俺達、ツインテールになりました。   作:白き翼

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第二十三話 出現、謎のエレメリアン

~陽月学園 総二達のクラス~

 

「あぁ、やっぱりいいなぁテイルレッドたん!」

「でも、何でテイルブルーとセットでツインテイルズなのかなぁ・・・」

「と言うか、どうしてテイルゼロさん達とは別のチームなんだ?」

 

「アナザーテイルズの皆さんもいいわよねぇ~!」

「そうそう!あの爆発をバックにした三人のかっこよさには痺れたわっ!!」

「だよねぇ~!!」

 

「・・・はぁぁ」

「ど、どうしたの?溜息なんかついて」

 

「いや、実は・・・」

 

新型テイルギアが作られることとなった日から数日経ったある日の昼休み。

いつも通りテイルレッド達ことツインテイルズとテイルゼロ達ことアナザーテイルズの話題で教室内が盛り上がる中、疲れた様子で溜め息をつく総二の様子が気になり声をかける零に事情を話し始める総二。

 

 

何でも新型テイルギアの製作を決めた日からトゥアールがいい気になって色々と愛香に嫌がらせをしているそうだ。

 

例えば、愛香にお茶を入れさせて『何が入ってるかわかりませんから飲んでください』と意地悪い笑みで言ったり、いつの間にか販売されていたツインテイルズとアナザーテイルズの面々の食玩をわざわざコンプリートして並べて『全部揃えてみましたけどシークレットがブルーだなんて、嬉しくないですよね~』などと、愛香の前で言ってみたり等と言う風な事をしているそうだ。

 

 

「・・・ここ最近、愛香が何か機嫌悪そうな理由はそれか・・・にしても、学習しないねあの人。真面目に作る気あるのかなぁ・・・」

『酷い目が合うとわかっているのに何故死亡フラグを立てるんだ?アイツは・・・そのうち、本当に死んでしまうぞ』

 

「そのお陰で、最近基地にいるのが怖いんだよ・・・トゥアールが見えない所で愛香が血が出るまで拳握りしめてるし・・・」

「もぉ、ただでさえエレメリアンの対処とかで大変なのに仲間同士でトラブル起こさないで欲しいよ・・・」

 

「・・・本当にすまん」

 

トゥアールの行動に呆れる零とスターに総二も勘弁してくれと言わんばかりに答える。

思わずトゥアールの命を本気で心配し始めながらも、零は面倒だと言わんばかりに行った言葉に申し訳なくなり総二は頭を下げる。

 

そんなやり取りをしていると、一輝と海斗が近づいてきた。

 

「お二人さん、何話してんの?」

「いや、周りを見ていると一応アルティメギルに侵略されてるってのに凄く平和そうだねと言ってたんだ・・・自分達は狙われてると言うのに」

 

「・・・何かどっかで聞いた事のある言葉だな、それ」

「あっ、もしかしてウルトラセブンか?確か『地球は狙われている』と言うナレーションがあったような・・・」

 

「当たり、ウルトラセブン第一回の冒頭ナレーション」

 

会話に参加し始めて早々に特撮が分かる人間じゃないとわからない会話をし始める三人を見て、確かに零の言う通り平和そうだと思う総二。

そんな時、ふと一輝はある事を思い出して零達に話しかける。

 

「そういえば、今日のニュース見たか?また起こったらしいな、あれ」

「あれ、って・・・神隠しとか言われてるやつ?」

 

一輝の言葉に何のことかを理解した零の言葉に頷いて答える一輝。

 

 

 

零の言う神隠しとは、丁度トゥアールが新たなテイルギア作ると決めた翌日に起こった事件であり、まるで神隠しにあったかのように人が消えてしまうと言うものであった。

 

具合的な内容は『悲鳴が聞こえた為に何事かと思い行ってみると、そこには地面が所々血で赤く染まっており、血に濡れた誰かの荷物が散乱していた』と言う奇妙な出来事として報道されたものだが、それは一回では終わらず今でも似たような続いている状態で今朝のニュースで報道されたもので5回目だ。

 

散乱していた荷物の持ち主は全員そろって行方知らずとなっており、警察も調査している。

神隠しと評されているのは、『神隠しにあったのではないか?』ととあるニュース番組に出演したとあるコメンテーターが言った事によってこの奇妙な事件は神隠しと称されて報道されている状態となってしまっている。

 

 

 

「あぁ、それ俺も見たぜ。一体何が起こってんだろうな・・・?」

「行方不明者が出てて警察も調べているけど、何ら手がかりがないって言うのが結構怖い話だな・・・零も気をつけろよ?お前、結構単独行動が多いし格好のエサになっちまうかもだぜ?」

 

「や、やめてよそういう発言!?一人でぶらつくのが怖くなるじゃん!!」

「なーに怖がってんだ我らがリーダー、お前なら大丈夫だって!」

 

「その大丈夫と言う根拠は何なの!?」

 

総二が思い出すかのように言った言葉に続くように海斗がからかうように零に言う。

それを聞いた零が勘弁してくれと言わんばかりに叫ぶのを見て、笑いながらも海斗は零の背中をばしばし叩きながらも返すが、それを聞いて零は少し困った様子で言い返すのであった・・・。

 

 

 

 

 

 

放課後・・・

 

 

 

 

 

「・・・はぁ、よりにもよって今日に一人で帰る事になるなんて・・・」

 

一人、家まで歩いて帰る零は少し嫌そうな表情となっていた。

 

普段は零は一人で帰らずに愉快な仲間達の誰かと共に帰っている。

けれども、今日は愉快な仲間達が揃って用事があると言う事で早々と零を置いて帰ってしまったのだ。

 

その為に一人で帰る羽目となってしまう零だったのだが、その際に海斗が昼休みに言った言葉が脳裏に浮かぶ。

 

『零も気をつけろよ?お前、結構単独行動が多いし格好のエサになっちまうかもだぜ?』

 

「あーもぅ・・・海斗のお陰で何か怖いよ・・・」

『零、一人じゃない。僕も付いているぞ』

「・・・ありがと、スター」

 

少し泣いてしまいそうな感じに声を上げた零に対し、スターが優しい口調で声をかけて来た。

それを聞いた零は、気を使ってくれているスターの言葉が少しうれしく思いながらも、スターと何か話しながらもとっとと家に帰ろうと考える。

 

 

 

 

 

 

「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!?」

「っ!?な、何!?」

 

 

 

 

その時、突然断末魔を思わせるような叫びが聞こえる。

何事かと思いながらも、思わず零は叫び声がした方へと走って向かう。

 

そのまま零は人気のない公園へとたどり着いたのだが、そこには誰もいなかった。

 

「誰もいない・・・何だったんだ・・・っと?」

 

どういう事だと思いながらも周囲を見渡しながら公園内に足を踏み入れた零は少し歩いた所で、つま先に何かが当たった事に気づいて足を止める。

 

そのまま自分の足元を見てみると、フレームがぐしゃぐしゃになってレンズも割れている眼鏡や財布などが転がっていた。

何だってこんな所に転がっているのかと疑問になりながらも眼鏡を拾ってよく見てみると、何か赤いものが所々についていた事に気づく。

 

それどころか、零のいる場所のすぐ近くには赤い何かが地面に付着している状態となっていた。

 

「ま、まさか・・・神隠し・・・?」

『っ!?零、逃げろっ!!』

 

「えっ?」

 

ニュースで聞いた内容と似た状況に困惑している零にスターが叫び、いきなりどうしたんだと思っていると急に自分の周囲に突然影が出来た。

すぐさま零が振り返ると同時に、零の目に映ったのは自分を見下ろす巨大な灰色のコブラの姿であった。

 

(っ!?いつの間に・・・)

「これは面白い・・・これほどの属性力を持つ者がいるとはな」

 

「お前は、一体・・・」

「ここで私に食われるものに・・・名乗る必要などないっ!!」

 

「うわっ!?」

 

突然出て来たコブラの姿を見て目を見開く零に対し、コブラは零に対して言いながらも零は何者か尋ねる。

それに対してコブラは答える気はないのか、零目掛けて突撃しそのまま大きく口を開きながらもそのまま零に食らいつこうとするがギリギリの所で零は横に飛び込み前転しながらも回避する。

体制を整えながらもコブラの方を見た時には、顔を上げていたコブラは零を睨みつける。

 

「くっ、何なんだこいつ!?」

『分からない、こいつの生体反応から見てエレメリアンだと言うのは確かだが・・・』

 

いきなり襲い来るコブラに混乱を隠せない零にスターがコブラの正体はエレメリアンである事を告げながらも何かを言おうとする前にコブラが再び襲い来る。

それも何とかかわした零は急いでこの場から逃げようとするが、足を滑らせて転んでしまう。

 

地面に倒れる零を見てチャンスだと瞬時に判断したのかコブラはそのまま零に向かって突撃する。

 

「コバルトスマッシュッ!!」

「ぐぉぉぉぉっ!?」

 

その時、何処からともなく現れたテイルコバルトがコブラの横っ面目掛けて思い切り光を纏う両足でのドロップキックをお見舞いした。

いきなりの攻撃にコブラは近くにあった遊具を押しつぶして破壊しながらも横に倒れる。

 

派手な音を立てながらも倒れるコブラを余所にテイルコバルトは着地しながらも零に駆け寄りながらもそのまま助け起こす。

 

「大丈夫ですか!?」

「な、何とか・・・でも、どうして・・・」

 

「スターウィングでのんびりしていたところに、スターから連絡を受けて慌てて駆け付けたんです・・・それはそうと、こいつは一体・・・」

「それが、いきなり出て来たかと思ったらそのまま襲い掛かってきて・・・スターの話だとこいつもエレメリアンだって言うんですけど・・・っ!?」

 

いきなり現れたテイルコバルトに驚く零にテイルコバルトが小声で簡単に説明しながらも倒れたコブラを見る。

零も良く分からないためにとりあえずわかっている事だけを告げていた時、倒れていたコブラがゆっくりと体を起こす。

 

それを見たテイルコバルトは零を護るように前に立ちながらも構える。

 

「私も多くのエレメリアンを見て来ました・・・けれど、アルティメギルが人間に危害を加えるエレメリアンを送り込んできたのは初めてですよ」

「・・・勘違いするな、人間」

 

「えっ?」

 

コブラを警戒しながらもテイルコバルトはコブラの行動に疑問を覚えている中、テイルコバルトの言葉を聞いたコブラが返す。

その言葉の意味が分からないテイルコバルトに対し、コブラは思わぬ事を言ってきた。

 

 

 

 

 

 

「確かに私はエレメリアンだ・・・だが、アルティメギルに所属してはいない」

「「えぇっ!?」」

 

 

 

 

コブラの言葉に驚くテイルコバルトと零。

そんな二人の前でコブラは不気味な光に包まれたかと思うと、人型の蛇を思わせる姿へと変わる。

 

「私の名はコブラギルディ・・・属性力を喰らう喜びを欲する者・・・!」

 

「属性力を喰らう喜びを欲する・・・?」

「そこの小僧の属性力の組み合わせは面白い・・・出会った事の無い組み合わせ、是非ともそれを味わいたいっ!!」

 

「ふざけないでください!そんな事絶対させませんっ!!」

「ふん、邪魔をすると言うなら・・・っ!」

 

人型に姿を変えた存在――『コブラギルディ』の言葉が引っ掛かる零。

そんな彼を余所に零を襲おうとするコブラギルディに対して零を護ろうとするテイルコバルト。

 

そのまま一触即発の雰囲気になりつつあったその時、何かに気づいたコブラギルディは瞬時にそこから飛び退く。

 

直後、コブラギルディがいた場所に何かが落下して派手な音と共に派手な土煙が上がった。

いきなりの展開に驚きを隠せない零とテイルコバルトを余所にコブラギルディがその場をじっと見ていると、土煙の中からテイルブラッドが姿を現した。

 

「・・・また貴様か。何度私の前に現れれば気が済む?」

「・・・何度でもだ、これ以上・・・貴様の好きにさせないっ!!」

 

うんざりした様子のコブラギルディに対し、テイルブラッドがコブラギルディに突撃しそのまま攻撃を仕掛ける。

だが、コブラギルディはその攻撃を軽々とかわしていっていくとそのままテイルブラッドの腹に蹴りをお見舞いして吹き飛ばし、テイルブラッドは地面を転がる。

 

地面を転がってしまいながらも、すぐに立ち上がるテイルブラッドはフォースリヴォンを叩いた事によって出現したブレイザーセイバーを構えながらも突撃。

そのままコブラギルディに斬りかかるもテイルブラッドの攻撃はコブラギルディにかすりもしなかった。

 

(っ?何か、ブラッドの様子がおかしいような・・・)

 

『レナ、今のうちに零をっ!!』

「あ、そうだった・・・ちょっと失礼します!」

「え、うわ!?」

 

コブラギルディと戦うテイルブラッドを見ていて違和感を覚える零。

そんな中でテイルコバルトがスターの言葉を聞いて頷きながらも、零を抱え上げてその場から思い切り跳躍して公園を後にする。

 

それに気づいたコブラギルディがテイルブラッドを無視して追いかけようとするがテイルブラッドはそうはさせないと言わんばかりにブレイザーセイバーを振るって攻撃を仕掛ける。

コブラギルディがテイルブラッドの攻撃をかわしている間にテイルコバルトと零の姿は見えなくなってしまった。

 

それもそのはず、テイルコバルトは零を抱えたまま移動している最中にスターに連絡を入れて、そのままスターウィングへと転送されていたからだ。

 

「くっ、おのれぇ・・・!!」

「言っただろう!これ以上貴様の好きにはさせないとっ!!」

 

「ほざくなっ!何も護れやしないくせにっ!!」

「っ、黙れぇっ!完全開放!!」

 

テイルブラッドはコブラギルディの発言に怒りを露わにしながらもブレイザーセイバーに炎を纏わせると空高く跳び上がる。

夕日をバックにしながらもテイルブラッドは勢いよくコブラギルディ目掛けて突撃すると、コブラギルディは右拳を構えると同時に右拳に光が宿る。

 

「クリムゾンブレイザーッ!!」

「うぉぉぉぉぉっ!!」

 

コブラギルディに振り下ろされるブレイザーセイバー目掛けてコブラギルディが右拳を叩きつけた直後、ド派手な爆発が公園内で発生する。

爆発が起こった直後に、爆発によって生じた煙の中からテイルブラッドが吹き飛ばされるかの如く現れそのまま体を地面に叩きつける。

 

そんな中で煙が晴れ始めるのだが、その煙の中からは何も姿を現さなかった。

コブラギルディの姿がない事に気づき、苛ついた様子で舌打ちしたテイルブラッドはゆっくりと立ち上がるとその場から姿を消してしまうのであった。

 

 

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