投稿が遅れて本当に申し訳ありません…
入試があってェ…英単語覚えられなくてェ…
葛ソウの朝は早い。
「んっ…あ〜体痛ぇ…」
やはりちゃんとしたベッドでも買うべきかと思案しながら寝袋から這い出る。
ブラックマーケット内の最低限のインフラが整っている廃墟。
頻繁に襲撃を受けるソウが一つの場所にとどまる事は珍しく、月一程度でこのような廃墟を転々としながら生活している。
洗顔と脚のメンテナンスを終え椅子に座り、惣菜パンの袋を片手にスマホを開く。
「今日は…古物商の護衛か」
今日の依頼を再確認した後、パソコンを開く。
そこにはソウへの依頼のメールが複数件届いていた。
朝食を食べ終わった後、依頼内容を精査していく。
「神秘に関する実験の被験体…?胡散臭っ!
というか傭兵に依頼することじゃねえだろ」
「ヘルメット団の抗争の助っ人…はナシだな」
(俺が何処かに着いてるって思われんのも面倒だし)
「戦闘訓練の相手…またアリウスか。あいつらもしつこいな」
「クロアワビの密漁…?どこの漫画家だよ」
「薬の被験体?だから傭兵の仕事じゃねえって…ってかよく見たらコイツ七囚人じゃねえか!!」
そうやって暫くパソコンと睨めっこしていると。
「おっ!『新型パワードスーツとの戦闘訓練』か…金額えげつねえな…」
一つの依頼が目に入る。
曰く、新しいパワードスーツを開発したがミレニアムの人間以外の戦闘データが欲しいとの事。
そして目を惹かれるのは報酬の額。
二ヶ月程度は依頼を受けなくても生活できる程度の額である。
「依頼人は…ミレニアムの生徒会長!?」
次に目を惹かれるのは依頼人なのだが。
(依頼の名目で俺を矯正局にでも突き出そうとしてんのか…?)
文面を読み込む限りは契約遵守とは書いてあるが、今一信用しきれない。
「餅は餅屋ってな」
携帯を取り出し電話をかける。
「おう。どうした?」
電話に出た相手はブラックマーケット随一の情報屋。
「実はかくかくしかじかでな…」
「調月リオ、か…」
「聞き覚えがあるのか」
「ああ。オーパーツの調達をしに何度か部下が商人の元に来てるらしい」
「…どうだ?」
「特に問題を起こしたりもしなかったらしいし、取引は公正だったらしい。連邦生徒会で指名手配されてるような奴でも自校の生徒でない限りノータッチ、っていうスタンスっぽいな」
「そうか…お前はどう思う?」
情報屋は少し黙った後、
「受けても良いんじゃねえか?依頼。」
「これはただの勘だが、奴さんにも何か後ろ暗い事があると俺は見てる。そういう人間がお前を選んだんだ。強さだけじゃなくお前というブランドを信用しての事だろうよ」
「…わかった。感謝する。報酬はいつもの口座でいいか?」
「おうよ。毎度あり」
電話を切る。
情報屋の口座に報酬を振り込むと、依頼主へのメールを返し始めた。
ーーーーーーーーー
「アンタが『ホッパー』か?」
「ああ。依頼内容に変更や訂正はないな?」
「大丈夫だ。打ち合わせ通り頼む。」
夜。
ブラックマーケットの中でも一際人が寄りつかないとある場所にて、取引は行われようとしていた。
「なあ」
「うん?」
沈黙を破ったのはソウだった。
「話したくなけりゃ良いんだが、今回の取引って何を渡すんだ?」
「別に減るもんじゃないし話してやるよ。今回のブツは遥か昔の時代の書物なんだとよ」
「おお…ソイツはロマンだな」
「なんでも大昔のトリニティ総合学園に関する古文書みたいなモンらしくてな。面白そうだと思わねぇか?」
「あ、あぁ…」
微妙な表情のソウを横目にやたらとキラキラしている目をしている依頼主。
「アンタ…本当にこの仕事が好きなんだな。」
「…ああ。小さい頃からロマンを追い求めて生きてきた。笑うか?」
「いや、それを突き通せる奴を笑いはしねえよ」
「それで、相手はいつ来るんだ?」
「そろそろだと思うが…おっ、来た来た」
その場に到着した車にはカイザーのロゴが刻まれていた。
「げっ、カイザーかよ…」
「古物商のマイケルだな?」
「ああ。品物はここにある。」
「先にそれを渡してもらおうか」
ロボに古文書が入ったケースを渡すマイケル。
「さあ。代金を支払ってもらおうか」
「支払ってやるとも。代金分の鉛玉をな」
そうボスと思われるロボが言うと同時に近くのロボ達が一斉にマイケルに銃を向ける。
「なっ…何のつもりだ!」
「貴様は危険だ。上層部がそう判断したのだよ。最近はアビドス砂漠の方にも手を伸ばしているそうじゃないか。あそこにみだりに立ち入られては我々も困るのでね」
「へーえ。それがカイザーのやり方ってわけか。」
「ガハッ!」
声が響くと同時に、一体のロボが倒れた。
「貴様…『ホッパー』か…!」
「ああ。それよりいいの?お前ら。こんな事しちゃって」
「何…?」
「この世界では信頼が何よりの通貨だってお前らなら知ってんだろ?なのにこんな信頼を落とすような真似して。馬鹿なの?」
「…ッ!言わせておけば!お前らをここで殺せば良いだけの話だ!やれ!」
その一言で襲いかかってくるロボ達。
彼らの勢いは──
一分も持たなかった。
「これで終わりだ」
「グッ!」
最後の一体の顔のディスプレイが消えると同時に、膝から崩れ落ちる。
「まさか、これ程とは…だがまだだッ!あれを持ってこいっ!」
そうして出てきたのは二階建ての建物ほどの大きさはあろうかというパワーローダー。
「『ホッパー』よ。貴様も生かしておいては後々面倒だという理事からの命令だ。そこの犬と一緒に消えてもらう!」
パワーローダーがその巨腕を振り下ろす。
砂煙が舞い散り、腕を再び上げたその下には──
誰もいない。
「遅いな」
“charge”
「なッ…!正気か貴様ッ!」
ロボの困惑も致し方ない。
パワーローダーのハッチを蹴りでこじ開け、中に入ってくるなど普通考えないだろう。
「じゃあな」
直後、ロボはソウのハンドガンによって意識を刈り取られた。
ーーーーーーーーーー
「無事か?おっさん」
「ああ。おかげさまでな。」
カイザーの一団を片付けた後、ソウとマイケルはしばしの休息を取っていた。
「あんたこれからどうすんだ?」
「カイザーに目をつけられないように逃げ回りながらなんとかやってみせるさ」
「いえ、その必要はございません」
「ッ…!」
マイケルを庇う様に前に出るソウ。
「驚かせてしまい申し訳ありません。私はカイザーに今回の取引を依頼した黒服という者です。」
「で、その黒服サンは何の様だ?」
「謝罪と取引の履行に参りました。」
「「えっ?」」
黒服と名乗った異形曰く。
表立って動く事をできるだけ避けたい黒服がカイザーに取引の代行を頼んだが、カイザーが行ったソウ及びマイケルへの行為は完全に想定外だったのでこうして赴いたとの事。
「私の甘い見積もりでお二方にご迷惑をおかけした事をここに謝罪します。お詫びとして本来の報酬に上乗せした代金をお支払いさせて頂きます」
「…で?それ以外になんかあるだろ、お前。」
「クックック…流石は伝説の傭兵、といった所でしょうか。
「伝説の傭兵『ホッパー』…実際の戦いぶりを見ていて尚更興味が湧きまして。どうでしょう。私の実験にお付き合い頂けないでしょうか?」
「あのメール送ってきたのお前かよ…!ノーだね」
「おやおや。それは残念です。」
マイケルに代金を払った黒服は、「ともあれ、これでマエストロとの約束は果たせましたね…」と呟きながら去っていった。
「ふう…酷い目に遭ったな、坊主」
「なあおっさん、もしかしたらアンタに安定して収入が入る仕事、教えてやれるかもしれねえ」
「ん?」
ーーーーーーーーーー
(なんだかんだで報酬も多めに貰えたし、良い日だったな…)
「報酬も結局有耶無耶になったし、今日もついてないわね…」
「「あっ」」
「……」
「……よう」
「……今の、聞いてた?」
「…………そこにあるおでんの屋台くらいなら奢るぞ?」
「………お言葉に甘えるわ」
・葛ソウ
本編ではトリニティ絡みが多いからテンション下げ下げなだけでデフォはこんなもん。
この後便利屋4人におでんを奢って報酬が半分消し飛んだ。
・マイケル
古物商の獣人市民。
後にワイルドハントのとある非合法組織の協力者となるがそれはまた別のお話。
今後出てこない可能性が高い。
・黒服
マエストロに「太古の教義」のためのお使いを頼まれた。
注意してないと口調がボンドルドと混ざる。
・陸八魔アル
Oh!アルさんおでんの屋台Watch…カワイイカワイイね
やるならどの話がいいですか?
-
傭兵としての日常(依頼)
-
便利屋とのファーストコンタクト
-
過去の話もっと!