ドラゴンボール×Re.ゼロから始める異世界生活 作:オレタチ青い人
前回は悟空とスバルが出会いましたね、さて、物語も終盤に差し掛かってまいりました
一体どうなることやら...
第一章 4 それぞれの思惑
悟空達は今、サテラがフェルトに盗られたであろう物...''徽章''を取り返すため、貧民街でフェルトの家を探していた
スバルによると、作戦はこうだ
貧民街のもの達にフェルトの住処の位置を聞き、そこへ行き、フェルトに会う。いなかったら来るまで待つす
→スバルが持っている携帯(ミーティア)を交渉材料にし、徽章と交換する→『徽章ゲット!』
→徽章をサテラに返し、円満で解決!
本当にそんなうまく行くのか?そう悟空は思ったが、スバルの自信満々の表情を見るに、まぁ多分うまく行くんだろう。
先ほどのループのように力尽くで奪うことができることも伝えたが、スバルに止められた
それはともあれ、今はなぜこんなことをしているのか...それは、スバルから悟空への願いがきっかけだった
時は少し戻る――――――
「なぁ、悟空...助けてもらった身で申し訳ねぇんだが、一つお願いがある...」
「?...いいけど、そのお願いっちゅうのはなんだ?」
スバルのその真剣な目に少し不思議がりながらも、悟空はその要望を聞く
「俺と一緒に、来てくれないか?」
その声は震えていたが、どこか希望を含んでいた...
――その願いを聞き入れ、その後スバルと一緒に貧民街へ行き、今は貧民街のもの達にフェルトの住処を聞き出しているところだ。
「フェルトのヤツのねぐらか?そんなら、そこの通りを2本奥に行った先だ」
「ありがとよ、助かったよ兄弟」
「サンキューな!」
意外にも貧民街の者たちは親切に要望に答えてくれた。
スバルと悟空はその者達に感謝を伝える
「気にすんなよ兄弟、強く生きろよ?」
どこかで聞いたことのあるフレーズが悟空の耳に入ってくるが、特に反応はしなかった。
感謝だけしてスバルがいそいそと早足でフェルトの家へと向かい、悟空はそのスバルの様子に違和感を抱いたが、ついていくように後を追った
その途中でスバルは携帯を見ながら、何かボソボソと呟いていた
すると、目の前からやけに露出の多い女が歩いてきた
「あ、スバルあぶねぇぞ?」
悟空は衝突を避けるためスバルへと語りかけたが、聞こえていないのか、はたまた無視しているのか、スバルぶつぶつ何かを呟きながら、その足は止まらず進み続ける
そして、ついにスバルと女の肩がぶつかった
「あら、ごめんなさい...大丈夫かしら?」
「ああ、大丈夫大丈夫!こう見えて俺ってかなり丈夫なのが取り柄....っ!!!」
スバルが視界にその女を入れた途端、笑顔を引き攣らせた表情は驚愕の表情に変わり、額から冷や汗が滝のように流れる
だが、悟空はスバルの背後に居るので、その顔は見えない
「どうしたの?そんなに怖がらなくても何もしないのだけれど」
「こ...怖がるとかしてねぇよ...何を根拠にそんなこと」
「匂い」
スバルの態度は平静を装っているが、声は震えており、無意識的に女から距離を取ろうと後退りをしていた
女がスバルを遮るように喋り始める
「怖がっている時、その人からは怖がっている匂いがするものよ。
あなたは今怖がってる...それから――――」
「おい、やめろよ」
女がさらに何かを言おうとしたところで、悟空がスバルと女の間に立つ
スバルがその背中に、とてつもない安心感を覚える
「おめぇが誰だかはしらねぇけど、スバル震えてんじゃねぇか...だからやめろよ」
悟空が女を睨みながら言い、少しの間目を合わせる。
女は不気味な笑みを崩さずに目を閉じ、一息おいてから悟空の方へ歩き始める
「いいわ...少し気になるけど、今は騒ぎを起こすわけにはいかないから...それに...」
女が悟空の隣を通り過ぎる際に、悟空の耳元まで近づき...
「アナタ達とは、また会えそうな気がするもの...」
そう、囁き...どこかへと歩いて行った
悟空とスバルは女が見えなくなるまで、その背中を見続けた
女が角を曲がる際、悟空と目が合った...そして、女は不気味に微笑み、街角へと消えて行った
女が見えなくなると、スバルは安堵からのため息を吐いた
そして、悟空へと感謝をする
「ありがとうな悟空、助けてくれて....」
「あぁ、おめぇ怯えてたからな。それに...」
え?俺そんなに態度にででたか?...そんなことをスバルは言っているが、悟空は言葉を続ける
「オラも...アイツからは嫌な気を感じてたからな...」
――――色々ありながらも、悟空達はなんとかフェルトの家についていた
「よし、着いた!ここがフェルトの家か〜....いや...これ、本当に人の住処か?」
「うへぇ...ボロボロだなぁ...」
それの外観は主に木でできており、大きな布で覆われ、中を覗いてみるとちゃんと寝床などはあるようだ。
ところどころに落ちてるゴミのようなものは気になるが...
「てめぇら、人んち覗き込んで何してんだ?」
聞き覚えのある声が後ろからし、悟空とスバルは同時にその声のもとへ視線を向けると....
そこには、フェルトがいた
「フェルト!」
再開した喜び、その他の感情から悟空は咄嗟にフェルトの名前を言う
悟空に名前を呼ばれたフェルトは首を傾げ、張り詰めていた気を緩める
「なんであたしの名前知ってんだ?ひょっとして盗みの依頼か?」
「あいや、そんなんじゃなくて...もっと大事な用があってきたんだ!」
フェルトの問いをスバルは否定し、そう言う...
フェルトは自身のアイデンティティの一つである盗みを「そんなん」と否定されたことにより少し不機嫌になるが、手に持っていた短剣をしまい、目の前にいる者達の話を聞くことにした
「んで、その要件ってのはなんなんだ?」
「俺の要件は一つ...お前が盗んだ徽章をこちらで買い取りたい!」
スバルが待ってましたと言わんばかりに簡潔に話した...
その後も順調に話が進み、フェルト達とロム爺という人物がいる盗品蔵へと向かうことになった
話を静かに聞いていた悟空は、その内容に出てくる単語の意味などはわからないが、しっかりと聞き取り、記憶することはできた
その内容に出てきた話題は以下2つだ
・フェルトに徽章?を盗むよう依頼したのはスバルと因縁のある相手であること
・この世界には''金貨''というゼニーのようなものがあり、スバルの携帯は聖金貨20枚の価値があるということ
だが、フェルトも聖金貨20枚というのは眉唾だと思っており、携帯が聖金貨20枚もの価値があるかを証明するため、ロム爺がいる盗品蔵へと向かうことになったわけだ。
盗品蔵へ向かっている最中、悟空がある一つの疑問をスバルへと投げかける
「なあ、スバル。ちょっとばかし聞きてぇ事があんだけど。いいか?」
「ん?もちろんだ!あ、でも手短にお願いするぜ」
「ああ!おめぇ何回も殺されてるって言ってたけどよ、一体誰に殺されてたんだ?」
その言葉が喉から出る前に、悟空の体は硬直した
いや、よく見るとフェルトやスバルなども硬直している。まるで時が止まったかのようだ。
(?....何が起きてんだ?)
声も出せないこの摩訶不思議な状況に、悟空は困惑することだけしか出来ない
すると、背後から誰かの気を感じた
どす黒く、膨大で、感じることさえ嫌になる気だった
(な...何だこの気は?しかもこの気の量...もしかするとオラやベジータよりも...)
そんなことを思っていると、悟空の視界が闇で覆い尽くされていく
以前変わらず、体は動かないままだ。
(なんだ...何か、このままじゃヤベェ気がする...!!)
嫌な予感を感じ、急いで体を動かそうと試みるが、やはりダメだ。
そして、悟空の視界が完全に闇に覆われた時...
何者かの手が、悟空の頬に触れる
「今はまだ...ダメ」
その言葉が悟空の耳元で囁かれる。
そして、悟空はその声を知っている
(サテラ....?)
この声は、あの銀髪の少女だ。
そう確信した瞬間、悟空の頬に触れていた手が、だんだんと下へ降りていく
(何をする気だ....?)
その手は胸の辺りを探る様に
特に痛みは感じないが、自分の体の中に異物が入っているという感触は気持ちが悪い
それに加え、嫌な予感はますます膨れていく。
(な、何だか変な感じだ.....ッ!!!?)
その瞬間、手が悟空の心臓を掴んだ。
心臓に痛みが走る感覚がした
同時に、悟空の視界を覆っていた闇が消え、体も動かせる様になった
「ッ!!!....はぁ...はぁ....」
「おい悟空!どうした!?」
体が動かせるようになってから、いつの間にか胸の辺りを押さえていた。
胸を押さえている手から、素早く脈打つ心臓の音が聞こえて来る
それに、さっきの痛みが嘘のように引いている...いや、元から無かったのかもしれない
(い...今のは一体...なんだったんだ?)
痛みはないが...確かに、悟空に恐怖は刻まれた。
この事は、スバルには言わないことにした.......
「着いたぜ」
その後も盗品蔵へ向かっている最中、スバルがフェルトに手を噛まれたりなどの出来事があったが、なんとか到着することができた
フェルトがコンコン、と戸をノックすると、戸の向こうから野太い声が聞こえてくる
「大ネズミに」
「毒」
「白鯨に」
「釣り針」
「我らが貴きドラゴン様に」
「クソッタレ」
合言葉のようなものだろう。聞こえてくる野太い声にそうフェルトは慣れたように淡々と返し、少ししてから扉が開いた
扉の中からは、身長が2メートル以上もある、白髭を生やし、スキンヘッド、褐色肌の大男が出てきた
おそらくこの男がロム爺だろう。ロム爺が悟空を見ると、少し目を細める
「む...フェルト...こやつは一体...」
「さて、早速このミーティアを鑑定してもらうとしよう!さあさあ早く早く!時間は有限だぜ?」
ロム爺が悟空を指さして何かを言おうとした時、スバルがポケットから携帯を差し出し、迅速に鑑定するよう促す
――――――――
「このミーティアは時間を切り取り、凍結させる。この世に一つしかない優れもの!俺の見立てでは聖金貨20枚ほどの価値はあるぜ!」
「うーむ...これがミーティア...流石のわしも見るのは初めてじゃが...」
先程撮ったフェルトの写真をロム爺に見せ、その効果を示す
ロム爺が興味津々に携帯の画面を覗き込み、唸る
「割とデリケートな機械だから扱いには注意!ぶっ壊されるとマジで死ななきゃいけないレベル...やり直し的な意味で」
スバルが死に戻っていることを知っている悟空は、その言葉にうんうんと頷く
「これは確かに恐れ入ったわい...もしもわしが取り扱うなら聖金貨で15...いや、20枚は降らずに捌いてみせる
それだけの価値はある」
「うっしゃあ!ってなわけで交渉成立!んじゃ話は終わりとして、これからみんなで商談成立の祝いに一杯やりいこうぜ!」
ロム爺の鑑定結果を聞いたスバルはガッツポーズをし、そそくさとその場を後にしようとした瞬間...
「ちょっと待て」
フェルトが抑制する。
その言葉に、スバルは足を止める
「なんでそんなに急いでんだ?」
フェルトの一言に悟空がハッとした
貧民街に来た時からスバルへと抱いていた違和感...それは、焦りだった
スバルはここに来てからずっと何かに焦り、急いでいた
「確かに..それはオラも気になるな...スバル、なんでなんだ?」
「ほら、付き添いのにいちゃんもそう言ってるぜ?」
「.....」
その問いにスバルは少しの間、フェルトたちに背を向けながら黙る
少し間を空けてから、スバルが振り返り話し出す
「人生ってのは有限なんだ。一秒一秒を大切に極力無駄を省くことで...」
「あーはいはい、そういうのはいいんで。つかさ、そもそも何で兄ちゃん達はこの徽章を欲しがんだよ?」
スバルの軽口があっさり遮られ、さらに新しい問いがフェルトから投げかけられる
その問いにスバルは動揺し、言葉を詰まらせるが、フェルトは止まらず話し続ける
「この徽章は何だ?実はこいつにはこの見た目以上の価値があるんだろ?だからみんな欲しがるんだ。
つまりこいつは...ミーティア以上の金になるってこった!」
「待てフェルト!お前その考えはマジに危ういぞ!聖金貨20枚以上、その価値で手打っとけ!それ以上は欲しがるな!」
「ふーん...じゃあ、こっちの兄ちゃんはこの徽章、ミーティア以上の価値があると思うか?」
「へっ?オ、オラか?....う~ん...」
突然、話題をこちらに向けられた悟空は戸惑い、唸りながらも、その質問に最適な回答を出すため頭を回す
正直にいうと、そうかもしれないと思った
思い返すと、前回のループでサテラへと徽章を返した時、とても大事そうに抱えていた...
サテラのあの様子を見るに、彼女にとって大切なものであることは間違いないし、本当はミーティア以上の価値があるかもしれない。
だが、ここはスバルのためにもミーティアほどの価値、と言っておくのが正か....
「ほら、やっぱりこの徽章はすげぇ価値があるんだ!」
「へ?まだオラ何も言ってねぇぞ?何でわかって...!!」
しまった!そう思った時にはすでに遅く、悟空の言葉を聞いたフェルトはニヤニヤと勝利の笑みを浮かべている
「お!やっぱりな...アンタ正直者の目してるからこういうの引っかかると思ったぜ!
...んで兄ちゃん...これだけの証拠と証言が集まってるんだ、もう言い逃れは出来ねぇぞ?」
「ぐっ...」
そんなに顔に出てたか?と悟空は疑問に思うが、この状況はとてもまずい。それにスバルからの視線が痛い
悟空がまんまとフェルトの罠にかかってしまったことで、フェルトの疑いが確信へと変わりつつある
この様子じゃ交渉という形で徽章を取り返すことはかなり難しいし、悟空が力尽くで奪うか...とでも思っていた時
スバルが何かを諦めたかのように、口を開いた
「俺が、それを欲しがるのは...元の持ち主に返したいからだ」
元の持ち主、それはサテラのことだろう
その返答に思わずフェルトは「は?」と言ってしまうが、スバルは話し続ける
「俺はそれを持ち主に返したい、だから徽章を欲しがってる!それだけだ、頼む!」
頭を下げながらそう懇願をするスバルを、フェルトはただ見つめる
そして、数秒の沈黙が流れたあと、ロム爺が喋り出す
「フェルト...わしにはどうもこやつが嘘をついてる様には見えんが....」
「ロム爺までほだされんな!冗談に決まってんだろ、持ち主に返す?バカバカしい!」
フェルトは着々とスバルを追い詰めていく...
やはり力ずくで奪うしかない、そう悟空が考えていた時...
コンコン
ノックする音が、部屋に響いた
第一章 5 再会 へと続く...
原作にあるところはできるだけカットしていきたいと思っているので、ここわかんないー!とか、どういうこと?というとこがあれば長月先生の原作を見れば大丈夫だと思います!
見ているもの
-
リゼロだけ
-
ドラゴンボールだけ
-
どっちも見てる