貞操逆転世界のヒロアカー序ー   作:あかんヤー

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今回はある人物がめちゃくちゃキャラ崩壊してます


番外編漆:姉の変貌

「緑谷・・・ちょっといいか?」

 

 期末試験まであと三週間となった金曜日の夜。

 最近恒例となった八百万家での勉強会を終え帰宅しようとしていた出久に、轟が深刻な顔で話しかけた。

 

「冬美さんの様子がおかしい?」

「ああ。夏姉に言われるまで気づかなかったが、最近ずっとソワソワしてるし家事のミスが多くなった」

「ミス?」

「砂糖と塩を間違えたり、人参とか玉ねぎが繋がっていたり、ひどい時は洗濯用洗剤と料理酒を間違えたりしてたみてえなんだ」

「・・・それは、確かに」

 

 出久は眉をひそめた。

 

「昨日なんか、結城の名前を口にしながら布団にくるまってジタバタしてたみてえだ」

「結城君を?」

 

 夏美さんによると、体育祭後に招待された日以来結城君とのツーショット写真を眺めて過ごす時間が増えたらしい。

 

「もしかして・・・冬美さんも結城君に!?」

「緑谷もそう思うのか・・・夏姉も同じこと言ってた」

 

(……これ知ったら梅雨ちゃんの目から光が消えるんだろうなぁ……)

 

 出久はため息をついた。

 

~~~~

 

 翌日の土曜日の夕方。

 さすがに一人では不安だとかっちゃんを巻き込み、普通を装いつつ轟家を訪れた出久は冬美さんの動きを見張っていた。

 昼食を終え、勉強しながら視界の端で冬美さんを監視する。

 

 そして――冬美さんは鏡の前で髪を整え、そわそわしながら玄関へ向かった。

 

「ちょっと出かけてくるね……!」

 

 声が裏返っている。

 

(……怪しい)

(……怪しすぎる)

 

 出久・爆豪・凍焦・夏美は目を合わせ、頷いた。

 

「尾行するぞ」

 

 変装した四人は冬美さんを追いバスを四つ乗り継ぎ、繁華街へ着いた。

 ネオンが光り、大人たちが行き交う夜の街。

 

「……ここって、まさか・・・」

「完全に“大人の街”だな」

「冬美姉さん、何しに来たんだ……?」

「恋人でも出来たんじゃないのか?」

 

 ぶっきらぼうにかっちゃんが言った矢先、四人の背筋に冷たい汗が流れる。

 冬美さんが立ち止まったのは――お城のような外観のホテルだった。

 

「……夏姉、緑谷、爆豪」

「「……ああ」」

「うん・・・」

 

 四人は同時に悟った。

 

((なにか・・・良くないことが起きそうな気がする)

 

 冬美さんは受付で鍵を受け取り、エレベーターへ。

 

「追うぞ」

「了解」

 

 四人は変装したまま、別の客を装ってホテルに潜入した。

 

「姉さん、どうする?」

「ノックはできない……中の様子を確認するしかない」

 

 スマホのGPSで部屋を割り出し、夏美がカードキーを器用に操作してロックを解除した。

 

「……行くぞ」

 

 意を決した四人がそっと扉を開けると――

 

「バブ~バブバブ~」

「どうしたんでちゅかい冬美ちゃん? お兄ちゃんはここに居まちゅよ~」

 

 界離がいた。

 

 そして冬美さんは――ベビーパジャマ風のパジャマに着替えておしゃぶりを咥え、ガラガラを無邪気に振り回しながら膝枕されてご満悦な顔で甘えていた。

 

「んぎゅ~」

「なでなでじゃない・・・じゃあ、これかな?」

 

 おしゃぶりを取られてぐずりかけたが、哺乳瓶を近づけると嬉々として咥える。

 よしよしとあやされながら哺乳瓶の中身を飲み続ける姿は完全に赤ん坊その物であり、とても小学校教師の行動とは思えない。

 

「ねえかっちゃん・・・これって」

「何も言うな」

「嘘だろ姉ちゃん・・・」

「夏姉・・・これって」

 

 四人は理解した。

 

 ――事態は想定以上に最悪だと。

 

「界離君・・・おしっこしたい」

「あら・・・立てます? 難しいようでしたらトイレまで運びますけど」

 

 出久の頭に頭痛にも似た衝撃が走る。

 

(これって四代目の“危機感知”!? でもなんで)

「界離君がおむつ替えて」

「えっ」

 

 界離が固まった。

 

「愛狸さん・・・妹さんのおむつ替えたことあるんだよね・・・だから私もお願い、お兄ちゃん」

「冬美さん・・・」

「いい加減にしろやァァァ!! それはライン越えだろうがァッ!!」

 

 我慢できなくなった爆豪が爆発する。

 

「かっちゃん!?・・・と出久!?」

「えっ!? 凍焦!? 夏美!? なんでここに!?」

 

~~~~

 

 繁華街から離れた公園。

 そこで界離と冬美さんは正座させられていた。

 冬美さんは真っ赤になってうつむき、界離はかっちゃんから色々と怒鳴られている。

「いくら友達(ダチ)の姉だからってなあ、あんな淫行に付き合わなくてもいいだろうがこのバカ!」

「バカとは何だよ!? ちょっとストレス溜めてそうだったから発散の一助になりたかっただけだ」

「結城君のあの恐怖心の無さは、むしろブレーキが壊れている?一体どんな経験が結城君の人格形成に影響を?」

 

「……姉さん」

「……はい」

「結城君は優しいけど……世にも珍しく妹のおむつ替えたりとか、寝かしつけたりとかするくらい優しい男なのは確かだけど、あれは流石にダメでしょ。こんなのバレたら小学校免職(クビ)だぞ」

 

 凍焦と夏美はため息をつきながら姉を諫める。

 

「……分かってるわよ……」

 

 冬美はしょんぼりと頷いた。

 だが――

 

(界離君……次は……おむつ替えてくれるかな……)

 

 心の中では、まだ暴走の炎がくすぶっていた。

 

 


 

 

1:転生元トップレス

皆揃ったようだな――

ただ今より、第55回“結城界離クソボケ蛮行断罪裁判”を始める。

この裁判に異を唱える者は退出を。異議無きものは傍聴人として着席してください

 

2:男女比1:30世界のアイドルメンバー5

双方、魂の代償を天秤(リーブラ)

裁判長――ラルク・メルク・マール。被告人――結城界離。

この裁判に異を唱える者は一分以内にスレから退出し、異を唱えないものは着席せよ

 

3:貞操逆転ヒロアカ転生者

あの~・・・

俺退出できないんですけど・・・

 

4:男女比1:30世界のアイドルメンバー5

退出者なし・・・

Alea jacta est――開廷を承認する

 

5:男女比1:30世界のアイドルリーダー

これより裁判長、被告、傍聴人、立会人の総意のもと、裁判を執り行うで。

立会人はアイドルリーダー・茂昌と、アイドルメンバー5の楽郎が務めまっせ

 

6:男女比1:30世界のアイドルメンバー5

総員、向顔

 

7:男女比1:5世界の新社会人

判決は被告――弁護人と被告の証言のみで決まらず

 

8:異世界森の民

検察の物的証拠だけで決まらず

 

9:国家元首なMS乗り

ただ――結果のみが真実

 

10:男女比1:30世界のアイドルリーダー

フィックス・リリース

裁判、開廷

 

11:貞操逆転ヒロアカ転生者

ちょいちょいちょいちょい!!

俺異議ありまくりなんだけど!?

退出どころか動くことさえできないんだけど!

 

12:転生波紋使い

残念だけどあなたには拒否権も無罪判決も無いわ。

大人しく受け入れなさい

 

13:貞操逆転ヒロアカ転生者

結論ありきの裁判とか、何処の魔女裁判ですか!?

横暴すぎです!

 

14:転生元トップレス

被告人、お静かに!

検察は被告の罪状と物的証拠の提出を

 

15:異世界森の民

はい!

被告人結城界離――彼には未成年の身でラブホテルに入店し、轟冬美氏と淫行に耽っていた罪がかけられている

 

16:貞操逆転ヒロアカ転生者

冤罪だ!

俺は冬美さんに仕事で疲れたから甘えさせてって頼まれたから了承しただけだ!

 

17:転生元トップレス

被告人がすでに自白した気もするが、弁護人。

何か申し開きは?

 

18:男女比1:5世界の新社会人

えっと・・・先ほどの発言にもある通り、被告人も罪を認めているので――

弁護人は情状酌量の余地ありと判断して減刑を求めます

 

19:貞操逆転ヒロアカ転生者

>>18

弁護士さん!?

もしかしなくても俺の無罪諦めてません!

 

20:迅雷風柱

>>19

逆にどこにお前が無罪を勝ち取れる要素が残ってると思ってんだァ?

 

21:雷門中のエアコンヒーロー

まず未成年の身でラブホに入っちまってるからその時点で有罪ポイント一

 

22:転生ユザレ

ついでに周囲にバレないよう個性を使ってラブホテル内に現れてるからこれもアウトね

 

23:男女比1:30世界のアイドルメンバー4

ついでにあんな淫行をした以上お姉さんにシバかれるのは確実だな

 

24:転生元トップレス

意見が出揃ったところで――判決へといこう。

被告人結城界離――君は、有罪!!

全身くすぐり十時間の刑だ

 

25:貞操逆転ヒロアカ転生者

嘘でしょッ!?

ちょっとま――

 




冬美さん好きの皆さんすみませんでした!
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