ハッピーエンドを目指して   作:上条@そぉい!

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お茶濁し日常回はこれで終わり。次回から飛ばしていきますよ


その時は近い

「今回は申し訳ありませんでした」

 

 H.A.N.D本部の出入り口。警備員の詰所を横目に柳は頭を下げた。会うだけだった筈がいつの間にか模擬戦をやる事になってしまった。勢いに押され自分も乗ってしまったが故の罪悪感から来る謝罪であった。

 

「いや柳さんが謝る必要はないよ、こっちも途中から楽しんでたしね」

「そう言って頂けると助かります……」

 

 申し訳なさそうに目を伏せる柳さんに、愛想笑いで対応する。こんな時、気の利いたフォローが出来たらなぁ、と思わなくもない。

 

「じゃあ、打ち合わせも済んだし俺はこれで帰ります」

「ええ、それでは」

 

 お見送りを受けながら帰路に着く迅は適当に駅を利用して帰ろうと歩いていた。そんな自分の真横にゆっくり走行してきた車がクラクションをパーパー!と鳴らしてくる。

 喧しさに眉を顰めながら何事かと窓を見る。ゆっくりと開く窓ガラスから顔を覗かせたのは、迅がよく知る人物だった。

 

「よう」

「誰かと思ったらフランクさんじゃん」

 

 フランク・ウェスト。青い瞳に黒髪、無精髭。ヨレた黒ジャケット。まるで冴えないおっさんのそれだが、首から下げる一眼レフと彼の何処か鋭い雰囲気が多少中和してくれている。

 

「何しにきたの?」

「ネタ探しさ、せっかく久しぶりにルミナスクエアまで顔を出したんだ」

 

 乗れよ、とぐっと突き出した親指で後部座席を指差すので乗り込む。意外とフカフカだ。

 走り出す車の中で静かだった二人の沈黙を破ったのはフランクだった

 

「それで、どうだったんだ?」

「どうって?」

「H.A.N.Dさ。見てきたんだろ?星見雅に会いに行ったらしいじゃないか」

「……ゴシップ記事書くのはいいけど名誉毀損はアウトだよ?」

 

 ジト目で運転する彼の後頭部を見る迅。

 

「バカ言え、れっきとした記事だ。他所が勝手に言ってるだけさ」

 

 唾を飛ばしながら弁明してくるフランクを前にジト目をしたまま答える

 

「それをゴシップって言うんじゃないの……?ま、いいか。中々設備が揃ってたね。エーテル侵食抗体とか多分貯蓄してんじゃないかなー。この辺は流石お役所って感じ」

「そこじゃないんだよなぁ……星見雅はどうだったんだ?」

「やけに気にするね?」

「そりゃそうだろ、虚狩りじゃ一番メディアにも出てる人だ。何かしらネタがありゃ記事も書ける」

 

 チラチラとこちらを見るフランクだが、こちらとしては運転に集中してほしい。

 

「前見ないと事故るよ」

「わかってるさ……それで?」

 

 どうだった?としつこく聞いてくるフランクに嘆息しながら答える。

 

「二度とやりたくないね!今回は初見殺しで嵌めたから勝てたけど2回目はもう無理。勝てる気がしない!こっちは頭フル回転で必死こいてんのに相手はまだ余力あるし!つーか初見殺しだって二重にしなきゃ防がれたし!」

 

 ぶっちゃけた。それはもう盛大に。肩に張っていた力を抜き切り、見栄を張っていた顔を歪めてジタバタと。

 

「お、おう……大変だった、な?」

 

 勢いにたじろぐフランク。まだ言い足りない迅だったが言ったところで変わることもない。ため息一つ吐いて窓の外で流れていく景色に目をやった。

 

「これを毎回相手にしてたダンテの規格外っぷりを痛感したね全く……それで、そっちはどうなのさ」

「俺か?空振りもいいところだったな……ロスカリファの情勢は思ったより普通だ。虚狩りの一人にでも会えるかと期待したんだが」

「その風貌で会ったら変質者にしか見えないよ」

「ほっとけ」

 

 ロスカリファについては時期がまだ早い、と言うことなのだろう。まだ衛非地区も落ち着いていないのだ。まずは目先のヤヌス区からだ。差し当たっては──

 

「数分前からずっと後ろついてる車、知り合いじゃないよね?」

「ん?あぁ、そういやさっきから──」

 

 バックミラーを見るフランクはそこで気がつく。どうみてもカタギの車じゃない。

 

「参ったな、何処から嗅ぎつけたんだ?」

「どちらかと言えば俺じゃない?マークされてたんだと思うよ。讃頌会、というよりTOPSかな?」

「どっちでもいいさ……迅、お前絶叫マシンは得意か?」

「割と」

「なら良かったな、これから楽しくなるぜ」

 

そこでフランクは思いっきりハンドルを回す。グインッ!と曲がる車は舗装路ではない荒れた砂利の裏路地へと猛スピードで突入していく。縦に横にと、跳ねる車。突如として始まったカーチェイスだが二人の顔に不安はない。この程度なら日常茶飯事。街中でアンケート取らされた位のハプニングに過ぎなかった。

 

 


 

46:実力派エリート

うっわ、アイツら普通に街中で銃使ってきたんだけど?

 

47:パパラッチ

ご丁寧に所属が分からないよう全身装甲服だ。顔もわからないんじゃ後で追求も無理だな

 

48:zzzを救いたい転生者

なになに、どしたのお二人

 

49:zzzを救いたい転生者

穏やかじゃないですね……

 

50:zzzを救いたい転生者

言ってる場合か。助けはいるか?

 

51:実力派エリート

いや、大丈夫。適当に相手してから帰るよ。あいつら大したことないから

 

52:zzzを救いたい転生者

おっけー

 

53:白い悪魔

最近多いんですよねぇ、所属不明の傭兵達によるうちの社員狙った攻撃。

 

54:zzzを救いたい転生者

大体うちの電脳少女と天才兎がどうにかしてるから呑気してるけど普通に命の危機ですよ?

 

55:zzzを救いたい転生者

だって、慣れちゃったし……

 

56:zzzを救いたい転生者

なんならエーテリアス相手にするより気分はマシ

 

57:瓦落瓦落

アナハイムを恨む連中は多いですからね、一々反応していたらキリがありません。粛々とこなすだけですよ

 

58:zzzを救いたい転生者

それはそう

 

59:zzzを救いたい転生者

それより、白祇重工の方はどうなってるんだ?

 

60:zzzを救いたい転生者

あれから数日は経った。そろそろ見つける頃合いじゃないかな

 

61:固形蛇

こちらスネーク。尾行中だが予定ストーリー通り進行中だ。確かにそろそろ目的のものに辿り着いてもおかしくはない。

 

62:zzzを救いたい転生者

と、なるとマジで本腰入れるかなぁ

 

63:zzzを救いたい転生者

ポートエルビスのホロウを先に下見しておきたい。後で第一、第二部隊は集合。1100だ。

 

64:zzzを救いたい転生者

了解ー

 

65:zzzを救いたい転生者

うぇー、後で有休入れてやるからなー

 

66:瓦落瓦落

私も作戦前に会っておきたい人がいますので、暫し持ち場を離れます

 

67:白い悪魔

いいけど、会いたい人……?

 

68:瓦落瓦落

ええ、衛非地区にいる私たちの仲間ですよ。

 

69:zzzを救いたい転生者

あぁ、あの人か

 

70:zzzを救いたい転生者

でも大丈夫?あの人前線から離れて療養中じゃなかった?

 

71:zzzを救いたい転生者

旧都陥落の時、体中の傷から剣が見えてたもんなぁ……

 

72:瓦落瓦落

何も戦ってもらうわけじゃありません。どうしても聞きたい話があるのです

 

73:白い悪魔

そう、なら構わないよ

 

74:瓦落瓦落

ありがとうございます

 

75:zzzを救いたい転生者

あの人……療養とは言うけど、実質的には再起不能だよな

 




【ルール】
・自分の転生キャラになりきること(解釈違いを恐れるなかれ!)
・キャラ達の原作でやらない行動はできるだけ避けること

改めて紹介

掲示板ネームパパラッチ。
『デットライジング』より主人公フランク・ウェスト。
超人的な身体能力でゾンビを比喩ではなく物理的に千切っては投げる人
でも本職は記者。この世界でもそれは変わらずネット記事で稼いでる。
ゴシップ八割真面目二割。
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