「Stairway to Paradise」 作:いつも活き活きと
「私の『アップライジング』は作った兵士をストックすることが出来る。」
同時に躁令は自分の周りに盾と剣を持った兵士を三体召喚しプッチと進田に襲いかかった。
「ッ!プッチさん!!僕がこの兵士たちを抑えておくのでプッチさんは本体をお願いします!」
「ああ、分かった。」
「『ホワイトスネイク』!!」
「まだ話している途中なのですが……そして作る時は一体につき百のポイントが与えられ、自由に振り分けることが出来る。しかし、通常の人間は二百のポイントで構成されていることから普通の振り分け方では人間以下の粗大ゴミが出来てしまう。それを補うのが『等価交換』。換金するときの値が高いものをスタンドに吸収させるとポイントに変換することが出来る。」
「よく喋るな。自分に危険が迫っていることが分からないのか?」
「危険?何を言っているんですか?」
「お前のスタンドは準備してから戦うタイプだろう?」
「………つまり、貴方は私のスタンドでは接近戦が出来ないと考えているのですか。それはとんでもない勘違いですね。」
「『アップライジング』!!」
ドゴッ!
「クッ!!そのスタンド……近接もいけるのか!」
「そもそも私は一度も近接は無理だなんて言ってないですよ。それと今の感じでわかりましたが……貴方のスタンド…私と同じくらいのパワーを持ってますね。このままタイマンで戦うのは少し不安がある。そこでコイツを出します!!」
「召喚『風神・雷神』」
ブワッ
召喚されたのは風を操る『風神』と雷を操る『雷神』。
「(この威圧感!コイツらさっきまでの兵士と違って生半可なパラメーターの振り分けじゃあない!!さっき話していた『変換』を使って生み出されたのか?)」
「溶解『ボディ&スピリット』!!」
ビュウウゥゥゥ!!
「やはり風で防がれるか!!」
「(マズイな…こうなると直接叩くしか無いが恐らく能力の方もなかなか強力なものになっているはずだ……ゴリ押しで行くしかないな!)」
「防符『ディスクシールド』」
スペルカードを唱えるとプッチの身体はホワイトスネイクによって作られた『DISC』で包まれた!!
「なッ!?ふざけているのですか!!」
「いや、真面目さ。」
「『ホワイトスネイク』!!」
プッチは雷神の方に走り出しラッシュを繰り出そうとする。
「『雷神』!!特大の雷を奴にぶつけなさいッ!!」
「ガアアァァ!!」
ドォォン
雷神が太鼓を叩くと周りに暗雲が立ち込みプッチに雷が降り注ぐ………がッ!!
「そんな攻撃は通じないぞ!!」
「顕符『透明なドッペルゲンガー』」
『ウオシャアアアアアッ!!』
ドゴドゴドゴドゴ
「ガア…アアァッ………ァァ」
ホワイトスネイクのラッシュを受け雷神の身体は崩壊していった。
「なぜ……なぜ雷神の攻撃が効かなかった!?」
「簡単な話さ。この『DISC』は絶縁体でね、電気を通さないんだ。」
「なら、風は防げないでしょう!!」
ビュウウゥゥゥ
「幻符『スネークストマック』、君たちが見ているのは幻覚だ。」
ドゴッ!!
「シャァァァ……」
「………見事ですね、エンリコ・プッチ。」
「そんな強がらずに焦ったらどうだ?お前の切り札とやらも敗れたんだぞ。」
「切り札?確かに『単体』で見れば私の手持ちの中ではトップクラスの兵士です。しかしね、『切り札』はまた別にあるんですよ。」
「なに!?」
「私の『アップライジング』は兵士を『ストック』出来ると伝えたはずです。なら、『ストック』の使い方は兵士をそのまま出すだけかと聞かれると…答えは『ノー』です。ストックされている兵士は別にストックされている兵士と『混同』させることが出来ます。」
「………それをするとどうなるんだ?」
「とんでもない程の拒絶反応が生まれます。この拒絶反応によって生まれるエネルギーは私のスタンドの内部を突き破り外部に放出されます。」
「まさか………!」
「そうです。貴方の予想通りエネルギーはレーザーとなり直線にあるものを破壊するでしょう。しかし、この技を使うと当然今までためてきた兵士はなくなってしまいます。ですが………もう妥協はしません。私の中にある1273体の兵士を『混同』し貴方にぶつけます。」
「それをさせると思うか?」
「もちろんただで出そうだなんて考えてないですよ。」
「召喚『ぬりかべ』」
「ヌウウウゥゥ」
「これで時間稼ぎをします。」
キィィィィィィン
「(マズイ…あの技を防ぐ方法を私は持っていない!とりあえずこの邪魔な兵士を片付ける。)」
「『ホワイトスネイク』!!コイツを破壊しろォォォ!!」
『ウショオオアアアアア!!』
ドゴドゴドゴドゴドゴ
「なッ!?無傷だと!?」
「その兵士は防御と耐久力に全振りした個体です。よって生半可な攻撃はすべて通じません。」
「ウオオォォォ!!」
「『詰み(チェックメイト)』です。」
「極符『ライジングソウル』」
「(しくじったか…………)」
バアアァァァァ
時は少し遡り……………
「さぁ!貴方達の相手は僕ですよ!!」
「鷹の翼+カマキリの鎌+昆虫の外骨格+ウサギの足」
バッ!
プッチと分かれたあと進田は躁令によって召喚された兵士…正式名称『近衛兵』と戦っていた。
「カタカタカタ」
「ハアアァァ!!」
キンッ!
「コイツら……さっきまでの個体と違って随分性能が高いな。」
大きく鎌を振り上げ、近くにいた一体の『近衛兵』に振り下ろしたが盾で防がれてしまった。
「カタカタカタ!!」
『近衛兵』は進田に一斉に襲いかかる!
「この兵士……随分と統制が取れている。」
「(全員がこんなに規則正しく動くことが可能なのか?相手の話ではパラメーターを振り分けるとき何かを犠牲にしていると言っていたけど…………ん?)」
奥の方に目を向ける。そこには襲いかかる二体の『近衛兵』とは別に遠くから状況を見ている個体がいた。
「………そういうことか。」
ダッ!!
進田は一直線にその個体のもとに行き、自分の鎌を振りかぶる。
「お前が司令塔の役目をしていたんだな。他の個体よりも知能が高いはずだ。つまり、どこかのパラメーターが貧弱になっているんじゃあないか?」
「カッカタカタカタ!!」
「遅い!!」
ズバッ!!
「カ…タカタ…………カ。」
「ん?他の奴らの動きがだいぶ鈍くなってきたな。これならすぐに終わる。」
ブンッブンッ
「ふぅ。こっちは片付いたから後は……!!プッチさん!!!」
side:エンリコ・プッチ
「…………………ん?」
「(何だ?いつまで経っても衝撃が来ないぞ。)」
「大丈夫ですか!!プッチさん!」
「進田!君が助けてくれたのか?」
「はい。紫さんの能力でプッチさんを移動させたんです。僕の技量不足で相手のレーザーは無効化出来ませんでしたが………」
「いや、十分だ。………躁令、最後の攻防といこうか。」
「……………『アップライジング』」
「『ホワイトスネイク』」
「強奪『アビリティ&メモリー』」
スタスタスタ
「「………………………」」
『ウオシャアアアアアッ!!』
「ウオオオォォォォォ!!」
ドサ…
「私の勝ちだ、躁令。」
「ウウゥ…………」
ゴゴゴゴ
「ん?何の音だ?」
「プッチさん!この洞窟が崩落しています!!急いで脱出しましょう!」
「何だと!?」
「………私の最高火力の技を使ったのです。この洞窟が崩れるのも当然。」
「進田!!『スキマ』は使えるか?」
「すみません!さっきまでの戦いの疲労でもう能力をコピーする力がありません!!」
「クソッ!!一体どうすれば…………」
「(……いや、分かっている。………………為すすべがない。この中で唯一移動能力を持っていた進田が能力を使えないとなるとどうすることも出来ないな。 また死ぬのか。…………『天国』を創るどころか実行する勇気すら持つことすら出来ずに。でも…心残りは特に無……)」
その時プッチの頭に流れたのは幻想郷での思い出……『走馬灯』と呼ばれるものだった。
「(懐かしいな。最初はスタンドが弱体化していたことに狼狽えていた。その後紅霧異変…レミリア達が起こした異変を解決したな。フランの暴走、春雪異変、進田との出会い、永夜異変、そういえば平行世界らしき世界にも行ったな。…………そうだ、この時から『天国』に疑問を持ったんだったな。)」
「(その後は……その後は……ああ、そうだ。さとりと出会ったんだ。『古明地さとり』……最初はそんなに印象に残っていなかった…………それなのに何故か今でも交流を続けている。前に『わざわざ地底まで来るのは大変でしょう?』と聞かれた。確かに空を飛べるとはいえ地底まで行くのは大変だ。だがそんなものは私には関係なかった。さとりは心を読むことが出来る。だからだろうか…仮面を被ることが多かった私が気を許して話せるのは。前の世界では『DIO』しか…………いや、訂正したほうが良いな。私は『DIO』に気を許していたわけではない。救いを求めていたんだ。妹を殺し、生きる目的がなかった私が縋り付いただけ。けど、さとりに対してそんな気持ちはない。ただ……楽しい。さとりと話しているときは気が楽になる。…………………心残りはあったな。私はまださとりと話足りないらしい。自分の過去、『天国』、決して話そうと思えなかったことすら話したいと思ってしまう。妹のことも…………)」
「(『妹』………こいし………………出会った場所は『守矢神社』。そこで東風谷早苗と戦って……………!!!)」
プッチの頭に浮かんだ会話………それは、パチュリーに弾幕の出し方を教わっているときのものだった。
『プッチ。貴方の霊力だと一回弾幕を展開するのが限界だわ。』
『それしか無いのか。』
『それでも普通の人より遥かに多いわ。それに頑張れば結界だって張れるはずよ。』
「(『結界』!!どうせ死ぬなら………試してやる!!)」
「ウオオオオオォォォ!!!!」
パアアアァァァァァ
ガキン
ガキン
ガキン
「あれ……?瓦礫が止まった?もしかしてプッチさんですか!!」
「ああ。ギリギリだった。後は紫に頼もう。進田、連絡できるか?」
「大丈夫です!!」
菅野 躁令…『アップライジング』―――再起不能(リタイヤ)
こうして今回の戦いは幕を閉じた。プッチは改めてさとりと自分のことを振り返りなにを思うのか……それはまだ誰も知らない。
『アップライジング』…近接パワー型。菅野躁令のスタンド。
パラメーター:破壊力A スピードB 射程距離C 持続力D 精密動作性A 成長性A
能力:『兵士』を作ることが出来る。その際100のポイントをパラメーターに振り分けることが出来る。ポイントは次の日に回復している。人間はポイントの合計が200。また、スタンドに物などを取り込ませることでポイントを貯めることが出来る。増える量はその人にとって大事かどうかであり、金銭的価値は関係ない。
人間のパラメーター振り分け 持ち点200
体力:30 攻撃力:20 防御力:30 素早さ:30 身体的特徴:10 能力:20 知能:60
『天狗モドキ』…正式名称『ハーピー』 持ち点100
体力:5 攻撃力:5 防御力:5 素早さ:60 身体的特徴:15 能力:5 知能:5
解説:素早さに特化させた兵士。そのしわ寄せにより攻撃力や体力がわずかしか無いが攻撃面を身体的特徴に鉤爪をつけることで補った。基本的に三人以上で動かしている。
『鬼モドキ』…正式名称『オーガ』 持ち点100
体力:40 攻撃力:40 防御力:10 素早さ:1 身体的特徴:3 能力:3 知能:3
解説:攻撃力に特化させた兵士。素早さ、知能がとても低くなりあまり実用的ではなくなった。
『ウニモドキ』…正式名称『ニードル』 持ち点100
体力:30 攻撃力:0 防御力:35 素早さ:5 身体的特徴:20 能力:0 知能:10
解説:カウンターができるように球体にトゲがたくさんついている兵士。足止め適性が非常に高く、プッチたちも本編では語られなかったがだいぶ面倒くさがっていた。
『風神』 持ち点200
体力:20 攻撃力:10 防御力:10 素早さ:30 身体的特徴:10 能力:100 知能:20
解説:風を操る能力を持つ兵士。どこかの新聞記者より風を操る精度は落ちるが瞬間火力ならこちらのほうが上。知能が低いことから基本的に本体からの指示待ちというスタンスになる。
『雷神』 持ち点200
体力:10 攻撃力:20 防御力:10 素早さ:30 身体的特徴:10 能力:100 知能:20
解説:雷を操る能力を持つ兵士。特に言う事無し。
『ぬりかべ』 持ち点200
体力:80 攻撃力:0 防御力:100 素早さ:0 身体的特徴:20 能力:0 知能:0
解説:壁。この一言に尽きる。自力で動くことも出来ず思考することもない。
極符『ライジングソウル』…躁令のスペルカード。
効果:自分のストックしている兵士を任意の数消費することでそれに応じた火力のレーザーを放つ大技。しかし、使用には溜めが必要となるため時間稼ぎが必要となる。
(呪術廻戦の極の番『うずまき』のオマージュ)
ちなみにプッチは恋愛に関しては知識はあるけど自分はそういうことに興味はないし関係ないと思っています。頑張れ!さとり!!ちなみに本編の後速攻で紫が駆けつけたので全員無事です。(躁令も)