綺麗な羽蛾 作:伝説のゴキボール二世
☆月◇日
デュエリストキングダムの招待状である王国のカードとスターチップが届き、一週間後に、ペガサス会長が所有している島で開かれることになることになった。
正直あそこの環境は食料も自給自足しないといけないし、勝ち上がるまでは野宿をする必要があるからキャンプグッズも必要だからホームセンターに行ったりしないといけないから色々と買う必要があるから大変なんだよなぁ。
せめて、拠点みたいな小屋とかは欲しかったが、意外とペガサス会長はケチなのかもしれない。
そういえば、ペガサス会長で思い出したが、無事に魔法を打ち消す結界が手に入った。
ペガサス会長がトゥーンワールドを使ってきたとしても打ち消せるし、他に黄泉転輪とか言う原作でもトップクラスのイカれ永続魔法も無効にできるから欲しかったんだよねこれ。
デッキ調整も済んだし、適当にいつも通っているショップに顔を出したら、子供たちがサインをしてくれと頼んでくるもので急遽サイン会が始まってしまうものだから大変だった。
と言うか俺はサインを書いたことないんだがと、思いつつ蛾という漢字がサインで書きにくかった為、インセクターHAGAと羽蛾の部分をローマ字にして書いていった。
慣れないサイン会に少し疲れたが、喜んでいる子供たちを見るとやり甲斐があったなと思う。
PS サイン会に小さな眼鏡をかけ、跳ねた水色の髪の気弱そうな少年がいたが、どこかで見たことあるんだよなぁ…。気のせいか?
☆月♪日
遂に今日からデュエリストキングダムが開催された。
船に乗って移動するので、早々に入場し、全国大会優勝特典の個室で音楽を聴きながらゆっくりしていた。
ここでもペガサス会長のケチぶりが出ており、他の大会上位者も特典で個室を貰えたみたいだが、他の参加者たちは可哀想なことに相部屋で過ごさないといけないので到着までに心身のケアが大変そうだ。
でも、それはそれでデュエリスト同士で交流があり、カード交換や情報交換、模擬戦等を行えるからデュエル合宿みたいな感じで楽しめる人は楽しめるかもしれないな。
そんなことを考えていると、個室のドアがノックされ、出るとダイナソー竜崎が相部屋に行かないかと誘ってきた。
ちょうど相部屋にも興味が出てきたので、誘いに乗って相部屋に向かうとやはりデュエルやカード交換が行われており、少し大きめなカードショップくらいに盛り上がっていた。
そんななかこの遊戯王デュエルモンスターズの世界の主人公である武藤遊戯とその友達のメインキャラクターである城之内克也が黒服の人たちと揉めているのを見つける。
向こうもこちらに気づいたみたいで二人と挨拶と握手ができて、めちゃくちゃ感動だった。
有名人と握手して、一週間くらい手を洗えなくなっちゃったかもしれないと言っていた人の気持ちをその時、ようやくわかった気がする。
その後、遊戯くんと城之内くんと会話しながら過ごしたのだが、とても有意義で楽しい時間だったなぁ。
PS 原作みたいに封印されしエクゾディアを見せてくれと言ったら、やっぱりエクゾディアのカードをこちらに手渡して見せてくれたので、そう言ってカードを海に捨てようとしてくる奴もいる可能性があるから安易にそんなことをしちゃ駄目だと注意したら、もう羽蛾くんとは友達だから大丈夫だから渡したんだよと言ってくれた。うん、それはちょっと照れ臭いな。
☆月!日
島に到着し、ペガサス会長がルール説明をして、デュエルキングダムが遂に開幕する。
色々と原作から違うことがありまくりな気がするが、原作通りに一回戦負けしないように頑張るか。
まぁ、目指すのは優勝一択なんだけどね。
とりあえず、デュエルをしまくって、スターチップを集めるところからだけど皆、日本一になって、海馬に勝った俺を恐れてデュエルをしてくれないんだが…。
もしかして、詰んだ…?
◇◇◇
このデュエリストキングダムを開催したペガサスに奪われた祖父の武藤双六の魂を取り戻す為に、武藤遊戯は、このデュエルキングダムに参加していた。
その島に行くための乗船場所で、城之内と会い、共に案内された部屋に向かったが、そこはまさかの相部屋で城之内が案内役の黒服に文句を言っていると髪をオカッパにして、緑色のコートを着た虫のような眼鏡をかけた少年、インセクター羽蛾と、ニット帽に吊り目の大阪弁を話す少年、ダイナソー竜崎がその場にやってきた。
「君は、羽蛾くん」
「とダイナソー竜崎」
「やぁやぁ、君は海馬くんを倒した遊戯くんじゃないか?それと君は…」
「俺は城之内克也。この武藤遊戯の親友さ…」
「そうか。知っていると思うけど俺は羽蛾、よろしくね遊戯くんに城之内くん」
「うん、よろしく羽蛾くん」
「よろしくな羽蛾」
羽蛾は笑みを浮かべながら遊戯と城之内に握手をしていると、ダイナソー竜崎はケッと不満そうに声を鳴らす。
「なんや羽蛾、そないな二人と仲良くしよって…ワイたちはデュエリストキングダムでは敵同士やで」
「そうかな?今日の敵は明日の友とも言うように敵同士と言うよりは俺たちはライバルのような関係になると思うんだ。だから、別に仲良くしても問題ないだろ?」
「そうかいな。じゃあ、ワイはゆっくりと個室でのんびりとさせてもらうことにするわ。ほな、さいなら」
「個室ぅ?」
ダイナソー竜崎の去り際に言った個室という言葉に城之内は、すかさず反応すると羽蛾が代わりに説明を始める。
「前大会の上位入賞者はそれも賞品としてついてきたのさ。でも、ここはここで悪くないと俺は思うよ。あれを見てみなよ」
羽蛾が指差す方に遊戯と城之内が目を向けると、そこにはカードを交換したり、話して情報の探り合いを行っている光景だった。
「あんな風にカードの交換等を行ったりして、自分のデッキを強化したり、お互いの情報等も交換したり、色々な探り合いもこの部屋では行われているんだよ」
「なるほど、ちょっと俺もカード交換に、行ってくるぜ」
「うん、わかった。流石だね羽蛾くん、そんなことに気づくなんて」
「まぁ、デュエリストとしてなら普通さ。遊戯くんは行かなくていいのかい?」
「僕はこのデッキで行くのを決めているから」
「それはあの海馬を破ったエクゾディアが入ったデッキかい?」
「うん、流石だね。そういえば君も海馬くんを倒したって聞いたけども…」
「僕の時はまぐれさ。あの時はまだ、君とデュエルした時のように『青眼の白龍』は手に入れてなかったしね。そうだ、そのちょっとそのエクゾディアのカードを見てみたいんだけどいいかな?」
黄金櫃に入ったデッキを取り出した遊戯に、羽蛾はそう尋ねる。
「バレてるなら仕方ないね。参ったなぁこっちの手を読まれてるなんてはい」
自分の手の内を分かっているなら見せても問題ないかと思った遊戯は羽蛾に、エクゾディアのカードを手渡すと、羽蛾は深刻そうな顔で頭を抱えて、ため息を吐いた。
「遊戯くん、一つだけ言っておくけど、自分の大事なカードはこんな風にそんな知り合ったばかりの人に渡さない方がいいよ」
「えっ?」
「皆、良い人ばかりではないってことさ。もしかしたら、この強すぎるエクゾディアに勝てる戦術が思いつかないからこのカードを処分して仕舞えばいいと考えている人もいるかもしれないよ」
「でも、さっき羽蛾くんは僕たちと友達になれるって言ってくれたじゃないか。そんな人が僕の大切なカードを捨てるとは思えないから僕は安心して渡せるんだ」
「そうだぜ羽蛾、お前思ったより良い奴っぽいしよ」
「そうかな?」
遊戯とカード交換が終わって戻ってきた城之内がそう言うと照れくさそうに頬を掻きながら話を逸らすように城之内に声をかける。
「どうだい、良いカードと交換できた?」
「おう、見てくれよ」
城之内は二人に『ベビードラゴン』、『鎖付きブーメラン』、『右手に盾を左手に剣』、『サラマンドラ』のカードを見せる。
「ふーん、なかなかいいカードたちと交換できたみたいだね。特に鎖付きブーメランなどのトラップカードは使い方によってデュエリストの腕が出る。このカードたちをうまく使えるなら良いところまでいけそうだね」
「うん、強いデュエリストは皆、魔法カードとトラップカードを使いこなしているしね」
「よし、俺はこのカードを使いこなして優勝はいただきだぜ」
「優勝はそう甘くないと思うけど。そうだ、この『時の魔術師』のカード、使ってよ。いざという時に役に立つと思うんだ」
「じゃあ、僕は『融合武器ムラサメブレード』のカードをあげるよ。戦士族のカードを強化するカードだから僕は使わないしね」
「おう、ありがとな二人とも」
「じゃあ、俺はそろそろ失礼するよ。二人とも大会で会ったら、お互いにいいデュエルをしよう。またね」
「うん、またね。羽蛾くん」
「おう、デュエルするときは絶対負けねーからな」
そう言って羽蛾と別れると、もう一人の人格の遊戯が、出てくる。
「羽蛾くんは全国優勝したと言うのに全然慢心がなかった。あれは相当手強そうだぜ。どうやらペガサス以外にもこのデュエリストキングダム、相当厳しい試合になりそうだな。でも、俺は絶対にじーちゃんを救って見せるぜ」