THE iDOLM@STER BLUE ARCHIVE   作:モモフレンズの新メンバー共

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ブルアカ→先生ですらない超ニワカ
学マス→でっかい
シャニマス→ふつう
ミリマス→ニワカ
デレマス→たぶんふつう
無印→ニワカ

こんなんが書いちゃいかんなぁ⋯⋯


Noct chill out vanitatum 第一話

 

 

「……あれ、知らない人だ」

 

 エデン条約の一件から先生に当番を頼まれるようになり、度々シャーレを訪れるようになったある日。

 

 彼女は、突如私の前に現れた。

 

「……何か、用?」

「ふふ……何でも。ちょっと、似ててさ、雰囲気。友達に」

「はあ…………もう、行っていい?」

「えっ、早くない」

「……用事が無いなら行く」

「ええー」

 

 掴み所が無さそうで、しかも、なんか妙に馴れ馴れしい。

 

 相手するのも面倒くさそうな気がして、私はさっさと通り過ぎることにした。

 

「じゃあ、また」

「…………」

 

 不穏な言葉が聞こえた気がしたが、私は聞かなかった事にした。

 

 

※※※

 

 

 ……疲れてきた。

 

 先生の業務を手伝っているけど、シャーレに届く依頼は日に日に増えている。

 今日一日見ていると、終わらない仕事を、終わるまでやろうとしているようだった。

 

 私でさえもう疲れているのだから、先生はその比じゃないに決まってる。

 

 正気の沙汰じゃない。

 でも、それで立ち止まる先生では無いことも、私はよく知っている。

 

「……先生、流石に働き過ぎ」

「"大丈夫。まだまだいけるよ"」

「無理しないで。私達と違って、体力無いでしょ」

「"……ミサキは優しいね"」

「優しいとか、そういう問題じゃない。私は先生より無理ができる。体を壊しても、すぐ楽になる。だから……」

「"それでも、私はミサキに無理だけはしてほしくない"」

「っ……」

 

 ……体という枷は、酷く重たい。

 

 無理を通せば、いつか壊れる。病気にもなる。怪我もする。

 

 なんて不自由なのか。

 なんて理不尽なのか。

 

「……なら、私と一緒に休んで。こうでも言わないと、先生は休まないでしょ」

「"そう言われると、敵わないなぁ"」

「じゃ、飲み物取ってくるから、待ってて」

 

 そうして少し休んでいると、段々と体に自由が生まれてきた。

 

 休息が必要な事は知っている。

 ただ、そんなものが必要なほど不便なこの体が、酷く憎らしい。

 

 疲れなかったら、いくらでも先生を手伝ってあげられるし、どんな時でも、アリウスの皆を守れるのに。

 

「……世の中は、不自由しかない」

「"不自由ばかりじゃないよ。自分なりの自由を見つけて生きている人は多い"」

「……それ、ゲヘナみたいな連中のこと?」

「"あはは、確かに間違いじゃないかもしれないね"」

 

 他人に迷惑ばかり掛けるような人間を、真に自由だとは思えないけど……

 

 そもそも、自由とは何なのだろうか。

 

「"キヴォトス(ここ)では、お互いに自由を求めて、色々な事に抗い続けてる。ミサキも、自分だけの自由を見つけるといいよ"」

「……自分だけの、自由」

 

 体に縛られている以上、どこにも自由なんて無い気がする。

 

 でも、ふと、 シャーレの近くで遭遇した彼女を思い出した。

 

『ふふ……何でも』

 

 何にも縛られているような気がしなかった。

 

 雲のように、風のように、透き通っている。

 行くがままに任せているような、そんな少女だった。

 

「……あの、先生」

「"うん?"」

「さっき、シャーレ前の廊下で会った人が居たの。ミステリアスっぽくて、白い翼が生えてて、アクアマリンの瞳の……あと、髪の先だけ空色っぽくなってる」

「"ああ、多分トオルかな。浅倉トオル。あの子、よく来るから"」

「……トオル」

「"気になるの?"」

「そんなんじゃ、ないけど」

 

 彼女を思い出すと、言葉にできない感情がせり上がる。

 なんだろう、これ……

 

「"もしあの子に会いたいなら、『初星学園・アイドル科』の『283プロダクション』を訪ねるといいよ"」

「アイドル……?」

「"まあ、あの子はあんまりアイドルらしいことやってないけどね。たまに、私がプロデューサーみたいな事をして、なんとかアイドルとしての体裁は保ってるんだ"」

「ふーん……」

 

 でも、私は行く気なんて無かった。

 きっと、自分が行くだけ無駄だ。

 

 

※※※

 

 

「……や、ひぐっち」

「…………」

 

 そう。自分が行かなくても、ここにもう一度現れる予感がしていた。

 思った通り、次の日もこの場所で彼女に出会った。

 

「無視られたか。えーと、んー…………ド忘れしたわ、名前」

「そもそも名前、教えてないでしょ」

「そうだっけ」

 

 会話のテンポについていけない。

 他人と話す事もあまり慣れていないのもある。でもそれ以上に、彼女の事が分からなかった。

 

「……戒野ミサキ。ミサキでいい」

「あー、じゃあ、ミサキで。私、浅倉トオル。よろしく」

「……よろしく」

 

 だが、意外にも会話は続いた。

 彼女には、幼馴染が三人いて、普段は彼女達と一緒にいるという。

 

 三人の幼馴染。不思議な共通点に、少し親近感を覚えていた。

 

「そうだ。めっちゃ似てるよ、樋口とミサキ」

「……具体的に、どこが?」

「えー……んー、なんだろ。目?」

「いや、絶対そこじゃないでしょ」

「あと泣きぼくろ」

「そんなの、無いけど」

「……あれ、ほんとだ。ふふ、ごめん」

 

 会話のペースがこんなだから、話は全然進まない。

 そもそも、会話として成り立っているのかも怪しくなる。

 

 しかし、どうしてだろう。

 話していて、悪い気はしなかった。

 

「トオルって、アイドル……なんだっけ」

「え? あー、そう。てっぺんに登りたくて始めたけど、結構、楽しくって。……ミサキもやる? アイドル」

「やらない」

「じゃあ、遊ぶか。何しよう。……ゲームやる? 『テイルズサガクロニクル』ってやつ」

「何でそこで遊びになるの……」

「え、遊ばないの?」

「…………」

 

 十分後、私たちはコンビニにいた。

 

「買う? ミサキも」

「……今はお金が無いから、何も」

 

 その場凌ぎの生活からは、まだ完全に脱出できていない。

 あまり無駄遣いできる余裕は無かった。

 

「そうなんだ。じゃあ、奢るよ。なんか」

「いや……別に、気遣ってもらわなくてもいい」

「今月、携帯代安くて、超リッチだから」

 

 それに、とトオルは続けてカバンを弄り、長方形のそれを構えて、決め顔で言った。

 

「お、あった、財布。うん、抜かりないよ、今日は」

「……はあ」

 

 凄いでしょ、とでも言いたげな表情をする彼女に、私はなんて返せばいいか分からなかった。

 

 でも、小さなカゴを持って、私が何かを入れる瞬間を今か今かと待ち構えている。そんなに、奢られて欲しいのだろうか。

 

「買ったげる。何でも」

「……そう」

 

 そこまでしようとする理由は何なのか、私には分からなかった。

 

 トオルのじーっとした視線に耐えかねて、結局、のど飴をカゴの中に入れた。

 大して高くは無いし、実用性もあった。

 

「じゃあ、これで⋯⋯」

「飴……やって来たかー、リベンジマッチ」

「飴にリベンジって何……?」

「聞きたい? 財布無かったって話」

「もう話のオチが見えてるんだけど」

 

 もしかしなくても、この少女はかなり馬鹿なのかもしれない。

 奢ってもらった飴を舌で転がし、街中を歩く。

 

「あなたの学校、どこにあるの?」

「あー、めっちゃ近く。なんだっけ、でーうー? の中にあるから」

「……それを言うならD.U.でしょ」

「そう、それそれ。ディーユー」

 

 D.U.の中にあるとなると、先生の言っていた『初星学園』は、ヴァルキューレのように連邦生徒会直轄の学校なのだろうか。

 

 でも、制服のデザインには見覚えが無い。そもそも学校の名前すら聞いたことが無かった事から、規模の大きい学校ではないはず。

 

「ミサキって、どこ? 学校」

「…………アリウス分校って所に居たけど、もう退学したようなもの。今はどこにも所属してない」

「え……じゃあ、ウチとかどう? 転校してるんだ、私も」

「転校……?」

 

 一般常識では、キヴォトスで転校を選ぶ事は珍しい。校風が合わなくても、まず転校という決断には至らないという。よっぽど金銭面の余裕が無かったりすれば、有り得るかもしれないが。

 

「あー……無くなっちゃったから」

「学校が?」

「そう。なんか、宙ぶらりんで、雲みたいにふわふわ浮いてたら、そのうち強い風に飛ばされて、皆バラバラになっちゃった」

「……そんな理由で潰れないでしょ」

「んー……そうかな」

 

 学園の運営資金が足りないとか、そういう理由なら納得できるけど。

 

「お、着いた」

 

 顔を上げると、そこは桜の花が散っていた。

 

「初星学園……」

「ふふ、いいとこでしょ。気に入ってるんだ、めっちゃ」

 

 名前も知らないその学校に、私は目を奪われた。

 

 




戒野ミサキ→書くのが難しい
樋口マドカ→書くのが難しい
浅倉トオル→Fatality...

なんでこいつらから書いたんや⋯⋯?
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