Challenger【特殊戦闘大隊】   作:NIGHTMARE⭐︎

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3 突入

『スナイパー』が撃ち落とした迷宮会の男は、必死に這って逃げようとしている。ガスが次第に晴れて、視界が開けてきていた。

「他の仲間も上にいますか?」

『スナイパー』が静かに問う。赤い服に全身を包んだ男は頭巾の下から血走った目で『スナイパー』とミアーシャを睨んでいる。頑なに喋ろうとはしない。『スナイパー』は仕方ない、とばかりに首を振って腰に装備した容器から手錠を出した。

「…お前ら協会か?反抗組織を次々に殺していっても…信仰の根幹は決して消えないぞ…!」

男が口を開いた。『スナイパー』は無言で男の腕に手錠を付け、通信機で連絡を始めた。ミアーシャはそんな彼女の無駄のない動きをただ見つめていた。

 

それからすぐに、エンジン音が響いて『明滅』隊長が上から飛んできた。

「よくやった『スナイパー』と『潮風』。私もある程度上空から見渡した結果、斜面のすぐ上に施設を発見した。隊員がここに揃い次第突入するぞ」

『明滅』が黄色いライトを光らせながら言った。『スナイパー』はミアーシャに軽く微笑みかけた。

 

それからすぐに、金髪をポニーテールに結んだ少女と双剣を背負った青年がが素早く斜面を駆け上って到着した。

「『カザリ』、到着」

「『感電』、到着…」

『カザリ』と名乗った少女は軍服のような上着を纏ってまっすぐ立っている。一方『感電』と名乗った青年は少し息を切らして愛想良く微笑んでいた。

ミアーシャは2人を横目で悟られないように見る。どうやら近接戦を得意とする2人らしい。

それからすぐに、青いバイザーの女性が背中のジェットパックで高速飛行して到着した。

「『晴姫』、到着〜。あれ?もしかして1番遅かった〜?」

ジェットパックの青い光が消えて地面へ降り立つ女性。ミアーシャはその時に気づいた。『晴姫』の腕には、まるで機械の接続部のような線が入っていた。

 

「全員揃ったな。ではこれより施設へ突入する。外道どもを叩き潰してやれ」

『明滅』がいくつかの声が重なったかのような機械音声で刺々しい作戦開始令を出した。全員が山のより上へ続く道に向かって走り始めた。ミアーシャは紺色の翼を伸ばして飛行する。『明滅』を先頭に、カレット小隊は素早く斜面を疾走していった。

 

同刻、山の高台に設置された施設内。

「司教様…!何者かがこの場所へ猛スピードで向かってきます!」

全身を真っ赤な服に包んだ男が、神父のような服を着た男に息を切らしながら報告する。神父は目を細めてそれを聞く。

「協会か。ついに気取られてしまったんだな。では私は教祖様と話してくる。今後の動きはあの方に決めていただこう」

神父は脚を引き摺るようにして奥の部屋へ駆け出した。

奥の部屋は赤いライトが灯った薄暗い部屋で、部屋の中央には巨大な祭壇のようなものが設置されている。祭壇の前の床には巨大な穴があり、一枚の木材が端のようにかけられていた。そして、祭壇の上に「それ」はいた。

背中から血管のように枝分かれした触手を伸ばした人型の実態が鎮座している。それは紛れもなく死霊だ。顔の部分は不気味な仮面に覆われていて見えないが、上位の実力を持つ個体だということは誰の目にも明らかだった。

「救ってあげなさい」

死霊が異様に高い声で言った。司教は深く頷いて元きた部屋へ戻る。

「彼らを救済してやれ!死を持って!」

司教が高らかに叫ぶ。会員は歓声のような怒号のような恐ろしい声を上げた。

バァン!

その瞬間、施設の扉が爆音を立てて吹き飛ばされた。

「全員大人しくしろ!BLUELINEで一生を終える準備はできたか?」

『明滅』が言う。カレット小隊、突入完了。

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