そんじゃよろしくお願いします!
————/数日後/———————————————————
「よし、行ってくる」
「お気をつけて!」
「おう!そっちもな!」
—大湊鎮守府(神通side)—
「はぁ…」
最悪です…
みなさんにじゃんけんで負けて、新しい提督をお迎えする役になってしまいました…
なんであそこでグーを出さなかったのでしょうか!
ああ、車が来てしまいました。
なるべく下を向いておきましょう…
—コツコツ
「私がこれから鎮守府に着任する提督だ、よろしく頼む」
「は、はい… ご案内します…」
声があの方に似てるような気がしますが気のせいでしょう…
それにあの方はもういないのですから…
「どうした下を向いて?」
「あっ、いえ私は顔が…」
「構わん、上げろ」
「…はい… えっ?」
「どうした神通?俺の顔に何かあるのか?」
あ、あれ幻覚でしょうか?
ついにあの方を考えすぎて幻覚が…
「…司令?」
「ああ、そうだ。元二水戦司令河内武久だ」
「司令なんですか?司令なんですよね!」
ああ、これは現実なんでしょうか? もし夢だとしてもこのまま目覚めたくありません… 何度も会いたいと願ったあの司令が目の前にいるのですから…
あ、あぁ、視界がボヤけてきました…
涙が止まら、ない… 司令の前なのに…
「お、おい神通? 大丈夫か?」
「し、れい…」
「大丈夫か、ほれ」
抱擁まで? やっぱり夢なんじゃ…
いや絶対に夢ではありません、なぜなら目を擦っても景色は変わらないのですから。
入渠地での挨拶以来、絶対に会えないと思っていたのに。
「もう、もう離しませんから」
「喜んで?」
懐かしい笑顔、あの頃と同じふんわりとした笑みです…
やっと泣き止めましたが、まだ1つ疑問が残っています。
「あの、司令。 司令は私の顔が醜いとは思わないのですか?」
「それは思わん」
「え?それはなぜ、ですか?」
「俺はこの世界に来た時から他と美的感覚は逆だ」
「そ、それは」
「というか、この世界の美的感覚が狂ってるんだよ」
司令… 私のために…
「だからな、神通。 俺は神通の事が美人だと思っている」
「えっ、え!」
「だから安心してくれ、いや安心っていうのも……」
どうしてでしょう、体が火照ってきてしまいました…
初めて美人と言われて恥ずかしいのでしょうか?
「…神通」
「ひゃい!」
「会えて、嬉しいよ」
「…はい、私もです 」
司令から『会えて嬉しい』と言われるなんて…
私、混乱しちゃいます…
「まあとりあえず鎮守府を案内してくれないか?」
「はい、分かりました」
久しぶりに艦娘達の前以外で心からの笑顔を見せれた気がします。これもあなたのお陰ですね、司令。
—(提督side)—
神通に鎮守府を案内をしてもらった。
艦娘達が掃除してくれているお陰で鎮守府はすごい綺麗だった。神通以外の艦娘は哨戒に出ているらしい。
案内後、艦娘達が哨戒から帰ってくるまで執務室で待機することになった。
「なあ神通」
「どうされました?司令」
「なんでそんなに近くに座るんだ?」
「人肌が恋しくて…」
「何を言ってるんだ」
さっき神通の事を抱擁した時にもしたいい匂いが…
いかんいかん大和男児たるもの!
興奮しては…うぐぅ…
「体が火照ってきてしまいました」
「やめなさい」
—プルルル
「お? 早速提督の仕事だな!」
『こちら大湊鎮守府、ご用件は?』
『ご用件はだ? ふざ——な! まずは周りの鎮守——挨拶だろうが! どうして電話しにこない!』
『はっ? 申し訳ない、よく聞き取れないのだが』
電話で出す声量じゃないだろ、音割れしてるし!
『はぁぁぁ〜 だから! 着任してすぐ挨拶しろってこった! 分かっt!』
—ガチャ
「電話は終わったんですか? 司令」
「声デカすぎて何言ってるかよく分かんなかったから切ったよ」
「…それ大丈夫なんですか?」
「大丈夫だ、俺は海軍大将だぞ」
まあ旧海軍の階級だかな…
「まあ何かあったら私にお任せください」
「何するつもりだよ」
「探照灯を照射します」
「やめとけ、そして笑顔で言うな怖いわ」
神通のキャラ俺のせいで変わってないよね?
お淑やか&サイコパスみたいになってるんだけど…
いや元々か?
「あ、思い出しました!裏にお茶を入れに行ってきますね」
「どこにお茶入れること思い出せる発言があったんだよ!」
—コンコン
『艦隊、帰還しました』
「どうぞ」
「失礼…は?」
「どうしたんだ、曙」
可愛い… リアルぼのたん可愛い… 愛でたいなぁ!
「え…あんた艦長? 艦長よね!」
「いつの艦長だ?」
「2人目よ2人目! 河内少佐よ! 最終的には大将だけど!」
「正解だ」
「どうも! じゃないわよ、なんで艦長がここにいるのよ!」
「なんでと言われてもなぁ… また戦火の中に舞い戻ってきたまでだよ」
だけど戦争といってもまだ実感が湧かないんだよな、艦娘達が目の前にいるのもまだ信じられないし!
「…そう」
「なんだ塩対応じゃな… 曙? 泣いてるのか?」
「ないでなんか、グスッ、ないわよ!」
「いや泣いてr」
「泣いてない!」
「えぇ… おわっ」
曙が俺の胸に突っ込んできた。綺麗な髪の毛してるなぁ、 哨戒してきたのにいい匂いするし…
やっぱり駆逐艦は最高だぜ! …ロリコンじゃないからな!
「どうした曙?よしよし」
髪の毛サラサラだ! しかもツヤツヤだし!
哨戒行ってきてもこれって凄いな…
「ずっと… ずっと会いたかったんだからぁ! グズッ」
「…ああ、俺もだぞ、曙」
戦時中、曙は俺が艦長になった初めての艦だった。
艤装員長兼艦長を除けば曙の初めての艦長でもあった。
だからとても愛着があった。
曙の仲間達を忘れることはないし、戦争中に俺という存在を育ててくれた曙には感謝しかない。
同時に艦娘としても会いたいとも思った。
特に戦時中に乗艦や指揮下にあった艦娘と会いたいと思ったことは何回もある。 他の艦娘も例外ではないが。
だからこの再会は言葉に表せない程嬉しい。
—シュッシュッ
「ほらティッシュ」
「ありがと…」
「曙、これからもよろしく」
「…ええ、よろしく …あっ!お願いします!」
「む? なぜ急に敬語に?」
「それは前任者が作ったルールの1つです、破った場合何かしらの罰則が与えられるという」
「おおっ、神通… そんなルールは撤廃だ撤廃、前任者のルールはすべて撤廃だ!敬語も使わなくていい!」
「じゃあ気兼ねなく話すわ……ありがと」
「ありがとうございます、司令」
「大川の孫が言ってた通りだな… 本当にブラック気質だったとは」
本当に前任者はピーだな、ヤバいだろこんなルール!
駆逐艦に敬語強要はダメだろ…
「俗に言うブラック鎮守府ね」
「出撃回数はどうだったんだ? 」
「資源入手が出撃の主でしたのでノルマがありました」
「ノルマは高いのか?」
「まあ、それなりに?」
「なんだその含みのある様な言い方は…」
————/5分後/———————————————————
鎮守府の現状について話すこと5分。
話にひと段落ついたところで曙が口を開いた。
「そういえば艦長は私たちの顔に嫌悪感を抱かないの?」
あれ、クソ提督って言わないの?
まあデレぼのも可愛いから大歓迎なんだかな!
「抱かないぞ、俺はこの世界に来てから艦娘達の顔を醜いと思ったことはない。 艦娘達はみな美人で美しい、そして可愛い」
「本当なの、神通さん?」
「ええ、私は美人と言われました」
「…じゃあ私の事も可愛いとか思ってるわけ?」
「ああ、勿論だとも!」
「……ふん!//」
あ、照れてる。 可愛いなぁ…
「とりあえず私は部屋に戻るわ」
「私も1度戻らせていただきます」
「えっなんで?」
「いやだって…ねぇ?」
「急に司令が現れたらみなさん驚いてしまいますよ、それにルールは撤廃した事を伝えないといけませんし」
「確かに…」
「じゃあ失礼するわ」
「司令、また参りますので。それでは」
—ガチャバタン
いやどっちも可愛すぎるだろっ!
ヤバいな、いつか襲ってしまいそうだ…
申し訳ないのですが、この話で毎日投稿はストップさせて頂きます。
理由は個人的な用事とストック作成をするためです。
次回投稿は早くても来週になってしまいますが、どうか待っていてください!