ドラゴンボール×Re.ゼロから始める異世界生活   作:オレタチ青い人

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最近忙しくてですね...期間開いちゃってすみません!
その代わり、今回から本格的に第二章がスタートするので、楽しみに見てくれたら嬉しいです!!
さて、前回は悟空の願いを言う直前で終わりましたが...一体悟空の願いとは何なのか...ぜひ見てってください!


再度、絶望 後編

 

 

 

 

 

 

 

朝食をとって1時間後...

 

悟空とパック達は、修行をするため庭へ出ていた

 

 

「はっ!たっ!だりゃりゃ!」

 

 

 食事の間に冷えてしまった体を、再び温める

風を切り、両手が交互に突き出される

その次に左足、右足、そしてまた両手に戻り、何度もそれを繰り返す

 

 それを静かながらも、ワクワクしながら見ているパック。

そして、すぐ横には心配そうな目で悟空を見つめるエミリアが居た。

 

 

「まさかゴクウがあんな願いを頼むなんてね...少しだけ驚いちゃったわ」

 

「ん〜、でもまぁ、僕はスバルの方に驚いたけどね〜」

 

 

エミリアがそうなるほどの願い...

一体、悟空はどのような願いを言ったのか――?

 

時は数十分前に戻る――――

 

 

 

――――――

 

 

「オラの願いは...オラを元いた場所に帰して欲しいって願いだ!!」

 

 

 その願いを言った瞬間、ロズワールとエミリアは、驚いたように目を見開かせる

どんな難題な願いも受け入れるつもりだった。だが、実際に来たのは迷子の相談だとは...

 

 

「元いた場所に帰してって...ゴクウ、もしかして道に迷ってたりしてたの?」

 

 

 心配そうに見つめるエミリアの目が、いつの間にか、あの時道端で泣いてた女の子と話していた時の目に変わっている

 

その質疑に応えるため、自分は異世界から来た!ということを伝えようとしたが

「あーちょっとタンマ」と、スバルが制止する

そして悟空に近づき、耳打ちをし始める

 

 

「あんまり人様の願いにいちゃもんつける事はしたくねぇんだが...

 異世界から来たって事は隠しておいた方がいいと思うぜ?...」

 

 

 スバルがそう思う理由は二つあるらしい。

まず、此処は異世界だ。

自分たちが別の世界から来たということがバレれば、何をされるか分からない。

これが一つ目の理由...

 ...そして二つ目は、ヒーローは正体を隠した方がかっこいいからという理由だ。

ここら辺はよく分からないため、あまり話が頭に入ってこない...

 

 

「――んまぁ以上が、俺がこれまで見てきた色んな小説やアニメ、漫画を見てきた経験から編み出した、

正体バレ回避のメリットだ...

実際言うかどうかは任せるが、辛いのや痛い思いはマジ勘弁、そこんとこ頼む」

 

 

 一つ目はなんとなく納得できたが、二つ目はよく分からなかったなぁ...

 そんな事はさておき、スバルが言うのだから言わない方がいいのだろう

要望通りに異世界から来た事実は隠しながらも、自身がパオズ山というところに住んでいた事は伝えた

 

 

「ふぅむ...そのパオズ山というのは聞いたことがなぁいけど、こちらも尽力はしてみるよ。

 君の願いを叶えるまでは、気長に待っていて欲ぉしいねぇ」

 

「おう!頼んだ!」

 

 

 異世界から来たという事こそは明かさなかったが、いつかは打ち明けようと考えている

だが、それまでの間はロズワール達に任せるとしよう

この世界にもドラゴンボールのような願いを叶えてくれる、不思議なアイテムがあるかもしれない...

 

 ――――――

 

 その後、スバルの願いも明かされる

この屋敷で雇ってほしいという願いだ。

 

 悟空は魔人ブウを倒したあと、チチに強制的に農家として働かされていた。

そのため、働くというのがどれほどつまらず、心躍らないかを悟空は知っている

同時に、その事の大切さも分かっている。

 

 だが、チチという強大な壁がいないこの世界

悟空が働く時は天地がひっくり返っても訪れないだろう....

 

 

 

――――――そして、時は戻り現在...

 

 

「おっし!じゃあやるか!」

 

 

準備運動を終えた悟空が、パックの前に立つ

戦いの規模が大きくなることが予想されるため、エミリアには出来るだけ遠くにいてもらう

 

 

「こういう形で戦うのはいつぶりかなぁ〜...手加減は期待しない方がいいよ?」

 

「ああ、オラも手加減なしで行くぞ!」

 

 

 悟空が構える

その様子を見たパックも、両手のひらを突き出す

 

 

「それじゃあ、修行開始だぁ〜!!」

 

 

 始まりの合図がパックの口から宣言される

 瞬間、周りに円錐型の氷が、5つほど生成される

間断無く、悟空めがけてそれらが飛んでくる

 

 

「っぶねぇ!!」 

 

 

 あまりの突然のことだったので反応が遅れる

やはり速い、エミリアの魔法よりも数段上だ。

しかし、なんとか氷は左方へ飛んで避けることが出来た

反撃をしようと再び目線をパックの方へ向ける

 

だが、悟空の目に映ったのは...

 

 

「!!??」

 

 

 すでに眼前に迫っている氷だった

ギリギリのとこで、交差させた両腕を捩じ込む

氷は砕かれ、なんとか直撃は防ぐ

だが痛い、すごく痛い。

真冬の外で、冷えた腕に注射針を思い切り刺されたような痛みだ。

 

この痛み...悟空はとてつもなく苦手だ。

 

 

(痛ってぇぇぇぇぇえ!!!??)

 

 

 あまりの痛さに、心の中でそう叫ぶ。

 

 その後も、氷が飛んできたら避け、避けられないなら腕で防御を繰り返し、自分のターンが掴めないでいた

自身の体に氷が当たるたびに悶えてしまう、少し涙も出る...この痛みから解放されたい....そう何度も願う

だからと言って、これを顔面で受けるわけにもいかない

 

...必死に思考する

だが、その思考した内容すらも痛みで消える

 

これはもう...()()をやるしかない...!!!

 

 

 

「...界王拳...!!」

 

 

 悟空がそう呟いた瞬間、その体を赤白いオーラが包む

辺りを凄まじい熱気が包み込み、草葉が強風で靡いている

 直後、氷が熱気で溶け始める

 

 

「だぁっ!!」

 

「!!...おっと!」

 

 

 攻撃するチャンスを見つけると、飛び上がり、気弾を放つ

だが、それをパックは氷の壁で防ぐ

それは想定済みだ。

 

 一瞬でパックの背後に移動し、打撃を繰り出す

それすらも氷で防がれる

 

 

「なにっ!?」

 

「お返しだよ!それぇ!」

 

 

 まさかこれも防がれるとは思っていなかった。

一瞬の油断により、隙ができる  

パックが腕を振り上げると、地面から氷が現れ、それが悟空を空へと押し上げる

 

 

「うおおおおっ!?なんだこりゃあ!?」

 

 

 困惑する悟空に、思考させる隙もなく目の前に鋭く尖った氷が現れる

このまま押し上げられ続ければ、あれと衝突してしまう

直感で悟空は判断する

 

 

「はっ!!」 

 

 

 右方向に気を放出し、その反動で氷エレベーターから脱出する

直後、そのまま氷同士がぶつかり、砕かれる音が聞こえた

 

悟空は舞空術を使い、一旦空中で停止する

それを見たパックは、物珍しそうに目を見開かせる

 

 

「へぇ〜、君浮けるんだぁ〜!凄いね〜!」

 

「へへっ、おめぇもな!」

 

 

空中で静止する悟空を見ながら、パックはニヤリと笑う

 

 

「じゃあ、これで心置きなく戦えるよ〜!」

 

「へ?」

 

 

それは一体どういう....

 

直後、背後に凄まじい気を感じる

正体を確認するためすぐさま振り向く

 

 

「なっ...」

 

 

 悟空の目に映ったのは、超巨大な氷塊だった

避けられない...!!そう判断すると、両手で受け止める

 

 

「ぐぎぎぎきっ...!!」

 

 

重い...!!パックの魔法の効果もあるだろうが、今まで感じたことのない重さに悟空は冷や汗を流す

次は刺すような冷たさが襲ってくる。先が尖っていないため少しはマシだが、これも痛い

重さと冷たさのダブルコンボに、悟空は苦悶する

 

 

「.....か〜め〜...は〜め〜....!!」

 

 このままだと押し負ける...!!そう感じた悟空は、両手に気を集中させ、そう唱える

 

 

「波ァァアアアァ!!!」

 

 

 叫び、集中させた気を一気に放出する

かめはめ波が氷塊の表面を削っていく

それに比例し、重さは段々と軽くなっていく

 

 

「ハアァ!!」

 

 

 かめはめ波を気弾形に変化させ、それに氷塊を含ませ空へと放出する

ある程度空へと打ち上げられた気弾は、花火のように膨張し爆発する

共に、氷塊は跡形もなく消えた

 

 

「ハァ...ハァ...」

 

 

 しまった、さっきのでかなり体力を消耗してしまった...

だが、そんな焦りよりも、悟空の中では困惑が勝っていた

 

それは、自分の力についての困惑だ。

 

異世界(ここ)にくる前は、パックの力が在れど、あの大きさのもの押し返すくらいわけなかったはずだ

思い返せば、スバルを助けるためチンピラと戦った時もそうだ。

 

 かなり手加減したとはいえ、あの手刀で大体の生き物は再起不能または気絶させることが出来た

この世界に来てから調子が悪い...一体どうしてだ...?

 

 

「考え事をしている場合かな〜?」

 

「!!...ぐっ!?」

 

 

 そうこうしている間に追撃が来る

そうだ、こんな事を考えても修行の邪魔になるだけだ

今はこれだけに集中しよう...!

 

 

――――

 

 

「す、凄い... 浮いてる...」

 

 

エミリアはずっと驚きながら、だんだんとヒートアップするその戦いを見ていた

地面から見上げる者にとっては、悟空とパックの空中戦は、とてもじゃないが参考にならない

だが、一つだけ...彼らと同じ所がある...

 

 

「パックとゴクウ、すごーく楽しそう...」

 

 

エミリアも、その戦いにワクワクしていた

 

 

 ――――

 

 

 

 

「はぁっ!!」

 

 パックに手のひらを向け、衝撃波を放つ

その威力は氷の壁すら貫通し、パックを吹き飛ばす

 

 

「っ!...やったなぁ〜!それぇ!!」

 

 

 再び、無数の氷が悟空めがけて飛んでくる

これだけ攻撃を受けてきたんだ、だんだん慣れてくる

迫り来る氷を何度も避け続ける

 

 

「ははっ、おめぇやっぱ強えなぁ!こんな楽しい修行久しぶりだ!」

 

「僕だってこんなの中々ないよ〜!」

 

 

悟空とパック共々

雪合戦をする子供のように、ただ純粋に...この戦いを楽しんでいた...

 

 

――――――

 

 

 

数時間後...

 

 先に体力の限界が来たのは悟空だった。

あまりの疲れにより、地面に大の字で倒れ込む

 

 

「ハァ...ハァ...ま、参ったぁ...」

 

「...ふぅ、今回は僕の勝ちだね」

 

 

悟空が負けを宣言すると、パックは追撃用に作っていた周囲の氷を溶かす

終了を確認したエミリアが駆け寄ってくる

 

 

「ちょっと大丈夫!?二人とも傷だらけじゃない!」

 

「リア〜!はは、ちょっと熱くなりすぎちゃったかな...」

 

 

 手を後ろにやり、てへへ、と言わんばかりの表情を見せるパック

 確かにお互い体を見てみると、結構ボロボロだ

エミリアが治癒魔法をかけ始めると、申し訳なさそうに悟空が感謝する

 

 

「いや〜すまねぇなぁ、サンキュー!パックもサンキューな、またお願いするぞ!」

 

「うん!日が落ちる頃までならいつでもいいよ〜!」

 

「...修行するのはいいんだけど、私の負担も少しは考えてよね...?」

 

「えっ?あ〜...じゃあ、ほどほどにお願いしてね〜!」

 

 

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 その後、エミリア達は再び屋敷へと帰り、悟空は休養を取るために庭に寝転ぶ

仰向けになりながら、ふと屋敷の方へ目を向けると...

せっせと働くスバルの姿が見えた。

 

 かなり忙しそうだ。

やはり、仕事というのは苦痛なだけではないのか?

何か励ましの言葉をかけようと立ち上がり、歩みを進める

 

 だが、その歩みはスバルの顔を見た瞬間、止まる

 

スバルが、とても楽しそうに笑っていたからだ

 

 励ましのために用意していた言葉も、その笑顔を見た瞬間どこかへと消えてしまった

なぜ楽しそうに働いているのか、悟空には理解ができなかった

 

 悟空は振り返ると、再び庭へと足を踏み入れ寝転ぶ

そして思考する。スバルの笑顔の理由を...

 

 

(...働く...か...)

 

 

 いや、深く考えるのはやめておこう

最近頭の使い過ぎで、疲れが溜まりやすくなっている

今ははただ休もう...

 

 悟空は、青空を見上げながら、ゆっくりと瞼を閉じる

そして、ひと時の安らぎを得るために、眠りに落ちる

 

 

 

――――――――

 

 それからの三日間はあっという間だった。

 

 早朝に起き朝食を食べ、それから昼にかけてはパックとの修行。

休憩がてら昼食をとり、その後はパックのアドバイスによる物や戦いの中で思いついた事を実践

その他瞑想など一人での修行。

そして汗を流すため湯船に浸かり、夕食を食べ一日の疲れを癒すため就寝....

 

...という、かなり充実した生活を送っていた

だが、三日たっても、未だパックには勝てないでいる...

加えて、三日間での修行を経て、気付いたことがある

 

...やはりと言うべきか、自分は弱体化しているということだ。

以前まで軽々持ち上げれていたはずの物を重いと感じ、避けれるはずの攻撃も避けれない

エルザとの戦いでは、他に気にするべき事が多大にあったため気付いていなかったが...

できていた事がすっかり出来なくなっているのだ

 

 それと平行して、界王拳の倍率も今では4倍が限界だ

かめはめ波や気円斬、太陽拳などこそは使えるが...

瞬間移動は使えずじまいで、超サイヤ人にもエルザとの戦い以降なれていない...

自分のしようしている事に体が追い付いていないというのは、なんとも言えない違和感がある

 

 

 だが、悟空はそれよりも悩ましいことに気づいていた

 

それは、異世界(ここ)にくる前までの記憶を、所々思い出せないことだ

 

チチや悟天や悟飯、ブルマやベジータや未来から来たトランクス等との何気ない日常会話...

フリーザ、セル、ブウなどの強敵を倒したことは覚えている...

特にフリーザは、超サイヤ人に覚醒したことで倒せたのはエルザ戦以降、思い出す事が出来るようになった

 

だが、セルとブウは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()思い出せない

なんとか思い出そうと回想するが、その度に靄がかかったようになる

 

 

「困ったなぁ〜...忘れたっちゅうわけじゃねぇんだよなぁ....ハッキリ覚えてるはずなのに何でだ?」

 

 

 湯船に浸かりながら、悟空は頭を抱える

だからといって、これらをパックに勝てない理由にする訳にはしない

弱体化したなら、また強くなればいい

記憶を思い出せず、技を使えないのならまた新しく作り、今できる事を研鑽すればいい

 

 

「ちょっとお隣失礼しますよっと。

 さっきめっちゃ頭抱えてたけどどうしたんだ?

 ...何か困り事なら相談乗るぜ?」

 

「ん?....スバル!」

 

 

 数十秒程度頭を抱えていると、スバルが湯船に浸かりにくる

確かにそうだ、分からないなら誰かに頼ればいいじゃないか

 

 

「...なぁスバル、ちょっと相談してぇ事があんだけどいいか?」

 

「ああ、もちろんいいぜ!友の悩みは自分の悩みって言うしな!

 ...どんと来い!」

 

 

大きく構えたスバルに、悟空はこれまでの事をかいつまんで説明した....

 

 

 ――――

 

「なるほどなぁ、そういう事だったのか...

 だったら俺にも覚えがある!」

 

「本当か!その覚えって一体何なんだ!?」

 

 

 やっぱり頼ってよかった!

早速その 覚え というのを聞こうと、詰め寄る

スバルはコホン、と一咳をしながら天井へ人差し指をあげ、

  

 

「ズバリ!悟空の今の状況は...

...ポ○モンだ!!」

 

「....へ?」

 

 

そう言う。

目を丸くする悟空に、スバルは話を続ける

 

 

「ポ○モンってレベル上がると技を覚えたりするだろ?

 まず、異世界に来たばっかの悟空がレベル1だとする!

 そして、悟空がエルザと戦って経験値を得て、レベル2に上がったのだとしたら...

 技を覚えたのも納得がいく...!まぁ悟空の場合は思い出すだけどな...

 ...んで、悟空は今、パックと修行して経験値を得ている...レベル上げの途中ってことだ!」

 

 

 

 ポ○モン...レベル...そんな単語聞いた事ないな、と思った瞬間

ある記憶が脳裏によぎる。

その記憶とは、数年前に起きた、自宅でのとある出来事であった――――

 

――――

 

 

「悟天ちゃん!もうお眠りの時間だべ、ゲームは終いにするだ!」

 

「え〜!?あと少しでポ○モンのレベルが上がりそうなのに〜...」

 

「そんなの関係ねぇだ!ほら、オラにゲーム機預けるだよ!」

 

「んもぅ...分かったよ~...」

 

 

 ――――――

 

 

 ポ○モンというのは...悟天がやっていたゲームとやらに出てくる、生き物か何かなのだろうか?

れべる?が上がると技を覚える...というのはよく分からないが、自分なりの解釈はできた

 

 

「つまり、オラはれべる?を上げれば、今思い出せねぇ記憶が思い出せるようになるってことだな!」

 

「あぁいや、あくまで俺の推測ではそうなんじゃねぇかなぁ〜っ、て事だからな?

 あまり本気で鵜呑みにされると、答えが違った時のプレッシャーが凄いんですねぇこれが...

 てことで、俺が今言ったことは、数ある内の一つの解答として記憶の端に入れといてくれ」

 

 

 なるほど...何となくだが、だんだん掴めてきた!

これからの自分のすべき事は、パックと戦い経験値を得て、れべるを上げること...

最終目標は、全ての記憶を思い出して元の世界へ帰る!

曖昧だった自分の内の何かが鮮明になった気がする。

 

やはり、スバルは頼りになる。

明日何かお礼でもしよう

 

 

「スバル、サンキューな!おめぇのおかげでなんだか頭が軽くなったぞ!」

 

「そうか、なら良かった!

 また悩み事があったらいつでも相談してくれ、俺たち友達なんだからよっ!」

 

 

 スバルが親指を立てて、左手でグッドサインを差し出す

その瞬間、悟空はその手にある違和感を感じた

 

 

「なぁスバル....その手から出てる糸みてぇなやつ、なんだ?」

 

 

グッドサインを差し出しているスバルの左手の甲に、何かに噛みつかれたような半円の跡がある

 

その半円を描く点線の真ん中から、何か()()()()()()()()()()()()()()()()

いや、よく見れば真ん中に空洞があり、通り道のようになっている...これは、管か?

それを指摘すると、スバルは左手を360度じっくり観察する

どうやら、スバルにはこの管が見えていないようだ

 

 

「え、糸?...そんなもん見当たんねぇけど...

 悟空、お前疲れてんじゃねぇのか?今日は出来るだけすぐ寝た方がいいぜ」

 

「そうか?オラ疲れてんのかなぁ....おっかしいなぁ....」

 

 

 

 その管?に触れようとしても、すり抜けて触れやしない

スバルの言う通り、疲れているのかもしれない

夕食を食べた後は、すぐ寝るとしよう

 

 

 

 

――――――

 

 

 

「ーっふぅ!食った食ったぁ!」

 

「相変わらずすげぇ食いっぷりだな...少しづつ慣れてきてる自分も恐ろしいぜ...」

 

「ええ、全くよ。バルスの無様さには恐怖すら覚えるわ」

 

「俺は何度言っても変わらねえお前のその態度が怖えよ!」

 

 

 いつの間にかラムとスバルが仲良くなっている

それを見て悟空は、上手くやっているんだなぁと感心した

と、同時に...スバルの手から出ている管のようなものはまだ消えないことに気づく

どうやら、村の方へ向かってそれは伸びているようだ

 

...さて、夕食も食べたし、さっさと歯磨きをして寝よう

明日朝起きればこんな不思議な幻覚も消えるはずだ

 

 

「ん...?ゴクウ、もう寝るの?まだ冥日1時よ?」

 

 

 冥日1時...元の世界だと午後7時くらいだろう。

確かにそんな時間帯に大人が寝るのは珍しい

エミリアに問いを投げかけられると、何とか誤魔化そうと理由を考える

 

 

「え?あぁ...なんか今日はすげぇ疲れたからな、少し早めに寝てぇんだ」

 

「そう、おやすみなさい」

 

 

 そう微笑み言うエミリアに続き、スバルやラム、レムなどもおやすみなさいの言葉をかけてくれる

悟空もおやすみを言い返し、洗面所へと向かう

そこで歯磨きをし終え、自室へと直行しようとしたとこで...

 

...ある扉の奥から気を感じる

そうだ、あと1人におやすみを言い忘れていた

 

ドアノブに手をかけ、少し開けた隙間から顔を覗かせる

 

 

 

「ようベティー!元気してっか?」

 

「お前も当然のように扉渡りを破るようになったかしら...

 今お前を彼方へ吹き飛ばせる力を持ってるくらいには元気なのよ」

 

 

 もはやベティーと名を呼ばれる事に突っ込まず、もはや悟空の行動に対して怒りすら湧かなくなっていた

呆れたようにため息を吐き、今度は何をしに来たんだと言う眼差しをベアトリスは向ける

 

 

「そ、そんな睨むなって...ただ寝る前におめぇにおやすみを言いに来ただけだぞ!

 おやすみ!じゃあまた明日な!」

 

 

 その無言の圧に恐れ、おやすみを言った後、すぐさま覗かせていた顔を引っ込め扉を閉める

悟空が去ったのを確認したベアトリスはまた、ため息を吐く

 

 

「....はぁ、あの人間(スバル)ほど図々しくないのは有難いかしら」

 

 

そして、再び本に目を向ける

 

 

 

  ――――――――

 

 

 

「う〜ん...ベティーからはパックと同じ何かを感じたから仲良く出来ると思ったんだけどなぁ...」

 

 

 寝床につきながら、悟空は夜月に照らされた天井を見上げる

パックとベアトリスからは、少なからず何か似たようなものを感じていた

だから、パックと同じようにベアトリスとも友好的になれると思ったんだが...

この様子じゃ、いつまで経っても仲良くなれそうにないない。

....本当にわからない。

しかし、分からないからこそ面白い。

 

 また明日になれば分からないことを見つけたり、気付いたりするだろう

だが、その分からないを知っていく度、自分の中のわくわくが高まっていくのを感じる

 

 ここに来てから毎日が楽しい。

また明日も、きっと楽しい事が待っている...!

 

そう信じて、悟空は瞼を閉じる.....

 

 

........................

 

 

.........................

 

 

 

...............思ったように寝れない、やっぱり寝床につくのが早すぎたか?

 

 

.......まあ、このまま目を瞑っていればいつか、は....眠れ...る......は..............ず........

 

 

 

 

 

 

 ――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

「ん.......」

 

 

 明るい日差しが、朝を告げる

全身に降り注ぐ、そのぬくむりが心地いい

そして、全身を吹き抜ける微風が....

 

ん?風...?

 

おかしいな、昨日は自室のベットで寝たはず

風なんて感じるわけない...

....何だか、嫌な予感がする

 

 

「.....なんだ...?さっきまでオラ、寝てたはずじゃ...」

 

 

 ゆっくりと目を開ける...

目の前に入ってきた景色は、見渡す限りの草原だ。

ロズワール邸の庭だろう。

 

嫌な予感が強まる。

横になっていたはずの体は、さっきまで寝ていたことを感じさせないくらい、地に足をつき佇んでいる

 

 

ぐぅ〜.....

 

 

 それと同時に、腹の虫がなる

それ自体は不思議ではない...だが、もっと大事なのは...

 

 

「...まて、この腹の減り具合....これは...」

 

 

 これは、3日前の朝の腹の減りだ。

その事実に気がつき、段々と心臓の鼓動が速くなる...

 

 つまり、これが指すことは....

 

 

「戻ってる.....」

 

 

孫悟空は、また戻った――――――

 

 

 

 

 

次回へ続く....

 




また戻りましたね、ここ原作のアニメで見た時僕は???で頭が埋め尽くされてましたからね...
またシリアス展開が続きますよ!
正直冥日とか陽日の話関係は曖昧なところなので、何か違うところがあったら誤字報告などで伝えてくれると嬉しいです!
ちなみに言うとポ○モン関連も自分は全くの無知なので、詳しい人異点があったら教えてください!

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