「Stairway to Paradise」   作:いつも活き活きと

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『もしも』

 「この話は、これから先誰にも話すことはないであろうものだ。というのも、この体験はいくら幻想郷で起こった事だとしてもあまりにも不思議な体験だったからだ。だからこの話は誰にも内緒にしておいてくれ……………」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『もしも』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日はあまりすることがなく、とても暇だったので紅魔館の中を散歩していたんだ。

 

 「暑いな…やっぱりこの長袖の神父の服を香霖堂で夏服にしてもらうか。……ん?何だ?この扉?」

 

そこにはこの紅魔館では見慣れない白と黒が交互に塗られている扉を発見した。知っていると思うが紅魔館は外装、内装共に紅色で統一されている。なのでこの扉はとても目立っていた。しかし…

 

 「……………こんな扉あったか?」

 

そう、私は紅魔館に来て一年半位になるがこんな扉を見かけたことがなかった。さらにタイミングが悪い……いや、もう既に始まっていたのだろう、周りにはいつもいるはずの妖精メイドの姿もなかった。いつもの私だったら直ぐにレミリアや咲夜に確認しに行っただろうがこの時は本当に暇だったせいもあり扉を開けてしまった………

 

 「どうせだし暇つぶしにこの中を覗いてみるか。」

 

すると…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ギィィィ

               バタンッ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「なにッ!!」

 

なんと扉が閉じてしまい、私は閉じ込められてしまった。

 

 「クソッ!何故か開かなくなっている!!しかも………何だこの異様な雰囲気はッ!!」

 

その空間はとても形容し難いような雰囲気だった…しかし、変なことを言うがとても馴染みのある雰囲気でもあった。

 

 「どういうことだ?ここは紅魔館の廊下だ……だが、色がないぞッ!!全て『白』と『黒』だ…」

 

とりあえず私はこの紅魔館から出ることにした。今思えばだいぶ危機感の欠如している行動だったと思うが…

 

スタスタスタ

 

 「……色以外は特に大きな変化はないな。新手のスタンド使いか?それにしては攻撃がこないが…」

 

スタスタスタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

スタスタスタ

 

 

 

 

 

 

             スタスタスタ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドォォォーーーン

 

ビシュッ!!

 

 「…ハッ!!」

 

シュンシュンシュン

 

 「『ホワイトスネイク』ッ!!」

 

バシバシバシバシ

 

 「…どういうつもりだ………『十六夜咲夜』!」

 

 「どういうつもりもなにも貴方こそよくノコノコここに侵入してきたわね!!」

 

 「??何を言ってるんだ!私はここにレミリアからちゃんと許可を得て住んでいるぞ!」

 

 「………埒が明かないわ。とりあえず気絶させるわ!」

 

 「チッ!」

 「(やるしかないのか?しかし『妙』だ。全くと言っていい程話が噛み合わない…)」

 「命符『ヘブンズディスク』ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「あなた達ッ!!争うのをやめなさい!」

 

 「「!!」」

 

 「咲夜…そこの『エンリコ・プッチ』は『アイツ』とは別人よ。」

 

 「しかし…!こんなに似ているのに…」

 

 「ちゃんとそれについて説明するわ。とりあえず『エンリコ・プッチ』さん、お茶でも飲まないかしら?」

 

 「…頂こう。」

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 

コトッ

 

 

     コトッ

 

 「ありがとう、咲夜。」

 

 「………突然だが、何でそんなによそよそしいんだ?」

 

 「やっぱり……貴方は『アイツ』とは別人だわ。正確には『性質』が違う。」

 

 「なぁさっきから言ってる『アイツ』って誰のことなんだ?」

 

 「……………『エンリコ・プッチ』よ。」

 

 「?私も『エンリコ・プッチ』だが??」

 

 「だから『性質』が違うって言ったのよ。私達が言っているのは『フラン』を『殺した』方のエンリコ・プッチよ。」

 

 「ん………?何を言ってるんだ、レミリア。私はフランを殺してないが………」

 

 「なるほど……多分だけど貴方は一時的に『こっち側』に来た人ね。」

 

 「『こっち側』だと?」

 

 「ええ。貴方は恐らく『フランを殺していない世界線』のエンリコ・プッチよ。」

 

 「……まるでここは平行世界だと言っているようだが…」

 

 「そう言ってるのよ。ここは貴方のいた世界ではないわ。」

 

 「なんだとッ!?いやしかし……私はただ扉を開けただけだぞ?」

 

 「多分その扉自体が時空のねじれだったのよ。」

 

 「…………………どうすれば元の世界に戻れる?」

 

 「分からないわ。断言できるのは自然に戻るっていうのは無いってことだけ。」

 

 「分かった…もう一つ質問させてくれ。ここの世界の私は何をしたんだ?」

 

 「………………あまり聞くのはオススメしないわよ。」

 

 「それでも頼む……ここが『並行世界』だとしても私がやったことに違いはない。私には知らなければならない義務がある。」

 

 「なら、話してあげるわ…ここの貴方の所業を………」

 

この時の話は大分長くなったので(レミリアが途中で泣いたのが原因だが)まとめると、

 

・霧雨魔理沙の殺害

・フランドール・スカーレットの殺害

・人里内のスタンドバトルでの二次被害による殺害

・その際に駆けつけた上白沢慧音を洗脳し、行方をくらます。慧音はそのことで負い目を感 じ後に自殺(恐らくだが『DISC』による命令だろう)

・このことから幻想郷内で指名手配

・最近は天地が上下左右様々な方向になる

 

らしい。

 

 「ッ………それは本当のことか?」

 

 「本当よ……全て…真実。」

 

 「今そいつは?」

 

 「分からないわ。けど、最近は天地をひっくり返したりしてたらしいし天邪鬼あたりと手を組んで『天国』とやらを目指してるんじゃないかしら?」

 

 「!君は『天国』について知っているのか!?」

 

 「ええ。アイツに出会った人はほとんど聞かされていると思うわよ。あんなトチ狂ったこと誰も協力するわけ無いのに…」

 

 「(…………話を整理すると、ここの私はだいぶ前の世界の考え方で動いているらしい。それにしては『C-MOON』になるのが早い気がするが…)」

 「私に出来ることはないか?」

 

 「何故貴方が手伝おうとしているの?貴方はこの世界に全く関係ないのに…」

 

 「…別な世界だとしても私が行ったことにはきちんと責任を取りたい。」

 

 「どの口がッ!!」

 

 「やめなさいッ!咲夜!!……分かったわ。アイツは今頃『永遠亭』に行っているはずよ。」

 

 「何故分かるんだ?」

 

 「ちょっと前にアイツの日記が見つけたの。多分野宿でもした時に落としたんでしょうね。」

 

 「なら、行くとするか。」

 

 「ええ。」

 

―――――――――――――――――神父・少女移動中――――――――――――――――

 

 「ここね…」

 

ガチャ…

 

 「……………」

 

 「鈴仙…いや、操られているな………」

 

 「お嬢様方は先に行ってください!!」

 

 「…任せたわよ、咲夜。」

 

 「はい…………『ザ・マインド』」

 

 「!!あれはッ!?」

 

 「早く来なさい!プッチ!!」

 

ダッ

 

――――――――――――――――――永遠亭――――――――――――――――――――

 

 「…レミリア、あれはどういうことだ?何故咲夜がスタンドを持っている?」

 

 「アイツの日記を拾ったって話をしたでしょう?拾った時実はこの『鏃』も入っていたの。」

 

 「これはッ!!」

 「(スタンドの矢!しかし、何故ここの私が持っていたんだ?)」

 

 「これで咲夜はスタンドを手に入れたわ。」

 

 「………そうだったのか。ん?」

 

 「どうしたの?プッチ。」

 

 「……ここの近くに『私』がいる!」

 

 「なんで分かるの?」

 

 「多分同一人物だからだ……前にも血の繋がっている者を感じたことがある。今回は自分自身だからかより正確にわかる…………ここの襖の先だ。」

 

 「なら開けるわよ…」

 

 「ああ。」

 

ガラッ

 

 「………来たか……レミリア・スカーレット、エンリコ・プッチ……………」

 

 「(!あの姿は…緑色の赤ちゃんと融合したときの姿!!もうほとんど『天国』へ行く準備は整っているのか…)」

 「お前は『私』か?」

 

 「ああ、そうだ。お前が何故ここに来たのかはわからないが『天国』に押し上げるために必要な存在なんだろう………」

 

 「…何故こんなことをしている?少なくとも被害はもっと減らせたはずだ。」

 

 「わざわざ他の人物に合わせる必要が何処にある?『天国』は神の御意思だ。あんな犠牲など全く問題ではない!」

 

 「ふざけるなッ!!そんな『天国』とかいうふざけた目的のために私の妹を殺したのか!?」

 

 「……そうだ、と言ったら?」

 

 「殺してあげるわ…」

 「神槍『スピア・ザ・グングニル』ッ!」

 

ビュン!

 

 「甘いぞ!そんな攻撃なぞ…『C-MOON』ッ!!」

 

 「(やはりアイツは既に『C-MOON』になっている!)」

 「レミリアー!重力がアイツを中心に変化するぞ!!」

 

グワァァァァン

 

 「……やはり面倒だな並行世界の私は…邪魔をするならお前も殺すぞ?」

 

 「私は元の世界に帰りたいんでね、お前を倒させてもらうよ。」

 

 「そうか、ならば……来いッ!」

 

 「『ホワイトスネイク』ッ!!」

 

 「『C-MOON』ッ!!」

 

 「溶解『ボディ&スピリット』」

 

 「これは…アレかッ!!不味い!!」

 

ビシュッ  ジュワァァ

 

 「クッ!!だが………?何処に行った?」

 

 「幻符『スネークストマック』」

 

基本のプッチは上から並行プッチに向けてラッシュを繰り出すッ!

 

 『ウオシャアアアアアッ!!』

 

 「ウグゥ!!」

 

ヒュゥゥゥン

 

                   ドゴォォォン

 

 「ハァハァ、一気にスペルカードを使うと疲れるな…だが、気絶はしただろう。」

 

…………………

 

 

 

 

 

             ………………

 

 「…やはり『天国』に押し上げてくれるのは貴様だったな………」

 

 「!!」

 

 「貴様のお陰で『重力』の位置が分かった!!」

 

 「不味い!このままでは…」

 

 「感じたぞッ!『位置』が来るッ!!」

 

ピカァァァァァ

 

 「クッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………お前たちは既に分かっていると思うが一つ言っておく。『時は加速』する。」

 

シュゴォォォォォォ

 

 「(どうする!?この状態になると倒すのがかなりきつくなってくる。しかも、逃げに徹されると何も出来ないぞ………ん?……アレは………………白黒の扉!!何故ここに!?)」

 

 「…………ねぇプッチ…あの扉はもしかして、」

 

 「ああ、そうだ。私がこの世界に来ることになった扉だ。」

 

 「…………………………それなら今すぐあの扉を開けて元の世界に帰りなさい。」

 

 「なんだと?この状況はどうするつもりだ?」

 

 「…大丈夫よ。私には『秘策』があるから。それよりも『コレ』を持っていきなさい。」

 

 「!『鏃』ッ!!だが何故!?」

 

 「もう必要ないからよ。それに『運命』も渡した方が良くなっているわ。」

 

 「…だがッ!!」

 

 「いいからッ早く扉に入りなさい!!今しかそれは出てこないわ!アイツが時を加速させている今しかッ!!」

 

 「………………………………レミリア…」

 

 「何?」

 

 「『勝てるんだな』?」

 

 「……もちろんよ。」

 

 「分かった。頑張ってくれ………」

 

ガチャ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 「………ここは…自室か?戻ってきたのか…こっちに。」

 「(しかしなんだったんだ?あの出来事は…夢のような気もするが痛みとか味覚もあった気がする。………………ん?)」

 

ゴソゴソ

 

 「これは…『鏃』……………まさか本当に…」

 

それ以降『鏃』は日記と同じところに保管している。勝手に動くタイプではないようなので保管は出来ている。この後すぐにレミリアのところに行き、扉について聞いたが返答は知らないとのことだった。しかし何故急に時空が歪んだのか………あの後あっちのレミリアはどうなったのか私は知らない。ただ一つ言えることは、あの世界の『天国』は理論こそ本物だが他が全て疎かになっていた。私はあんな『天国』は創りたくない、それだけだ。




展開が急すぎる気がしましたがこの話を丁寧に書くのもな…と思いこの形にしました。一応何故あの扉が現れたのかはしっかりと本編で書きます!それまでお楽しみに。

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