ここだけレグルスに姉がいて幼馴染ちゃんも幸せな結末を迎える世界線 作:ねえ、おなまえは?
最初の、幼馴染のあの子が亡くなってから100年以上過ぎた頃だろうか、よく分からない。
人間の時間の流れの速さには驚くよ。
私はまた魔法の研究の為、違う国を訪れていた。
ある時、風の噂で怠惰担当のペテルギウスくんが亡くなったらしいと聞いた。
指先達を含めて、どうもみんな殺されてしまったそうだ。
そうか、とうとう始まったのだ。
ナツキ・スバルがこの世界に来て、物語が動き出している。
ペテルギウスくんは、最初に会った時の衝撃はそれは、もう凄まじかったが、彼は勤勉に魔女教の布教活動などに勤しんでいたし、私は強欲に魔法の収集や解析を続けていると伝えたら勤勉デス!と褒められたから、うん、まあ悪い気はしなかった。
たまに会った時には他愛のない会話をしたりしていた。だから、友人が1人居なくなってしまった様な感覚に少しだけ、悲しさを覚えた。
起きてしまったことは仕方がない。
私には死んで戻る、死に戻りや死んだものを生き返らせる魔法なんて使えないし、加護もない。
せいぜい、治癒魔法やポーションを使って治すことができるくらいだ。
ナツキ・スバル。
彼には少しばかり同情する。
一時でなく、死んでも死んでも死んでも死んでも苦しみが続くのは、非常に辛いと思う。
彼の心が折れずに先へ進めているのは、周りの支えや彼自身の心の強さがあってのものだろう。
でも、知りたい。
死に戻りの理屈を、原理を、道理を、その心理まで含めて知りたい。
解き明かしたい。私の中の強欲が顔を出す。
いや、待てよ。
そういえば、まだ私の記憶が正しければ怠惰の次は強欲が倒されていなかったか?
そういえばいつだったか白鯨が討伐されてしまったとかで、レグルスとロイくんが様子見にいったとか……。福音書なんて見るの忘れていたや。
まずくないか?
どうしてもっと早く気づかなかったんだろう。
悠長に魔法収集の旅を続けている場合ではなかった。
もうすぐそこまでレグルスへの脅威が迫っている気がした。
私は、私の事はどうでも良い。
レグルスによる酷い扱いを耐えてきた彼女たちや、ナツキ・スバル、その仲間たちには本当に申し訳ないが、どうしてもレグルスは死なせたくなかった。
これは私の、ただ1人残った、家族への歪んだ家族愛だ。それで良い。
急いで空を駆け抜ける。
獅子の尾の権能を使い、レグルスの居場所を把握する。
場所は屋敷のある水門都市プリステラか。
状況にもよるが、激しい戦いが予想される為、残りの権能も発動する。
どうしてもっと近場の国に居なかったのか。
どうしていつも間に合わないことに、手の施しようがないことになってしまう方向に進むのだろうか。
次は、次こそは。
何とかなれー!!