謎の空間に白くてふわふわした人魂……と呼べば良いのか……おばけと呼ばれるような存在が気がついたら集まっていた。
その数私を含めて6人? 6体?
そう、私自身も魂だけの存在で手足の感覚はなく、ただ浮いているだけ。
周りも困惑しているらしく、意思疎通をしようとしてみるが、口が無いので喋ることもできない。
1体の人魂がこの場から離れようとするが、数メートル離れると、掃除機に吸い寄せられるように、中央に戻ってく来てしまう。
何だこりゃ。
すると、辺りが眩しく輝き、何処かで見たことがあるような存在が現れた。
あ、アルセウスだ……。
『やぁ名もなき魂の皆さんご機嫌よう。ポケモン世界の創造神アルセウスと呼ばれる者です』
ガチでアルセウスか……しかも名もなき魂ってことは私は死んだということか……。
『皆さん勘がよろしいようで、自分が亡くなっていることは理解しているようですね。話が早くて助かります。皆さんにはこれから転生してもらいたいと思っています』
一種の神様転生というやつか……しかも目の前に居るのはアルセウス……つまりポケモン世界に転生ということか!?
『ええ、皆さんにはポケモンに転生してもらおうと思います』
あら? ポケモンの世界に人として転生するわけではなく、ポケモンに転生か……。
頑張ればロケット団のニャースみたいに喋ることができるかもしれないか?
エスパータイプなら念話で意思疎通できるかもしれないが……。
『では転生のルールを説明しましょう。まず皆さんの魂は元々一般人の魂でしか無いので準伝説、伝説、幻のポケモンへの転生は不可能と言わせてもらいます』
『次に同じ種族へのポケモンへの転生は禁止とさせてもらいます。そして転生するポケモンはドラフト形式で選ぶ事になります』
『次に皆さんは強力して巨悪へと立ち向かってください。その巨悪は世界を滅亡させる力を秘めています』
まぁポケモン界のお約束悪の組織のことだろう。
もしくはポケモンに転生だからポケモンダンジョン系列の作品かもしれないな。
あれ、でもダンジョン系列の作品だと仲間の人数は4人までだから違うのか?
『ポケモンの世代は第九世代まで可能で、科学技術を用いればメガシンカ、Z技、ダイマックス、テラスタルを自在に使うことができると明言しておきます。ただメガシンカはZAまでに登場するポケモンのみ可能と致します』
つまりアニポケ仕様というわけか……となるとトレーナーと一緒にポケモンマスターを目指すアニメ系かもしれないな。
サトシの冒険……はアニポケ勢は歓喜だろうが、映画や悪の組織関連はマジで死にかけるから関わりたくない気持ちもあるが……。
『質問は1人1つまでとさせていただきます。また世界や地方に関しての質問は受け付けておりません』
そう言われてしまった。
転生先の情報は教えてくれない感じか……でもポケモンになれるからには色々情報を聞いておきたい……どうするべきか……。
『さっそく質問が来たな。覚えられる技はゲーム同様4つまでですかか……本人の能力次第と言っておく。技はあくまでポケモンが使える異能の1つで、それを組み合わせることで効果を発揮する物と考えてくれ。例えばヒトカゲが尻尾の炎で火の粉をまき散らすのも火の粉と言えるし、口から火の玉を吐き出すのも火の粉と言える。頭が良ければ8個でも12個でも覚えることは可能だが、その分熟練度は下がると思っておいてくれ』
熟練度なる単語が出たぞ……むむ、ということは力業や早業みたいに威力を上げたり、素早く放つ事ができそうだな。
あとアニポケでもレベルだけでなくてポケモンの能力次第で合体技をできるようにしていたし……そういうのを含めての熟練度か?
『人と子供を作ることができるかについてか……基本できると言っておこう。産まれてくるのがポケモンか人間かはその時によるな』
凄い質問した奴が居るな……とりあえず人と子作りできるということは人が存在する世界っぽいからポケダンの世界ではなさそうかな?
『ここにいる面々と生まれる場所は遠く離れていますかか、いや、同じ地域に生まれると思って良いぞ』
ふむ、同じ地域ってことは1番道路とか限られたエリアに居るってことだよな。
それなら直ぐに会えるか?
『その地域に存在しない進化方法だった場合、進化することができないかについては必ず何かしら進化方法があると言っておく。ただ方法は探してみてくれ』
『性別は男女どちらで産まれますかについては全員女性に転生だ。元男の連中は性転換になるが頑張ってくれ』
私が最後の質問か……うーん何にしよう……あ、一応聞いておくか。
『巨悪を倒したら元の世界に帰れるとかあるのかか、残念ながらそれは無い。その世界の住民として生きていくことになるだろう』
知ってたけど一応聞いておかないとね。
さてさて、運命の転生するポケモンタイム。
何にしようか……女性って事を考えるとこれかな。
『出揃いました。ラルトス3票、ヒバニー1票、ケロマツ1票、リオル1票』
まー、そりゃそうよな。
ラルトスが人気になるよな……。
ピカチュウとかはサトシのピカチュウだから強いのであって普通のピカチュウは電気玉無いと弱いし……ピチューとか電気の使用制限あってろくに戦えないからな……。
ヒトカゲが居ないのがちょっと以外だけどヒトカゲの尻尾の炎が消えると死ぬっていう生物的にやばい弱点を嫌ったかな?
『では決選投票になります……1番から3番を選んでください』
私はとりあえず3番を選ぶ。
『……3番の人がラルトスに決定です』
よし! ラルトスへの転生の権利ゲット。
さて残り2人は何を選ぶか……。
『ミニリュウとポリゴンを選択だね。よしそれじゃあ皆を転生させるから頑張って生き延びていってね!』
光が私達の魂を包み込むと、一瞬暗くなり、次の瞬間ぬるりと生暖かい液体に包まれて何かから排出された。
何処かの建物の室内……天井は照明が照らされており、白衣を着た男性と看護師の方が産まれましたと叫んでいる。
「異形型の女の子ですよ」
ん? 卵から生まれたわけじゃないのか?
私はそのままぬるま湯で洗われると、母親と思われる女性に抱かれた。
サーナイトと人が混じった様な美人さんで優しく撫でてくれている。
とりあえずオギャっておくか。
「オギャーオギャー」
「おお、泣き始めた!」
「旦那さんを呼びますね」
「お願いします!」
「織田さん! お子さんが産まれましたよ!」
扉を開けるとサングラスをかけたスキンヘッドの男性が近づいてきた。
「おお! 無事に産まれたか! 良かった良かった!」
「異形型ってことは個性も発現しているし、家の子も親戚の子達と一緒ね」
「あぁ、良かった良かった」
あれれ……ここポケモンの世界じゃない感じか?
異形型って言っているし、ポケモンでも受け入れられる感じの世界?
……よく見たらお医者さんとか手の指の形がおかしかったりするし、看護師さんの肌の色紫色だし……。
「この子が家のヒーロー事務所を引き継いでくれると嬉しいんだけどな」
「フフ、気が早いですよ」
……ヒーロー……ちょっと待てよ。
異形型……ヒーロー……個性……もしかしてここヒーローアカデミアの世界か!?
【私達のポケモンアカデミア】……始まります!