TSしたセフレとドロドロでぐちゃぐちゃな関係になっていくお話 作:きむちーず
夕方、買い物帰りの袋を提げてアパートの階段を上がると、廊下の先に金髪の女子高生が立っていた。
パーカーにミニスカート、ネイルやピアスもしていて、一見すると派手な印象だ。
「あっ、麗奈さん!」
ぱっと顔を上げた彼女は、弾けるような笑顔で駆け寄ってくる。
「やっと帰ってきました! 短期留学から! 本当に久しぶりですよね!」
その明るさに律は一瞬たじろいだが、すぐに姿勢を正す。
「美咲、帰ってきたんだ」
私は柔らかく微笑む。
「紹介するね。隣の部屋の子、高校生の春川美咲ちゃん」
律と視線が合う。美咲はぱちっと瞬きしたあと、にこっと笑って軽く頭を下げた。
「はじめまして、春川美咲です。麗奈さんのお隣に住んでます。よろしくお願いします!」
「あ、はい。中島律です。よろしく」
律は少し緊張した様子で礼儀正しく返す。
「律さんですか! 麗奈さんのお友達ですか?」
「というか、今一緒に住んでる」
律が答える前に、私は先に口を出した。
「ええぇ!!? そんな…うらやまし…いや! 楽しそうですね!!
……麗奈さん、私がいなくて寂しくしてるって思ったら、全然気にしていなかったんだ……」
美咲は少し拗ねたように口を尖らせながらも、その目は好奇心で輝いている。
律は少し戸惑いながらも、顔を赤らめて俯いた。
「……えっと、まあ、俺は……その…」
言葉を探す律に、美咲はにこにこと笑顔を向ける。
「ふふっ、律さんって、なんか可愛らしいですね。私、麗奈さんにいろいろ教えてもらったんですけど、律さんともいっぱい仲良くしたいな〜」
律は少し顔を上げ、照れくさそうに目を逸らす。
私はその二人を微笑ましく見守りながら、心の中で密かに思った。
——私と律の邪魔にならない程度だったら仲良くしてあげるよ。
⸻
夕飯を終えて片付けを済ませたあと、俺はベッドに腰掛けてスマホを弄っていた。
生理は少し落ち着いてきたが、まだ完全に収まったとはいえない。
「何見てるの?」
背後から声をかけられ、振り返ると麗奈が湯呑みを手に立っていた。
「いや、別に……。隣の子、美咲ちゃんだっけ? いい子そうだよなぁ、見た目ギャルだけど」
「そうだね。明るくていい子だよ。昔から結構派手な感じらしいけど」
にっこり笑いながら、麗奈は湯呑みを律の前に差し出した。
「はい、温かいお茶。お腹、まだ痛いでしょ?」
「ありがと」
俺は受け取って両手で抱える。ぱっと見ただけで昔の手と圧倒的に厚みと大きさが違う。
「久しぶりにお前以外の人とちゃんと話した気がする。…あの子とは結構仲良くしてるの?」
「そうだね。美咲の両親はどうも忙しいらしくて、一人でいることが多かったから、すぐに懐いてくれたよ。私も妹が出来たみたいでうれしかったなぁ……なに? その顔?」
「……いや、べ、別に……」
思わず俯いてしまう。なぜだか、心の奥がざわつく。
彼女のことを話す麗奈の顔が、とても優しそうで――嬉しそうで。
麗奈はにこにこと笑い、俺の表情に気づかないまま続ける。
「私、高校とか部活入ってなかったから、後輩とかいなくて、どうしても可愛くて面倒見たくなるんだよね」
胸の奥がちくりと痛む。なぜだか彼女のことを話す時の麗奈は、普段より優しい目をしている。
「……そっか」
無理に平静を装って返す。声は冷静に聞こえるかもしれない。
けれど、心のどこかで少しモヤモヤしているのが自分でも分かる。
麗奈はそんな俺の顔を見て、ふっと笑う。
「なに? その顔。もしかして、ちょっとやきもち?」
「……そ、そんなこと……」
俺は慌てて視線をそらす。
でも、心臓の奥で、ほんの少しだけ――
いや、確かに嫉妬みたいな感情が、熱く広がっているのを感じた。
麗奈は笑いながら、俺の手をそっと握る。
「……大丈夫。私が律のそばにいるから、安心して。美咲とは仲良くしても、私は律が世界で一番大切な人だから」
その言葉に少しだけ安心しながらも、胸の奥で芽生えた妙な感覚をどうしていいか分からず、俺はただ小さく頷いた。
「なんでお前はそんなに……」
俺のことを大切に思ってくれてるのか……と、聞こうとしたが寸前で止めた。
「そろそろいい時間だし、寝よっか?」
「…うん」
短い返事をした俺の髪に、麗奈の手がふわりと触れる。
撫でられるのは照れくさい。でも、拒めなかった。
──いつの間に俺は……
そんなことを思いながら、俺は湯気越しに麗奈の横顔を盗み見た。
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