転生小魚、龍道を征く   作:半目真鱈

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第25話 剣との戦い

全ての動作がスローモーションに感じる。振り下ろされた剣はその速度を緩める事は無く。俺に降り注ごうとしていた。そんな折に脳裏に過るのは一振りの剣だった。

 

アガロが使っていた剣…それを無意識的に取り出す。それでもって剣を受け止める。だが、此奴の身体能力は常軌を逸していた。そもそもが摩耗した剣…毒姫と打ちあえると言った事が実現することも無く。

 

「おいおい…これじゃあ俺を預けるには足らねぇぞ。もっと来いよ。」

「いいよ。…ならば本気で行こう。〈座標指定・空間歪曲〉」

 

奴の右腕を中心に空間を歪曲させる。いきなりの魔術に剣は反応する間もなく。そのままに魔術を受けた。それを確認すると同時に、俺の背には大量の魔術陣が展開される。

 

「魔術式展開…刀剣系魔術…全展開・疑似魔術〈剣修羅〉」

 

毒鬼に放った魔術以上の剣系の魔術を展開する。圧倒的な技術力を誇る敵に相対した時はどうするか?これはその一つの解だ。圧倒的な物量で攻める。

 

魔術は全てが毒姫へと到達する。だが、その全てを片手で持つ剣でもって打ち落とす。これには流石の俺もビックリしたが、これで攻め続ければ勝つことは出来ないだろうが負ける事は無い。

 

だが、これで良いのか?これは認めさせるための戦い…こうして物量で攻める事が調伏に繋がるのか?それは否だ。

 

「〈土剣〉」

「へぇ…バカの一つ覚えは止めるか…精々俺を楽しませることだな」

 

土剣は土剣だ。あの魔刀とぶつかり合ってしまえば忽ち崩れ去るだろう。だが、それがどうした?…ならば崩れ去った瞬間から作り直せばいい事だ。それが出来なくて何が主だ。

 

「お前を認めさせる。」

「だったらまだだな。」

 

《新しく戦闘系スキル〈剣術Lv1〉を習得しました》

《スキル〈体術Lv3〉が〈体術Lv4〉に上昇しました》

《スキル〈剣術Lv1〉が〈剣術Lv2〉に上昇しました》

 

「もっとだ。もっと気力を込めろ。もっと巡らせろ。循環させろ」

「言われなくともやっている。」

 

《新しく戦技系スキル〈気闘術Lv1〉を習得しました》

 

瞬間…俺の肉体的ステータスが大幅に伸びたのを感じる。これが新たなる力か…だが、これじゃあ勝てない。未だにアイツの息が切れた様子すら無い。

 

「もっとだ。もっと見せろ。魅せてみろ」

「言われなくとも…やっている。」

 

剣に魔力を込める。これまでもやっていた通り疑似魔術の応用法だ。魔力で土剣を強化して打ち合う。そうすると今までとはまるで違う。数回打ち合っても形を保っていたのだ。

 

《新しく戦技系スキル〈魔闘術Lv1〉を習得しました》

 

…もっとだ。もっと魔力を込めなくては。そうだ、もっとだ。もっと込めねば打ち合えぬ。

 

「良いぜ。良いモンになってんじゃ無ェか。」

 

ゴオオォォ~…そんな音と共に魔力の暴風が吹き荒れる。今、体内に残っている魔力の9割がたをこの剣に集約している。それにより刀身は罅割れて、今にも砕け散らんとしていた。

 

「全魔力収束…疑似魔術〈暗黒に輝きし剣(アクス・カルヴァリン)〉」

「良いじゃねぇか。」

 

《新しく戦技系スキル〈魔力撃Lv1〉を習得しました》

 

瞬間…爆弾が爆発したのでは無いかと思う程の音が、何も無い荒野に響き渡る。後に残ったのはボロボロの毒姫のみだった。俺は勝ったのだ。この勝負に。

 

「良いぜ。テメェの眷族が使うのを認めてやるよ。だから…さっさと居なくなれ。傷の回復に集中する。」

「あぁ…これからよろしく頼む」

 

 

 

「大丈夫ですか?主よ」

「あぁ…でも、これでこの剣は言う事を聞くようになるぞ。」

 

それを告げてやると彼女は少し驚いたかのような表情をしていた。まぁあの化物級に強い奴に勝ったという事で、ビックリしているのだろう。

 

名前 毒姫

説明 毒を蓄積し続けた魔刀…その刀身は毒を帯びる

効果 毒生成Lv1.修復Lv1

 

肝心の剣のステータスはこんな感じだ。まぁ修復が有るのは素直に嬉しい。未だに剣の修理に関しては目途が立っていないかrな。それ以上に毒生成…俺の下位のスキルだが、近接に明るいアガロが持つと途端に厄介になる。

 

「これからも励めよ」

「了解しました。主よ」

 

それから、アガロがちゃんと剣を扱えるまで元ゴブリン集落でのんびりと魔術の特訓を進めていた。それによって四元素魔術へとスキルが進化したが、これは後でも良い話だ。

 

「それじゃあ探索開始だな」

「えぇ…ですが、これらのゾンビやスケルトンはどういたしますか?」

「空間魔術で何とかする。〈生物収納〉」

 

収納空間を元に開発した生物収納によってスケルトンやゾンビは収納された。それを確認すると同時に俺とアガロは森の探索を進めた。

 

因みに今のアガロのステータスはこんな感じだ。

 

————————————

名前 アガロ・メイタール

種族 フレッシュゾンビLv8/Lv10

体力 21/21

気力 17/17

魔力 12/12

攻撃力 44(修行+15)(剛撃+10)

防御力 18(修行+2)

魔法力 15

抵抗力 13

速度力 26(修行+5)(速度強化+3)

ランク G

種族スキル

新鮮Lv1.感染Lv1

汎用スキル

暗視Lv5.訓練Lv4.直感Lv1.ジャマル言語Lv6

戦闘スキル

体術Lv7.剣術Lv5.格闘Lv4.気力感知Lv5.気力操作Lv4.気力循環

戦技スキル

気闘術Lv1.魔闘術Lv1.気力撃Lv1.スラッシュLv2.二段切りLv1

強化スキル

剛撃Lv1.速度強化Lv3.回復強化Lv3

魔力スキル

魔力感知Lv3.魔力操作Lv2.魔力循環Lv2

耐性スキル

状態異常無効.飢餓耐性Lv1.神聖弱化Lv5.陽光弱化Lv2.聖銀弱化Lv4.治癒弱化Lv3

称号スキル

名無しの眷族.努力家Lv4.根性Lv2

SP 10

————————————

 

段々と俺に迫る程の実力を見せてきた。まぁステータス上では勝っているモノの、シンプルな近接戦と行くとそう単純な話じゃない。戦いの中で起こる駆け引き…それらが、アガロは上手いのだ。

 

 

 

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