ファラーシャ姫が無事、皇居へ逃げられるように、ボクは逃走ルートと予測進撃ルートが重なる位置に先回りする。
もっともこの予測交差地点を、導き出したのは自衛隊員伊丹を名乗る男だ。
ボクはそれを信じて、先回りしているにすぎない。
でも──。
「うそ……、当たってるよ……」
避難経路と敵の進軍が交差してる。
完全に交差するわけではないが、なにかの拍子に進撃が早まるか、もしくは伊丹率いる避難民の足が遅れれば、横っ腹を突かれる程度の場所に敵がいた。
幸い、破壊と略奪に勤しんでいるようで、予測交差地点とはまだ離れている。
これ、ボクの戦力を信じつつ、実際の戦闘力を確認するため、ちょっと無理をしてでも避難経路をショートカットしてないかな。
上空から見るとそんな風に感じた。
あの伊丹ってやつ、ボクを利用してる感じがある。
「ま、念のためと市民たちの仇のために排除しておくか」
略奪と無意味な破壊に勤しんでいるゴブリンと大型亜人、トロール?オーガ?たちは、上空をまったく警戒していない。
ボクは数が多い中心部へ突風を叩き込み、吹き飛ばして着地地点を確保する。
そして降下しながら大型亜人に狙いを定め、ゼンマイを振り下ろす。
「ていやー!」
「ぶ! グモワ……」
断末魔の声も半ば、大型亜人を頭をたたき潰されてアスファルトに倒れ伏した。
そこからは一方的。
本来は天空にある神の目と通信するための接続ノードにあたる高出力光線を、ゼンマイの石突から発射。
厚い雲でも打ち抜いて、神の目にアクセスできる高出力レーザーなので、貫通に気をつけないといけない。
光に触れたゴブリンは、一瞬にして体液が沸騰して吹き飛ぶ。
貫通した光はビルの壁や車のボディにあたって、煙を出し浅くない穴をあけて途絶え消える。間違って人に当てたら悲惨なので、直線上の確認は万全だ。
……まあ、壁や車の穴はなかなかの被害だけどコラテラルダメージとして、ここは甘受してほしい。
残ったゴブリンは逃げ出そうとするが、このまま逃がしては他で被害が出る。
突風で突き転ばして、低空飛行で急接近。指先の接続ノートという光の爪で引き裂いて全滅させる。
「よーし、全滅! 誰かいないかーい! 助けにきたよー!」
2メートルほど軽く浮いて状況確認。
近くで動く気配は無し、いやあり。
隠れていたらしい人たちが、30人ほど物陰から出てきた。
日本語を話しているけど、ボクの異常な力……それにこの恰好に気圧されている様子だ。
でも、ボクは見た目そのまま『
うん、着てる服は異常だと思うけど、これは先エルハザード文明の人たちが、周辺諸国へボクを潜入させるため、そこの民の服装を模しただけだ。
基本的に、ゼンマイと同じように服も鬼神としての装備なので、この恰好じゃないと安定しないし全力を出せないんだ。
悪いのは先エルハザード文明の憎いあん畜生と、ボクが滅ぼしてしまった国の文化が悪いんだ。
しょ、しょうがないから、こうやって着てるんだ。
べ、べつに好きで、ちらちら見えちゃうのとか、お尻丸出しでいるわけじゃないんだよ。
……ざわ、ざわ。
ボクを見上げてる人たちの中で、この異常事態、生き残った幸運を忘れて、見とれてる男の人たちが数人だけどいる。
特に無防備な下から見られて、ボクは……ボクは……ああっ!
ごめんなさい!
さっきのウソです。
ボク、見られるの嫌いじゃないです。好きです!
番外の
「あ、ありがとうございます。あ、あのあなたは」
ひとりの若い男性が、戸惑いつつもボクに声をかけてきた。
ドキドキする胸を抑えて、見られて興奮してることを隠すように努めて優雅に振舞う。
「ボクはイフリーアクタス。キミたちの……まあ、味方だ。それよりそこの交差点に、そろそろ皇居へ避難する人たちが通るはずだ。それに合流して、キミたちも早く逃げるんだ」
ボクが南の交差点を指差し、救出した人たちがそちらに顔を向けると同時に、伊丹が先導する避難民の列が目に入った。
タイミングが良すぎる。
ボクが持ってるのか、あの伊丹が持ってるのか。
伊丹がこっちにこいと身振り手振りをする様子を見て、ボクはちょっと思案した。
──いや、持っているのはアイツだな。
ボクが持っているなら、もっと早く、もっと劇的に、もっと効率のいい場所に居合わせたはずだ。
反してあの伊丹は、彼が持つ力量が最も生かされる場面に遭遇している。
ボクは力を振るいきれていないでもどかしい思いをしてるのに、あの男は全力を残して挑んでいる。
力を持っているのはボクだが、天運を持っているのはアイツだな。
そう、評価を下したころ、ハナザワがボクに向かって飛んできた。
「おかえり。その様子だと連絡が済んだみたいだね」
「キカ、きかか」
え? バグロム王……陣内のやつもこっちにきた?
+ + + + + + + + +
「ぬわ〜っはっはっはっ! どわ〜はっはっはっはっ! どひょひょ! ぬははははははっ! むわ〜だはははははっ! はははははっ! ぐわっはっはっはっ!」
ファラーシャたち避難民が皇居に到着後、多少のごたごた後に受け入れられたの確認してからボクは陣内と合流に飛んだ。
そしてすぐに見つけた。
「あ、いた。目立つなぁ。陛下って」
バグロム兵の担ぐ神輿に乗り、指揮を取る陣内がいた。
ただでさえ一兵卒が強いバグロム兵。それが異世界の地の利を生かして神出鬼没。
マンホールから現れ隊列の背を突く。
ビルに配置した少数のバグロム兵で、ガラスの雨を降らせる。
無線もないのに完璧な伏兵や挟撃を行うバグロム兵。
手も足も出ず、殲滅されて行くローマ兵もどきみたいな群勢。
嫌がらせハラスメント攻撃をさせたら、陣内の右に出る物はいない。
侵略軍が可哀想になってくる。
でも、これでもまだいいんだよ、侵略者諸君。
敵側に水原誠がいたら、ハラスメント攻撃どころか、卑劣卑怯な手を繰り出すのが陣内だ。
あ、挟撃から逃げようとするから、陣形めちゃくちゃになってるよ。
練度が高いのに、挟撃くらいであんなに崩れるってどうしてだろう。
いや、バグロム兵の動きが良すぎるのか。
会話するだけではなく、ある程度の距離にいるバグロム兵に、一種のテレパシーを送ることができるようになった陛下はまさに鬼に金棒。
なにしろ命令に忠実で整然と動けるバグロムが、陣内の思い描いた通りに動くんだもん。
現実の用兵で、ゲームみたいにコマを進めて、一兵卒にいたるまで自由に前後左右攻撃撤退を行えるなんて、チートもいいところだよ。
まあ、陣内中心にして半径2キロメートルまでだし、離れたところのバグロム兵の情報は陣内に届かないから、せいぜい戦術的なチートだけど。
「陛下、陛下〜」
ボクはゆっくり降下しつつ、陣内を呼ぶ。
「おう、イフリーアクタス。ファラーシャは見つかったそうだな」
「うん。ワカメとタマがついたから、もう平気。皇居の中に逃げたから」
出会った場所とおおよその避難ルートを説明すると、陣内は嬉しそうに高笑い。
終えると感心した様子で、ボクを褒めはじめる。
「ほう。単に堀と水堀があるだけでなく、近く、それでいて敵の進撃経路をうまく回避するルートだ。イフリーアクタス。貴様もやっと兵の動かし方がわかったようだな。ぬはははははっ」
ボクのアイデアだと思って、満足げに笑う陣内。
でも、違うんだよなぁ。
あの自衛官は使えるだろうから、正確に伝えないと。
「いや。これはたまたまいた自衛官のアイデアだよ」
「なんだとぉぅ! ま、まあいい。その自衛官、使える方か?」
「うん。普段、使いにくいけど、有事ではさらに使いにくくて面倒を持ち込んでくるけど結果は出すタイプだと思うよ」
「む」
陣内の顔色が変わる。
ある意味、陣内に似てる面もあるんだよね。
「あとね、親書はファラーシャに預けて、天皇陛下……には無理だけど、施設管理の侍従に手渡したよ」
ファラーシャは即座に親書の序文を読み上げ、皇宮警護官たちを困惑させた。
でも、侵略者と別組織であることの表明には必要だった。
暴徒が暴れ、混乱するなかにそんな宣言をする女の子と、虫の姿をした侍みたいのがいたら、警戒して当然だ。
でも状況が味方した。
皇居には多くの避難民が集まっており、ファラーシャの宣言を聞いた「証人」という形となった。友好の儀を無下にできない。
タマという存在は劇薬でもあり、同時に妙薬でもあった。
多くの避難民を助けた赤備え侍は、ボクと同じくらいネットで話題になっていた。
むしろ飛んでいて視認しにくく、助けてもすぐ飛んでいくボクより、タマはネットの上で話題になっていた。
そのタマを従えた異国、異世界の姫。
話題にならないわけがない。
もっとも、ネットの一部では暴徒や侵略者と同一視して、日本がやらかした過去の逸話となぞらえ、「宣戦布告同時攻撃の失敗w」などという意見もあったが無視をしていいレベルだ。
途中で現れた侍従たちにより、ファラーシャが別室へと案内された。
タマはファラーシャの命令のもと武装解除され、これもある程度の信用に繋がった。
たとえ昔の国家であろうと、武装解除には一定の意味がある。現代の文明国ならなおさらだ。
あれは一種の保護と解釈してよい。
最大級の警戒はされているが、最大級の問題もあるので丁重に扱うことは約束された。……とハナザワがファラーシャよりそう伝えてきた。
小型バグロムが密かに何体もファラーシャについてるから、連絡が途切れる事もないだろう。
ファラーシャはファラーシャで大変だろうけど、バグロムの姫としてなんとか頑張って欲しい。
日本の警察やましてや皇宮警護官が、こんな混乱時であってもきつい尋問をしたりする可能性は限りなく低い。
この甘さというか危機感のなさは、良い面でもあり、悪い面でもある。
タマはファラーシャに付き、残りのボク付きの近衛バグロム兵は、近くの地下で待機。
いざという時に、伏兵になるだろう。
経緯を聞いて、陣内は娘の活躍に満足そうだ。
「うむ。よかろう。こんなこともあろうかと、貴様に渡しておいて正解だったな。そしてその差配をした私はまさに天才! ぬはっぬはははははは〜〜〜〜っ! 歴史的に陛下への嘆願や親書は、必ず届くからな」
自画自賛する陣内。
だけど今回ばかりは本当に妙手となった。
日本政府は侵略者と、同時に接触してきた友好国をどう扱うか大変だろうけど、それはボクたちが関知することではない。
がんばれ、がんばれ♡
「ところでさ、なにあれ?」
バグロム兵が進軍する後ろに、なんかついてくる人たちがいる。
テレビカメラを担いだ人もいるんだけど。
「なーはっはっはっは。あー、あいつらか。この私が助けてやったら、感謝してついてくる邪魔者だ。まったく。愚かだな。どこで敵の主力が、総攻撃で襲ってくるかもわからんというのにな! ぬわーーはははははっ!」
陣内はそういうけど、頼られて悪い気がしてないようだ。
普段の不遜な笑みと比べ、本当に緩んだ笑みが口元に浮かんでる。
「でも、バグロムだって異形なんだけど、よく安心してついてくるね、みんな」
バグロム兵は一見恐ろしいけど、おとなしくしている愛嬌がある。
おっかなびっくりの人もいるが、素直に手当を受けている日本人が多い。
「もちろん、最初は恐れていたぞ。まあ、私が一言声をかけただけで、みな混乱から脱出したがな。なーはっはっはっはっ!」
たぶん、その笑い声にびっくりしてあきれたんだと思うよ。
あとでテレビ映像で確認したけど、どうやら「このバグロム王、陣内克彦が貴様ら日本人を保護してやる。平伏し感謝するんだぞ!(以下すごい長い高笑いカット)」とかやったらしい。
こいつ、声はめちゃくちゃでかいから、こういう近世近代以前の戦争では優秀なんだよね。もちろん扇動もだ。
バグロム兵だけなら、みんな逃げ出すこと間違いない。でもそのバグロムから明らかに祀られているように神輿に乗るどうみても日本人の陣内が日本語で、そう宣言したんだからある程度納得したんだろう。
混乱で判断力を失っていた人たちは、これだというなにか救いが欲しかったはずだ。
納得してないで離れて逃げた人は、まあ……うん。比較的的確な判断力があったけど、運悪く正解ではなかった。残念。
「しかし妙だな」
カメラが向けられているのを意識しているのか、いつもよりキメ顔で陣内が思案する。
「聞いた話では、敵の出現は昼ごろ。近代以前の軍が侵攻をその時間に始めるなど、迅速にこの東京をすべて抑える算段があったのか? この程度で」
現代でも比較的そうだけど、戦闘ってのは予想より長くなる。ましてや近代以前は戦争なのに日没となったら、お開きになるってことも珍しくない。
中世では「明日の朝から合戦しますよ」と示し合わせるくらいだ。
「まあいい。まずは保護した民間人をなんとかせねば」
「でも、あの人たちを守りながら進軍って、難しくない?」
「そんな無駄なことはせん!」
「じゃあ、安全なところに誘導だね?」
なんだかんだ甘い陣内が、民間人を捨て置くわけがないし、たぶん最低限の兵をつけて案内させるつもりだろう。
「うむ。そういう細かいことは、貴様の出番だな」
「げげー!」
陣内のやつ、ボクを使い倒すつもりだ。
「ぬわーはーっはっはっはっ! 仕方あるまい。こんな状況でイフリーナができることは威力偵察が関の山。貴様は能力の使い方が緻密だから、こういう時は頼れる」
「はいはい。所詮、ボクは大量破壊兵器ですからね〜」
強いといっても、ボクたちイフリータは大規模破壊や大量殺戮向きの能力だ。
今までちまちま戦ってたけど、本分じゃない。実力の1パーセントも出せていない。
でも、実力を出そうとすればするほど、大規模破壊攻撃しかできなくて要所内での防衛戦では被害が味方──この場合、日本に被害が及んでしまう。
だから、ボクとイフリーナは、率先して前には出せない。
イフリーナみたいに機動力を生かして飛び回り、敵の攻撃を誘って軽く反撃するくらいとか、これからボクが行うように散発的にくるであろう敵襲を、撃退するのが最善かつ最良だ。
「さて。こちらの偵察で敵の出現位置が判明した。ここだ」
「銀座4丁目かー」
近くで回収した案内板を指差し、ボクはちょっとおどろいた。
「なんでこんなところにポツンと?」
「技術的な問題か、偶発的かはわからんが、こういった敵陣のど真ん中に兵を出した場合は、いつものようになると決まっている」
「うん。陛下が指揮を取る前のバグロム兵と同じだね」
バグロムは地面を掘って移動することができる。
地下通路を作って、城壁内部の街に潜入。そこから攻撃というのをバグロムは行っていた。
だが、それをすれば、制限のある出口からの戦力の投入。敵陣で背にするものはない。だが楽に同心円状に侵攻することが可能だ。しかし、それでは前線戦力が薄く長く脆くなる。
かと言って、目標地点に一目散に進撃すると、あっという間に細い進軍ルートを突かれる。
前後の分断ならまだいい。
穴の出口を抑えられ、次々でてくるバグロム兵は、順番に狩られることがあった。
その点を解決したのは、エルハザードに降り立った陣内だった。
二つ目の侵入穴の位置を大幅に離すなどするだけで、だいぶ違うし、最初の穴を早期に捨て、時間差で別の穴を開けてそこから兵を出すだけで効果がある。
「相手の動きを見るに、第二陣の敵侵入口を出すとは思えん。敵はまずまっすぐ南西へと怪物を進め、混乱を作った。その後、門らしき周囲の防備を、人間の兵士が固めた。つまりここが要所。……しかし、朝イチに兵を投入してこないとは、戦さを知らんのか」
陣内は敵の用兵に疑問を挟む。
「もしくは……敵のあっち側入り口が、大軍が野営できる場所じゃないか」
「ふむ。大軍が野営できない
「え? 大丈夫? 敵が固めてるんでしょ?」
「ぬははははははーっ! この天才、陣内様、バグロム王をなんと心得る。門を抑えるのではない! 突くのだ」
「あー。嫌がらせするのね」
嫌がらせなら天下一品の陣内バグロム王。
「敵兵は長距離の行軍を想定した装備で、足元がお留守だ。ふんだんにあるガラスとそこらのサッシを捻じ曲げてばら撒くだけで、容易に足止めができる」
「えげつなぁ」
確かに、人間の兵士は脛当てとサンダルっていう足装備だった。
勇敢な兵士であり、優秀な工兵であるバグロム兵なら、あっという間に門の前がイバラの園になることだろう。
陣内が鉄条網のアイデアをバグロム兵に覚えさせたから、それも使うつもりかな。
「では、こいつらの面倒は任せたぞ。避難は一任する」
「承知いたしました。陛下」
「ぬわ〜〜〜はっはっはっはっはっはっはっはっはっ! 全軍、敵を殲滅するぞ! 進軍!」
ボクが最後の最後に、それらしく臣下の礼をすると、いつもの高笑いをあげて進んでいく。
時々、イフリーナが合流するし、たぶん大丈夫だろう。
自衛隊に誤射されないかが心配だ……けど、自衛隊こそあんな目立つ日本人を狙って撃つとは思えない。絶対、常識と法と誰が責任を取るんだぐだぐだ問題で、二の足を踏む。
さっそく、部隊を少数の側面攻撃部隊を分けた。
陣内の思念で、ベストのタイミングでベストの場所から遅延なく無駄なく、側撃してくる空飛ぶ重装甲歩兵部隊とか恐ろしい。
あっちの心配はいらないだろうから、ボクは日本のみんなを安心させなくちゃ。
2部隊分、残されたバグロム兵に囲まれ、見ようによっては捕虜に見える日本の方達。
まあ、バグロム兵は周囲を警戒してるから、日本の人たちには背を向けてるんだけど。
「みなさま、初めまして。このたびは災難でした。ボクは偉大なるバグロム王、陣内克彦の忠実な臣下にして、比類なき破壊の兵器。イフリーアクタスと申します」
日本語で話かけられ、一部の人たちは警戒する顔を緩めた。
ボクの顔も日本人そのものだしね。
古代に改造されたけど、顔の造形はほとんど変わってないし、知り合いでもいたらびっくりされるかな?
「あんた、その格好……なに?」
うん、ボクもこの格好はないよね。でも、第一声、それをいうか、カメラマン。ぶっとばすぞ。
「古代エルハザードの正式な纏いにして、戦さ衣装。お目汚し失礼いたしました。なにとぞご容赦を」
避難民を誘導、護衛する任務がまた始まった。
ま、大量破壊兵器のボクがこんなことできるなんて、それはそれで本望かな?
ボクは操られていたとはいえ、消し去った都市の人々を思い出しながらそんな風に考えた。
バグロム兵って、ローマ兵の超上位互換ですよね。
疲れ知らずで(その分寿命は短いと思いますが)進軍距離は長いし、築城能力とか工兵能力とかは人類超えてるし、陣内がいれば戦列組むのと号令一下で整然と行動が可能とか、なんだこのチート軍団。
弱点を独自解釈すると咀嚼形の甲虫は食事時間が長いくらいで、それも高カロリー糧食があったら解決しちゃう。