「Stairway to Paradise」 作:いつも活き活きと
コンコンコン
「プッチさーん。お客さんが来てますよー!」
「お客さん?」
ガチャ
「美鈴。お客さんって誰だ?今日は会う予定がないはずだが…」
「それが人里の老人でして……一応慧音さんからの紹介らしいんですが…」
「(スタンド関係か?今から読書でもしようかと思っていたんだが…)」
「入れてきてくれ。」
スタスタスタ
「これはこれは……どうもこんにちは。私は人里に住んでいる『惣起 一世』(そうき いっせい)といいます。実は相談がありまして。」
「ご丁寧にどうも。相談というのは?」
「最近家に『変な扉』が出てきたんですよ。それはとても真っ白なんですけど家に付けた覚えはないんですよ。」
「(『扉』だと!?まさか…またあの平行世界に繋がっている扉じゃあないだろうな?……この相談は無視できないな。)」
「それでしたら私が直接見に行きましょう。案内してくれますか?」
「おお!それは本当ですか!ありがとうございます。」
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
「この家です。」
「(特にあの異様な雰囲気は感じられないな…)」
「入りますね。」
ギィィ
「……アレですか?」
そこには確かに老人の言っていた真っ白な扉があった。
「ええ。アレがさっき私が言った扉です。」
「貴方はこの扉を開けたことは?」
「恐ろしくて恐ろしくてとてもそんなことは考えられませんでしたよ!」
「………なら入りますね………………………………」
「強奪『アビリティ&メモリー』」
ビシュアァ
ドサ…
「念には念を入れてコイツの『記憶のDISC』は抜いておくか…」
「(扉の目の前まで来てもあの違和感はない…よし)」
ガチャ…
「こ…これはッ」
プッチの目の前に広がっていた景色は…………とてつもなく巨大な『図書館』だった。
「……………入ってみたが特に問題もないしあの老人は本当に相談しに来ただけか…『DISC』は戻しておこう。」
ウィィィィン
「ン…ハッ!プッチさん。大丈夫ですか?」
「ええ。それよりもこれを見てください。あの扉の内側は巨大な図書室ですよ。」
「…………………びっくりしすぎて何も言えん。どういうことじゃ?」
「一世さんこれは見えますか?」
プッチはそう言うと『ホワイトスネイク』を出し、老人の前に移動させた。
「ヒェェェ!!何だその化物は!?」
「やはり…貴方は『スタンド使い』になったんですよ。」
「『スタンド使い』?」
「スタンド使いというのは………」
―――――――――――――――――神父説明中―――――――――――――――――――
「………なるほど…つまりこの空間はわしのスタンドとやらが生み出した空間なんじゃな。」
「この様子を見るに特に害は無いと思うので探索してみますか?」
「そうじゃな。わしはあっちの方に行ってみるよ。」
一世はそう言うと様々な本棚を見に行った。
「私も見てみるか………ん?何だこの本は?いや、これだけじゃあない。ここらへんの本全部『見ること』が出来ない!どういうことだ?………本棚に文字が彫られているな。『僕のヒーローアカデミア』?聞いたことのない作品だな…表紙には『緑谷出久』と書いてあるが…」
プッチは不思議に思い、別な本棚の本を見ようとしたがどれも見ることができなかった。
「……ここにある本の大半は見ることができないのか?それとも見るのになにか条件があるのか?」
するとプッチの前に司書のような女性が出現した。
「!君は誰だ?」
「私は惣起一世のスタンド『メモリーズ』です。私はここの案内人でありここに入ってきた人物が閲覧できる『記憶』、『思い出』を紹介します。」
「『記憶』と『思い出』の閲覧だと?どういうことだ?」
「ここにある本は様々な世界の人物たちの記憶です。しかし、その記憶を誰でもお構い無しに閲覧することはその人を『侮辱』することになります。なので私が閲覧できる記憶を判断しその人に提供します。」
「勝手に判断するのは『侮辱』にならないのか?」
「考え方の違いですね。私はその人とってプラスの結果になるのならば紹介します。」
「…どうやってプラスの結果になるのか判断しているんだ?」
「私は様々な人の『記憶』を閲覧してきました。そこから様々な場面を想定します。その結果によってプラスかマイナスかを判断しています。」
「……………私が閲覧できる記憶はあるか?」
「検索中………検索中………貴方が閲覧できるのは『ジョジョの奇妙な冒険』の『エンリコ・プッチ』、『ペルラ・プッチ』、『ドメニコ・プッチ』、『DIO』です。」
「(!『DIO』の記憶を見ることが出来るのか。それならあの日記の内容を確認できるはずだ。)」
「『DIO』の本を見せてくれないか。」
「了解しました。」
シュン
「こちらが『DIO』の記憶です。」
ペラ…ペラ…
「(この記憶は……DIOの人間時代か?こんなにしっかりと描写されているとは…………なんか…やってることがしょぼいというか陰湿というか………………おッ!とうとう吸血鬼になるのか!?…………………………えッ!?DIOは太平洋に沈んでいたのか?よく正気を保てていたね………この時期は…やっぱり僕と出会った時か。この時期から既に『天国』の構想はできたのか。…………………………遂に最終決戦が始まったのか。この勝負、DIOが負けるのは知っているがそれでも負けないでほしいな………ん?なんか…僕には『王には王の、料理人には料理人のスタンドがある。強い弱いの概念はない』とか言っていたはずなのに『ザ・ワールドは最強のスタンド』って言ってるぞ?…………一旦おいておくか。あれ?急にハイッになって戦闘が雑になったぞ?しかも承太郎のこと煽ってるし……………承太郎の記憶からこの戦いを断片的に見たことはあったが結構DIOは自己中心的な考えだったんだな…)」
「こちらも『DIO』の記憶ですが閲覧しますか?」
「なに?人の記憶は一冊だけではないのか?」
「通常であればここの本は『基本世界』の記憶だけなのですが極稀に『基本世界』が『並行世界』になっていた…つまり勝負の結果がどちらもあり得た場合『並行世界』の記憶も出てくるんです。」
「つまりこの本は『並行世界』のDIOの記憶ということか?」
「はい。」
「どれ見せてもらおうか…」
「(…この世界ではDIOは承太郎に勝ってそのまま『天国』に到達したのか………能力は私の目指した世界を実現するものではないが…というか自分に都合の良い運命を手にれるためだけの能力か。……………………遂に基本世界の侵略に踏み込むのか………………………
結構DIOが有利な展開になっているな。だが、承太郎は凄まじい精神力を持っているのはDIOの記憶からもよく分かる。まだどうなるかわからないな……………!!承太郎の言葉ッ!アレは基本世界のDIOを倒したときのもの。つまり……やっぱりそうなるのか。『てめーの言う真実はただのまやかしだ』か……………………)」
「ありがとう。私はもう帰るとするよ。」
「分かりました。それでは出口まで案内します。」
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「一世さんなにかありましたか?」
「いやぁ〜若い頃に無くなった妻の記憶……人生を見てきました。とても懐かしかったですね……………前まで悩んでいたんですよ。最近はもう妻の顔すらも思い出すことが困難でしたから。」
「(…このスタンドは過去を振り返りたい思いから発現したのかもな。)」
「それでは私はそろそろ帰りますね。」
「ええ。今日はありがとうございました。」
―――――――――――――――――帰り道―――――――――――――――――――――
「(私の中でDIOを神聖化しすぎてたのか?なんか前までのイメージではなくなったな。特に『天国』に関しては私と目的がまるで違かったな。もう一度『天国』について振り返ったほうがいいのか?)」
「あっプッチさん。どうでしたか?」
「特に何も問題なかったよ。」
「それなら良かったです。そういえばまた一人お客さんが来てましたよ。」
「………その人は?」
「今は応接室にいますよ。まぁあんまり歓迎されてませんが…」
「?まぁ行くとするか。」
第五章 日常 その① 〜完〜
運命が止まることはない。しかし、運命は減速、加速するものだ。そして……ここからは
『運命』が加速する時である。
第六章 東方恋想殿 始まり
『メモリーズ』…自立型スタンド。惣起 一世のスタンド。
パラメーター:破壊力− スピード− 射程距離A 持続力A 精密動作性A 成長性A
能力:すべての世界の人物の記憶(人生)を本にして保管している場所。その本を見れるのは『案内人』が許可した場合のみ。また、内部で本を攻撃、危害を加えようとした場合強制的に外部へ追放する。再び入るには一ヶ月待つしか無い。本は一応持ち出し可能。
次回もお楽しみに!