暗い林の道。道からは木々と暗い闇しか見えない。ただ、チェーンアーマーの音と片手剣の重みが自分を認めていた。
道なりに歩いて数回*1。道の右側から物音がする。獣だろうか?
ガサガサガサ。
「!……」
言葉を失った。獣に似た姿こそしていたが違った。頭は獣の頭蓋骨の下顎の部分が人間の手の骨が放射状についた物になった物に肉の身体に四足……人間の頭蓋をジョイントのようにし、その頭蓋を人の手の骨が持つ。形容しがたい何かがいた。
忌骨……だろうか。確かに忌むべき骨と呼ばれても納得する見た目している。
「カシャカシャカシャカシャ……カシャ!」
忌骨が下顎の手の骨を激しく動かし飛び掛かってくる。
片手剣を構え、向かい打つ。
ここだ!剣を思い切りふる
「ハッ!」
忌骨は吹き飛び、骨が瓦解したようだ。だが、まだ生きているかも知れない、少し警戒しなければ。
「………」
「ふう……よかった」
その後はなんともなく、闇の向こうから音が聞こえることはあったが、段々と辺りは明るくなり昼間のようになってきた。街であろう、城壁にたどりついた。城壁には門があり、近くに看板が立っている
「なになに」
"用のあるものノックせよ。物の受け渡しは小窓にて行う。"
「なるほど」
門をノックする
コンコン、コン
男の声が聞こえる
「なに用か?」
「街に訪れに来た」
「……紹介状は持っているか?」
「はい」
「そうか……いま小窓をあける、紹介状を投げ入れよ」
「わかりました。」
キィィィイ
門に穴が空いたように見えるだが、その実は扉が開いただけであったようだ。そこから紹介状を投げ入れる。
「これは……!」
男の驚いた声が聞こえる。そんなに凄い物なのだろうか。
「疑ってすまなかった。入ってくれ。」
ギィィィィイ
門が少し開けられる。ただ人一人は確実に入れる。
身体を横にしながら入る。
ギィィィィイ
門が閉められる。
声の元は布の服をきた30代だろうか、まあそのくらいであろう男だった
「宵人だったか、聞きなれた声ではなかったのでな。すまない」
「いえ、大丈夫です。」
「そうか、詫び代わりと言っちゃなんだが、あんた宵人なんだろう?なら、ここの紋章屋は世界随一だ。行ってみるといい。」
「紋章……?」
「お、あんたその様子じゃ新米か。まあ紋章っていうのはな……あーなんていうか……まあいい。そこに行けば教えてくれるさ。ちょっと待っててくれ」
紙を取り出し、指先から青白い光を出し何かを書いて行く
「それは……?」
「……マジか!?掛乞も知らないのか!?……まあこれは生活から戦闘まで色んな現象を起こして助けるものだとでも言おうかな」
「なる、ほど?」
「まあいい。詳しく知りたいなら、あんたの師。林に住む老人に聞くのがいいだろう。」
「師ではないのですが……」
「そうなのか。じゃあ……まあ、とにかくゆっくりしていきな。ここ、林の街アーテクでな」
「はい!」
「おっと、此れもな。招待状とさっき言った紋章屋までの道だ。」
「ありがとうございます。早速行ってみます。」
会話を止め、町を見てみる。町は街というより、村というべきだ。地図を見る。地図には"紋章屋アテハークトまでの道"とかかれている。右下には"招待状を見せるといい"とかかれている。地図に従い、アテハークトを目指す。
街は畑があり、作物が豊かに実っている。
だが、反対に街は静かだ。自分のチェーンアーマーの音しか聞こえない。そうこうしていると家に吊り下げられた看板が目に入る。そこには"紋章屋アテハークト"とかかれていた。
懐から招待状を取り出し、家に入る。
「ごめんくださーい。」
カウンターに、威圧感が異常な程あるメガネを着けた50代位の男が立っている
「何やおまえ!よそ者かいな!まあ、よそ者にいうべき物ない、帰りな!」
「まあ、此れを」
「何や……招待状か?うーん、これは……まさかアイツのか。……そうか。おまえさん、紋章を知らんやろ?」
「ええ、はい。」
「まあ、いい。アイツんとこのやつなら、知らんだろうな。まあ……紋章っていうのはな。自分の身体に刻んで力を得ることやな。まあ少なくとも紋章学のなかではそうなっとる。」
「そうなんですね。」
「……おまえさん、腕を見せてみ。」
「ああ……はい」
腕を見せる。そこには、今まで気付かなかったが、紋章、騎士の手が剣を持っている図が刻まれていた。
「おまえさん、騎士の末裔かいな。しかも純粋な」
「純粋……?何か種類があるんですか。」
「まあな。あー教会と純粋で二つに別れるんや」
「へーそうなんですね」
「そうや、おまえさん、宵人やろ?なら忌骨の肉を持ってこい、そうすればつよくしたるわ」
「わかりました。それで忌骨はどこで殺せば?」
「まあ、林の中やな。そこにたくさんおる。あとできればやが捨てられた教会があるそこには聖骸の忌骨がおる。そいつのやつなら大幅に強くできる。覚えておきな」
「へーわかりました。覚えておきます」
「ならいいわ。はよいかんかい」
「はい!行ってきます」
「おう!」
店を出て外へ出る。
門に向かいながら考える
「うーん。北の聖堂について知っときたいなあ、街の人に聞いて見るか……帰って来たらだな」
そうこうしていると門に到着した
「おう、あんたか。忌骨でも殺すのかい?」
「ええ、そのつもりです」
「まあ、頑張れよ。」
門が開く
ギィィィィイ
「はい!」
外へと出て門が閉まるのを見送る
ギィィィィイ
「よし、頑張ろう!」
騎士の紋章
純粋たる騎士の徴。騎士の中でも教会に属さぬ純粋な騎士が刻んだ紋章。その紋章は騎士の腕が剣を持っている図であり、騎士の誉れと共にあった。
今では純粋な騎士は闇に呑まれ消えてしまったという
しかし噂では教会の禁域霧の街にはいまだにいると言われている。騎士はいまも己の忠義を果しているのだ。なんと誉れ高いことか