しかし、映画館近くのショッピングモールにあの男が現れてしまい――
なんだかんだと幕を閉じたサバイバル訓練終了後の雄英高校。
放課後を迎えほぼ全ての生徒たちが校舎を出て帰路に就いている一方、ここヒーロー科一年A組の教室は違った。
麗日お茶子を除く十九人全員が眉間に皺をよせ、沈痛な表情で席に座っている。
「・・・恐れていた日が、来てしまったのですね」
絞り出すように紡がれたヤオモモのセリフが、重苦しい一年A組の教室の空気をさらに重くする。
なぜこれほどまで教室の空気が重いのか――それはひとえに。
「こんなにも早く・・・麗日君と結城君のデート演習の日が来てしまうとは・・・・・・」
飯田の嘆きが、皆の想いを代弁していた。
きやすくショッピングモール。県内最多店舗数を誇るナウでヤングな最先端ショッピングモール。
その南エリアから徒歩三分ほどの場所に、今回のデート演習のメインとなる映画館がある。
開館前の映画館の前で、麗日お茶子はひとり、ソワソワと身だしなみを整えていた。
(はぁぁぁ・・・落ち着け私・・・!)
窓ガラスを鏡の代わりにして髪が乱れてないか、ワンピースに皺がないか、ポーチが壊れてないか――
昨日から何度も確認していたが、やはり不安が拭いきれず時間が許す限り何度でも確認してしまう。
(やばい・・・手が震えてる・・・)
映画館どころか、二十四時間営業以外のお店のほとんどが開店前のこの時間帯。
人通りも少なく、静かだ。
その静けさが、お茶子の心臓の音だけをやけに大きく感じさせる。
(界離くん・・・ちゃんと来てくれるよね・・・いや来るよね・・・来るはず・・・来るよね!)
自分で自分に言い聞かせながら、チケットをぎゅっと握りしめる。
『コマンドー』
初めてのお家デートで一緒に見たこの映画を、映画館で見る。
(映画館って・・・暗いし、隣に座るし・・・距離近いし)
そこまで考えた瞬間、お茶子は両手で顔を覆って悶えた。
(ダメダメダメ!! 落ち着け私!! これはデートじゃなくて“演習”!! あくまで演習だから!!)
そう言い聞かせても、心臓はバクバクして止まらない。
「でも、ちょっとくらい・・・意識してくれたら、嬉しいな・・・」
小さく呟いたその時──
「おーい、麗日さん」
聞き慣れた声が、映画館の前に響いた。
お茶子の心臓は、一瞬で跳ね上がった。
「ゆ、ゆゆゆゆ結城君・・・はは早いね~。まだ待ち合わせまで三十分はあるのに」
「楽しみすぎてじっとしていられなくてね・・・まだ時間あるから、周りを一緒に回らない?」
“楽しみでじっとしていられない”。
界離の口からこの言葉が出てきた瞬間、お茶子のキャパシティが限界を越えかけ、顔から湯気が立つ。
「そそそそ、そうなんだ~・・・わわ、私もなんだ~。じゃじゃあ、いい行こうか~」
油の切れた絡繰りになったお茶子の手を、界離がそっと握る。
「あ、言い忘れる前に・・・ワンピース、とても似合ってるよ」
完全な不意打ちだった。
ついに勝ち取ったデート演習とあって、母や従業員がカンパして贈ってくれた
それを褒めてくれた言葉は、母や皆が褒められたようで嬉しかった。
しかもすぐ褒めるのでなく、一度間をおいて油断したタイミングで褒める。
初デート以降、何かしらの記念日や不意打ちで彼が取っていた手だ。
味わうのはこれで十回目くらいだが、未だに慣れる気がしない。
「ふ・・・不意打ちは反則だよ~」
か細い声しか出なかったが、それで良かったのかもしれない。
お茶子は界離に身を委ねつつ、ショッピングモールの方へ連れられて行った。
◇◇◇◇
「どうだ? 麗日は変な行動に移りそうか?」
「今のところ、それどころじゃなさそうだよ」
映画館の陰から界離たちを覗き見していたクラスメイト達は、取り敢えずお茶子が人目の多い外でおっぱじめそうにない事に安堵していた。
「それにしてもお茶子サン・・・あんな綺麗なone-piece dress 買うお金よく有りましたネ。Homeがカツカツと聞いてましたケド」
「お母さんや社員の皆がカンパしてくれたみたいよ。聞いてもないのに何度も口にしてたわ」
ポニーの疑問に、梅雨ちゃんが軽く毒を交えながら答える。
「ん~・・・先月はウチがあの場に居たとはいえ、こうも見せつけられると妬けるね」
「耳郎も変わったよね~。入りたての頃は“私興味ありませんけど”感出してたのに」
親指を噛みながら二人の言動を盗聴していた耳郎に、芦戸が話しかける。
「そりゃそうもなるだろ~。焦ってカラオケ店の奥の部屋に入れちまったり、昼が二郎系ラーメンなんてトンデモデートプランでも絶対ドン引きしないんだからなッ――!」
「言うなし!」
暴露する上鳴をイヤホンジャックで黙らせる耳郎。
だが、クラスの皆の耳にしっかり届いてしまい、“その話詳しく”と目で訴えて来る。
「いや・・・その、いいプラン思いつかなかったから近所のカラオケ屋で昼は喫茶店・・・の予定だったんだけど、ね」
男子とカラオケ店に行く際の鉄則は三つ。
これが男子とカラオケに行く以上、破るわけにはいかない暗黙の了解だった。
だが耳郎は緊張のあまり、普段から行き慣れていた奥の部屋に連れてきてしまった。
さらに予定していた喫茶店が満席になっており、どうしようかと悩んでいたところに中学生時代よく通っていた二郎系ラーメンの店主と遭遇。
あれよこれよという間に、お昼をラーメンと餃子で済ませる羽目になったのだった。
「結城もニンニクマシマシ野菜マシ脂マシカラメマシマシいけるってのは良い発見だったのかなぁ。おばちゃんも『あんないい男絶対にがしちゃだめよ』って言ってたし」
「なあ耳郎・・・分かってるとは思うけど、それ結城以外にやろうものなら一発で」
「分かってるし・・・」
いろいろツッコミどころ満載だったようだが、界離が楽しめたようなので良しとした耳郎と、あいつ以外には絶対やるなよと釘を刺すクラスメイト達だった。
◇◇◇◇
映画館を離れ、ショッピングモールの外周を歩き始めた界離とお茶子。
開店前の静けさの中、二人の足音だけが心地よく響く。
「ここ、朝はこんなに静かなんだね・・・」
「営業始まったら、人でごった返すからね。こういう時間帯の方が、ゆっくり見て回れるよ」
界離はそう言いながら、お茶子の歩幅に合わせてゆっくり歩く。
(・・・優しい・・・)
お茶子は胸の奥がじんわり温かくなるのを感じた。
モールの外周には、小さな噴水やベンチ、植え込みの花壇が並んでいる。
「わぁ・・・綺麗・・・」
「この辺、写真スポットらしいよ。ほら、あそこ。朝日がちょうど差し込むんだって」
界離が指差した場所は、花壇の向こうに柔らかい光が差し込む小道。
「・・・行ってみる?」
「う、うん!」
お茶子は嬉しそうに頷き、界離と並んで小道へ歩き出した。
(・・・なんか・・・デートっぽい・・・)
胸がドキドキして、歩くたびに心臓が跳ねる。
「・・・あいつら、普通にデートしてるな」
「演習とは一体・・・?」
「いや、あれはもうデートだろ・・・」
「結城君もすごくエスコートが自然だ・・・やっぱり中学の時も誰かとデートした事が!?」
「狼愛さんと愛狸ちゃんたちの相手で自然に覚えただけだよ。緑谷さん」
クラスメイト達は手慣れたエスコートに実は恋人がいるんじゃと危機感を覚えたが、それはないと葉隠が否定した。
因みにこのやり取りを、お茶子は一切気付いていない。
モールの正面広場に着くと、開店待ちの人々がちらほら集まり始めていた。
「開店まであと五分か・・・もう少し周り見て回ろうか」
「うん!」
お茶子は嬉しそうに頷き、二人は広場の端へ歩き出す。
その時だった。
「ねぇ君、ちょっといい?」
突然、二人の前に三人組の若い女性が現れた。
派手めの服装に、流行りのメイク。
どう見ても“ナンパする側”の雰囲気。
「え、どうしました?」
界離が反応すると、女性たちは一斉に距離を詰めてきた。
「君、めっちゃイケメンじゃん〜」
「モデルさん? それとも俳優?」
「良かったらHINE交換しない?」
お茶子の背筋が凍りつく。
(え・・・え・・・!? 界離くんが・・・ナンパされてる・・・!?)
界離は困ったように笑いながら言う。
「いや、あの俺今──」
「彼女いるの?」
「え〜そんなの関係なくない?」
「ちょっとだけでいいからさ〜」
お茶子の胸の奥で、“何か”がブチッと音を立てた。
(か、関係あるよ!! めちゃくちゃ関係あるよ!!)
だが、息が上がり声が出ない。
手が震える。
心臓が痛い。
(ど、どうしよう・・・界離くん困ってる・・・でも・・・私)
その時。
「ごめん。俺、今日は彼女とデート中なんだ」
お茶子の肩を引っ張り寄せながら界離は言った。
瞬間、お茶子の心臓が跳ねた。
(か、かかかか彼女・・・!? そこは妻じゃなくて!?)
どうやらナンパされたショックで存在しない記憶の影響が大きく出てしまったようだ。
「ではそういう訳なので・・・さらば!」
ナンパの女たちが固まってるのを良い事に、お茶子を引っ張って界離は走り出す。
ちょうどショッピングモール開店時間とかぶり、たくさんの客の波に潜ることが出来たおかげであっさりと逃げる事が出来た。
「こりゃあ・・・面倒な相手に目をつけられたかもな」
Hineでメイドたちにお邪魔虫たちの相手を頼んだ界離は、力強く引っ張ったおかげでまたトリップしているお茶子を現実に引き戻す為奮闘するのだった。
その頃――
「見~つけた・・・」
ショッピングモールになだれ込む人ごみの中で、フードを深く被った男が一人じっと界離たちを見つめていた。
その声は、誰にも聞こえないほど小さかった。
『信念なき殺意に何の意義がある』
気に食わない。気に食わない。どこまでも気に食わない。
大人数の行き交うショッピングモールの通路。その中の誰か一人でも、ふとした瞬間に誰かを殺すかもしれない。
だというのに、誰もが“そんな事あり得るわけない”という顔で歩いている。
ステインよ。
ご大層な信念を語っていたが、この世の大多数の人間には対岸の火事でしかない。いや、対岸ですらない。
液晶の向こう側なんて存在しないとでも思ってるんじゃないか。
どこで誰が、どういう思いで、どれほどの覚悟を持って人を殺そうとも――コイツらはヘラヘラと笑って呑気に生きている。
「うっわ・・・これ良いのかよ?」
「ヒーロー殺しのヤツか。ぜってー問題になるっしょコレ」
一方で、お前の思いとは程遠いところでお前のシンパが生まれつつもある。
何なんだ。
やっている事は同じはずだ。
俺もステインも、結局は気に入らないものを壊していただけに過ぎないだろう?
「・・・お茶でもしながら話そうぜ? 結城界離――」
「誰かと思ったらトムトムじゃん。コメダで良い?」
「・・・ああ」
話聞くやつ間違えたかもしれねえ。
◇◇◇◇
ショッピングモールに入ってから、俺は麗日さんとウィンドウショッピングを楽しんでいた。
途中、迷子の子供のお母さんを探したり、雄英生だとバレてファンサしたりと、ちょいちょいハプニングに見舞われたが概ね楽しい時間を過ごすことが出来た。
「・・・写真よりもデカいな」
「コメダの名物みたいなものだからね。全部が全部って訳じゃないけど」
「初めて来たから分かんねえよ」
「ソフトドリンク追加で頼もうか?」
「・・・頼む」
そこにUSJで取り逃がした
あんた出てくるの合宿の買い出しの時だったでしょうに!
初手で肩組んで来て、妙に馴れ馴れしい奴だなとは思ったが、首に手を当てて『騒ぐな』と言われた時は普通にビックリした。
ちょうど飲み物を買いに行っていた麗日さんが戻ってきたタイミングだったから、何か食いながら話そうぜって提案したら普通に受け入れられたのにもびっくりした。
(一応
『界離くん・・・普段の君を知られたら、君にだけは言われたくないってつっこまれるよ』
(麗日さん!? 直接脳内に!)
写真よりも大きいカツサンドを興味深そうに眺める死柄木を前に、テレパシー(?)でやり取りをする界離とお茶子。
外からサポート科特製のガジェットで監視していたA組クラスメイト達が、休日に初めてやって来た親子みたいだなと思ってたのはここだけのお話。
「で、話って?」
「・・・俺が言うのもなんだが、正気か?」
「目的も分からないし、USJの時と違ってまだ君は暴れていない。君を殴れば、捕まるのは俺の方だよ」
「はっ! ヒーロー候補が
心の底から愉快そうにせせら笑う死柄木。
気持ちは分かるが、世間というのは非常に面倒くさい物であり、社会で生きていく以上無視するわけにはいかないのである。
とても世知辛い。
「俺は、大体何もかも気に食わないが・・・今一番腹が立ってるのはヒーロー殺しだ」
「仲間じゃないのか?あの怪物貸してたようだし」
「・・・俺は認めてないが、世間じゃそうなってるってだけだ」
雄英襲撃も、保須市で放った脳無も、死柄木が起こした行動は全てステインというネームバリューに喰われてしまった。
いくら能書きを垂れ流していようとも、やっている事は自分とそう違わないはずなのに、どうして自分達には何一つ注目が集まらないのか。
自分とステインは何が違うのかと、死柄木は尋ねてきた。
「・・・憶測を交えた意見でもかまわない?」
「何か分かるのか?」
悟られないようガラケーで通報しようとしてたお茶子を制止し、自身はA組の皆に通報を待つようメールし、慎重に言葉を選びながら界離は答える。
「まず確認なんだけど、USJが初犯?」
「ああ・・・バレてねえのもあるが、大々的なのはあれが初めてだ」
答えはあっさり出た。
「それじゃあ君に注目が集まらないのも無理ないよ。このヒーロー飽和社会で
「・・・正論だな。耳が痛い」
おまけに雄英襲撃の件は箝口令が敷かれて、
何者かの手で脳無との戦いの映像は流されてしまったが、死柄木弔の名前は影も形も出てない。
出てないんじゃあ、注目もクソも無い。
「なら、俺も時間をかけて大規模な事件を起こし続ければ・・・ああなれると?」
「かもしれない・・・でもそれ以上に」
自分の名前が一切公表されていないと聞いて、臍を曲げた様子の死柄木弔に界離は続ける。
「君は何がしたいの?」
「何がしたい・・・だと?」
「最初こそは、あの黒い霧の人と仲良くなれて天狗になった愉快犯の犯行って思ってたんだけど・・・脳無がやられた時の反応と、『先生』の言葉に込められた感情からその線は排除した」
「でも異能解放軍やステインみたいな思想がある訳じゃなさそう・・・君自身から強い憎しみや怒りの感情は感じ取れたけど、スカートやズボンの上から尻を撫でてるみたいにどこかフワッとしている」
「何が君をそこまで駆り立てているのかが、全く分からないんだ」
本当を言うと、原作知識で死柄木弔が何に怒っているのか、
だがそれを口にするわけにはいかない。
オール・フォー・ワンの監視を警戒しているのも確かだが、それ以上に死柄木弔のあのような末路を回避させるためにも。
「俺を・・・駆り立てるもの・・・」
「麗日さんは“人の喜ぶ顔を見るのが好き”。俺は“あの日の後悔と怒りを忘れない”って、今の道を選ぶ決定的な何かがあった。それが君にもあると思うんだ。それが分かれば――」
「・・・・・・ない」
「え?」
「・・・分からない。俺は何に怒ってるんだ?」
「何をにくんでいるんだ?」
「なにが・・・ゆるせない?」
演技の可能性を、お茶子は捨てた。
テーブルを挟んだ向こう側にいた
「わかんない・・・!わかんない・・・!!」
「死柄木──死柄木ッ!」
「・・・っあ、ああ・・・もん・・・ちゃん」
無意識に手を握りしめ、五指が触れたカツサンドが崩壊する。
そして――
「
界離は声を荒げながら、様子のおかしくなった死柄木の手を取る。
界離の腕にも崩壊が伝播してひびが入り、周りの視線が集まるが界離は気にも留めず抱きしめる。
「界離くん!?」
(手を出さないで!)
抱きしめた事で腕だけでなく全身にひびが入る。
引き剥がそうとしたお茶子を目で制した界離は、親が泣いている赤子をあやすように大丈夫だと口にしながら死柄木の背中をなでる。
危険を顧みない決死の呼びかけが功を制したのか、死柄木が落ち着きを取り戻すと同時に崩壊の伝播が止まり呆然とこちらを見つめる。
「・・・大丈夫か?」
「・・・・・・・・・・・・かえる」
「そっか」
「うん」
「界離くん・・・大丈夫?」
「平気だ」
壊理ちゃんの力を使い崩れた物を巻き戻しながら短く答える界離。
しばらく無言の時間が続いたが、映画の時間が迫っていたため映画館へ向かうのだった。
その日の夜
754:男女比1:30世界のアイドルリーダー
大丈夫なんかい、界離くん?
755:貞操逆転ヒロアカ転生者
どうしたんです皆さん?
いきなりスレに来いって・・・
756:男女比1:30世界のアイドルメンバー5
やせ我慢するなよ・・・
お茶子ちゃんと見てた映画のラストで吐いちまったの、皆知ってんだぞ
757:貞操逆転ヒロアカ転生者
大袈裟ですよ皆さん・・・あれは単にポップコーンとコーラが呼吸器官に入っちゃって咽ただけですから
758:転生波紋使い
あなた・・・オリジナルの竈門炭治郎ほどじゃないけど、ホント嘘が下手ね
759:転生元トップレス
あんなやつれた目しといて、咽ただけとか言われても誰も信じないぞ。
お茶子ちゃんも嘘だって分かってたのを、気を使って追及しなかっただけで・・・
760:キューピット岩柱
ここに公安の目は無い。
ここでなら、弱音を吐いても大丈夫だぞ界離君
761:貞操逆転ヒロアカ転生者
やっぱりバレてましたか・・・
職場体験前に葬った十六人目とベネットの最期がダブってしまって・・・
762:男女比1:30世界のアイドルメンバー4
十六人目鉄パイプで串刺し死刑にしてたのか・・・
葉隠はこの事は?
763:貞操逆転ヒロアカ転生者
言えるわけないでしょ・・・
764:異世界Dキッズ
だよな~・・・
765:貞操逆転ヒロアカ転生者
俺・・・いつまで誤魔化せるんでしょうか?
『お兄さん!見てみて』
―興奮した様子の壊理ちゃんに連れられ、テレビを見る界離。画面にはフロリダの宇宙センターから打ち上げられたロケットが白煙を引きながら宇宙へと向かって行く光景が中継されている―
766:雷門中のエアコンヒーロー
ロケットの打ち上げ?
ヒロアカでこんなイベントあったっけ?
767:転生ユザレ
多分この世界だけのイベントね。
界離君の世界は原作世界よりも混乱の時代が遅くて短かったから、技術発展が原作よりも進んでるのね
768:異世界森の民
このロケットってもしかして、先月会った耳郎ちゃん家の第三夫人さんが乗ってるやつ?
769:貞操逆転ヒロアカ転生者
YES!
ちょっと壊理ちゃんがロケットの事とかBHエンジンについて興味津々なので一旦抜けます。
新社会人ニキ、アイドルリーダーニキ説明よろしく
770:男女比1:5世界の新社会人
え俺!?
771:男女比1:30世界のアイドルリーダー
やれやれ……しゃあないか。
皆、ヒロアカの世界って“超常さえ無かったら、人類はもう恒星間旅行楽しんでたくらい技術進んでた”って話、知ってるよなぁ
772:男女比1:30世界のアイドルメンバー4
もちろん
773:雷門中のエアコンヒーロー
ああ
774:男女比1:5世界の新社会人
で、ちょうど界離君が生まれたタイミングで恒星間旅行用の亜光速宇宙船を作る国際プロジェクトが始まったんだ。
・第一段階:木星の衛星“エウロパ”に
・第二段階:工場完成に合わせてBHエンジン開発開始、月面基地で宇宙船建造
・第三段階:BHエンジンの完成に合わせて六隻の宇宙船をエウロパに派遣
・第四段階:木星宙域で試験開始。結果次第で来年夏より運用開始
って具合なんだ
775:男女比1:30世界のアイドルリーダー
今打ち上げられたロケットは、これから三十六時間かけて月面基地へ。
そこで亜光速宇宙船を積んだ貨物船に乗員を乗り換えさせて、そっから一か月かけてエウロパに向かうんや
776:雷門中のエアコンヒーロー
スゲーな
777:国家元首なMS乗り
ああ・・・私たちの前世じゃ、月までは三~四日。
木星には一~二年は掛かってたのに、亜光速宇宙船なしでそんなに早く移動できるのか・・・
778:男女比1:30世界のアイドルメンバー5
すげーよな・・・未来の技術って
779:異世界森の民
で、君らが気になってるであろう耳郎ちゃん家の第三夫人さんの事なんだけど・・・
780:貞操逆転ヒロアカ転生者
さっき森の民ニキが言った通り、先月のデート演習の終わりに偶々会えたんだ。
耳郎響徳さん(耳郎の父)の第三夫人で、アメリカ空軍の少佐で、亜光速宇宙船一号のパイロットを務めるケイト・ミラーさんと娘さんのカレン・ミラーちゃん。
ついでに美香さん(耳郎の母)は第二夫人だぞ
781:迅雷風柱
耳郎ん家三人も妻が居るのか・・・一夫多妻って言ってたな確か
782:貞操逆転ヒロアカ転生者
そうなんですよ。
で、今日から一年くらい宇宙で暮らすことになるから娘のカレンを耳郎の家に預けるために来日してたんです
783:キューピット岩柱
何故わざわざ日本まで?
夫にアメリカに来てもらう訳にはいかなかったのか?
784:貞操逆転ヒロアカ転生者
それも考えてたようですけど、オールマイトが居る日本の方が安心だし、実の姉のように慕っている耳郎が居るほうがカレンのためにもなるって考えたみたいです。
あと、今の大統領が白人至上主義者で、そんな人間が代表の国に一人っきりにしたくないと言ってました
785:転生元トップレス
ヒロアカ原作でもCRCっていう異形排斥主義集団がいたけど・・・未だに黒人・アジア人差別とかも根強いのかよ
786:国家元首なMS乗り
一度生まれた差別、偏見はそう簡単には無くならないものさ
787:転生波紋使い
世知辛いわね
788:異世界Dキッズ
というかさ・・・アメリカNo.1ヒーロースターアンドストライプってオールマイトを慕ってたよな。
白人至上主義の大統領との仲って最悪なんじゃ・・・
789:貞操逆転ヒロアカ転生者
はい――最悪です。
大統領はスターを“モンキーに傾倒する異常者”扱いしてますし、スターは“差別主義者に手を貸す気はない”ってバチバチですよ
790:雷門中のエアコンヒーロー
No.1ヒーローを敵に回すとか、政治家生命に致命的なんじゃねえか?
791:貞操逆転ヒロアカ転生者
日本じゃそうなんですけど、あの大統領無駄に金と権力持ってるから色んな企業とかメディアに圧力かけてギリギリ大統領選挙に勝てる票を集めてるんですよ。
ケイトさんも言ってました。
今のアメリカはいかれたレイシストの独裁国家だって
792:男女比1:30世界のアイドルメンバー5
何か面倒な大統領だな・・・
もう少しで神野事件だってのに
793:貞操逆転ヒロアカ転生者
マジで頑張らないと原作以上にヤバい事態になりかねないから・・・気が休まるタイミングがなかなかないんですよ
794:男女比1:30世界のアイドルメンバー4
だが逆に言えば神野事件さえ乗り越えれば希望は見えるという訳か
795:貞操逆転ヒロアカ転生者
そうなんですよ!
だからもう少し・・・もう少しだけキバっていきます!
796:転生元トップレス
・公安
・オールフォーワン
・差別主義者のアメリカ大統領
・保須警察署元職員ら同様の女尊男卑思想の持主
敵が多いなお前の人生・・・まあ、気負い過ぎるなよ。
お前には緑谷に爆豪、轟もいるんだからな
797:貞操逆転ヒロアカ転生者
はい