A memory for 42days   作:ラコ
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窓の外から漏れる光は

お風呂上がり。

 

窓の外には外観を照らす月と星が瞬いていて、照らされた雪はまるでダイヤモンドのように煌めく。

一面に敷かれたダイヤモンドの光はキラキラと反射し、夜の物静けさがよりいっそうの雰囲気を醸し出す。

 

冷たい廊下に長居していると、折角温まった身体が冷えてしまいそうだ。

 

私は洗面所から持ち出したドライヤーを部屋まで運び、窓を鏡替わりに髪を乾かした。

 

長い髪を丁寧に手櫛でほぐしながらベットに座る。

 

いつものように十文字先生の小説を読もうと手を伸ばすと、同時に扉からコンコンと調子の良い音が鳴った。

 

 

「おーい。ドライヤー貸してくれー」

 

「あ、すいません。部屋に置きっ放しでしたね」

 

 

湿った髪をタオルで拭きながら、先輩はドライヤーを受け取った。

パジャマ姿で濡れた髪の先輩の姿はどこか庇護欲を唆らせる。

 

「そうだ!ちょっとドライヤー返してください!」

 

「あ?ほいよ」

 

「へへー、はい、先輩。ここ座ってください」

 

「……何言ってんだ?」

 

 

私はベットの真ん中辺りに座りながら先輩を手招いた。

生憎イスなんてない部屋だから、先輩にもベットに座ってもらうしかない。

 

 

「髪の毛乾かしてあげます!私の前に座ってください」

 

「……。髪くらい自分で乾かせるわ。早よドライヤー返せ」

 

「おっと。このドライヤーは私の右手に寄生しましたよ」

 

「そしたらぶった切ってやる」

 

「もー!素直に座ってくださいよ!明日も早いのにうだうだうだうだ!ちょっとは私の身にもなってください」

 

「俺が悪いの?俺も明日早いけど…。もう何でもいいから早く乾かしてくれ」

 

 

少し乱暴にベットへ座ると先輩は私に背中を向けた。

先輩から香るボディソープの匂い。

いつものコーヒーの匂いも好きだけど、この匂いも好きだなぁ。

 

私は熱風を出すドライヤーで先輩の髪を乾かし始めた。

細く柔らかい髪が風に煽られ四方八方に散らばる。

気づくと毛先が少しカールしていた。

 

 

「へぇ、先輩って天然なんですね」

 

「ちょっとだけな。毛先がクルってなるんだよ」

 

「いいですねぇ天然パーマ」

 

「鬱陶しいだけだがな。…ストレートなおまえが羨ましいよ」

 

「えぇー、パーマの方が良くないですか?」

 

「ならかけりゃいいだろ。パーマくらい2.3時間で出来ちゃうんだろ?」

 

 

私は自分の髪を触りながら考える。

確かに何かの起点に髪型をばっさり変えるのもいいかもしれない。

今がその時かも…。

 

 

「変えてみようかな…。先輩はストレートとパーマどっちが好きですか?」

 

「俺はストレートが羨ましいよ」

 

「……聞き方を変えます。私はストレートとパーマ、どっちが似合うと思いますか?」

 

「……。まぁ、どっちでもいいんじゃないか?」

 

「うわぁー、男として最悪な回答ですね。なら柔らかくしましょうか。ストレートな私とパーマな私、どっちが好きですか?」

 

「柔らかくなってねぇじゃん。……、見慣れた分、ストレートの方がいいかもな」

 

「ほう。ストレートの私が好きですと。なるほどなるほど」

 

「えらい誘導尋問だな。ほれ、もう乾いただろ。俺は部屋に戻るわ」

 

「……はい。おやすみなさい」

 

 

私は立ち上がろうとした先輩の背中に抱きついた。

 

 

「……うん。これじゃぁ戻れないよね。おまえが離してくれないと戻れないよね」

 

「ならここに居ればいいじゃないですか」

 

「新手の一休さんかよ」

 

「その髪型のままでとても可愛いよ。って言ってくれないと離れません」

 

「かーいーよー。そのゆるふわな髪型」

 

「……バカにしてます?」

 

「うん」

 

 

私は先輩の背中越しに窓の外を眺める。

失われることのない月光が弱々しくなったと思うと、分厚い雲から小さな雪がちらちらと降り始めていた。

今夜も寒くなりそうだと思いながら、腕の力を強める。

 

 

「さて、寒くなってきましたしもう寝ましょうか」

 

 

「……だから離せよ」

 

19/42days

 

 

 

 




fate zeroってやつ見ようと思ってTSUTAY行ったんだけど見つからなかった笑
だれか内容教えて笑


次話、悪魔降臨。
10-20-30-40daysで重要人物出演。





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