アルヴヘイム・オンライン 極悪チート攻略 作:nasigorenn
アスナを救出の日がやっときた。
和人たちはアスナが入院している病院の来ている。時間は夜中の3時。院長に許可はもらっている。
救出作戦はアスナの部屋の隣室で行う。むろん和人のPCもまるまる持ち込んでいる。
ログインする前に和人は白瀬から作戦を説明されていた。
「桐ヶ谷くんはログインすると同時に出力全開で世界樹まで飛んで下さい。その後アスナさんが捕まっているところまで行ってゲームマスターを引きずり出して叩いてもらいます。その間に僕がアスナさんをログアウトします」
「わかりました。」
和人は病室のベッドで横になりログインした。
アルヴヘイム・オンラインに入り周りを見渡す。
初めてログインした時にきた森だった。
「パパっ昨日は来なかったですけど、どうしたんですか?」
目の前に小さな妖精姿のユイが現れる。
「ちょっと用事でな。さっそくママを助けにいくぞ」
キリトは言うなりユイを自分の体にしがみつかせる。
「パパっ、何ですかこの体!」
「その話は後で話す。ちゃんと捕まってろ。振り落とされるなよ」
キリトはその場から最大出力で世界樹のアスナがいる場所まで飛ぶ。
「きゃぁああああああああああああああああ」
通常のアバターの3倍以上のスピードで飛んでいるのだ。戦闘機と変わらないほどの速度をたたき出している。ユイは絶叫マシーンに乗っているみたいに悲鳴を上げていた。
「パパ、確かにすごいですけど、どうやってママのところまでいくんですか。前のひとの試みのせいで世界樹の頂上は飛行ではいけなくなってますよ」
「マジかっ!まずいな・・・」
この救出作戦はまずキリトがオベイロンのところまでいかなければ話にならない。いけなければ作戦は失敗する。
「問題ありませんよ。君がログインすると同時にそのセキュリティーは解除しましたから」
キリトの体から聞こえてくるキリトじゃない声にユイは驚き、キリトから落ちそうになる。
「パ、パパ、今の誰ですかっ!?」
「今のはママを助けてくれるのを手伝ってくれる白瀬さんって人だよ」
「どうも、白瀬です。よろしく」
いまいち感情がつかめない声でそういわれるユイ。
「それじゃさらに飛ばすぞっ!」
キリトは問題が一つ解決したことに安堵し、先を急ぐ。
その日アルヴヘイム・オンラインのプレイヤーたちは世界樹へ向かう黒い彗星を見たと言う。
耳にゴウゴウと大気を裂く音が聞こえる。
キリト高速飛行のまま世界樹の頂上に向かっていた。
頂上に着いて早速鳥かごを見つけた。中でアスナらしき人物がオベイロンらしき人物に取り押さえられているろころだった。
「アスナくん、相変わらず美しいな君は。明日は結婚式だ。楽しみだよ、君を合法的に手に入れられるなんて・・・・くひゃひゃひゃひゃひゃ」
下種な笑いをあげながらアスナの服のリボンを解こうとする。
「いやっ!やめて!!助けてっ、キリト君っ!?」
「イイネェェェェェ、その声。実にイイよ。助けて~キリトく~んだって。ひゃひゃひゃひゃ」
その光景をハイパーセンサーがとらえ、アスナをどうやって助けるか、など考えることがキリトにはできなくなった。
キリトの中でナニカが弾けた。
キリトはイグニッションブーストを使い加速。そのまま跳び蹴りに移行し籠に突っ込んでいく。
「アスナに手を出してんじゃねぇええええ!この変態がぁああああああああ」
キリトの高速跳び蹴りはかごを突き破りオベイロンの顔面を捕らえていた。
「ureeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeeee」
どこぞの吸血鬼のような声をあげ、驚愕の表情とともに吹っ飛んでいく。
「大丈夫かっ!アスナ」
「え、・・・キリト君なの?」
アスナは目の前に現れたのがキリトだと気付くのに遅れた。このゲームのことは知らないが、少なくともファンタジーなのはわかっていた。しかしキリトの姿はどう見てもSFなのだ。なぜそんな姿なのかはわからないが、声とキリトの好きな黒色で何とか気付くことができた。
「助けにきた。俺が開けた穴から出られるはずだ。離れていてくれ」
「いや、キリト君と一緒にいる」
いやがるアスナをどかすキリト。
「だめだ、アスナ。すぐに出るんだ。もうログアウトできるはずだ」
言うなりキリトはアスナではない別の誰かに話しかける。
「白瀬さん、運よくアスナに接触できました。ログアウトをお願いします」
「あぁ、こちらでもわかります。もうできるようにしましたので大丈夫ですよ」
「さすがBPSですね」
キリトはさすが、という表情を浮かべていた。アスナはキリトがいきなり誰かと話始めたことに驚いていた。
「キリト君・・・今の誰?」
「あぁ、アスナを助けるのを手伝ってくれる白瀬さんって人だよ。凄腕のハッカーなんだ」
「どうも、白瀬です。よろしく」
「こちらこそ、どうも」
キリトに向かって白瀬に丁寧にアスナは返事を返していた。
吹っ飛ばされたオベイロンがよろよろと戻ってきた。
「貴様ぁ~、あのガキ、キリト君かぁ。そんな格好でよくきたものだ。明らかに違法改造したな~。SAOの英雄が聞いてあきれるなぁ~」
「アスナを助けるためなら何でもするさっ!それにあんたも人のことは言えないぜ。聞いたよ、人体実験の話。表に出たら大変だよなぁ~」
キリトは馬鹿にするように挑発する。
「いったいどこで知ったのやら。それがどうしたというのだ。ここで君を捕まえればバレずにすむという話だろうがぁあああああ」
オベイロンは次のバージョンで使う予定の重力魔法を放つ。原作ならその場でアスナと一緒にキリトは床に押しつけられて動けなくなっているはずである。しかし・・・・
「・・・・?何かしたか?」
キリトは何かされたかわからない、と言った顔をしていた。
「何ぃいいいいいい!何故効かない。何故だぁあああああ」
キリトの体にはISが装着されている。シールドバリアーの効力で重力魔法は無効化されたのだ。存在自体がチートの塊である今のキリトに死角はない。
「アスナを返してもらうぜっ!この変態。はぁあああああああああ」
こうしてキリトとオベイロンの戦いが始まった。
時間にして30分が経過していた。未だに戦いは続いている。
キリトは何度も攻撃するのだが、オベイロンもすぐに回復してしまうのだ。オベイロンのほうはオブジェクトトリガーでエクスカリバーを召喚するも、自身の戦闘不足のため、攻撃がうまくいかず、少しダメージを与えるが、これもシールドバリアーで無効化されてしまい、意味がなかった。
両方とも決め手にかけているため、戦闘が膠着状態になってしまっていた。
どうもオベイロンの処理能力が高すぎるのをキリトは感じていた。
「どうも相手の能力が異様に高いみたいですね~。」
病室で白瀬はいつもどうりにコンソールを叩いていた。
「な~にをのんきにしていらっしゃるんですか、白瀬先生~」
秋月はマイペースな白瀬に焦りを感じていた。
「違法実験のデータはすでに吸い出し終わりましたし、特に問題はないんですけどね~。どうも須郷
さん以外は凄腕ではないようなので楽でしたけど。ただ妙に須郷さんのアバターのスペックやら処理能力が高すぎるんですよね~。ん~この感じからして・・・スパコン使ってますね?」
白瀬はそう言って秋月に振り向く。
「秋月さん、レクト社にスパコンはありますか?特に今絶賛稼働中なのは?」
「スパコンですか?レクト社にはいくつもありますが・・・今調べてみます」
秋月は部下を呼び、早速調べ始める。結果はすぐに来た。
「今の時間に稼働しているのが一つありました。場所も須郷主任の管轄にある研究所の分室です」
「やっぱりですか。今人はいたりしますか?」
「いえ、いません。こんな時間ですし」
「んじゃさっそく無効化しましょう。弾はまだあったはず・・・」
白瀬はそう言って携帯をいじりだす。
「なにやってるんですか?白瀬先生?」
「いや、なに。和人くんを助けるためにちょっと手伝いですよ・・・」
そう言って携帯を操作する白瀬。
「これで終わりです。メテオリック・スリーシスターズっ!!」
白瀬は決め顔で技を叫び、携帯の決定ボタンを押した。
この信号を受け、軌道衛星上にある3つの人工衛星が一列になり、日本のある場所に向かって落ちていった。
「さっきの技名はなんですか?」
「さっきのはメテオリック・スリーシスターズと言って好きな場所に人工衛星を落とせる技です」
「す、すごい技ですね~。で、どこに落としたんですか?」
秋月は?を浮かべながら白瀬に聞く。
「レクト社分室のスパコンですよ・・・」
しれ、と言う白瀬に秋月は大声で叫ぶ。
「な、なんですってぇえええええええええええええええ!!」
この日、日本では隕石落下が計測され、被害はレクト社の分室に出た。跡形もなく吹っ飛んだらしい。幸いけが人は0だとか。
「これでオベイロンの性能はがた落ちですね。ではがんばって下さい」
マイクにむかって白瀬はそう言うのであった。