ゆきんこ文庫   作:ka-主

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どうも皆さんこんにちは、或いは初めまして或いはごきげんよう…ka-主です。こちらの作品は本企画『#ゆきんこ文庫』をより楽しんで貰うべく自らがシチュエーションを考え手掛けた……言わば『余興作品』です。メンバーの皆さんは勿論、古参から新参の読者の皆さんに『ka-主はこの様なオリジナルストーリーの作品を手掛けて居るんだ』と言うのを認知してもらいたく考えた物語です。
拙い物語では有りますが、ゆっくりしていって下さい。
それでは……どうぞ!


同期の女性社員が拗らせる恋愛事情

「……よし、誤字脱字の確認OK。地の文やキャラのセリフも矛盾点も見当たらなかったな。後は明日の0:00に予約投稿を設定して─…終わった〜!」

 

 そう言って深夜、後1時間程で日付けが変わる頃に…俺『果主 信(かぬし しん)』はパソコンとスマホから目を離し、思い切り伸びをした。

 

「おっと…、『ToX』に予約投稿完了ポストしないと……」

 

 そう呟いて、水分をとった後…俺は眠い目を擦りながらスマホを取り、今も開いてるネット小説サイト『ゆきんこ文庫』からSNS『ToX』へと跳び予約投稿完了のポストを更新した。

 もう察してる人も多いだろう。俺は小説サイト『ゆきんこ文庫』にて活動をしている小説作家でもある。18歳の頃からこの小説サイトにて活動を始めて今年で7年目になる。25歳になった今では社会人としてとある製造業に勤めてるが…投稿頻度は活動開始当初より落ちては居るものの、今もこうして趣味として活動を続けている。

 

ピコンッ♪

 

「ん?通知音だ……おぉ、『kurumi』さん今日も反応早i─ピコンッ♪─て、相変わらずの間髪入れずのリプまで……」

 

 そんな中…明日も仕事だからそろそろ寝まいかと思っていたら、『kurumi』と言う人物から俺が先程投稿した予約投稿完了のポストに対する良いねとリプの通知が来た。

 『kurumi』と言う人は俺が『ゆきんこ文庫』の小説作家として活動を開始してからの古参のフォロワーであり、活動開始当初から増えつつあるフォロワーやファン(読者)よりも熱く俺の事を褒め称え俺や俺の作品を布教してくれている……所謂ガチ勢である。

 

『シンさん、予約投稿お疲れ様です!シンさんの神がかった大作と言っても過言じゃ無い作品……日付けが変わったと同時に読ませて頂きますね!あぁ、楽しみ過ぎてアドレナリン全開です!!』

 

(アハハ…相変わら凄い熱の入ったリプだなぁ…でも、この人のこう言った熱い声が何時も励みになるんだよね)

 

 そう思いながら一通り『kurumi』さんのリプを読み終えた後……俺はそのリプに良いねと返事を返した。

 

『kurumiさん、何時も熱いリプありがとうございます!今回も相変わらずの1話読み切り作品ですが……閲覧楽しみにしていて下さい』

 

 そう返信し終え、俺は今度こそ眠りに着いた。眠りにつく間際─再び通知音が鳴ったが…これに反応したら寝れなくなると思い、明日確認しようと決めて就寝したのだった……。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あぁぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!///神ぃぃぃぃぃぃ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ!!///♡♡」

 

 

 最愛なる推しの予約投稿完了ポスト、推しから来たリプの返事を見て……私『早世神 駆潤美(はやせかみ くうるみ)』は絶賛悶絶絶頂ウホホイのホイ状態でベットに転がりながら絶叫していた。

 かの御方……私にとっての救世主(メサイア)である『シン』様と出会ったのは18歳の頃。高校を卒業して、家庭の都合上介護福祉士として働く事になった……のだが、職場の人達との人間関係やらが上手くいかず─1ヶ月経つか経たないかで自主退職した。自主退職する迄の過程でメンタルがズダボロになってしまい、人間不信となって職場復帰する気になれずに家に引きこもっていた頃─偶然だった。偶然……ネットで小説を読みたくてネットで小説サイトを─『ゆきんこ文庫』を検索して、本当に偶々……私の好きなジャンルの小説を書いてる作家が執筆した作品に目が止まったので、試しに読んでみたら……救われた。他に例える事が出来ない位、どん底の日陰の道を歩むことすら諦めていた私に手を差しのべられた感じで、私に新たに生きる意味を与えてくれた。

 そんな物語を書いていた作家が『シン』様だった。それから私は、『シン』様に恩返しをしたく……同時に、()がこの先何不自由なく小説作家としての活動を続け…何時か一役有名な『ゆきんこ文庫』内の小説作家になってくれる事を祈り、動画で彼が手掛けた物語をゆっくり劇風ではあるが布教活動の一環で編集して投稿したりしている。そして、25歳になった私は偶然にも彼と同じ職場である製造業で同期として働いている(部署も同じだなんて……神様ありがとうございます!)。

 

「はぁ…今回も素晴らしい物語、ありがとうございます!シン様♡あぁ、素敵素敵素敵素敵♡素敵過ぎて狂ってしまいそう…あぁ、何時かシン様を私だけの─ってダメよ駆潤美!彼は私を救ってくれたお方。私はただ何時も通りに陰ながら彼の活動をサポートしてればそれで……それで………」

 

 日付けが代わり、今回も素晴らしいシン様の物語を読み終えて……溢れんばかりの想いと感想を偶に言葉にしながら感想を書き綴り送信。そしてさらに私は何時も見たく今回の物語をまた布教活動として動画でゆっくり劇風に編集して良いかの許可を含めたファンメッセージをDMに送って、ベットに潜った

 

(はぁ…自分でも分かってる。私がシン様─彼に対して抱いてる物が何なのか。そしてそれを誰よりも重く抱いてるかだなんて……)

 

「爆発してしまう前に……どうにかしたいわね……」

 

 そう呟いて、私は瞳を閉じ…眠りについたのだった

 


 

「……………………」

 

 至極当然…なのかどうかは他の製造業や職場の業務内容によりけりなのだろうが、俺は主に勤務中私情やらを持ち込まず…作業の事だけを考えて仕事している。でなければ作業に支障をきたしてしまうからだ。

 

「……………………」

 

 隣で次工程の作業をしている彼女、早世さんこと早世駆潤美さんとて同じだ。私的会話をしている姿を余り見かけない……と言うより部長や課長は致し方ないにせよ彼女は典型的な男嫌いなのだ。クールな性格故でそうなっているのかどうかは分からないが……。

 

ブーーーッ!!

 

「……!」

 

「果主さん、ごめんなさい。3番の機械の復帰お願いします」

 

「珍しいね…了解」

 

 設備(機械)に異常ありを知らせるブサーがなったと同時に、早世神さんが申し訳なさげな口調で俺にそう告げた。

 「珍しい」と言ったのは、彼女がトラブルの理由を告げないで俺に報告したからだ。これこそ至極当然の話ではあるが……人は誰しも些細なレベルから大きなレベルの失敗を犯す。この職場、俺と早世神さんが任されてる部署に関して例えるならその失敗は作業者が起こしたトラブルと機械の不具合によって起きたトラブルの2種類。後者であれば早世神さんがトラブルの理由も含めて復帰して欲しいと告げてくるが……今回は前者。

 機械の不具合によるトラブルの際の報告は良く聞かされたが、彼女自らが起こしたトラブルによる報告に関しては……新入社員である時期を除けばほぼ0と言っても過言ではなかった。

 

「……よし、早世さん。再開していいよ」

 

「申し訳ありません、ありがとうございます」

 

(まぁ……こう言う日もあるって思えばどうにでもなるか)

 

 先も言ったが、余程なトラブル出ない限りこの程度は言うならば日常茶飯事。頻繁的に起きなければ別に大した事ない。

 

 ……そう、『頻繁的に』起きなければ─だ。

 

ブーーーッ!!……ブーーーッ!!……ブーーーッ!!……ブーーーッ!!

 

(……いやいやいや!マジでどうした!?)

 

 恐らく今日が初めてだろう。こんなにも異常有りのブザーがが鳴り響いたのは……しかも、その殆ど─と言うより全てが早世神さんが起こした失敗によるもの。

 1度や2度ならまだしも……3、4……片手や両手で数え切れぬ程の同じ様な失敗を繰り返す今日の早世神さんに対して、俺はある一種の懸念が過ぎり…1度作業を止めて早世神さんに声を掛けた。

 

「早世神さん、少し作業から離れて休憩してきな?気持ちや何やらかが落ち着いたら戻ってきて良いから」

 

「果主さん……でも……」

 

「何か体調面や精神面てきに参ってるんじゃないかな?詳しくは今作業中だから聞かないけど、このまま続けてたら流石に危ない。ここは俺が2台持ちでやるから、気が済むまで休憩して?」

 

「……申し訳ありません。少し席を外します……」

 

 深刻そうな…そして1回目よりも申し訳なさげな表情で早世神さんはそう言って持ち場を離れて言った……

 彼女が素直に聞き入れてくれたからあまり根深く言わないで置くけれど、偶に悲鳴に似通った声を上げてたから……隣で作業をしてる俺からしたら気が気じゃなかったのだ。

 

(まぁ…その……本音を言えば、その……気になってる同期が何時もと様子が可笑しくて放っておけなかったから─なんて、言えないだろうなぁ。うむ…私情を余り持ち込まないのに、どうしたものか……)

 

****

 

「はぁ…………」

 

 私は1人、カップ式の自販機でアイスコーヒーを購入してそれを一口飲んで重い溜息を吐いた。

 あぁ、神よ…!教えて下さい。何故今日私はこんなにも絶不調なのですか?そのお陰でシン様にに何時もより多く話しかけれて、逆に声をかけられたから良かったものの……かえってあのお方に多大な迷惑を掛けてしまいましたではありませんか!私が今日(こんにち)に至るまでに、何をしたと言うのです!?

 

(それにしても…困ったわ。職場での度重なる失敗は信頼低下にも関わる……もしかしたら、本日付けで─シン様に見限られてしまうのでは!?それだけは……それだけは避けないと!!)

 

「んん?どうしたんだい早世神ぃ??何処か体調が悪いのか?ん〜?このジジィになんなりと相談してm─」

 

「えぇ…えぇえぇ!そうよ早世神駆潤美!こんな所で狼狽え落ち込んでばかりいられないわ!」

 

「ドワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

(決めた…!こうしては居られない。今回の失敗を挽回して、私は今日……トライするわ!シン様……いいえ、果主さんを私のものにするのよ!♡)

 

 そう決意した私は、足元で伸びているおじさん従業員を余所に…持ち場へ戻り作業を再開したのだった。

 


 

「ふぅ、今日も今日とて忙しかったな〜」

 

「あ!おつかれ〜果主君。そう言えば、今日予定ある?」

 

来瀬(くるせ)さんお疲れ様d─て、え?予定…ですか?」

 

 今日の業務が終わり、退勤の準備をしていると…パートの来瀬さんが話し掛けて来たのだが……俺は豆鉄砲を喰らった鳩見たいな顔をして聞き返した。だって来瀬さんは……

 

「来瀬さん、パートでしょうに。それに……旦那さんが許さないでしょ?」

 

「あ〜違う違う、流石に旦那が居るのに不倫なんてしないよ。私じゃなくて、早世神さんがね?一緒に御飯食べたいんだって」

 

「……へ??」

 

 またもや豆鉄砲を喰らった(以下略)……んな事よりも、俺は驚いた。結構本気で。あの男嫌いな早世神さんが……男をご飯に誘った事に。

 けど、今早世神さんは残業中─と言っても、あと1時間位で終わる残業だから待てばいい話……なのだが。

 

「ん〜、俺は一応構いませんけど……やっぱ本人に伝えに行った方がいいっすかね?」

 

「大丈夫!私が更衣室のロッカーに書き置きしとくから……もし行けるようなら最寄りのコンビニで待ってて欲しいって」

 

「あ……了解です」

 

「ふふっ…果主君、やるねぇ〜」

 

「からかわんで下さいよ…ただの同期同士での飲み会辺りだと思いますし…それじゃお先に失礼します」

 

 そう言って俺はタイムカードを押し、一足先に待ち合わせの場所へと向かったのだった…

 

「お疲れ様〜…(ふふっ、早世神さん頑張れ。ファイトだよ〜)」

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『乾杯!!』

 

 とある居酒屋の席にて、俺と早世神さんはそう言って飲み物の入ったグラスとジョッキをカツンッとぶつけた。

 

「ん〜、美味しい!仕事終わり……特に残業終わりに飲むビールは格別ね」

 

「そうだね。徒歩で来た甲斐があったよ。ノンアルでも美味しく感じる」

 

 実を言うと、此処までは徒歩で来たのだ。理由としては「仮にどちらが飲酒したとしても良いから」だと言う早世神さんの提案だ。最も……何でかは知らないが、近くのホテルに予約を取ってあるらしい。これも彼女の案なのだが……そこまでする必要があったのだろうか─とは言わないでおこう。

 

「むぅ…果主さん、折角私がご飯に誘ったと言うのに…飲まないのですか?」

 

「まぁ…何だ、仮に2人とも万一で悪酔いとかしたら介抱とかする人居なくなるでしょ?だかr─「すみませ〜ん、生中2杯追加でお願いします!」いや話聞いてた?」

 

「果主さん良く他の同期や先輩に言ってたじゃないですか、酒は好きな方で悪酔いは余りした事ないって。それとも〜…グッグ─果主さんは仮に互いに悪酔いしたとして…私に手を出すのが怖いから飲まないんですか〜?それでしたら心配には及ばないれすよ?なんらって(わらし)は果主さんならそういうのされても良いっれ思っれいますのれ」

 

「いやダメでしょ…俺が社会的に抹消されかねないし、それに……」

 

 俺はそこまで言って言葉を濁らせた。だって…幾ら気になる異性と食事の場で互いに悪酔いして、仮にもしホテルにて事に及んだとしよう。その後流れ的に付き合いました……と言うパターンが俺個人嫌だったからだ。

 どうせなら……互いに素面な時に、ちゃんとした場所で告白して付き合いたいと俺は思っている。

 

 しかし……

 

「それに…なんれすか?グッグ─わらひがこんらにアピールひへるのに…ヒック、なんれ〜果主さんは気付いてくれらいんれすか〜!?ヒック、わらひ…わらひ……!」

 

「ちょ、早世神さん飲み過g─

「シン様の事、こんらにも愛ひてるろに〜〜〜ッッッッ!!!!」……………………は????」

 

 早世神さんの突然過ぎるカミングアウト─と言うか告白に俺は〇ミームのリアクションになってしまった……─え?いやマジで、何故俺の小説作家としてのペンネーム早世神さんが知ってるの?突然過ぎるカミングアウト故に脳内の処理が追いつかない……!

 

(わらひ)、18歳の頃に貴方(あらた)の作品を見たんです(らんれす)当時(ろうじ)介護職だった(らっら)()すが……人間関係がとても酷くて(ろれもひろくれ)……人間不信で自主退職したん()す」

 

「…………」

 

 酔ってる影響か、所々呂律が回ってなかったが…俺は早世神さんの過去─言うなれば俺の事を知って今に至るまでのエピソードを語り始めた。

 

「引きこもりになっ()、就活とかにも身がはいらなくっ()……そんな時、『ゆきんこ文庫』っ()小説サイトで貴方(あらた)─シン様の作品を読んで…救われ()()す。日陰の道を歩む(ころ)すら諦めてた(わらひ)に、てを差し()べてくれた様に感じて…それから…………」

 

「……?早世神さん??」

 

「スゥ…スゥ……」

 

(酔い潰れて寝ちゃったよ……)

 

 「仕方ない」…そう呟いて俺は一旦席から離れて会計を済ませタクシーを呼んでホテルへと向かった。

 それにしても─

 

(早世神さん、もしかしたら……)

 

 先の早世神さんの話……小説作家─シンとして活動してる最中だったり、職場内で勤務してる最中で思い至る点が幾つかあった。

 もし、仮に彼女のあの話が本当であれば……

 

(覚悟……決めないとだな)

 

 何れにせよ、そう言った話は彼女を部屋で介抱してからだ。

 部屋に着き、彼女をベッドに寝かせ……俺は今後の事を考える次いでに近くのコンビニまで行き必需品を購入して、部屋に戻ったのだった。

 


 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………ん?」

 

 目を開けると目の前は見知らぬ?天井が広がってました。頭が重く、グァングァンしてて気持ち悪い感じが少しします……

 

「おはよう、目が覚めた様だね…気分はどう?」

 

「……え?果主さん…?此処……ホテル?気分は……余りよくありません……」

 

「そう、なら昨晩帰りに酔い止めと水、あとシジミ汁とお握り買って置いたから食べよ?」

 

「ありがとうございます……えと、その前にシャワー浴びてもいいです?」

 

「大丈夫だよ。さっきチェックアウトの時間調べたけど……まだまだ時間はあるから、ゆっくりで良い。体調を整える事に専念すると良いよ。俺は少し散歩がてら出歩きに行くから、それじゃ……」

 

 目を覚ました事に気付いた果主さんが挨拶をしてくれました……が必要な事を伝えて直ぐに部屋を出て行ってしまいました……御礼、言いたかったのですが…後にしましょう。

 

****

 

「早世神さん?体調の方はもう大丈夫?」

 

 散歩次いでの次いでで一度徒歩で自宅に戻り手短に家事を済ませ、シャワーを浴びてからホテルに戻った。戻って直ぐに目にしたのはロビーで寛いでいる早世神さんだ。

 

「はい、お陰様でこの通り…薬の方も効いて来て、先程までホテル周りを散歩してた所なんです」

 

「そうだったんですね……ん?そのレジ袋は?」

 

「ふぇ!?///なななな何でもないですよ?何でも!?///」

 

 咄嗟にレジ袋を後ろに隠しそう答える早世神さん。「何故ゆえ顔赤くして疑問形?」─とは敢えて聞かなかったが、何はともあれ体調が良くなって何よりだ。それに……やっぱり何れかの体調やらなんやらかがまともじゃない時に……まぁそれは後だ。ひとまず─

 

「部屋に戻りません?『モックス』で昼食買ってきたんです。確かモックスのバーガー好きだったですよね?」

 

「コホンッ……ありがとうございます。早速部屋で頂きましょう」

 

 何やかんやで俺と早世神さんは部屋に戻った。

 


 

 暫く二人で仕事の話や世間話に花を咲かせ……ここいらで潮時かと思った俺は、意を決して俺は昨日の事を早世神に話した。

 

「昨晩……君が酔っていたとは言え、あの話に俺視点からでも思う所があるんだ」

 

「思う所……?」

 

「あぁ、早世神さん……単刀直入に礼を言わせてくれ。ありがとう『kurumi』さん、君のお陰で─俺は『シン』として今もこうして『ゆきんこ文庫』の小説作家として活動して来れた。本当にありがとう」

 

「え?え!?果主さん!?///」

 

 俺は早世神さん─否、『kurumi』さんに御礼を言った。昨晩の早世神さんの話…、もし仮にあの話が本当なら……十中八九九分九厘早世神さんは俺の─『シン』の古参の読者でありファンである『kurumi』さんその人だ。

 そして何より、彼女のこの反応がそうであることを物語っていた。それでも俺は尚話を続けた、止まる事をしなかった。

 

「俺、活動始めた当初は余り評価とか伸びなかったんだ。まぁ…趣味の一環で始めたから別に気にしてなかった。だけどそんな中……君の一つの感想に救われた。こんな俺の拙い物語を読んで、高評価してくれて…更には感想を書いてくれる人が居るんだって思えて─『これからも頑張ろう』って気になれた」

 

「〜〜〜〜ッ///」

 

「それから暫くして、君が俺の作品の布教活動をしてくれて……嬉しかった。何時か、御礼をしたいと思える位に」

 

「〜〜〜〜ッ!!///」

 

「そして昨晩…君の話を聞いて、君が『kurumi』さんだと知った時……俺は決心した。酔ってるとは言え君の想いに応えたいと思ってね……早世神駆潤美さん、俺は入社当時から貴女の事が好きでした。これからは─結婚を前提に、俺と付き合って下さい」

 

「〜〜〜〜ッッ!!!!///♡」

 

 俺は一通りこれ迄早世神さんに抱いていた想いを伝えた。当の本人である彼女は……顔を真っ赤にして、目尻に涙を浮かべ嗚咽を漏らしていた。

 そして……

 

「う、嬉しい……私も、あの日救われて以来─貴方の事が『シン』だと知って何時かこの想いを伝えようと思って……だから、本当に嬉しいんです♡不束者ですが、宜しくお願いしますッ…!」

 

 早世神さん…駆潤美さんはどうやら俺と同じ、所謂両想いと言う奴だったのか……俺の告白にOKしてくr─え?

 

「えっと、早世神さん?何か聞き捨てならない言葉が聞こえたんですが……」

 

偶然、昼休み食堂で昼食をとってる時…私と果主さんが隣だった時ありますよね?その時に偶々果主さんのスマホの画面─『ToX』のプロフィール画面が見えて……思わず三、四度見してしまい挙句果主さんにバレない様にそのスマホ画面をガン見したら…私が読んだことのある『シン』さんの物語が見えて……聞こえたんです『我ながら本当に拙い物語だ』…って。私、その瞬間から運命を感じて……私が抱いてた想いが爆発して…重くなって行ったんです。仕事終わりや休憩の時、さりげなくシン様の好みやタイプを聞いて…それに近づける様に努力したり。シン様にさり気なく近付いて気付かれない様にGPSを取り付けて、シン様の事を更に知ろうとしたりして…その時、来瀬さんから昔果主さんとご近所だった事を知って来瀬さん経由で彼の事を聞いてみたりもしました…そして更に果主さんにバレないように盗撮して、アルバムを作ったりもして……日に日にシン様に抱いてる想いが重くなりすぎて、昨日シン様のお手を煩わせてしまい…本当にごめんなさいッ!!ですがこれからはちゃんと時と場所を選んで─……ブツブツ

 

 あぁ…何だろう。例えるならパンドラの箱を開けた気分だ……開けた瞬間とんでもない事になる。今目の前で今も尚俺が好きになった経緯やらを語り続けてる駆潤美さんがそうだ。

 

「と、とりあえず早世神さん落ち着いt─「あぁ、もう我慢なりません!♡」うわっ!?」

 

 兎に角駆潤美さんを落ち着かせようと思い声を掛けようとした俺だが……時既に遅し、だった。駆潤美さんが席を立ち俺を引っ張りベッドの方へ押し倒したのだ。

 

「果主さん─いいえ信さん♡私達、もう既に付き合って居ますよね?ならもう私は我慢しなくていいですよね?それに先程言ってましたよね?『結婚を前提に』と。私達はもう25歳、なら……結婚を前提に子作りwo─「いやそれはそう言う意味で言った訳j─」彼氏なら、いいえ男なら一度言った言葉に責任を持って下さい」

 

「ちょ、だから落ち着いて早世神さん!?それに、確かそろそろチェックアウトの時間g─「それなら先程延長の手続きを済ませました♡」あいぇぇぇぇ!!??」

 

 不味い……両想いと分かって恋実った瞬間からの駆潤美さんの行動力がインフレし過ぎてる!歯止めが聞かない……て、まてよ?両想いで何時かはそう言う事もするのだから……別に今ここで止める理由も無いか?

 それに……その為に『モックス』でお昼買う前にコンビニによったんだし……

 

「えっと、早世神s─「もう付き合ってるので下の名前でお願いします」駆潤美さん……一応、お互いの両親にも報告した方が良いと思うから、とりあえずするんなら避妊の準備を……」

 

「あ……えっと……実はその…先程の散歩次いでにその……買って来ました。ゴムを……///」

 

(oh......本当に行動力凄い。てかお互い様だったか……)

 

「そっか、なら……俺も腹を決めたよ。折角駆潤美さんが行動してくれたのにそれを無にする訳にも行かないからね。俺も……万一の為に買ってきたから」

 

「ふふっ、お互い様ですね」

 

 「本当にね…」とお互いに笑いながら俺達は唇を重ね……チェックアウトの時間になる迄の一時を楽しんだ。

 

 この後の話はご想像に任せるとして……お互いにキッカケは違えど、改めて俺達は恋人同士として付き合うことになった。

 

 そしてこれは後日談なのだが……俺の執筆活動は駆潤美の積み重なった布教活動も相まって一躍有名になり、有名な出版社から声をかけられ……それに乗じて俺は会社を辞めて本格的に小説作家として働くことになった。駆潤美はと言うと彼女は密かにイラストレーターとして活動してたらしく、その努力も実り─俺の専属のイラストレーターとして認められた。よって彼女も会社を辞めて……今では二人三脚で俺が物語を描き、駆潤美が挿絵を提供し今日も今日とて甘い空間の中─1つの作品出版に向けて頑張っている……──。

 

 

 

〜end〜




如何でしたか?
いや〜何年ぶりだろ?オリジナルストーリーを手懸けたの。それこそ自分が記憶してる中では活動始めた当初…初めて書いた物語がそうですね。まぁ諸事情でその作品は没になりましたが(汗)
何はともあれ余興作品、楽しんで頂けれたなら幸いです。
さて、他の作品を読まれる前に…一つ告知を
現在行われてる企画『ゆきんこ文庫』が終了後もこの作品は残します。また、こう言う物語を読みたいor書いて欲しいというリクエストがある場合、私ka-主のプロフィールにXのアカウント名が記載されてます。そちらをフォローしてDMにてリクエストを送信するか感想にてリクエストして頂ければ……ナメクジ速度ではありますが、執筆させていただきます。但し、オリジナルストーリーに限りますのでご注意を。
長文の告知となりましたが、今回はここまで。
感想・高評価当時お待ちしております。
それではまたお会いしましょう!
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