「Stairway to Paradise」 作:いつも活き活きと
紅魔館
レミリアはプッチを呼ぶためにプッチの自室に訪れていた。
「プッチ、今紅魔館が襲撃に遭っているわ。貴方も迎撃に行けるかしら。」
「ああ…特に問題はない。」
「そう。ならついてきて。」
レミリアはそのまま部屋を出ようと背を向ける。
バッ!!!
その瞬間ッ!プッチはレミリアに御札を貼ろうと動く……がッ!!
「やっぱりね。貴方…プッチじゃあ無いわね。」
「なッ!?何を言っているんだ!レミリア!!」
「だって貴方……本物に比べて呼吸は浅いし匂いも無さすぎる。それに……敵が近くまで来ているにも関わらず一切気づいていない。」
「……………」
「反論しないってことはアタリのようね。」
「バレたところで……貴様を始末できれば何も……!!」
プッチに化けていた男は再びレミリアを襲うが……
ガッ……
「あのねえ……たかが人間が私に勝てるとでも思っているの?何か特殊な能力を持っているわけでもないのに。」
「が………は…」
ドサ…
レミリアは興味なさげに男を倒し別なことを考えていた。
「(プッチがいない………わざわざ影武者まで準備したのはプッチ自身?それとも第三者?どちらにせよこの部屋に何かあるか確認したほうが良さそうね。)」
紅魔館 門前
「ハァハァ………なんとか襲ってきていた妖怪たちは粗方片付けられましたね。」
「そうね。もう少しすれば終わ………ッ!!」
ボォ!!
突然ッ!!咲夜の居た場所に炎が襲いかかってきた!!
「危ないわね………誰かしら?」
「今のを避けるとは……さてはお前…強いな!!」
声のする方へ顔を向けるとそこには無表情で立っている『秦 こころ』がいた。
「貴方は人里で能楽をやっている面霊気よね?こんなところに何の用?」
「私は強い奴と戦うために此処に来た!さあ!!いざ勝負ッ!!」
「話が通じないわね……良いわ、それなら相手してあげる。」
「憂面『杞人地を案じる』」
こころはスペルカードを発動させると周囲には大量の水が出現し、水柱を発生させ始める!
「ッ!速符『ルミネコリコシェ』!!」
咲夜もスペルカードを発動させ相殺しながらこころをナイフで狙う!
「『サイコソーシャル』!ガードしろ!!」
カキン……
「なッ!?それは………『スタンド』!?」
「まだまだ行くぞ!」
こころは再び水柱を出現させ咲夜を狙う!
「マズイッ!防御が……」
「採符『採光風鈴』!!」
バババババ!
「大丈夫ですか!」
「ええ……助かったわ、美鈴。」
「それにしてもあの人型……スタンドですよね。」
「えッ?美鈴、スタンド見えるの?」
「はい、『気』がスタンドの形で集まるので。」
「なら、美鈴は近接攻撃、私は遠距離攻撃にしましょう。」
「分かりました!」
美鈴と咲夜は会話を終えると美鈴はこころに近づき肉弾戦を始める!
「せいッ!!」
正拳突きを放ちこころの体勢を崩し、そこに咲夜のナイフが迫る!
「クッ……面倒だな。まずは人数差を埋めよう。」
「怒面『憤怒する忌狼の面』」
ゴァ!!
「なッ!これは炎!!」
「(!!しまった……咲夜さんと分断された!!)」
「手間取りそうな貴方から始末する。」
こころは薙刀を構え美鈴に正面から向かっていく。
「気符『星脈弾』!」
美鈴はスペルカードで迎え撃つことにし、こころに向けて弾幕を放ち自身は迎撃のために太極拳の構えをする。
ガガガガガッ!!!
こころはグレイズや弾幕を薙ぎ払いながら美鈴に接近する!
「フン!!」
ブン!!!
「甘いですよ!」
こころは薙刀で美鈴を斬ろうとするが美鈴は攻撃を受け流しカウンターを決める!
「ガッ………痛いな…安直な攻撃は意味がない。なら…スタンドも活用していくか。」
「狂符『狂い咲く血染めの華』」
こころはスタンドを分離させ美鈴を挟み撃ちの形にしたッ!
「2対1ってことですか………!」
美鈴はスタンドの攻撃を避けながらこころに様々な攻撃を放つ。
「ハァ!!」
「その程度か?」
しかしこころは美鈴の攻撃を避け薙刀とスタンドとのコンビネーションで美鈴を追い詰めていく!
ガッ!!
「グッ……!」
「(マズイですね…………あの『スタンド』をどうにかしないと…)」
「さぁ……これでトドメにしよう!」
「『仮面総真舞 暗黒能楽』!!」
こころのスペルカードの発動と同時にこころの周囲に四体の分身が出現したッ!!
その内の一体は炎を纏い、別な個体は水、風、土を纏っている。
「まだ大技を使える余力があるなんて……!」
「(私だけだと抑えきれない……まだ周囲の炎は消えてないから咲夜さんの援護は期待できない。…………覚悟を決めないとですね。)」
「彩符『極彩颱風』!!」
「ゆけッ!我が分身達よ!!」
バババババ!!
美鈴は弾幕を放ちながら近づいてくる分身に肉弾戦を仕掛ける!
だがッ分身たちも炎や水など自身の属性を利用した弾幕で攻撃してくる。
「(ッ………やっぱり厳しいですね…)」
「中々………やりますね!」
「虚勢を張っても無駄だ。お前はもう限界………ここで終わる。」
「確かに……私だけじゃあ負けていましたね…………」
「『だけ』?」
「火水木金土符『賢者の石』!!」
「なッ!!」
こころと分身達にパチュリーの弾幕が襲いかかる!!
ドォォォン!!
「ガッ………!!」
こころは吹っ飛び、分身も消えていった。
「パチュリー様!ありがとうございます!!」
「全く……今日は喘息が酷くないからスペルカードが使えて良かったわ。」
美鈴とパチュリーが話しているとこころが再び向かってきた。
「ハァハァ……すでに援軍を呼んでいたのか…」
「貴方が来る前からですけどね。」
「まぁ問題ない。二人まとめて倒せば……」
「……いいえ、もう終わりよ。」
「?何を言って……」
「日&月符『ロイヤルダイアモンドリング』」
ピカッ!!
「これはッ!!」
「(目潰し…!ハッ……今目を封じられるのはマズイ!!)」
「ハァァァァァ!!」
ドゴッ!!!
美鈴は動けなくなったこころに正拳突きを放つ!
ドサ…
こころはその場に倒れ周りの炎も消える。
「なんとか……終わりましたね…………」
「そうね。」
そこに咲夜とレミリアがやってくる。
「貴方達無事かしら?」
「あ…お嬢様に咲夜さん!」
「私は大丈夫だけど美鈴は消耗が激しいわ。それよりもなにかあったの?」
「今回の襲撃の犯人が分かったの。」
「!それは……」
「『プッチ』よ。」
「え?けどさっきまでプッチさんは………」
「あれは偽物よ。まあ中々似ていたから意識しないと分からないわ。」
「けど…なんでプッチさんがこんなことを?」
「それなんだけど………」
そう言いレミリアが取り出したのは一つの日記だった。
「これは?」
「プッチの日記よ。まあ日記と言ってもどちらかというとノートみたいな使い方だけどね。」
「それでそれにはなんて書かれているんですか?」
「それは…」
ウォン
「私達にも聞かせてくださいな。」
「「「「!!!!紫!?」」」」
「わざわざ顔を出す必要があったか?」
「それに正邪まで………どういうこと?」
「あー、手短に言うと私はプッチを裏切ったんだ。」
「どうして?」
「単純に気に食わないのさ。私はそもそも強者が嫌いなのにそんな奴から上から目線で部下になれなんて言われたらそりゃ嫌になるさ。」
「……貴方のその性格は相変わらずね。」
「それで日記にはなんて?」
「えっと、要約しながら話すとまずプッチの目的は『楽園』という世界を創ること。」
「『楽園』?」
「皆が事前に起こることを理解し『安心』できる世界を指すらしいわ。」
「??どうやってそんな世界を……」
「必要なものは、『スタンド』、『DIOに関する物』、『強いパワーを持った魂』、『14の言葉』、『勇気』、『月と関わりのある場所』、『満月の日』。まあ意味が分からないと思うかもしれないけどこれらによって『楽園』を創ることができるらしいわ。」
「満月の日…………まさに今日ね。」
「月に関わりがある場所なんて幻想郷じゃあ一つしか無いわね。」
「永遠亭……そこにプッチが居るってこと?」
「間違いないわ。」
「それにしてもプッチさんが創ろうとしている世界は『良い物』なんですかね?」
「それは違うわ、美鈴。『楽園』は存在しちゃいけない世界なのよ。」
―――――――――――――――――少女説明中―――――――――――――――――――
レミリアの話を聞いた人妖達は表情を青ざめさせていた。
「つまり私達の『運命』は固定されてプッチ以外は変えることが出来ないってことですか!?」
「ええ。しかもプッチが人妖の選抜をするという内容もあるわ。」
「…………思っていたよりマズイのかもしれないわね。」
「そもそも時を加速させたらそんな世界ができるんですか?」
「なんとも言えないわね。けど………」
「プッチは恐らく前いた世界で成功しているわ。」
「前いた世界って………プッチさん何をしていたんですか!?」
「分からないわ。今思えばあんまり過去について話さなかったわね。」
「とりあえず手が空いている人妖に声をかけて永遠亭に行くわ。恐らくあっちには既にプッチが行っていると思うけど………」
「あれ?それだと時間が合わなくないですか?」
「確かに………もしかするとあっちで思わぬ足止めを喰らっているのかもしれないわね。」
「それなら尚更早く行かないとね。」
「あッ!そうだ、紫。貴方にこれを渡しておくわ。」
そう言うとレミリアは一つの『DISC』を出した。
「それは…『DISC』?何の『DISC』かしら。」
「日記から判断するとそれは『古明地さとりに関する記憶』らしいわ。」
「さとりの?…………これがあると何かしらの不都合があるのかしら。」
「私には分からないわ。だから貴方に渡しておいて必要があれば活用して。」
「ええ。分かったわ。」
スペルカードは本編で内容を説明しているので省きます。細かい設定でをしておくと、こころが貰ったスタンド『サイコソーシャル』により怒りが炎、悲しみが水、喜びが土、楽しみが風を操れるようになっています。