ブルーアーカイブ:〜ACⅥ Fires of Kivototh編〜   作:とある渓流にいるかわうそ

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今回、閲覧注意です……


8話 【トリニティ】無情の津波は絢爛の全てを飲み込む。

 

〜〜10:10〜〜

 

 

〜〜【トリニティ各地】〜〜

 

 

 

G5イグアス:てめえらに告ぐぜ。今日から

ここは俺たち【ベイラム】のもんだ。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

G3五花海:この地は我らの前線基地として、

占領する。ただちに退去しなさい。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

G4ヴォルタ:抵抗なんてしねえ方がいいぜ?

死にたくなきゃあなぁ!

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

G7ハークラー:まぁ、俺としては刃向かって

くれた方が楽しみがいがあるっすけどねぇ!

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

 

G2ナイル:なお、お前たちキヴォトス人は

我ら強化人間よりも遥かに体が強いらしいが、

はっきり言っておこう。

お前たちに、勝ち目はない。素直に退去せよ。

 

歯向かうものは例外なく、死んでもらう。

繰り返す、歯向かうものは誰一人として死んで

もらうことに例外はない。:

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜〜G5イグアス前〜〜

 

 

ツルギ「何だ…… この訳の分からないデカ

ブツは……」

 

マシロ「ツルギ先輩……」フルフル

 

正実モブ「やばくないですか… あれ……」フルフル

 

ツルギ「……お前らは下がっていろ、あいつは

私がやる。…私がやられるようなことが

あれば、その時は逃げろ。」

 

マシロ「ツルギ先輩…!?何を言って……」

 

正実モブ(…占領するなんて言われて、おかしく

なってないツルギ先輩なんて初めて見た…)

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜〜G3五花海前〜〜

 

 

イチカ「……何、ふざけたこと言ってん

すかね、このロボットは。」

 

ミカ「勝手に他所から入ってきて、私たちの

トリニティを前線基地にするから出て行け?

寝言は寝て言って欲しいよね。」

 

イチカ「はいっす。当然うんと頷けるわけ

ないっすよね。」

 

イチカ(けれど、あのロボットの実力が

未知数っすね…… いや、カイザーが使う

ロボットなんかとは違う…… 何かとても

嫌な感じが……)

 

セイア「だめだ…ミカ……!」ブルブル

 

ミカ「セイアちゃん?」

 

セイア「私の……予知夢がおかしくなって

しまったのだと思ってしまった……

あまりにも……バカげていたから……

だけど…… 夢と同じあのロボットが……

という事は…この後に齎されるのは…!」

ブルブル

 

イチカ「…そんなにやばいんすか。

あのロボット…」

 

セイア「やばいなんてものじゃない…!

あの【AC】と呼ばれていた兵器は……!

ミカ!イチカ!あの男が言うように

ここから逃げるんだ!!

例え君でも…… イチカの上司のツルギに

だって…!あの【AC】に傷をつけること

すら出来はしない!!」

 

ミカ「セイアちゃん…」

 

イチカ(……………)

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜〜G4ヴォルタ前〜〜

 

 

サクラコ「これは、流石の私たちも武器を

取らざるを得ませんね。」

 

ヒナタ「はい。彼らが起こそうとする蛮行を

許すわけにはいきません!」

 

マリー「で、ですが、サクラコ様… アレに…

あんなのに、勝てるとは……」

 

サクラコ「……それでもです。ここで私たちが

引けば、他のトリニティの皆さんにこの男の

被害が及ぶ事になります。

……最悪、私たちが【時間稼ぎ】になることも

考えなくてはいけません。

マリー、あなたは逃げなさい。」

 

マリー「そ、そんな!?サクラコ様を置いて

逃げるなんて事出来るはずが!?」

 

ヒナタ「マリー、あなたはこんな諍い事には

向いていません。あなたは皆さんの心を

癒す事の方がずっと向いています。

…ですから、あなたの戦いは、これが

終わった後の皆さんの心を癒して回る

事です。」

 

マリー「そんな、私なんてまだまだ未熟者

です!それでしたらサクラコ様や、ヒナタ様

の方が…!」

 

サクラコ「いいえ、あなたは立派なシスター

フッドです。あなたも私たちと変わらずに

人々の心を癒せますよ。

だから、後のことは頼みますね?

……他の皆さんは、本当に申し訳ありませんが

私についてきてくださりますか?」

 

モブシスター「「「「「はい!サク

ラコ様!!」」」」」

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

〜〜G2ナイル前〜〜

 

ミネ「あなたのやろうとしている事は

侵略行為です。」

 

ナイル:そうだな。だが、勘違いしないでもらい

たいのは【私】ではない。【私たち】だ。

より正確に言えば【私たちの上】だ。:

 

ミネ「つまり、あなたの上司に言われて

仕方なくこのような行為に及んでいると?」

 

ナイル:そうだ。君の言葉をより厳密に

正すと、私が所属している企業、【ベイラム】

の意志ということだ。:

 

ミネ「ふざけないでください!あなたには

そこに住む善良な人々の姿が目に入り

ませんか!?幸せな生活が想像出来ないと!?

あなたの会社が求めるからと言って、あなたは

侵略などと言う非道に手を染めると言うの

ですか!?」

 

ナイル:お嬢さんの言った2つの事柄の肯定と

1つ、訂正をしよう。

その通りだ。私は会社がやれと命じるから

侵略行為をするし、それを為すために

君たちの生活に関しては想像しないように

する。

侵略に来ているのにわざわざ自らの引き鉄を

重くする必要はあるまい。

そして、訂正だ。…私の手はすでに真っ黒に

染まっている。

今更、真っ黒な手に新たなススがつくだけに

過ぎないということだ。:

 

ミネ「……失望しました。あなたにはとびきり

重い【救護】が必要なようですね!」ジャキン!

 

ナイル:救護? それは愛の鞭を持って私を諭すと

いうことかな? ふふ、見上げた精神性だがそんな

ことは通りはしない。

ならばお嬢さん、私からは自らの長い経験の鞭を

持ってして君に2つの社会勉強を施してあげよう。

 

一つ目はお嬢さん、君のように己の信念や意志に

よって自ら考えて、選択できる人間は少数だと

いう事だ。大多数の人間は信念や意志など持っては

いない。よって、上からの命令に機械的に従い、

自らに都合の悪い事は全て「上から命令された

のだから仕方なかったんだ」と言い訳するだけだ。

私も圧倒的大多数側に位置する人間ということだ。:

 

ミネ「あなたの戯言はもういいです!私は

救護騎士団として、あなたを救うだけです!

セリナ!ハナエ!救護の準備をしなさい!」

 

セリナ「ミネ団長、今回はさすがにまずく

ないですか…」フルフル

 

ハナエ「さすがに無謀ですって…」フルフル

 

ミネ「どのようなものが相手でも、救いは

全て平等であるべきです。それが例え

敵であろうと、強大な兵器を使用して

いようと。時に手荒な事をしてでも私たちは

諭さなければならないのです!」

 

ナイル:見上げた精神性だ。聖人を言うならば

ミネ団長、君のような人を言うのだろうな。

だが、君の部下の方が君よりよほど道理を

理解しているらしい。

 

そんな君に敬意を表し、私から君に2つ目の

教訓を授けてあげよう。:

 

 

ビュン!!

 

 

ミネ「え

 

 

ドゴン!!!!

 

 

左手のライフルの先端をミネに

突き出す!

 

 

セリナ「え

 

ハナエ「え

 

 

ガン!ガン!ガン!ガン!ガン!

 

 

ミネが建物という建物を何度もバウンド

しながら吹っ飛ぶ!

 

 

ズッドオオオオオオオオン………

 

 

地面に激突した事で、ようやく吹っ飛んだ

勢いが収まった。

 

 

セリナ ……ミネ団長?」クルッ

 

ハナエ ……あ、あぁぁぁ…!?

ミネだんちょおおおおおおおお!!!」

 

 

ミネ「がっ!?ごほっ!?」ビクッ!ビクッ!

 

ミネ(一体、何が起きて……?)

 

ナイル:どのような高尚な思想を語ったところで、

力がない者は、ただ理不尽に奪われるだけと

いう事だ。よく覚えておきたまえ。

 

かと言って、私も鬼ではない。出来るだけ

君たちへの被害は少なくしたいとは思って

いる。:ガシン

 

 

ガシン ガシン ガシン

 

 

ディープダウン(ナイルのAC)がミネに近づく。

 

 

セリナ「え?え!? 何をするつもり

なのですか!?」

 

ハナエ「これ以上ミネ団長に何か

しないでぇ!!!」

 

ナイル:と、彼女たちのようにミネ団長、あなたの

人望は素晴らしいものとお見受けする。

周りにいる市民からも、それは変わらない評価

だろう。:ガシン ガシン

 

市民(…正直、人の話を聞かない暴走【救護】

マシンだと思ってました…)

 

市民(聖人どころか暴力で全て解決しようとする

キチガイと思ってました…)

 

セリナ「何の話ですか…?ミネ団長に何を

するつもりですか!?」

 

ナイル:…人類史を紐解けば、大多数への

有効な要求の通し方が【見せしめ】だ。

イエス・キリストしかり、日本の武士

しかりな。

……私とて人間だ。【このようなもの】で

無力な者たちの命をいたずらに奪いたくは

ない。君たちへの被害は最小であるべきと

考えているのは本当だ。

ならば、【大勢】に示すより、【たった一人の

聖人】に【それ】をするべきだとは思わないか?:

 

セリナ「まさか…?まさか……!?」

 

ミネ「ぐぅ…!」全身を震わせ立ちあがろうとする

 

ハナエ「やめて…!やめてぇ!!」

 

ミネ「ごぼっ!」口から血の塊を吐き出す

 

 

ガシン!

 

 

ディープダウンがミネの目の前に

到達する。

 

 

ナイル:君はセリナさんと呼ばれていたかな?

君の質問に答えてあげよう。

 

ミネ団長には【見せしめ】になってもらう。

この場にいる全員のな。:

 

 

ガシッ!

 

 

ディープダウンの手がボロボロのミネの

身体を掴む。

 

 

セリナ「やめて!!お願いです!!やめて

くださいいいいいいいい!!!!!」

 

ハナエ「あ、あ、あぁぁぁぁ………」

 

 

ナイル:傷ついた弱者を痛めつけるのは…

こちらとしても相当来るものがあるが……

仕方あるまい。この程度の残虐行為は…:

 

ミネ「セリ…ナ…… ハナ……エ…………

に……げ………………

 

 

ズドオオオオオオオオオオオオン!!!!

 

 

手に持ったミネを地面に叩きつける。

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

イグアス:なるほど、見せしめか……:

 

俺はナイルからもらった通信チャットログから

ヒントをもらった。

武器を使えねえ中で、有効な『こいつら』への

制圧方法に悩み始めていたところには

良い報せというやつだ。

いや、ナイルの野郎が提示した方法が

決して良いわけじゃねえが……

 

イグアス:……ちっ、過去最高にやり辛えぜ…

ちょっと頑丈だからって、人相手にACや

MTを使えってのかよ…:

 

確かに、生身でやり合っても勝ち目はねえって

のは、レッドからの情報で分かるし、『さっき』

ので、そいつが大袈裟じゃねえってのも

理解出来た。

だが、それでもやりにくいぜ。ACってのは、同じ

人型兵器か、大型兵器への対抗兵器として用いる

もんで、人間に対して用いるには非道が過ぎると

いうものだ。

例えるなら、蟻退治に広域爆撃兵器を使うような

もんだぜ。

それでも、相手が武装した軍人どもの軍団なら

ACを使う意義もある……

いや、奴らも武装した軍団ではあるが……

 

イグアス:相手は女子高生だろうがよ…:

 

とにかく、やるしかねえ。現状『更に胸糞の悪い事』

を回避出来そうな1番有効そうな手なのに違いねえ。

 

ツルギ「ぐあぁっ!!がぎぃぃぃぃぃ!!!」

 

マシロ「ツルギ先輩!!ツルギせんぱぁい!!」

 

正実モブ「よくもツルギ先輩を!」

 

正実モブ「先輩の仇を討てぇ!!」

 

イグアス:…くそったれが…【さっき】ので

分からねえか?てめえらが何をどうしたところで

無駄なんだよ!!:

 

ついさっきのこと…奴らのリーダーと思われる女が

奇声をあげながら高速で俺の【ヘッドブリンガー】

の真後ろに回り込んできやがった。

いや、高速というのはあくまで【人ならばだ】。

生身の人間の目で見たら奴の速さは常軌を逸して

いて、動体視力なんぞ遥かに超えているのだろうが

ACのカメラからすればあまりにもスローだ。

そりゃ当然だわな。ACは奴の速さなんぞ比べる事

すら烏滸がましいスピードで戦場を駆け回り、

そんなACを相手にするわけなのだから、当然その

スピードに付いていける動体視力を持っている

わけだ。 

つまり、奴ごときのスピードなんぞどんなオンボロ

『FCS』でも容易に捉えることが出来る。

 

だからこそ、【俺は振り向きもしなかった。

必要が無いからな。】

……【ターゲットカメラ】、こいつは相手1体に

フォーカスを続け、500m以内なら360°どこに

移動しようが、追従し続け、コアコックピットの

モニターに映し続ける。

早い話、ACの真後ろや死角に回り込まれても、

カメラはフォーカスした相手を捉え続け、

俺の肉眼に映し続けてくれる。

 

だが、そんなこと奴は当然知らないわな。

背後に回り込んだのに、俺が振り向きすら

しなかったので、自分を見失ったとでも

思ったんだろう。

少しでもダメージを与えるためか、至近距離に

潜り込んできやがった。

当然、奴の姿を完全に捉えきっている俺は

迎撃のために持っている銃で奴を小突いて

やった。小蝿を払うようにな。

 

だが、完全に殺ったと思ったが、奴は

見ての通り立ち上がってきやがった。

ったく、驚きだぜ。いくら軽く小突いただけ

とは言え、普通ならぐちゃぐちゃどころか

肉片が粉々に飛び散るってのに、何で立ち

上がってこれるんだ?

見たところ、ぶっ叩いてやった方の身体の

側面側は見るも絶えねえ程に骨がバキバキに

なってるように見えるんだがな。

 

ツルギ(このロボット……完全に背後の

死角へと入り込んだのに、位置もタイミングも

完璧に合わせてきただと…? 

まさか、別の感知機能がついていて、360°

全てを認識できると言うのか…?)

 

ツルギ「うがっ!があぁぁぁぁぁ!!!」

 

ツルギ(何とか立ち上がれたが、左半身の

感覚が無い……左腕はもう使えないし、

左脚もほとんどが粉砕骨折……

脳にも障害があるか……)

 

マシロ「ツルギ先輩!無茶です!そんな身体

ではもう戦えません!!立たないでください!」

 

ツルギ「バカが……!私がこうなったら、逃げろ

と言っただろう…!! お前たちの攻撃が、

こいつに効いているように見えるか…!?」

 

正実モブ「ツルギ先輩を置いて逃げられるわけ

ありません! 私たちも正義実現委員会なんです!」

 

 

ズドオオオオオオオオオン!!

 

 

突如、ヘッドブリンガーが爆発する。

 

 

ツルギ「なに…?」

 

マシロ「これは…!!」

 

 

ドドドドドドドド!!!!!

 

 

ドオオオオオオオオン!!!

 

 

ドコーーーーーーーン!!!

 

 

続け様に機関砲の雨あられが、ミサイルが、

戦車砲が、ヘッドブリンガーに集中砲火を

浴びせる。

 

マシロ「やっと……来てくれた…!!」

 

正実モブ「すまないみんな!遅れて

しまった!!」

 

正実モブ「ツルギ委員長!? 何と痛々しい

姿に…!!」ギリィ!

 

なるほどな、数機の戦略ヘリとそれを上回る

戦車の群れってわけか。

マジで笑わせに来てるぜ。何世紀前の

兵器に乗ってきてやがるんだよ。

そんなもんが援護になると思ってんのか?

 

 

正実モブ「ツルギ委員長の仇だ!!同志たちよ!

一斉放火だあぁぁぁ!!!」

 

正実モブ「うおおおおおおおお!!!」

 

正実モブ「くたばれえええええ!!!」

 

ドドドドドド!!ドカンドカン!!

ズドンズドンズドン!!

 

 

マシロ「ツルギ先輩…!助かったんです、私たち!

早くツルギ先輩の傷を治しに……」

 

ツルギ「いや待て、おかしい…」

 

マシロ「え?」

 

ツルギ「あいつは、私の速さと動きを完全に

把握していたんだ。先ほどの不意打ちに

気付けないはずがない。

どういうこと

 

イグアス:てめえの疑問に答えてやるよ。:

 

ツルギ「!!!」

 

マシロ「え!?」

 

イグアス:てめえらに話したところで理解出来る

はずもねえが、ACは戦闘モードになると

ジェネレータがコアを通じて各パーツの全てに

ENエネルギーを行き渡らせて、結合させることで、

普通の装甲なんざ比べ物にならねえ

防御力を誇るんだよ。

 

てめえら、何世紀前の乗り物に乗ってやがるんだ?

そんな化石如きが、ACに傷どころか衝撃すら

与えられるとでも思ってんのか?

かわしたり、防いだりする必要すらねえから

何もしねえんだよ:

 

 

ヒュゥゥゥゥゥゥゥゥ……… 爆煙が晴れる。

 

 

正実モブ「……は?」

 

正実モブ「……全部……当てたよな……?」

 

マシロ「なん…で………無傷………?」

 

ツルギ「くそ…がぁ……!!」

 

 

ヘッドブリンガー:バッ!

 

 

ドドドドドド!!! LUDLOW乱射

 

 

ドドドドドドドドッカアアアン!!

戦略ヘリ隊、戦車隊、全滅。

 

 

イグアス:人間が相手じゃなけりゃあ、

気兼ねなく武器を撃てるってのによ…:

 

 

正実モブ「うそ……」

 

正実モブ「何で、火の海に……?」

 

正実モブ「あぁ、そうか!夢だ!

これは夢に違いない…!!」ブルブル

 

マシロ「一瞬で……ヘリも、戦車も……

全滅………?」

 

ツルギ(ダメだ……こんなの、どうすることも…)

 

イグアス:お前らに見せてやるよ。格の

違いってものをな。

 

せいぜい素直に俺の話を聞いときゃ良かったと

後悔しろよ。:

 

マシロ「ひいいいいいいい!!!!」

 

ツルギ「くそったれえええええええ!!!!!

私が時間を稼ぐ!!さっさとお前たちは

逃げ  バッ! 振り返る。

 

 

ヘッドブリンガー「…………」

振り返ったツルギの目の前に立つ

ヘッドブリンガー。

 

 

ツルギ「……は?

 

 

ヘッドブリンガー:ブォン!

 

 

ズドオオオオオオオオオオオオオオ!!!

 

 

手に持った銃をツルギへと振りおろす!!

 

 

マシロ「は……へぇ……?」

 

 

ツルギ「あ…が…ぁ………」グチャア…

 

 

イグアス:分かったかよ? てめえらなんざ

とは、パワーも、防御も、スピードも、

…そして持ってる兵装だって、次元そのものが

違うところにあるんだよ。【AC】は。:

 

 

ドゴン! ドゴン! ドゴン! ドゴン!

 

 

ナイルがやっているように、俺はこいつを

【見せしめ】にする事にした。

奴らの目の前で、奴らが慕っているこいつを

ボロ雑巾にして、心をへし折ってやる。

正直な話、心が参りそうなのは俺の方かも

しれねえな。

……一応ACとは神経も繋がっているからな。

痛覚は繋がってはいないが、骨と肉が弾ける

感触を味わう神経は繋がっている。

 

 

マシロ「ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!

やめてえええええええええ!!!!」

ドドドドドド!!

 

正実モブ「うわあああぁぁぁぁ!!!」

ドドドドドド!!

 

正実モブ「いやあああぁぁぁ!!!」

ドドドドドド!!

 

 

効かねえと分かってて、バカみてえに

ACに向かって歩兵なんかの銃を乱射

してきやがる。

 

頃合いか。

そろそろ本気で参ってきたところだったぜ。

 

俺は一旦奴を嬲るのを止める。

 

ツルギ「…………」ピクッピクッ

 

マジで人間と思えねえ生命力をしてやがる。

原型が分からねえほどズタボロだってのに、まだ

生きてやがる。

まぁ、こいつの生命力を見越して手加減したん

だが。

 

イグアス:ようやく分かったかよ?

じゃあ最後の慈悲をくれてやる。このボロ雑巾

を連れてとっととここから…

 

マシロ「やめてええええええ!!!

やめてええええええ!!!!」ドドドドドド!

 

イグアス:あぁ?見て分からねえか?いよいよ

頭がおかしくなっちまったか?よく

 

正実モブ「ごめんなさいごめんなさいごめん

なさい」ドドドドドド!

 

イグアス:………おい

 

正実モブ「もうやめてよおおおおお!!」

ドドドドドド!

 

イグアス:………………………

 

正実モブ「許してええええええ!!!」

カチッカチッカチッカチッ

 

イグアス:………………チッ、マジでイカレ

やがったか…:

 

あまりのショックで、もはや目の前で何が

起きてるかすら認識できなくなっちまったか。

クソッタレ、こうなるともうこいつをどれ

ほど痛めつけても効果がねえだろう。

…目的は先住民どもにいなくなってもらう

事で、【退去】じゃねえ。

 

こうなってくると………

 

イグアス:クソッタレめが…! マジで人間

相手にAC用の兵装を撃てってのかよ…!:

 

あまりに胸糞が悪いぜ……!

俺だって鬼畜ってわけじゃねぇんだよ!

確かにいざとなりゃあ、覚悟はしてたけどよ…!

 

なおも、俺が迷っていると……

 

 

 

ドッグオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ

オオオオオオオオオ!!!!!!

 

 

イグアス:!!??:

 

 

天をつんざくほどの轟音が響き、北の方の近くで

細い煙が上がっているのが見えた。

 

あそこは場所的にヴォルタか……

しかもさっきのは音的に……

 

イグアス:……チッ、ヴォルタの野郎、やりやがった

みたいだな。:

 

……………クソ、仕方ねえ。

ここで、いつまで経っても決めかねて

ヴォルタの野郎に臆病となじられるのは癪だ。

こんな奴らを気にかけてやる義理もねえ。

そもそもだ、こっちは散々警告してやったのに

バカみてえにこのイグアス様に歯向かって

きやがったのも気に入らねえ。

 

イグアス:決めたぜ。:

 

マシロ「お願いします!!もうやめてください

いいいいいいいい!!!!」カチッカチッ

 

イグアス:いつまで続けてるつもりだよ?

悪いがな、もう慈悲の時間は終わりなんだよ。

こっちは散々警告してやったんだ。

どうなろうが、今更恨むんじゃねえぞ?:

 

マシロ「お願いだからあああぁぁぁ!!!」

カチッカチッカチッ

 

イグアス:……聞こえてねえか。

まぁ、最後に慈悲の一滴ぐらいは恵んでやる。

直撃は避けてやるよ。それでもほとんど死ぬ

だろうがな。

 

せいぜい我が身かわいさを祈ってろ。:

 

ヘッドブリンガー:ピピ

 

ツルギ「あ…ぁ………?」

 

 

ヘッドブリンガー:ドシュウウウウ!!

4連ミサイル発射

 

 

マシロ「もうやめt

 

 

ズドドドドン!!!!!-------

 

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

サクラコ「あ、あぁ……ああぁぁぁぁ……!?」

 

ヒナタ「夢……だ…こんなの…夢に決まって

……る………」

 

マリー「…………はへ?」

 

 

ヴォルタ:クソッタレが……!だから死にたくなきゃ

とっとと消え失せろつったろうが……!!:

 

 

最初はサクラコ様たちは目の前のロボットに応戦

しました。

しかし、ロボットには全く効く様子を見せず、

鈍重そうな見た目には驚くほどの俊敏さで

サクラコ様を捕まえました。

 

そこからは上手く思い出せません。

見るも残酷な行為がサクラコ様に行われた

のだと言うことしか、分かりません。

 

皆、皆、悲鳴をあげて、叫んでいました。

それでも皆勇敢に戦っていたように思えます。

すみません、記憶が曖昧で、思い出そうと

すると頭がちぎれそうになるんです。

 

でも、変だな。ついさっき起きた事の方は

全く思い出せないのです。全く、分からない

のです。

思い出せるのは男が何やら大声を喚いて

私たちに向けて何かを撃ったところまで

です。

 

マリー「あれ?皆どこ行ったの?」

 

何で、私は全身を火傷しているのでしょうか?

何で、周りが崩壊しているのでしょうか?

何で、みんな消えてしまったのでしょうか?

何で、いきなり赤い泉が出来ているのでしょうか?

何なんですか?泉に浮くこのブヨブヨした塊は?

 

肉のようにおも

 

 

「あああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

ああああああああああああああ

あああああ!!!!!!!!!」

 

 

あれ?何で私叫んでいるの?おかしいな。

悲しくなんてないのに。

涙が止まらないよ。おかしいよ

分からないよ 分からない わからない

わからないわからないわからないわからない

わからないわからないわからないわからない

わからないわからないわからないわからない

わからないわからないわからないわからない

わからないわからないわからないわからない

 

止まってよ、私の口。

止められないよ、私の口。

止まってよ、こんな地獄は。

 

サクラコ「皆さんごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ごめんなさいごめんなさいごめんなさい」

 

ヒナタ「夢だ!夢に決まってる!!

何で!?どうして!?こんなに痛いのに!!

どうして覚めないの!!??これは夢なのに!!」

ゴッ!ガッ!ドゴッ!

 

 

 

ヴォルタ:……生き残った奴らは壊れやがったか…:

 

ヴォルタの部下MT:隊長……どうしますか?:

 

ヴォルタ:…せめて、残った3人だけでも

トリニティの外に連れて行ってやれ…

こんな状態だ。もう抵抗することもねえ

だろうよ。:

 

ヴォルタの部下MT:……すみません、その役割

なら自分がやってもよろしいでしょうか?

正直自分も罪悪感で……:

 

ヴォルタ:……全員こいつらを安全な場所に

連れていってやれ……

後の任務は、俺がやってやるからよ……:

 

ヴォルタの部下MT:…申し訳ありません。

お心遣いに感謝します。隊長…:

 

 

 

マリー「あひゃ♪ 今日はいい天気だなぁ。」

 

 

本当にいい天気♪空が、こんなに紅いや♪

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

 

ヒフミ「はぁっ!はぁっ!はぁっ!

はぁっ!はぁっ!!」

 

アズサ「ヒフミ!急げ!!」

 

コハル「先輩…!ハスミ先輩どこなの!?」

 

ハナコ「ヒフミちゃん!アズサちゃん!

コハルちゃん!立ち止まったらダメよ!

まっすぐこのトリニティから逃げるの!!」

 

私たち補習授業部はいつものように4人で

集まっていたら、いつもの警報が鳴りました。

そのすぐ後に、何か、大人の男の人たちの

野太い声で「ここから立ち去れ」的な

事を警告してきたんです。

初めは、あぁ、またいつもの変なトラブルが

起きたんだなって思いました。

アズサちゃんも「この手のバカはすぐに

わくな」と呆れていたぐらいでした。

 

だけど、それがいつもと全く違うことも、

その男の人たちが全く持ってバカでは

ない、本気の侵略者である事を思い

知る事になりました。

 

突如、彼らがMTと呼称するロボットの

大群が攻め込んで来たのです。

 

もちろん私たちも応戦しました。

正義実現委員会の皆さんも来てくれました。

でも、全く歯が立ちませんでした。

そう、私たちの武器ではロボットに

ほとんど傷をつけられなかったのです。

 

そのロボットたちは最初は手に持つ銃など

は使わずに物理的に私たちに殴りかかって

来ました。

今思えば、彼らにも良心があったのだと思います。

 

戦局は最悪でした。それでも、正義実現委員会の

人々の奮闘や、アズサちゃんのおかげで、数体の

MTを破壊する程度は出来ました。

 

戦いの最中、正義実現委員会の人はずっと

怖いことばかり連絡を取り合っていました。

トリニティの全兵器が一瞬で壊滅させられた

こと、あのツルギ委員長が一方的にやられて

しまったこと。

耳を塞ぎたくなるような事ばかりでした。

 

そんな連絡があった後、ロボットたちの

攻撃がいきなり止みました。

ロボットたちの間で動揺が広がり、躊躇

している、と言った具合です。

 

しばらくして、ロボットたちは使わなかった

武器を使用してきました。

そこからは一瞬でした。ほんの30秒も経たずに

正義実現委員会の人たちは壊滅してしまい

ました。

 

私たちは、わずかに生き残った正義実現委員会

の人たちが私たちが逃げる時間稼ぎをして

くれたことで、今こうして4人で生きて逃げ出す

事が出来ています。

 

……あそこから逃げ出した時の、あの肉が潰れる

ような音を、私は一生忘れられないと思います。

 

逃避行の間も地獄が広がっていました。

正義実現委員会の人々があちこちで

事切れていました。しかも、綺麗では

ありません。

ほとんどが原形を留めていませんでしたし、

正義実現委員会と思われる人の肉片が

あちこちについているのです。

正直、何度も吐きそうになりました。

 

それでも、私たちはここで立ち止まるわけ

にはいきません。

正義実現委員会の人たちが生かしてくれた

この命を、捨てるわけにはいかないんです。

 

ヒフミ「…え、あれは……」

 

道中、すごく見慣れたような人が縮こまって

いたのが見えました。

 

セイア「あ、あぁぁぁ……」ブルブルブルブル

 

ヒフミ「セイアさん!?」

 

セイアさんです!良かった!無事なようです!

私はもちろんすぐにセイアさんを助けに向かおう

としましたが

 

アズサ「待て!!ヒフミ!!」

 

アズサちゃんに呼び止められました。

 

ヒフミ「アズサちゃん!?何で止めるんですか!」

 

アズサ「上だ!!」

 

ヒフミ「え、上?」

 

アズサちゃんに促され、私は上を見上げると、

見た事のないロボットが宙に浮いていました。

 

 

五花海:これはこれは…避難民か。ちょうど

いいところに来てくれたものだ。:

 

そのクモのようなロボットは高度を下げて、

私たちのいる場所にまでゆっくりと

降りてきました。

 

ヒフミ「ちょうどいい…ってなにがですか?」

 

私はつい、降りてきたロボットに素直な

疑問を投げかけてしまいました。

あのロボットの搭乗者が放った言葉に

何か引っ掛かりを覚えたからです。

 

いえ、想像したくないことを想像してしまった

ので、確かめたかったのかもしれません。

 

ロボットの搭乗者は答えます。

 

五花海:今しがた終わったところでね。

あちらと向こうで虫の息となっている

娘2人と、そこでずっと縮こまって震えている

臆病者を連れて行ってやってほしいのだよ。

 

私たちは、あくまで占領が目的であって、虐殺

したいわけではないのでね。:

 

ヒフミ「……え?」

 

男の言った言葉が、上手く飲み込めなかった

ところに。

 

ハナコ「ミカさん!?ミカさん!!しっかりして

ください!!」

 

コハル「イチカ先輩!!イチカ先輩!!」

 

私の双方で2人の悲鳴にも似た大声が

聞こえてきます。

 

ハナコさんの方に目を向けると、両腕がありえない

方向に折れ曲がって身体のところどころが

抉れて消失している状態のミカさんが。

 

コハルちゃんの方を見ると、上から赤い液体を

どっぷりと浴びせかけられたんじゃないかと

思わせるほど真っ赤に染まったイチカさんが

血だまりの上で仰向けに倒れていました。

 

2人とも、ぴくりとも身体が動きません。

 

アズサ「!!??うぷっ!!」

 

突然、アズサちゃんが吐き出しました。

私にとって、アズサちゃんはとても強い子で

吐くなんて姿、これっぽっちも想像でき

ませんでした。

 

ヒフミ「アズサちゃん!?どうしたの!?」

 

だからこそ、私は驚きのあまり、まともに

思考できず、アズサちゃんが見たであろう

先が、決して見るべきでないものであること

にまで頭が回りませんでした。

 

アズサ「っ!?ヒフミ!!ダメだ!!お前には

刺激が……

 

ヒフミ「……あっ……」

 

私は、見てしまいました……

宙に浮くロボットの、先に広がる……

おびただしい、

 

ヒフミ「おええええぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

アズサ「ヒフミぃ!!」

 

ダメ……です……。言葉にする事が……

できません……。

あの、あの赤い川が…何なのかを……

そこに浮かぶ物体が……………………

 

ヒフミ「おええぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

止まりません、吐瀉物が。

今日の朝食べたもの……いえ、胃の中の全てを

吐き出してるはずなのに、全然止まる気配が

ありません。

ここで、何が、起きたか…… 想像が……

 

アズサ「ヒフミ!!ヒフミぃ!!!」

 

ハナコ「ヒフミちゃん!!」

 

 

五花海:おやおや…かわいそうに……

まだうら若きお嬢さんには刺激が強すぎたかな?

 

ふっふっふっふっふっ………:

 

アズサ「……何故だ?」

 

五花海:うん?:

 

アズサ「何で……こんな事が出来るんだ!?」

 

五花海:ふむ。:

 

ハナコ「私たちは……ただ幸せに暮らして

いただけです!! ここにいるミカさんも!

イチカさんも!! このトリニティに暮らす

他の皆さんだって!! 

それなのに!! あなたたちは……!

理由があるのなら、言ってみなさい!!

 

こんな事が出来る!!正当性があるならば!!」

ふーっ、ふーっ

 

五花海:なるほどなるほど。確かに、実に惨めな

負け犬たちが吠えそうな質問だ。

 

まぁ、その滑稽さに免じて答えてあげよう。

 

上に上がりたいからさ。:

 

アズサ「「……は?」」

ハナコ

 

五花海:私たちが勤める【ベイラムインダストリー】

は更なる権力を、富を得るために。

私は会社で更に上を目指すためにだ。

 

どうだ?とても分かりやすいだろう?:

 

ヒフミ「そん…な……そんな、理由で……

皆さんを……罪のない人たちを、殺したって

言うんですか……?」

 

五花海:はっはっはっ!!おいおい、まるで

私に人の心がないみたいに言わないで

くれたまえよ。

私だって、彼女たちを嬲ったり、この銃で

ひき肉にすることは相当こたえたさ。

 

だが仕方ないだろう? 会社がやれと

言うのならば、やるしかないだろう。

やらなければ、私の評価が下がるからね。

 

私は会社から評価され、身分の高い

役職となりたい。

辛いが君たちを撃ったらその道を

歩いていける。

 

どうだい?人の心らしいだろう?

欲望に染まりきっていて、実に人間

らしいじゃないか?:

 

ヒフミ「あぁ………」

 

ハナコ「こいつは……こいつらは……

人間じゃない……」

 

アズサ「……先生、あなたが言っていた

意味が、やっと分かった……」

 

アズサちゃんが何を指しているのか、私には

分かります。

私が大好きな先生の言葉はみんなみんな覚えて

いますから。

「皆、純粋で優しいから先生は心配だ…

大人にはね?相手の人の心を考えようとも

しない、私利私欲に染まった者もいるんだから

もう少し警戒心を持って欲しいなぁ」

 

正直、分かっていたようでいて、分かって

いませんでした。

心のどこかで「いや、大袈裟ですよ〜」と

思っていました。

 

あぁ、本当に、こんな、こんな奴らが…

この世に存在しているなんて。

 

ヒフミ「……………」

 

アズサ「……………」

 

ハナコ「……………」

 

五花海:ふっふっふっ。震えるほど怖い目を

向けてくる割には賢いじゃないか。

銃を取り出しても、君の隣で惨めに眠っている

娘と同じ末路を辿ることになると理解して

いるだけで、少なくとも私の後ろで挽肉と

なっている者どもよりは賢いぞ。:

 

ヒフミ「っ!」ぎゅうっ!

 

アズサ「…………」ギリィ!

 

ハナコ「っっ!!!!」ギリギリギリ!

 

 

 

コハル「イチカ先輩いいぃぃぃ!!!

返事してよおおおおぉぉぉぉ!!」

 

 

 

五花海:更に憎悪を膨らませるのは結構だが、

そろそろ本気であの2人を連れて行って

あげることをおすすめするよ。

今はまだ生きているのは確かだが、ほんの

少し先の未来でも生きていることは保証

できない。早く、医者にでも見せてやる

ことだな。

……まぁ、あんなものを治せる医者が

この程度の文化で、いればだがね。

ふっふっふっ。:

 

ハナコ「……行きましょう、ヒフミちゃん、

アズサちゃん、コハルちゃん…」ギリギリ

 

ハナコ「……ミカさん、今運びますからね…」

ギリィ!

 

ミカ「………………」

 

見るも絶えない姿のミカさんを、ハナコさんが

担ぎました。

 

 

ヒフミ「……セイアさん、歩けそうにないなら

私の肩に……」

 

セイア「……まだ、だ……まだこんなものじゃない。

本当の……絶望は……」フルフルフル

 

ヒフミ「セイアさん……?」

 

 

アズサ「コハル、行こう……。イチカ先輩なら

きっと大丈夫だ……」

 

コハル「……だめ…」ひっく、ひっく

 

アズサ「え?」

 

コハル「ハスミ先輩を…探さないと…!」

 

アズサ「何を言ってるんだ!!こんな状況で

探しに行けるわけがないだろう!!

敵のロボット軍団が溢れかえっている中で

探すなど、自殺行為だ!!」

 

五花海:そうだな。それはもはや無意味な

行為だ。

だが、理由はそれではない。

 

そのハスミという娘も、今はうちのレッドガン

の木端、【レッド】が対峙している。

確かあちらの方角だったか?

言っただろう?私が彼女たちを嬲ったのは

上からの指令とね。

 

ふっふっふ。まず間違いなく彼女もそこの

ミカちゃんと同じ見た目になっている

事だろうね。

 

まぁ、端的に言うとだ。彼女の事は諦めろ。:

 

コハル「え………」

 

アズサ「………くそっ…」

 

ヒフミ「そんな………」

 

ハナコ「外道どもが……!!」

 

もう、やめてください……

これ以上、私たちから大切な人たちを

奪わないでください……

 

もう、これ以上、苦しめないでぇ…!!

 

コハル「……うそだ。そんなの!

うそ!!」ダッ!

 

ヒフミ「コハルちゃん!?」

 

コハルちゃんが、錯乱したかのように

あのロボットが指を、指した方向へ

駆けていきました!

 

ハナコ「待ちなさい!!コハルちゃん!!

死にに行くようなものです!!」

 

アズサ「くそっ!!イチカさんやミカさん、

セイアさんを放っておくわけにはいかない…」

 

ヒフミ「そんな……どうすれば…」

 

と、私たちが途方に暮れそうになった時

 

 

 

ブオオオオオオオオオオオ……

 

ザザザザザザザザザザザザザザ

ザザザザザザザザザザザザザザ

ザザザザザザザザザザザザザザ!

 

 

 

ヒフミ「………はひ?」

 

アズサ「………へ?」

 

ハナコ「…なに…これ……?」

 

セイア「あ、ああぁぁぁぁぁ!!」

ガクガクブルブル

 

突如、空から絶望が降ってきました。

そう、今の目の前のように、無数のMTによって

黒に塗りつぶされた視界のように。

 

 

ヒフミ「…………」ペタン

 

アズサ「ははっ……」

 

ハナコ「こんなの……皆さんただの無駄死に

じゃないですか…」うずくまる。

 

 

こんなの……聞いてないよ…………

私たち含めたトリニティの全員より、ロボットの

数が多いなんて…… 初めに言ってよぉ…!

こんな数があると、初めから分かっていれば…!

皆さんも逆らおうとなんて思いもしなかった

はずなのにぃ!

 

五花海:おや、これはベイラムの主力MT部隊か。

となると、ミシガン総長が直々にお出ましの

ようだ。:

 

 

ミシガン:…ガンズ3!並びに大バカども!

まだ寝足りないか!貴様らの脳みそは

未だに夢の中にいるか!?

それともあまりに温すぎて、アピールチャンス

すら分からないようになるまでに脳みそが

腐ってしまったか!?

貴様らの脆弱なモノが直立して喜びそうな

麗しきレディたちがお待ちだぞ!!

そんな事だから女に注目してもらえない

んだ、粗チンども!

 

分かったなら、とっとと彼女たちを

安全なところにエスコートしてやれ!!:

 

そうして、無数のMTの最前列に出てきて、

私たちの目の前に立った、同じ4つ脚の

ロボットが、指示を飛ばしています。

その偉そうな口ぶりからこの人が、

攻め込んできた人たちのリーダーに

間違いないでしょう。

 

五花海:おや?引き続き制圧するのでは

ないのですか?:

 

ナオヤマ:総長!自分の最大サイズは18cm

です!決して粗チンではありません!!:

 

ミシガン:貴様のしみったれたモノのサイズ

など聞いておらん!

五花海、それならば問題はない!

ついさきほど、話はつけてきた!:

 

ナオヤマ:そんな!ひどいです総長!:

 

五花海:ほう:

 

ミシガン:そういうことで、よろしいな?

【ナギサ嬢】?:

 

 

ヒフミ「……え?」

 

アズサ「……なん…だって……?」

 

ハナコ「…は?」

 

セイア「……え!? 今、何と言った!!?」

 

 

スッ

 

 

総長と呼ばれたロボット軍団のリーダーの

口から出てきた名前に、今日1番の驚き、

彼らたちの後ろから出てきた人物の姿を

見て、私たちはもうこれ以上下がないと

思っていた絶望の中で、失意で更なる

深淵へと引きずりこまれていくのでした……

 

 

 

 

 

 

 

 




おえええええええええええ!!!!

何だ…!?この救いのなさは……

今回のACは本編より性能を盛りに盛りまくってる
感がありますが、多分これぐらいはつおいはず!
(小並感)

勝手なオリジナル設定。

・視界が360°あるよって話。

実際乗ったらそんな事ないでしょうが
ゲームでは三人称視点で視点をグルグル
出来るために勝手に追加してます。
なので、360°全てを常に映しているわけで
はなく、あくまでスクリーンに表示できる
視野角を映しているに過ぎないので、普通に
不意打ちとかは効きます。
ターゲットカメラはACのカメラで捉えた
相手1人を捉え続けて常に表示する機能
があるってことにしてますが、原作でも
そんな機能があるかどうかは知りません。
多分ない。
もちろん、手動操作でも360°方向それぞれに
カメラを向けてスクリーンに映すことは
出来ますが、カメラの操作をしながら
戦闘出来るのは『1部の変態』にしか
出来ないので、基本は皆AC正面にカメラを
固定させるか、ターゲットカメラを使って
戦ってます。

・ENエネでACの防御を上げまくってるん
ですよというオリ設定をぶっ込んだ話。

ACを圧倒的な存在として書くために勝手に
ぶっ込みました。すみません……
まぁ、一応スタッガー状態ってのがあるので
それを活かすために、【普段はENエネの循環に
より、強固な装甲を実現出来ているが
過度に衝撃を受けるとジェネレーターの循環
機能が一時的にエラーを起こし、EN防御力が
なくなる】っていうような設定にしてます。
スタッガー状態中ならば、戦車などの兵器も
ある程度効きます。
更に、強力なACの兵装でスタッガー中に攻撃
すれば、ACの腕や脚などを破損させることが
出来ます。
何ならスタッガー中にコアに直接攻撃して、
中の人をやるという、ゲームではありえないAP
の残り体力を無視した一撃必殺もありうるという
ことにしています。
近接武装は総じて威力の高い武器カテゴリに
しています。
スタッガーした時は2秒ほど動けなくなるという
のも原作通りにしてるので近接武装持ったAC
相手に、相手が近接武装使える状態で近距離で
スタッガーしてしまった場合、ほぼ確実に
コアを貫かれて死ぬというシビアな設定も
あります。
まぁ、オーバーヒートの設定も入れていて、近接
武装も例外では無いので中々そんなチャンスは
訪れないです。
もちろん、スタッガーしていたらの話であり、
していなければ、どんな(たった一つを除き)に
強力な兵装で攻撃を受けてもスタッガーさえ
していなければ、ACを破損させることもコアを
貫くことも出来ません。
後、スタッガーしていても、ENエネの元となる
ジェネレータだけは絶対に破壊出来ない設定に
してます。

よって、この小説での対ACでの決着方法は
ACのAP(体力)を削り切って、ACそのものを
大破させるか、スタッガーさせて、その間に
コアごと搭乗者をやるかの2つだと思ってくだ
さい。

・戦闘モードの他に航行モードの追加。

何か、本編中でも「え?何でずっとAB出来る
の?」っていうのがあったので(あったよね?)
機体全体に循環させる分のENエネをブースターに
回す事によって、ENエネが切れる事の無く常に高速
航行の出来るモードがあるって事で設定を加える
ことにします。
一見チートに思えますが、要は常にスタッガー状態
のままと言うことになるので、当然航行モード中に
コアを攻撃されたら死にますので、戦闘域内では
常に戦闘モードでいるのがこの小説の世界では
常識となっています。
言うまでもありませんが、戦闘モードが普段
私たちが操作するACと思っていてください。


イグアスの性格がちょっと冷めてると感じてる
人もいるかもしれませんが、これは話の中にも
あった通り、イグアス自身もこの虐殺をしなけ
ればならないことに、辟易としているからです。

ナイルさんはちょっと本編の出番が少なすぎる上
他の隊員との絡みも皆無なので、アリーナの説明文
やら口調とかで想像して、人物像を書いてます。
勝手な想像で申し訳ないですが、ナイルさんは
極悪非道な行いと分かっていながらでも、仕事と
割り切って、あんまり表に出すようなことはしないん
じゃないかなぁと思ってます。

……今回、レッド君が出てきてないのは、作者が
レッド君にハスミさんをボコらせる展開を書くのが
辛すぎて、書けなかったためです……
こんな純粋で真面目なレッド君にこんな非道行為
させられないヨォ……
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