1つ.単身脳無に挑む界離
2つ.撃破された脳無は、謎の薬剤によりビースト・ザ・ワンに酷似した姿に変身
3つ.脳無の攻撃により、界離は重傷を負うのだった
年末年始の休暇ブーストはこれにて最後です
次回からはいよいよ体育祭編に突入します
界離はもう助からないーー誰もがそう諦めた時、突如脳無Rの左頬が爆発した。いや、正確には
「随分暴れまくってんじゃねえか、トカゲ野郎がよぉ!」
怒声をあげながら爆発音と共に飛んできた爆豪が手際良く界離と緑谷を回収し、脳無Rから離れる。
「待て爆豪、一人であいつの相手は」
「逃げてえ奴は勝手に逃げてろ!コイツは俺が潰してやる」
遅れて合流した切島の制止を振り切り、爆豪は一人脳無Rに挑む。
脳無Rもあと一歩まで追い詰めた所に水を差された怒りか、それとも脅威と認識したのか爆豪への対処を優先し始める。
「無茶だろ爆豪の奴・・・結城だってあんなになったのに一人で戦うなんて」
「ヒュッ・・・ヒュッ・・・違う・・・かっちゃんは、自分に出来る事をやろうとしてるんだ・・・13号先生が言っていた事を、実践してるんだよ」
爆豪の真意が理解できない峰田たちに、緑谷が爆豪の真意を言葉にして伝える。
「「うぉおお!漢だぜ爆豪!俺たちも助けに」」
「よさんか!」
感極まった切島と鉄哲が爆豪の援護に向かおうとしたが、ブラドキングに止められる。
ブラドキングとてあのような凶暴な化け物を生徒一人に任せきりにするなど言語道断。本当はすぐにでも助けに飛び出したかったが、闇雲に突っ込んでもお互いに足手まといになるだけだと分かっているからこそ助けに行けずにいた。
「相澤先生、ブラド先生!考えがあります」
その時だ。ドラゴンメイド・フルス*1の背に乗って轟たちと共に教師たちを救助した透が、ブラドたちの元に降りてやって来る。
「・・・言ってみろ」
「あの化け物の足を止めるだけなら、手はあります。骨抜さんの柔化を使って足場を崩すんです。そこを轟さんの氷で凍らせれば、爆豪さんが攻撃して離脱する隙も出来るはずです」
「凄いなお前・・・普通こんな状況なら絶望して震え上がるのにこんな作戦思いつくなんてな〜」
戦うのではなく、あくまで逃げることを優先した作戦に同意したブラドが骨抜を呼ぼうとした瞬間、黒霧のワープゲートで音もなく現れた死柄木弔が馬鹿にするように嗤いながら透に触れようと手を伸ばす。
死柄木の個性を見た緑谷が咄嗟に手を伸ばすが、それより先に死柄木の五指が透の頭に触れてしまう。が、何も起きず時間だけが過ぎる。
「さすがにここじゃ無理だったか」
相澤先生の抹消で個性を無効化されたことを察した死柄木が、ふざけたような笑みを浮かべながらワープゲートから別の場所に居た小型脳無を呼び寄せ退避する。
界離たちを庇いながら五体の小型脳無を相手取るフルスと教師陣の陰に隠れながら爆豪救出の算段を立てようとした透たちだったが、ギリギリだった均衡が崩れ脳無Rの尾に足を取られた爆豪が地面に叩き落される。
「クソがあ・・・放しやがれッ!!」
爆破を駆使して立て直そうとしたが勢いを殺しきれず、地面を転げまわる爆豪。頭から血を流しつつも、戦意は衰えていないが小型脳無に両脚両腕を拘束され身動きを封じられてしまう。
振り払おうと藻掻いてる間に両腕の再生を終えた脳無Rが爆豪に迫り、界離をそうしたように爆豪も鋭利な爪の餌食にしようとする。逃げきれないと判断した爆豪が迎撃に切り替え飛びかかろうと構えた瞬間、脳無Rの動きが止まり爆破の直撃を受ける。
何が起きたと考える間もなく、爆豪の目に答えが映る。脳無Rの背後から鞭のような黒い物体が伸び首を絞めていたのだ。
「かっちゃん・・・今のうちに!」
「出久!?」
出久の脇から出ていた黒い鞭は、最初こそ脳無Rの首を絞めていたがやがて波打ちだし周囲の物を無作為に攻撃しだす。
「何してんだ出久!こっちに当たっちまうだろ!」
「ごめん!これ、コントロール出来ない!」
よほど痛かったのか、脳無Rが目標を爆豪から鞭のコントロールに苦心する緑谷へ切り替え尻尾を振るう。鞭のコントロールで動けない緑谷に当たると思われたその時、轟の冷気の壁が緑谷を包み、フルスの放つ水のブレスが脳無Rを押し流す。
「骨抜さん!」
「任せろ」
押し流された先は骨抜の個性:柔化で
「まだまだここから!ヤオモモ!取蔭さん!梅雨ちゃん!ポニーさん!」
「OK!セッティング完了!」
「ケロ!」
「準備万端デース」
「これは軍用機の着艦にも使われてるワイヤー!強度は充分ですわ!」
「皆、思いっきり引っ張ってぇええ!!」
個性:トカゲのしっぽ切りで分割させた腕を駆使した取蔭と角砲にワイヤーを巻き付けたポニー、蛙の身体能力を駆使した梅雨ちゃんがヤオモモが創造したワイヤーを脳無Rの全身をがんじがらめにし、全員で四方からワイヤーを引っ張り動きを封じる。
「轟さん、お願い!」
ダメ出しで轟の冷気で更に拘束し動きを封じる。先ほどまで藻掻けていた脳無も、二重三重の拘束には敵わないのか動きが止まる。
これが単純に体力を使い切ったからか、それとも爬虫類じみた外観に合わせて体質も変温動物と同然に変わったせいかは分からないが、今がチャンスと界離に応急処置を施している13号先生たちと脱出を図る。
「いやはや、まさか脳無の動きを封じてしまうとは・・・子供と侮り過ぎましたか」
脳無の周りに黒い霧が現れる。全員すっかり忘れていたが、この化け物を生み出した
「ですが、ツメが甘い」
ワープゲートを通じて現れた死柄木弔が脳無Rを包む氷とワイヤーに触れ、ヒーロー科生徒たちが死ぬ気で作り出した拘束を一瞬で崩壊させる。
「そんな・・・」
「本っ当にすげえな、最近のガキどもは。それに比べて、全く泣きたくなるくらい情けないぜ
入口へ繋がる階段を上がっていた皆の前に大ジャンプして降り立った脳無Rの姿に、皆の表情に再度絶望が広がる。そんな皆を嘲笑うように死柄木弔が笑みを浮かべ馬鹿にするように拍手をする。
「でも残念でした!お前らの行動は全部無d「無駄じゃない!」ガハッ!?」
「死柄木弔!?」
死柄木弔が嘲りの言葉を紡ごうとした瞬間、炎を纏った木刀が眉間を直撃し突き飛ばす。攻撃の飛んできた方向を見るとーー
「無駄なんかじゃない・・・何一つ無駄なんかじゃない!」
傷だらけでも立ち上がる
◇◇◇◇
傷が滅茶苦茶痛む。立ってるだけでもしんどいのに、口や手を動かすだけでもさけるチーズの様に身体が裂ける錯覚を感じる位痛みが増す。善逸じゃなくても今日一日はもう一切動きたくないと泣き喚いても、文句を言う資格を有してる者はこの場には居ないだろう。
「無駄なんかじゃない!透の作戦も、轟の氷も、皆の行動も決して無駄なんかじゃない!!」
「結城君・・・そんな身体じゃ!」
透が心配そうに声をかけてくれる。実際今すぐにでも横になりたい気分だが、此処まで頑張ってた皆を見ていたからこそ何もしないと言う選択肢は界離の中に無かった。
「死にぞこないが!お前に勝ち目なんてねぇ!全部無駄なんだよ!」
「いい加減黙ってろ!無駄じゃないって事を見せてやる!」
誇張抜きにタンコブが出来上がった額をさすりながら言いたい放題言い続ける死柄木弔を尻目に、界離は警察手帳の様な物を手に取り力強く掲げる。
「Emergency Costume On! Face On!」
コールと共に警察手帳の様なアイテムから光の粒が放たれ、界離の身体に付着して鎧へと変わる。
「あれって・・・」
「懐かしいデース」
透とポニーにとっては三年ぶりとなるその姿は、プロヒーローミルコを模したのか各部に兎を連想させる部位がある。だが、可愛いだけでないのは鍛えられた肉体が証明している。
「兎みてーな姿に変身しやがって・・・お前はミルコのフォロワーk」
「
目にも止まらぬスピードで死柄木弔と黒霧を蹴り飛ばした界離は、自分があとどれくらい動けるかをしっかり見極め脳無R狙いを定める。
「ここからは第三・・・いや最終ラウンドだ。
左腕に装備したブレスレットに向けて叫んだ瞬間、界離の全身が黄金色に輝きだす。
小型脳無が背後から飛びかかった瞬間、界離の姿は消えたと思ったら脳無Rの眉間に踵蹴りを喰らわす。と思ったら、瞬きする間に顎に突き上げパンチを叩き込む。
しかし脳無Rもやられるばかりではない。界離に叩き込まれた二撃を耐え抜き、今度こそ葬らんと尻尾や爪だけでなく噛み付きまで駆使して襲いかかる。
だが界離のスピードは脳無Rを遥かに凌いでおり、捉える事ができず傷が増えていく。
一方の界離も波紋の回復力を利用して強引に傷を治しながら動き続けたせいで消耗が激しく、視界がぼやけて意識も朦朧とし始める。おまけに、ダメージは与えていても徐々に回復されるせいで結界が使えない今火力不足でありジリ貧なのは明らかだった。
(まずいな・・・このままじゃ、脳無より先に俺がダウンしちまう。フルスじゃ火力不足だし、シュトラールさんは奴の分身にかかりきりだし、奴を一撃で屠る大技となるとチャージに時間がかかる・・・誰か、誰か居ないか?今こいつをぶっ倒せる火力を持ってる誰かは」
「ここに居るぜ!」
一度聞いたら簡単には忘れられそうにないダミ声が沈みかけた界離の意識を引き戻す。
頭が爆発し、その衝撃で意識が完全に覚醒した界離が爆豪を引っ張り脳無から距離を取る。
「奴はもう限界のようだな・・・再生が明らかに遅くなってやがる」
「なら、最大火力を叩き込んでやればギリいけるか・・・?」
この時期の爆豪最強の技と、残りのエネルギーを全て注ぎ込んだ攻撃を使っても届くかどうか悩む界離。そんな二人に迫る脳無Rと小型脳無たちだったが、黒い鞭を携えた緑谷がパンチを叩き込み、轟が氷結で動きを封じる。
「うおおおおっ!結城と爆豪だけに頑張らせるな!」
「俺たちだってヒーロー目指してるんだ!気合い入れろ!」
界離の戦いに感化されたクラスメイトたちも己を鼓舞して小型脳無たちを必死で足止めする。噛まれないように注意し、必死に立ち回る彼女らの姿が界離の悩みを吹き飛ばし一歩踏み出す勇気を与える。
「緑谷、爆豪さん。一年の中で一番火力があるのは俺たちだ。最大パワーで最大威力の技をぶち当てれば勝てるかもしれない・・・やれる?」
「誰に物言ったんだのほほん野郎」
「僕も行けるよ」
「よし、同時に行くぞ。遅れるなよ・・・あと、さっきの気付け爆破は効いたよ」
三人同時に脳無Rへ向けて駆け出す。
脳無Rが本能的に界離を狙って腕を振るった瞬間、緑谷の鞭で腕の自由を奪われ、隙だらけの顔に爆豪の籠手からの最大火力の爆破を叩き込む。爆破に怯んだ瞬間、緑谷の自壊覚悟の100%スマッシュを左頬に喰らって牙が砕け散り、最後に界離渾身の五連釘キック・
五回襲いかかる衝撃に限界を迎えたのか、目と口から血を流しながら脳無Rは崩れ落ちる。
最後にか細い声をあげ、脳無Rの目から光が消えるのだった。
「勝った・・・結城君が勝った!!」
数秒の沈黙の果てに、それを破った誰かの声と共に皆が歓声をあげる。
「チートが・・・何なんだよあの子供はさあ!?」
「落ち着いてください、死柄木弔。脳無を含む持ち駒もほぼ全滅してしまった今、これ以上は無意味です。プロヒーローが来る前に撤退しましょう!」
首を掻きむしりながら苛立ちを募らせる死柄木弔を宥めつつ、アジトへのワープゲートを広げる黒霧。
「おい!これで終わりなんて思うなよ!そしてオールマイトに伝えろ!
そう言い残して死柄木弔は黒霧と共に立ち去って行った。
「ああ・・・伝えといてやるよ・・・しっかりとな」
そう言い残して、界離も倒れ意識を失う。
その直後入り口を壊して突入して来たオールマイトをはじめとする雄英教師たちによって残されたチンピラ
◇◇◇◇
「36・・・37・・・38・・・うん、先に搬送された三人以外は全員無事だね。とりあえず今は教室に戻って貰おう。今すぐ事情聴取ってわけにはいかんだろうし」
レスキュー訓練から一転、突然のヴィラン襲撃によって命の危険に晒された。それから無事に開放されたのだ。普通なら喜ぶか安堵するだろう。
しかし、彼らの表情は暗く、悲しみと悔しさが見てとれた。
「あの、刑事さん。先生方や緑谷さんと爆豪さん・・・それに結城さんは?」
俯いていた顔を上げて、生徒を代表して八百万が刑事に質問する。
「部下に確認させよう。三茶」
生徒たちの不安でしょうがない気持ちを理解してくれたのだろう。嫌な顔一つせず、刑事は部下である猫顔の警察官に病院への連絡を命じてくれた。
「えー、まずエクトプラズムとセメントスですが・・・各々左右の肩に噛まれた跡が残ってますが命に別状もなく、しばらく安静にしていれば元通りだそうです」
教員たちが軽症で済んでいたことに、特に脳無にズタボロにされる姿を間近で見せつけられた生徒たちが安堵する。
「次に緑谷さんですが・・・右腕の複雑骨折と両脚の筋繊維断裂。爆豪さんは全身の打撲と肋骨の骨折、頭蓋骨と右腕の骨にひびが入ってるようです」
「二人は大丈夫なんですか!?」
飯田が鬼気迫る表情で刑事に詰め寄る。
「大丈夫だよ。リカバリーガールの治療と、少し安静にしていれば良くなる・・・遅くても来週頭には復帰できる見込みだよ」
「良かったぁ・・・」
「あの・・・結城君は、大丈夫なんですか?」
ヒーロー科に復帰できると聞いた麗日が安堵する傍ら、透が震える手を抑えながら界離の安否を尋ねる。
トレンチコートの刑事と猫顔の警察官が小声で話し合った末に、伝えることにしたのか透と向き合う。
「結城君ですが・・・現在は容態も安定しており命に別状はないようです。ですが、左肺切断による肺胞の破裂、肋骨数本の骨折と全身の筋繊維断裂、両腕の骨にヒビが入っていたようです」
「そんな・・・!」
ヤオモモをはじめ、複数の生徒が思わず口を押さえて顔を青くする。
左肺の切断は脳無の斬撃によるもの、肋骨と筋繊維、腕の損傷は踏みつけられた時にできた傷なのだろう。そしてそんな状態であれだけの高速移動と連続攻撃をしていたのだと。
「界離ちゃんは大丈夫なの!?後遺症は!?」
いつも冷静沈着な梅雨ちゃんも冷静さを失い刑事に詰め寄る。ポニーと透もー血反吐を吐き、踏み潰される姿を真近で見たせいかー顔色が悪くなり、過呼吸を起こしてしまう。
「安心してください。どういう原理かは分かりませんが、彼の傷はほとんど完治しています。リカバリーガールの見立てでは、彼を包んだ黄金色の光が治癒力を活性化させたとのことです。彼も安静にしていれば、来週中頃には復帰できるみたいよ」
「良かったぁ・・・」
それを聞いて安堵のため息と共に大粒の涙を流す梅雨ちゃんと抱きしめ合う透たち。
そんな彼女らを見て、オールマイトは怒りで血が滲むほど拳を強く握りしめていた。
(同僚が命懸けで生徒を守り、結城少年がピンチの時に駆けつけてやれなかった・・・緑谷少女や爆豪少女だって必死で戦っていたというのに。私は自分をブン殴りたい!同僚に生徒、弟子のピンチに駆けつけられなくて何が"平和の象徴"だ!オールマイト!!)
「・・・緑谷と爆豪に感謝しねえとな。俺達は・・・結城と一緒に戦う事すらできなかった」
切島が誰ともなしにぽそりとこぼしたそれは、この場に居る全員が思った事を代弁したモノだった。
「お礼・・・言わないとね」
「そうだな・・・麗日の言う通りだ」
「何か見舞いの品でも持っていかないとな」
「そうだね。でもまずは教室に戻りなさい」
教師たちに促され、生徒たちがバスに乗り込んでいく中轟は左を見る。
(アイツはあんなボロボロになっても戦った。持てる力を全て振り絞って・・・)
轟の脳裏に風と炎と黄金色の力を駆使して戦う界離の姿が浮かび、次に自身の
そこまで考えたところで頭に浮かんだ光景を振り払うように頭を振り、バスに乗りこむ。
生徒全員が乗ったことを確認したバスが校舎に戻るのを確認すると、刑事は三茶に指示を送る。
「三茶、私は病院に用がある。ここは任せた」
「はッ!」
三茶は敬礼をしてUSJへと戻って行った。
「校長先生、念の為に校内も隈無く見たいのですが」
「ああ、勿論。一部じゃとやかく言われているが権限は君達警察の方が上さ。捜査は君達の分野、よろしく頼むよ」
◇◇◇◇
「まさか仲良く三人まとめて病院送りになるとはね・・・」
搬送された病院で同じ病室になった界離たちは雑談に興じていた。
「ケ・・・なんっでテメーはんなピンピンしてんだよ!バケモンかよ」
「かっちゃん・・・そんな言い方はないと思うよ」
比較的軽症な緑谷と、ちょっとばかり傷が深い爆豪、かなり重症だったはずの界離が仲良くベットで横になりながら談笑している光景はどこかシュールだった。
「俺がピンピンしてる理由は、こ・れ・さ!」
爆豪の左胸に力強く右の親指を押し込む。
不意打ちの一撃に爆豪は肺の中の空気全てが押し出されたような錯覚を味わいつつ、界離の胸ぐらを
「何しやがんだのほほん野郎!」
「かっちゃんストップストップ!」
「落ち着きなって・・・ところで爆豪、右腕はもう良いのかい?」
「あァん?右腕がどうした・・・って?」
「かっちゃん・・・右腕が動いてる?」
さっきまで右腕に痛みが走っていたはずが、気がつくと痛みを全く感じなくなっていた。
「何がどうなってやがる」
「これは波紋法。俺が昔近所のおじさんから教わった
「個性に由来しない!?そんな技が存在するなんて」
「そんなに珍しいことじゃないさ。少なくとも、超常黎明期以前は個性無しで不思議な技を使う人間もそれなりに居たわけだし」
「で、話を戻すけどこの波紋法は特殊な呼吸法で血液の流れをコントロールして血液に波紋を起こして太陽光と同じ波長の生命エネルギーを生み出す秘法なんだ」
「太陽光と同じ波長の生命エネルギー・・・」
「この波紋を流すことを
「爆豪を見て察しがついただろうけど、これには身体能力を向上させるだけじゃなくて治癒能力を活性化させることもできるんだ。これのおかげで俺はここにいられてると言っても過言じゃないのさ」
「そんな技術が有ったなんて・・・」
「てかんな事俺らの前で口にしてよかったのかよ・・・情けをかけたつもりか?」
「まさか、俺からの挑戦状だよ。これを習得して、体育祭で俺と戦えってな」
界離の挑発に爆豪は好戦的な笑みを浮かべてやってやろうじゃねえかと答え、緑谷も火がついたのか僕だってやってみせるさと界離の挑戦状を受け取る。
余談ではあるが、この後訪ねて来たオールマイトとトレンチコートの刑事ー名を塚内と言うーが緑谷に用があると言ってたので病室を出たが、忘れ物を取りに戻ったタイミングでトゥルーフォームになったオールマイトの姿を見てしまいなし崩し的にオールマイトとワン・フォー・オール、オール・フォー・ワンとの因縁について知る事になる界離*2と爆豪であった。
「勝った・・・計画通りところで爆豪さん、俺も緑谷みたいに"かっちゃん"って呼んでも良い?」
「ぶっ殺すぞのほほん野郎!?」
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