4の、デカブツのヘッドにある
メインカメラへの射撃だけですか……。
それも、大量のロボットたちへの攻撃や
回避行動を一瞬妨げる程度の、潰し合わせる
事をほんの少し助長させる程度でしかない
わけですが……」
ミヤコ(こんなの、正直どうしようも……
撤退するしか… ですが、民間人を見捨てては
SRTを復興させることを目指す者の志として…!)
イグアス:ちっ、さっきからアリンコどもの妨害工作
がうざくてかなわねえ。
スモーク焚いてきたり、建物を倒壊させてきたり
よぉ。:
ヴォルタ:特にHEADのメインカメラにちまちま
スナイパー弾をぶち当ててきやがるのが
うざったいぜ…。
ACは肉眼で捉える事なんて出来ねえほどの
スピードで動き回れるってのに……
未来予知でもしてんのかって思うぐらい
命中させてきやがる。どんな腕前してやがるんだ?
おかげでアーキバスの粗大ゴミどもからの被弾が
いつにも増してかさみやがるぜ。:
イグアス:おい!野良犬!てめえが害虫駆除担当
だろうがよ!
いつまでもアリどもをのさばらせてんじゃ
ねえよ。:
621:と、言われてもな。お宅のところの
怒号さんがアーキバスのMTを先潰せって
指示してくるもんでな。:
イグアス:ケッ、そうかよ。:
621:……が、流石にそろそろ頃合いだろう。:
ヴォルタ:あ?:
621:総長さん、聞こえているか? アーキバスの
MTは後は目に見えている範囲だけだ。
そろそろ捕虜の確保に移らせて欲しいんだが:
ミヤコ「!」
サキ:まずいな…:
ミシガン:……いいだろう。G4 G5!仕上げに
取り掛かれ! アーキバスの命知らずどもを
花火にしてやれ!!:
イグアス:へっ、言われなくても終わらせて
やるよ!:
ミヤコ「マズイです!!ラビット4!ミドリの
2本足に視界ジャックを!!」
ミユ:ふ、ふえぇ…了解です………:
モエ:こちらラビット3!こちらでも妨害を
仕掛けてみる!:バラバラ
ミヤコ「ラビット3!無茶は禁物です!」
サキ:くそっ!もう猶予はないな…!
こちらラビット2!いちかばちか民間人の
救出に踏み込む! ラビット1!援護を頼む!!:ダッ
ミヤコ「ラビット2!………くっ、仕方ありません!
了解!!援護します!!」バッ!
イグアス:こいつで終わらせてやるよ!:ピ
カァン!!:ヘッドブリンガーのメインカメラに
ミユスナイパー弾が直撃。
イグアス:あぁ!?:ピピ【ピ】
イグアス:クソが!!またスナイパーやろ…:
ドシュシュシュシュ 4連ミサイル発射
イグアス:あっ!やべっ!!:
ヒュウウウウウゥゥゥ!!!
モエ:……あ、やば
ドカアアアアアン!!!
モエの乗るヘリにヘッドブリンガーのミサイルが
直撃する。
ミヤコ「モ、エ……?」
ミユ「そんな…!」
サキ「うそ、だろ…?」
イグアス:……バカが。アリのくせして無様に
逆らってくるから、手元が狂っちまった
だろうが……:
621:気にするな。身の程を弁えんこいつらが悪い。
それに、こいつらはおそらく【しぶとい】方だ。:
ヴォルタ:……そうか。一応下で歩き回る小娘どもに
配慮してたが…… じゃあもういいな。:
サキ「……!!!くそがぁ!!!」ダダダダ!
ミヤコ「サキ!?待って!まっ
ドッッッゴオオオオオオオオオオオオン!!!
ミヤコ「きゃああああああ!!!!」ゴロゴロ
ミヤコ「ぐっ……!ケホケホ!」
ミヤコ「………っ!無線が…! それより、
サキは!?」キョロキョロ
621:何でさっきから大グレを撃たんのかと
イラついてたんだが…
あいつらを気にしてたってのか?:
イグアス:……容赦ねえな。そいつを撃つかよ。
アリが1匹彼方に吹っ飛んでいったぞ。:
ヴォルタ:小娘に向けて撃ったわけじゃねえ。
あくまでアーキバスどもの粗大ゴミの後片付けを
するためにだ。
だから、吹っ飛んだのは突っ込んできた野郎が
悪いんだよ。:
621:はっ、それ以前に身の程を弁えずに辺りを
うろちょろする時点で死んでも擁護出来んな。:
イグアス:ケッ、ちげぇねえな。おい、野良犬。
片方は俺が片付けてやる。
てめえは司令飛ばしてるウサギをやれ。:
621:了解。:
ミヤコ「サキ!!……サキ……!!うぅ!」
ブオオオオオオオ
ミヤコ「……あれは!あのミドリの鉄巨人が
向かっている先はミユの……!
………いや、大丈夫です… ミユは、今までどんな
相手にも、機器にも、感知されませんでした。
あんなデカブツごときに、ミユを見つけられる
はずはありません……」
ピコーン
イグアス:………くだらねえことしやがって:
ガラガラ
ミユ「ふ、えぇ!!??」ガシィッ!
カラカラ……
ミユ「あ、え…!?何で?どうして分かって…!?」
イグアス:ゴミ箱なんぞに隠れてよぉ、ACの
スキャンから逃れられるとでも思ってんのか?
バカにしすぎじゃねえか?:
ミユ「は、え…?スキャ…ン……?」
イグアス:あぁ… てめえらとは技術力が乖離
しすぎていて、性能そのものを理解出来ねえ
ほどに、お前たちの脳みそも遅れてるん
だったな……
このまま握りつぶしてやってもいいが…:
ミユ「あ!ひいいいい!!たす、たすけ、て!!」
イグアス:………チッ、害虫の血で俺様のヘッド
ブリンガーの手が汚れちまうぜ。
………生き残れりゃいいがな。:
ミユ「たすけ
ブォン!!! ミユを投げ飛ばす。
ドン! ドン! ドン! ドン!
ビルをぶち破りながらミユは吹っ飛んでいく。
イグアス:…ケッ、せっかくマシな気分に戻って
来たってのによぉ。
アリのくせして反抗するんじゃねえよ!
……また吐きそうになってきただろうが。:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
チャティ:!!:
ドガァン!!!!! ズル
チャティ:おっと:
ミユ ビクン!ビクン!
チャティ:……容赦ねえな…:
リン「この方は、ラビット小隊の……」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ミヤコ「そんな……ミユまで……!
ラビット小隊が全滅……!?」
ドォン!
ミヤコ ビックゥ!!
621:無駄な反抗と努力、お疲れ様だ。:
ミヤコ「あ…ぁ……!?もし、かして……
最初から、私たちの場所が分かって…!?」
621:ご明察だ。向こうはどうか知らんが
俺たち3人はとっくにてめぇらの詳しい場所を
把握してたさ。
だが、戦場でアリを気にする兵士なんて
いないだろ?
お前たちが、せめてもの抵抗ごっこが
出来ていたのはそういう理由だ。:
ミヤコ「……教えてください。何故、何故!
こんなことを
621:あーあー、そういうヒスは腐るほど聞いて
きてるんでな。すぐにこの世から旅立つ者に、
理由なんて話したところで、俺に何かメリット
があるか? ということで、死…
ザザ
ウォルター:待て、621。:
621:……どうした。:
ウォルター:そこから正面方向に見える1.2km先に
チャティがいる。連邦生徒会の面々をアビドスに
連れて行く任務中だ。:
621:なるほど、ね。俺たちが邪魔ってわけか。
だが、そんなものはあんたが別の場所に
アーキバスが攻めてきているだとか言って
レッドガンどもを誘導すればいいだけだと
思うが?
わざわざ俺の任務の邪魔してまで言うことか?:
ウォルター:もう一つある。そこのキヴォトス人は
生かしてやれ。
具体的に言えば、死なない程度に表示したマーカー
場所に蹴り飛ばしてやれ。後はチャティが対応する。
お前には造作もない事だろう。:
621:……慈悲をかけろってか? そんな事をして
何になる?:
ウォルター:チャティからの頼みだ。……それに
『キヴォトス側に恩を売っておく』のも
悪くない。:
621:何か考えがあるってか。だが、3人は彼方に
吹っ飛んじまったんじゃないのか?:
ウォルター:イグアスが投げ飛ばした少女は
運良くチャティがキャッチしたようだ。
他の2人も含め、全員まだ息がある。:
621:ったく、どうなってやがるんだ?
こいつらの固さは。直撃してないとは
言え、大グレの爆風に晒され、加減したの
かもしれんがACに投げ飛ばされ、最初の奴に
関してはミサイルが直撃してんだろうがよ。
後2人は100歩譲って理解してやれそうだが
最初の奴はマジで何で生きてやがるんだ?:
ウォルター:その彼女が、1番軽傷だ。
おそらく、直撃する寸前に脱出したんだろう。
更にヘリが上手くミサイルの爆発への
盾になったのだろうな。全員、運が良い。:
621:はぁ……、もう言う事はない。
レッドガンたちは俺が誘導してやろう。
あんたはチャティのサポートに回って
やってくれ。:
ウォルター:助かる。頼むぞ。:ブツッ
621:ふぅ:カンカンカンカンカン
ミヤコ「よくもサキを!モエを!ミユを
おおおおお!!!!」ババババババ!
621:お前、運が良かったな。:カンカンカンカン
ミヤコ「なんですっt
ゴシャ!
ヒュルルルルルル!
621:結構距離があるからな。少なくとも
大怪我は免れんか。:
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
ズザアアアアアア!!!!
ミヤコ「かっ……はぁ………」ピクッ、ピクッ
リン「この方は、月雪ミヤコ隊長…!」
チャティ:この感じは……蹴り飛ばした
ような感じだな。ひでぇな…:
アオイ「ミユさんと言い、ミヤコさんといい……
惨い…… 生身の人間に対して……
こんなことを!!!」
チャティ:俺はこれでも、慈悲をかけてくれた
方だとは思うがな……
少なくとも、まだ息をしているって点でな。:
アオイ「慈悲…?これが!?」
チャティ:普通なら、現地人の生死なんざ
気にかけたりしない。
そもそも、ACは腕力だけでも10数トンの
パワーを引き出せる。いくらキヴォトス人が
頑丈って言ってもな、ACにかかりゃ腕力の半分も
出せば息の根を止めることは訳ないんだよ。
……いや、キヴォトス人であっても、殺さねえ
ように加減することは難しい。
俺のACの身体に当たった時点で、ミンチに
なっているのが普通のところを原型を留めてる
だけでなく、息まで満足に吹かせてくれている
だけでも、あのレッドガンのパイロットは凄腕だし
慈悲深いって感謝するべきだ……:
リン「何……何言ってるんですか…!?
こんな、こんな状態にしておいて……!
何が慈悲だって言うんですか!!??」
チャティ:……てめぇら、履き違えている
ようだから改めて言ってやる。
このキヴォトスはもう、てめえらの知っていた
世界じゃねえ。だから、てめえらの常識なんざ
……あぁ、いや、良識って言った方がお花畑の
お前らにはぴったりか?
……通用しねえんだよ。この鉄の世界じゃな。
俺の住んでいる鉄の世界は、【殺し殺される
のが当たり前】なんだよ…!!
まずは【死】が大前提にあるってことに
直すことからてめえらは意識改革しろ!
てめえらの世界のように、負けても握手や
命までは取らないだとかかっこいいことを
言えるような甘い世界じゃねえんだよ!
もうここは!!芯まで冷え切る冷たい
【鉄の世界】なんだ!!よく覚えとけ!:
リン「……な、にが、【鉄の世界】ですか!!!
私たちの世界に!!あなたたちの常識を
押し付けないでください!!!!」
チャティ:だから俺は罪の意識で溢れて
いるんだろうが!!!!
お前たちの温かい世界に!!俺の住む
鉄の冷たさを持ち込んでしまったことをな!!
………だからな、追い出すしかねえんだよ。
鉄の住人どもを…… お前たちの温もりを
取り戻すには………
強欲な企業どもを追い出すしか………
ここで吠えたって、負け犬の遠吠えにしか
ならん……
弱え俺たちはな、大量の惨い犠牲を出すことが、
大前提になっちまうんだよ……:
リン「っっっっ……… あぁ、ごめんなさい。
あなたは……あなたは………… 私たちに
味方してくれていると言うのに……
……あいつらに…ベイラムに、アーキバスに…
人の心なんてない事は、とっくに分かりきって
いたというのに……… 何を今更私は………」
アオイ「……厳しい世界で生きてきたのね。」
チャティ:……そんな厳しさをこの世界に持ち込んで
しまって本当に悪かった……:
アオイ「謝らないでちょうだい。あなたは
悪くないわ。
でも、そうね。私……この冷たさの中で、
息をしていけるかしら……」
チャティ:…………………:
サオリ「………なぁ」
ミサキ「なに?」
サオリ「正直、私たちは世界のどん底にいるん
だって、信じて疑わなかった。私たち以上に、
アリウスより厳しい世界なんてこの世には
ないとある種の自信のようなものがあった…」
スバル「…………そうですね。けれど、結局
私たちには、殺しはありませんでしたし、
死はいつも隣にはありましたが………
死そのものが、前提にはありませんでした…。
そもそも、命のやり取りなんて数えるほどしか…」
ミサキ「これが、本物の傭兵の……いいや、
【鉄の世界】ってやつなんだね。」
サオリ「あぁ、この鉄の冷たさに比べたら……
私たちのやってきたことなんて、所詮は
少女のおままごとに過ぎなかったのだと
思い知らされる。」
アツコ「そして、これから私たちは………
いいや、このキヴォトスは、命すら凍える
【鉄の世界】に身を投じていかなければ
ならない。
……きっと、これからも想像もつかないほどに
死人が出るんだろうね。」
サオリ「それでも、抵抗しなければならない。
そうしなければ、待っているのは惨めな死だけだ。
だったら、私はせめて私たちの大切な物のために
この命を使いたい。」
ザザ…ザ……
ウォルター:……大した演者だな。チャティ。
聞いているこちらもまるで心から思っている
人間が発言したものとしか思えん。:
チャティ:ビジターの人格を完全にコピーした
からな。プログラムに従って発言しているだけだ。:
ウォルター:さて、任務の話だ。これから621が
レッドガンの2名を別の場所に誘導する。
姿が見えなくなったら、お前は移動を開始しろ。
辺り一帯は既に621たちによって全て制圧済みだ。
後は、ベイラムのMT部隊が引き継ぐだろうが、
奴らがやって来るまでに少しの時間はある。
レーダーにも621たち以外の機影は見当たらん。
航行モードへと換え、アサルトブーストで
移動すれば十分に制圧域から離脱できるはずだ。
そこから先はまだ企業たちの手勢は来ていない。
そのままブーストを続ければアビドスに辿り着く
のは5分程度といったところだろう。:
チャティ:有用な情報だ。感謝する。
ところで、ミレニアムはどうだろうか?:
ウォルター:監視しているが、近くに企業たちが
来る気配はない。
どうやら奴らはお互いの外堀を埋めることを
優先しているようだな。:
チャティ:ついているな。…残りの2人は?:
ウォルター:確か、ラビット小隊だったか。
生きてはいる。1人は反対側の500mほどの
地点に、もう1人はちょうどアビドスへの
進行方向の途中で倒れている。
621が誘導するのに、時間が少しかかる。
今のうちにサキというラビット小隊の隊員を
回収してやれ。:
チャティ:了解だ。では、任務を続行しよう。:
ウォルター:あぁ。何かあればまた連絡してこい。:
ブツン………
チャティ(さて、500mと言ったな。ならば
スキャンに十分反応するはずだ。)
ピコーン
チャティ(……見つけた。)
チャティ:なに……!?:
リン「……? どうしました?」
チャティ:……さっき、ここにいる2人の前に、
もう1人こちらに吹っ飛んできた人影が
上空を通ったのを見てな……
ダメ元でスキャンしてみたら、場所を特定
出来ただけでなく、生体反応がある。
まだ生きている。:
リン「!!!!!!本当ですか!!?」
チャティ:あぁ。回収に行ってやりたいが……
どうする?:
リン「もちろんです!お願いします!
彼女を救けに行ってあげてください!!」
カヨコ「【アイツ】は私たちが監視しておくよ。
でも、なるべく早く戻ってね。」
チャティ:了解だ。:ブオオオオ
…………………………
ブオオオオオオオ
チャティ:回収してきた。サオリ、彼女もバスの中に
運んでやってくれ。:
トサッ
サオリ「あぁ、任せてくれ。」
ミサキ「こっちでも朗報が出来たよ。」
チャティ:どうした?:
アツコ「あなたがラビット小隊の隊員さんを
回収に行った時と同じぐらいに、【アイツ】が
レッドガンたちのところに向かったんだ。
そこで少し何か話をした後、すぐに私たちが
向かう先とは別方向にブースターを吹かして
猛スピードで何処かに行ったよ。」
アル「もう見えなくなっちゃったわ!!
良かったわ〜〜〜♪♪♪
何だか運が私たちに向いてきたじゃない!」
カヨコ「うん。『怖いほどにね。』」
チャティ:『………』そいつはとびきりの
朗報だ。二重の意味でな。:
サオリ「二重?」
チャティ:レッドガンがベイラムの精鋭部隊
だという事は話したな?
ということは、さっきの奴らは【先鋒制圧部隊】
と推測出来る。現にあれだけの数の敵方MTと
戦っていたのに、ベイラム側のMTが全く
見当たらなかった。おそらく、少数精鋭で
手早く制圧域を拡大して行って、後詰めの
部隊で後処理と仕上げにかかる作戦を
取っているんだろうな。:
ムツキ「後詰めって?何するの?」
チャティ:【アイツ】は、お前らの話によると
生身の人間を傷つけずに気絶させられるん
だろ? まずは気絶させた奴らを捕虜として
回収しにやって来ることと、先鋒部隊が
掃除した跡地を整備して、ベイラムの拠点へと
変えるって事だ。:
ハルカ「な、なるほどぉ…」
チャティ:確証はないが、おそらく後続部隊が
来るまでに少し時間がかかるはずだ。
つまり、その間は企業勢力は誰もいない。
アサルトブーストで一気に突っ切るチャンスだ。:
リン「なるほど、リスクはありますが……
理には則ってますね……。もう、15:30を過ぎて
ます…。予定より、大幅に遅れてしまって
います。 急がなければ、先生のところに
企業たちの刺客が……」
リン「……………」キッ!
リン「分かりました。重傷の方もいますが……
構わないです。私たちのことは気にせずに、
出せるスピードの最高速で先生の元に急行を
お願いします。ロニーさん。」
チャティ:……分かった。相当の重力負荷が
かかることになる。…覚悟しておけよ?:
リン「はい!」
アル「え」
ボッ!
アル「ひっ!?」
ドシュウウウウウウウウウ!!! AB
アル「死ぬうううぅぅぅぅぅ!!!…………
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
〜〜15:30〜〜
あ……れ……?
「………!!…………!!!!」
誰、ですか……?私に呼びかけてくる人は…?
全身が熱くて熱くて……まるで太陽に直接
焼かれているようなのに、内は全く凍え切って
いて、溶けなくて………
その氷の中で、皆さんの顔が、音が、悲鳴が、
何度も何度も木霊しているんです。
その中にある、黒く黒く染まった絶望が、
あの時の、光景を、何度も何度も見せてきて…
「…………!!!…………ー!!!!」
なのに、この声を聞くだけで、何故か絶望が
遠のいていきます。
氷もそうです。今感じる温もりは、私が感じた
灼熱とはまるで比べ物にならない温度のはず
なのに、何故か氷が溶けていくんです。
中が、お日様で照らしてくれているみたいに、
あったかくなっていくんです。
「………ー!!!…………リー!!!!!」
ふと気がつきました。頭の上に、光が光って
いることを。
とても、とても、安心できそうな光です。
これがお日様なのだとしたら、まぶして
とても直視は出来ないですが、私はそれを
その光の先を確認せずにいられません。
そこに、そこに……救いを………
見上げました。そしたら、光はぱあっと
広がって、光の先が見えました。
先生「マリー!!!!!」
マリー「あ、、、、せん、、せ……」
光の先は、私にとって、何よりの救いが
ありました。
私が不安な時、いつも照らしてくれる、
私にとっての太陽が。
………先生がいました。
先生「あぁ……よかった……!辛かった、
辛かったね……!!」
ぎゅう
あぁ、私が感じていた温もりは、先生の
温もりだったのですね。
あの安心できる声は、先生の声だったのですね。
ならば納得です。
溶けなかった氷が溶けた事も、私を苛む絶望が
遠のいてくれたのも。
マリー「うぅ……先生………!」うるる
先生「もう、もう、大丈夫だからね!
私が、私が、ついてるから……!」
マリー「せんせええええええええ!!!!!」
わああああああ!!!!
その時、とっくに枯れ果てているはずの涙が、
今日1番に、溢れ出てきました。
淑女らしからぬ、鼻水まで出して、それを
先生の服につけてしまって、とてもはしたない
のですが私は先生の胸に抱きついてわんわんと
泣くのをやめられません。
マリー「せんせぇ!せんせぇ!!私!!
辛かった…ですうううぅぅぅぅ!!!!」
先生「うん、うん…!!そうだよね……!
よく、よくがんばったね…!」
マリー「なんなんですか…!?あの男は!?
どうして…どうして!!??サクラコ様を
あんなにいたぶったんですか!!??
どうして皆さんを!!殺し尽くしたん
ですか!!??
私たちが!!!何をしたって言うんですか!!?」
先生「うん!うん!!理不尽だ…!理不尽
極まりないよ!!マリーたちは何も悪くないよ…!
悪いのは全部、あいつらだけだよ…!!」
マリー「あぁ!主よ!!これも試練だと
言うのですか!? あまりにも、残酷
過ぎませんか!?
どうして!どうして主は善良なる皆さんを
お救いしてくださらないんですかぁ!!?」
先生「全くだね…!!本当にひどい神様だよ…!!
マリーたちのような、かわいくてとってもいい子
たちに、こんな残酷な事をもたらすなんて…!
先生ならその神様を呪ってしまうね!」
マリー「うわああああぁぁあぁ!!!!」
先生「うん、うん!もう大丈夫、もう大丈夫だから…
いっぱい泣いて。マリーの悲しみを全部吐き出して。
私が……私が、受け止めてあげるから…!」
マシロ「先生、私もぉ……!」
先生「うん、うん……。私なんかの胸でよければ、
いくらでも貸してあげるから…」
マシロ「先生以上に安心できる胸なんてありません
よおおおおおお!!! うわあああぁぁぁぁ!!」
先生「はははっ!それは、男冥利に尽きるね!」
正実モブA「あの、先生……」
正実モブB「私たちも……」
先生「……おいで。エレ、チネ。」
正実モブA「ううううぅぅぅぅ!」
正実モブB「せんせえぇぇぇぇ……!!」
〜正実モブ視点〜
ー大好きな、彼に促されて、私は、私たちは
彼の胸に飛びつこうと近寄りました。ー
正実モブA「……え」
〜だけど、その直前に、瞬間に、私はもうそれは
叶わない事を悟った。
あぁ…神様は、どこまでも意地悪だ…〜
ー大好きな彼が私たちを迎えようと手を
こちらに差し伸べてくれています。
窓際に立っていた彼は、『後ろに迫る脅威』に
全く気づいていません。
彼の胸の中で泣きじゃくっているマリーさんも
マシロ先輩も、気づけていません。
あぁ、でも、これも最期としてはまだ救いが
あったのかもしれませんね。ー
〜何にも守れなかった弱い私たちでも、
心から愛した殿方を、心から尊敬する
先輩を、最後の最後に守れるんだから。〜
パシッパシッ
ー…ふふ、こんな時でもチネとは息ぴったり
ですね。ー
〜お互い、考えてることは同じか。そういえば
先生への恋を打ち明けたのも同時だったっけ。
それで、どっちが結ばれたとしてもお互い
応援しようねって、エレと誓い合ったっけ。〜
先生「……?エレ? チネ?」
ー結局、どっちも恋は叶わないですかぁ…
でも、いつもコンビを組んでたチネと一緒なら…ー
〜怖く、ないよね……〜
先生「どうし
ブゥン! 扉の方に投げる
先生「うわあああぁぁぁぁ!!??」
マリー「ふぇ、ふぇぇぇぇぇぇぇ!!??」
マシロ「わわわわ!!!」
ーほらー
〜息ぴったり〜
ホシノ「先生、いるかな…… 」 ガラガラ
先生、マリー、マシロ「わあああぁぁぁぁ!!!」
ホシノ「って!? うへえええええ!!??」
ドンガラガッシャアアァァァン!!!
ホシノ「う、うへぇ… せ、先生……
急に飛び出してきて危ないじゃん!」
シロコ「先生、慰めてるんじゃなかったの?」
ヒナタ「マリー!?大丈夫ですか!!?」
ハスミ「先生!!消沈しているマシロに対して
なんて事をするのですか!!??」
ハナコ「こんなの!!冗談では済まないですよ!?」
先生「ち、違う!!いきなりエレとチネが
投げ飛ばしてきて…!」
ハスミ「何バカな事を言ってるんですか!?
エレも!チネも!! そのような精神状態では
ないでしょう!?」
先生「いや、本当だよ!! エレ!チネ!
一体何でこんな------
ー考えていることは同じですね。ー
〜今まで勇気が出なくて、2人して言えなかった
けど、最期くらい勇気を出そう。〜
エレ・チネ「先生!あなたのことが、好きです!
この世界で1番!大好きです!!!」ガラガラガラ
ハスミ「……え?」
先生「エレ!?チネ!!??」
ーあぁ、良かった。最後の最後に、
告白出来ました……ー
〜これで、私たち、悔いは…な
グシャア!!!!!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
先生「あ………え………?
エレ……?チネ………?」
ハスミ「あ、あぁ……そん、な……」
私の目の先には、鉄の大きな手が、
私の、私、、の…………大切な……
生徒を………握りつぶしていたのが、
見え……る…………。
握り込んだ、手の隙間から………赤い液体が
漏れ出ているのが………見える………
シロコ「う………そ…………」
ホシノ「……え?何が……起きているのかな…?」
ヒナタ「あ、あああぁぁぁ!!」
ハナコ「あ……ぁ………」
マリー「あ、ひいいいいぃぃぃぃ!!!
せんせえええぇぇぇぇぇ!!!」
マシロ「あ、え……?エレぇ…チネぇ???」
何が……何が……起きているんだ……?
誰か……私の目の光景を……説明
???:おや、せっかくシャーレの先生を
捕える絶好の機会だったのに、死に損ないの
正義小娘が余計な事をしてくれたものです。:
私の耳に、ノイズが混ざった嫌な音が響く。
ハナコ「あ、ぁ……!!この、声は………
この、男は……!!!!」
???:まぁ、死に損ないのその正義の残り火の
熱量は褒めて差し上げましょうか。:
ペイッ!!
ブッチャアアアア!!!!
デカイロボットは、手に持った、ソレを、無慈悲に
下の地面に叩きつけた。
そこから、鮮血が、肉片と共に、ロボットの前を
舞ったのが、見え、た……
???:おや?もしかして、先ほど強く握った時には
もう死んでいましたかね?
ツルギ委員長殿は、イグアスに何度も叩きつけ
られても息があったと伺っていましたがねぇ。
ふっふっふっ、これは先ほどの言葉は取り消すべき
ですかね?
こうも簡単に火が消えてしまうようでは、正義の
信念としては失格でしょう。
あなたもそうは思いませんか?
ーーー確か……ハナコさんでしたかねぇ?:
???→【G3 五花海】
先生「エレえええええぇぇぇぇぇぇ!!??
チネええええぇぇぇぇぇぇ!!!!!!」
マシロ「うそだ!?うそだああああ
あああああああああああああ!!!」
ハスミ「あ、ぁ……エレぇ…チネぇ……!!」ガクッ
ヒナタ「なんて、ことを!!!」
ハナコ「やはり、貴様は……あの時の!!!」
シロコ「んぅ……!ついに、ついに……
来てしまった……!!!」
ホシノ「一歩、後一歩……遅かった!!!」ギリ!
五花海:ヒフミさん、アズサさん、コハルさん、
ーーーそしてあなた、ハナコさん。
私はこれでも昔、商売を営んでおりましてねぇ。
こういう商機には鼻が利くんです。
あなたたちに初めて会った時から、ピンと
来ていたんですよぉ。
それで、あなたたちをミシガン総長にも
黙ってこっそりつけてみれば……
ふっふっふっ!! 先ほどナイル副長が
お伝えしてきた外見にも、特徴にも
合致しますねぇ!!!
教職の格好に、男性。何より、天使の環がない!
やはりあなたが、【シャーレの先生】ですねぇ!
はっはっはっはっはっ!!!!
ハナコさん!おかげで私の出世街道は
順調ですよぉ!!!
やはりあなたたちは!私にとっての吉兆でしたか!!:
ついに……やって来てしまったレッドガン!
G3 五花海!! さぁ、先生はこのピンチに
どう対処するのかな!?
そしてごすも大慌てだね!!早く『ワンちゃん
呼び戻さなきゃね!!』→結論
更にちょっとだけネタバレ。
もう1人、刺客が来ます。Aから始まる
企業でVの誰かさんがね。
それと、特に説明もなく終わって
しまったので、途中で621が【しぶとい】
と言ってた意味について、補足します。
要は、ツルギやヒナちゃんみたいに、
ACでそこそこ強めでぶん殴りまくっても
死なないどころか、意識を失わない
キヴォトス人だって、当然いるわけです。
というか、ネームドのキヴォトス人たちは
全員軽く小突いた程度では意識失ったり
しません。
………なので、そういう奴らは捕まえるのは
面倒なので、「とっとと殺そうぜ!他に
いくらでもいるからな!時間の無駄無駄!」
という取り決めを、侵略のお手伝い中に
済ませていました。
うん!やっぱりここの621マジで非情だね!
(621が提案してます。)
まぁ、ミシガン総長も、レッドガンもこれに
納得をしているわけですが。
やはり、ACの人間たちは全員シビアな感覚を
していますね。