「何?シオマネキングがやられただと……?」
大きくも薄暗い部屋の床にはモルワイデ図法で描かれたた地球を文字通り足で「鷲掴み」にした鷲のエンブレム。
それを書こうかのように座る1人の怪人と5人の人間……彼らもまた見た目こそは人間であるもののその実は自らの肉体に改造手術を施した「改造人間」や人間に似て否る生命体、果てには「とある人間に擬態した地球外生命」など多種多様。
そのうちの1人…白いスーツを着た改造人間、アポロガイストは黒い全身タイツを着たショッカー戦闘員からの報告*1を聞いて激怒した。
アポロガイスト「小僧や小娘ごときに敗北を喫すなど、何たる醜態!死神博士…貴様の失敗ではないか?」
彼の鋭い視線の先にいた白髪を長髪にした老人、死神博士はこれは失礼と頭を下げる。
死神博士「私めとしたことが…少々、奴らを侮っていたかもしれませぬ。」
「まあまあ、そう焦んなくたっていいじゃねぇか。」
そんな二人の間に割り込むかのように口を開いたのは石動惣一…否、彼に擬態した地球外生命体、エボルト。
何のつもりだと身を乗り出すアポロガイストを見ておどけるように「怖い怖い」と返した彼は手元のコーヒーを啜る。
エボルト「科学というのは試行錯誤を重ねて発展させるものなんだろう?死神博士。焦りは返って発展を遅らせるだけだ。」
アポロガイスト「エボルト…貴様こそ、余裕綽々という様子だが、この世界を征服する手立ては用意してるんだろうな?」
険しい視線を向けられたエボルトはコーヒーカップから口を話せば一言「無理だな」と返す。
エボルト「生憎俺はこの場にいるお前達全員を相手に出来るぐらいには強いからねぇ〜……加減を間違えたらこの地球を滅ぼしかねないんだよ。」
「あはははは!!君、面白いこというじゃん!」
彼の回答を聞き、腹を抱えながら笑う隣の青年、ン・ダグバ・ゼバの方に視線を向けつつだろ?と軽く微笑むエボルト。
そんな彼らを前に、アポロガイストは唸りを見せるが彼を制したのは全身を黄金の鎧でおおった男、ジャーク将軍だった。
アポロガイスト「ジャーク将軍…何のつもりだ?」
ジャーク将軍「よせ、アポロガイスト。…悔しいが奴ら…特にエボルトは我々とは次元の違う強さの持ち主だ。……それに今は同士討ちをしている暇など我々にはないはず…そうだろう、死神博士。」
死神博士「え…ええ。」
ジャーク将軍のフリに頷いた彼だが咳払いをすればすぐに続ける。
死神博士「現在、米国へと赴いているゾル大佐…及び彼が率いていた怪人軍団と連絡が取れない状況だ。…正体不明の奴らと戦うためにも我々は速やかにこの日本を攻め落とし、戦力を整える必要がある。」
エボルト「そのためのライダーシステム…というわけねぇ。」
死神博士「勿論それもあるが…これを見て欲しい。」
エボルトからの質問に答えた死神博士が機会を操作すれば、スクリーンにとある少女たちの映像が映る。
「こういうのが趣味なのか」と彼をおちょくろうとしたエボルトだったがジャーク将軍から窘めるような視線を向けられれば口を噤む。
死神博士「これはこの世界で仮面ライダーの力を持つとされる少女たちだが…このうちの大多数がゾル大佐の消息不明に関わる者たちとの繋がりがあると考えられる。」
エボルト「へぇ……その根拠は?」
エボルトの言葉に頷きを見せた彼は続いていくつかの画像を画面に映し出す。
そこには日本で活動するアイドル、ホロライブのメンバーと一緒に海外のホロライブメンバー、ホロライブENやホロライブIDのメンバーたちも写っていた。
死神博士「続いて、こちらがゾル大佐との最後の交信だ。」
そう話した死神博士はUSBメモリを取り出すとそれをパソコンにさす。
音声ファイルを流せば、そこからゾル大佐らしき声が聞こえ出した。
「ーあ、あー…定期報告、定期報告。大ショッカーアメリカ支部から日本へ。…先日、奇妙な生命体を捕獲した。サメの尾が生えた女子である。…我々はこの生命体の解剖、解析を行い大ショッカーの更なる繁栄に尽力する。では、以上だ。」
死神博士「そしてこれが彼が捕らえたとされる生命体だ。」
そう言いながら彼があげた写真はサメの尾を生やした少女、「Gawr Gura」が簀巻きにされた写真。
彼女の写真が先程の映像にも度々映っていた事にどよめきの声が走る。
アポロガイスト「つまりゾル大佐はこの少女の仲間にやられたということか……」
ジャーク将軍「なるほど。…たしかにそれならば先に日本を落とし彼女の仲間たちを人質にとるべきということにも頷ける。」
エボルト「俺も賛成だ。……正直、奴さんがどれほど強いのか想像も出来ないからな。……お前はどうだ?」
エボルトが向ける視線の先にいた唯一の異形、デスイマジンは静かに口を開いて話し出した。
デスイマジン「関係ない。…何が相手になろうと潰すだけだ。」
ジャーク将軍「……決まりだな。」
アポロガイスト「必ずや、『あのお方』が満足する結果を出すぞ!」
アポロガイストの言葉に死神博士とジャーク将軍は真剣な眼差しで。ダグバとエボルトはこれから相見える強敵との戦いへの胸の高まりや、自身の企みを考えているためか素敵な笑みを浮かべて。
様々な思惑が渦巻くものの、彼らのとった行動は同じだった。
死神博士「我々大ショッカーの栄光と繁栄を願って…乾杯!!」
ソウゴ「珍しいですね、あくあさんから買い物に行きたいなんて誘ってくるなんて」
あくあ「え…えへへへ……」
休日を過ごしていたソウゴにかかってきたのは湊あくあからの電話だった。
待ち合わせ後にショッピングモールで一緒に買い物をしていた2人だったが、その前にもうひとりの影が現れる。
マリン「ソウゴ君にあくたん……こんな所で何してるんですか〜?」
あくあ「あ、えっと……それはぁ……」
ソウゴ「あくあさんから買い物に誘われたんですよ。」
ソウゴの回答を聞いてまあとからかうように口に手を当てながら見詰めたあくあはソウゴの後ろに隠れてしまう。
そんな彼女を見てクスクスと笑いながら、マリンはソウゴのそばに行くと手を握る。
ソウゴ「ま、マリンさん!?」
あくあ「船長なにしてんの!?」
マリン「え〜!船長だってせっかく買い物に行くならソウゴ君みたいなこと行きたいな〜って思っただけです〜!」
あくあ「せ…船長にソウゴ君は渡さないんだから!!」
ソウゴ「え、ちょ……」
アクアマリンという、超絶美少女(1人は少女かどうかは微妙だが)2人に手を繋がれて顔を真っ赤にするソウゴ。
彼を見たマリンは可愛いですねえと頬をつんつんとつつく。
あくあ「そ…ソウゴ君はあてぃしの方が好きだから!」
そんなマリンに頬をふくらませながらソウゴの腕を胸に押し当てるようにして彼に抱きつくあくあ。
マリンと負けじと彼と腕を絡めつつもたれ掛かるように抱きつく。
マリン「ならあくたん…このあと3人でホテル行きませんか?…そこで
ソウゴ「ちょ、2人とも一旦タンマ!みんな!みんな見てるから!」
あくあ「え!?」
マリン「もーらい!さて、皆さんにも船長とソウゴ君がラブラブなのを見せつけて……」
直後、悲鳴が聞こえるがいなやソウゴとマリン目掛け猛スピードで壁を突き破った車が突っ込んでくる。
あくあ「船長危ない!!」
マリン「え……?」
叫ぶことしか出来なかったあくあ。
マリンもまたその光景を見て呆然とする中、ソウゴは咄嗟にマリンを抱えると車の上を飛び越え…
ソウゴ「……っと!…大丈夫ですか!?マリンさん!……マリンさん………?」
マリン「ほ……ほぇ………」
着地しながらマリンに呼びかけるソウゴだったが、その状況はと言うとお姫様抱っこ状態。
『仲間や自身の命を助けて貰った異性にお姫様抱っこされながらもう一度助けて貰った』というお姫様扱いのような夢のシチュエーションに彼女の脳は耐えきれず軽くトリップしていたが……
「見つけたぞ。お前達が仮面ライダーだな?」
あくあ「ひ!?クモ!?」
あくあの悲鳴で、怪物に気付いたソウゴ。おそらく彼が車を突っ込ませたのだろう。
ソウゴ「お前は誰だ…!どうして俺達を狙う!」
「俺はショッカー怪人、蜘蛛男!お前達仮面ライダーを捕らえに来た!」
あくあ「し……ショッカー!?………ってあの…弱っちい黒い人たち?」
蜘蛛男「よ、弱っちいだと!?」
あくあの何気ない一言が蜘蛛男に火をつける。
すると慌てて飛び起きたマリンがあくあの頭をガシッと掴んで一緒に頭を下げた。
マリン「すみませんすみません!…あくたん!あの弱っちい黒い奴らはショッカー戦闘員って言うやつですよ。ショッカーは世界征服を企む恐ろしい秘密結社です!」
蜘蛛男「その通り!我々は泣く子も黙るショッカーなのだ!さあ行け!ショッカー戦闘員!」
声高々に宣言すれば、ショッカー戦闘員を戦わせようとする蜘蛛男だったが、どういう訳か誰一人として現れない。
一体何があったのかと辺りを見回せば、隅っこでいじけている戦闘員達を発見。…おそらくあくあとマリンのふたりに弱い弱いと言われたせいだろう。
蜘蛛男「えぇい!行け!行け行け!」
そんなショッカー戦闘員達の背中を叩いて半ば無理やりあくあ達を襲われる蜘蛛男。
渋々といった様子で立ち上がった彼らだったが、すぐに臨戦態勢となれば2人めがけ突撃し…
ソウゴ「てりゃー!」
時田ソウゴに蹴り飛ばされた。
ソウゴ「こいつらは俺が!あくあさん!マリンさん!避難誘導をお手伝いします!」
マリン「わかりました!」
あくあ「あ、あてぃしは……」
ショッカー戦闘員達と戦うソウゴとは反対方向に走り出して避難誘導を始めるマリンとは対照的に、あくあはどうしたらいいものかとプルプル震えていたが、決意を固めた目でピンク色のガシャットを手に取れば起動する。
あくあ「あてぃしも戦う……変身!!」
あくあ「ノーコンテニューで…クリアしてやるんだから!」
仮面ライダーエグゼイドに変身した彼女はその手にハンマーのような武器、ガシャコンブレイカーハンマモードを持ってショッカー戦闘員を打撃。
吹っ飛んだ彼を見れば追撃をしかけて撃破。
さらに多くの戦闘員を倒そうと走り出す。
ソウゴ「あくあさん……よし……っ」
そんな彼女を見れば自身もライドウォッチを起動。
腰に現れたジクウドライバーに装填させて一回転させる。
ジオウ「よし……行くぞ!!」
ジオウへと変身した彼もまたジカンギレードでショッカー戦闘員達を斬撃しながら蜘蛛男へと接近。
その身体目掛け刀身を振り下ろす。
蜘蛛男「おっと危ない…だが!」
しかし斬撃を躱した蜘蛛男はそのまま反撃のカウンターパンチをジオウへと放つ。
ソウゴ「がぁ……ッッ!!」
蜘蛛男「隙あり!」
もろに食らったソウゴ目掛け意図を噴出した蜘蛛男。
回避できずもろに食らったジオウはそのまま柱に縛りつけられてしまう。
エグゼイド「ソウゴ君!……きゃあ!?」
蜘蛛男「あとはお前だ。」
柱へと縛りつけられたソウゴを見て思わず動きを止めるあくあは蜘蛛男の糸にくっつけられた車をぶつけられてダウン。
何とか立ち上がろうとしたものの、糸で地面に貼り付けられてしまう。
蜘蛛男「さてと……あとはお前たちを攫うだけだが……」
不敵な笑みを浮かべながら先ずはとジオウ目掛け毒針を放つ蜘蛛男。
見事太ももに突き刺さり、強制変身解除されたソウゴはそのまま気を失ってしまう。
蜘蛛男「そして……」
続いてエグゼイドに止めを刺そうと近づいたが、その身体を何者かが蹴り飛ばす。
電王「船長、参上!2人とも無事ですか!?」
エグゼイド「あてぃしは大丈夫だけどソウゴ君が!!」
電王「わかりました……ここは一旦撤退しましょう!あくたん!ソウゴ君をお願いします!」
エグゼイドを地面に貼り付けていた糸をデンガッシャーで切断すれば、そのまま蜘蛛男へと走るマリン。
剣技はもちろん、拳や足による殴打も用いて蜘蛛男と戦っている間に、エグゼイドはソウゴを救出。
変身解除しあくあへと戻れば船長を呼ぶ。
あくあ「船長!終わったよー!」
電王「かしこマリン!なら船長も…行きますか!」
電王「マリンの必殺技……パート2!!」
デンオウベルトにパスをかざせばデンガッシャーの先端が分離。
赤い電流状のエネルギーで繋がれた先端の刀身部を鞭のように振るい蜘蛛男を攻撃した電王。
蜘蛛男が顔を上げた時にはそこには誰もいなかった。
次回から投稿頻度下がります
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