彼は魔王にして時の王者、オーマジオウとなり2068年の世界を収めていた。
さて、この物語で描かれるのは我が魔王…常磐ソウゴでもあちらの世界のジオウでも無い。
……もう一人、世界を跨いだ物語に巻き込まれた哀れな少年の物語です。
Anotherstory I
「ただいまー。」
「おかえりなさいあなた!お疲れ様。」
「パパおかえりー!」
2068年の荒野に広がるレジスタンスの集落。
廃墟と化した一体に隠れ住む彼らは最低最悪の魔王、オーマジオウを倒すべく結成された集団だがその戦力差は歴然であり、彼らは唯その同志達を失っていくばかりであった。
そんなレジスタンスの家庭のひとつに帰ってきた父親。
彼を出迎えたのは彼女の妻とその間に生まれた少年だった。
父親「ほうら、今日の晩御飯だ〜!」
二カっと笑顔を見せながら彼が取り出したのは、じゃがいもが3つとかぼちゃが1つ。
それを見た少年は目を輝かせる。
少年「わあぁ……!久しぶりのごちそうだぁ……!!」
物流などとうの昔に途絶え、牛や豚などの家畜はもちろん、野菜類すらろくに無いこの世界で食べられるものといえばヒエやアワにわずかな菜っ葉を入れた雑炊程度。
そんな中で腹持ちのしやすいイモやカボチャは滅多にないご馳走であり、少年は飛んで喜びながら母親と共に調理の準備を始めた。
しばらくして。
ご飯を食べ終えすやすやと眠りにつく我が子を横目に話があると母親を呼び出した彼はふぅと一息つくと話し出した。
父親「…明日の特攻隊に選ばれた。」
母親「え……」
特攻隊。
オーマジオウを倒さんと彼に挑む者者たちだが、その力を前に命を散らしていく者は決して少なくない。
母親「帰ってくるよね……?」
父親「……さあな」
二人の間にはまだ幼い子供がいる。
もしも片親が死ねばこの子供を育てるのは非常に苦労するだろう。…しかしながらもし、特攻隊への参加を断ればレジスタンスの仲間達から臆病者だと軽蔑されてここにはいられなくなるに違いない。
父親「……俺は行く。…この子が…いつか笑って暮らせるような世界を作るために。」
ボロ布の布団に包まりながらスヤスヤと寝息を立てる少年の頭を優しく撫でながら決意を固めたように頷く父親。
そんな彼を抱きしめながら、母親もまた彼の身体に顔を埋め、声を押し殺しながら泣いた。
翌朝早く、少年と彼の母親を起こさないように家を出た父親は集合場所へと向かう。
あまりにも早い時間…集合場所にはまだ誰も……
「随分な気合いの入りようだな。」
父親「ゲイツさん……」
否、そこには既に先客がいた。
明光院ゲイツ……レジスタンスの年若い青年だがその戦闘能力は群を抜いており、隊長ことウォズにも匹敵するのではという程だ。
ゲイツ「お前には子供がいただろう。……何も言わなくていいのか?」
父親「…あの子にはまだ早すぎる……それに俺はあの子が大きくなるまでにはオーマジオウを倒したい。」
彼の言葉を聞きそうかと頷いたゲイツは、空を見上げる。
ゲイツ「作戦の実行までまだ時間がある。少し話さないか?」
荒野に佇む宮殿。
その玉座に座す魔王、オーマジオウは静かに顔を上げた。
……何かがこの世界に来た。
だとすると理由は他のもの。
オーマジオウ「ウォズ…いるか。」
ウォズ「こちらに。」
低い、威圧感のある声で家臣の名を呼べばすぐに馳せ参じた彼に様子を見てくるように言いつけるオーマジオウ。
自身やライドウォッチで召喚したライダー、カッシーンを差し向けても良いが如何せん場所が場所なため下手に動くことは出来ない。だからこそ、オーマジオウとレジスタンスの二重スパイである彼こそが適任なのだ。
オーマジオウ「レジスタンスの拠点近くに時空の歪みが発生した。様子を見て来い。」
ウォズ「承りました。」
膝を着いたまま深々と一礼すれば直ぐにその場を離れるウォズ。
マントで自身を包み込んだ瞬間移動によりレジスタンスの拠点近くにたどり着けばちょうどレジスタンスの一団が打倒、オーマジオウの為に出撃するところだった。
……一見すると異常はない。
とするならば時空を歪ませた「何か」もまた近くに潜んでいるということだろうか。
様子を伺いながら歩みを進める彼の前に、突然2つの影が襲いかかってきた。
驚きつつもバックステップで攻撃を回避した彼は視線を彼らへと向けて驚く。
ウォズ「上級インベス…なぜこんなところに……」
彼を襲ったのはライオンインベスとシカインベス…「仮面ライダー鎧武」の世界でかなり強い部類のインベスとして主人公、葛葉紘汰達の前に立ちはだかった強敵である。
だがヘルヘイムは既に「始まりの男」と化した葛葉紘汰が別の惑星へと移植したはず。
ならば何故だと考えを巡らせるウォズだったが、その隙を与えないとばかりに腕を振るってきたインベスの腹部を蹴ってカウンターを入れればなにか武器はないかと周りを見て……
これは…!
見つけたのは鉄パイプ。
怪人…それもインベスが相手となると心許ない相棒ではあるがそれでも無手での戦いを強いられるよりは遥かにマシである。
鉄パイプを手にしたウォズは走り抜けながら2体のインベスを鉄パイプで殴打すれば、そのままフェンシングのように鉄パイプを構え…
突然聞こえた女性の悲鳴に気を取られてしまい、一瞬だけ意識がインベスからそれた所を襲われ…
ウォズ「しま………ッ」
銃撃音と共に吹っ飛ばされたインベスを見て振り返れば、インベスを撃ったのだろうレジスタンスの青年を見て彼らは任せたぞと言うように頷き、悲鳴のした方向へと向かう。
しかし既に時遅しと言うべきだったか、そこには身体から血を流して倒れている女性がいるだけだった。
「いやだ!!おかあさんがぁ!!」
彼女の首筋に手を当てて死亡を確認していたウォズの耳に子供の叫び声が聞こえる。
何事だと様子を見に行けば、
ウォズ「財団X……!?何が目的だ……」
咄嗟に追おうとするウォズだったが、背中からインベスと戦っていたのだろう青年の断末魔が聞こえる。
ウォズ「………くそ…ッ」
このままレジスタンスの方へと戻れば少年は連れ去られてしまうが、少年を助ければレジスタンスが大きな被害を受けるに違いない。
悩み続けた末にインベスの方へと向かった彼の背後で少年は財団Xの職員達により
「もう一人のオリ主」の物語。
あと、次回から更新速度落ちます。
R18版、みたい?
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見せろぉぉおおお!!!
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興味無いね。
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推しをそんな目で見れない!書くな!!
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さあ、お前の癖を…おしえて?