いつも読んで下さりありがとうございます!
いつの時期も風邪は侮れないですね……
もしかしたらキャラ崩壊してるかも……
独り語りが長くなってしまいましたが
第三話です。どうぞ!
木村「あ"あ"~」バキボキ
椅子に座ってモニターと睨めっこばっかしていると肩が死ぬほど凝るんだよな~
小林「おっさんみたいな声で、少し気持ち悪いですよ。」
木村「まだ二十代だわ。」
二十代はおっさんじゃないだろ
声はおっさんかも知れないけど
小林「センパイ、もうすぐ昼飯の時間ですけど……弁当は何処です?」
木村「あっ……いやまあ、食券で買えばいいから。」
痛恨のミス、家に弁当箱を忘れるなんて……
小林「何してんですか。」
木村「ハァ……買ってくるよ。」
何でだろう……どうしてこうなった……
────カフェテリア
木村「いや、混みすぎだろ……」
前はこんなに混んでたか?
いや、今がピークという可能性も……
とにかく昼飯買わないと、午後に持たなくなる
木村「どれにしよう……」
取り敢えず日替わり定食でいいや
食券を渡し、日替わり定食を受け取る
カレーか……今日は金曜日だったけ?
まあ、いいや業務に支障は無い
木村「意外と空いてるな……」
俺は窓際の一人席に座る
ここからの景色は案外良いものだ
木村「ん?」
手首の辺りに冷たい感覚がある
念のため、袖を見てみると……
カレーのルーが袖口に付いていた
木村「あ、ヤベ。」
急いでティッシュで拭いたが、少しシミが残ってしまった
幸い、目立たない箇所なので放置するしかない
家に帰ったら速攻洗おう
木村「そういえば……」
勤務初日に会った気弱なウマ娘──ライスシャワー
あの子は大丈夫だろうか……トレーナーが見つかっていればいいのだが……
いや、大丈夫だろう
木村「さて……帰りますか。」
中身の無くなった皿を返し、ついでに辺りを散策する
すると……
ライス「警備員さん!」
聞き馴染みのある声、これは──
木村「──あの時の……」
これ、なんて呼べば良いんだ?
『お嬢さん』?
なんか違う
『ライス』はどうだ?
いや、呼び捨ては失礼だな
ライス「警備員さん?」
木村「あ、何かな?ライスさん?」
これでいいな
ライス「警備員さんが応援してくれたお陰でライス、担当のトレーナーさんが決まったんだ!」パァァァ
木村──グハッ」ドサッ
これが……尊いと言う奴か
俺はライスの笑顔で倒れかける
ライス「警備員さん!?大丈夫?」
ライスは、倒れかけた俺に駆け寄る
木村「大丈夫だ……」
倒れてはないから大丈夫!
倒れかけただけ、だから……多分
???「ライス?」
何処からか、ライスを呼ぶ声が聞こえる
ライス「あっ、お兄様!」
お兄様?
トレーナーか?
いや、普通に兄という可能性もあるな……
???「ライス!此処にいたのか!って貴方は……?」
やっぱりトレーナーか
ライス「この人はね、ライスに勇気をくれた人なんだ!」
???「そうなんだな……ライスのトレーナーです。これからよろしくお願いします。」
木村「こちらこそよろしくお願いします。えーと……」
ライトレ「ライトレでいいですよ。」
木村「ライトレさんよろしくお願いします。」
この感じ……しっかりした人っぽいな
ライトレ「ところで……」
木村「どうしました?」
何か伝え忘れがあったのだろうか?
ライトレは耳に口を近づけ、小声で喋る
ライトレ「……ライスは渡しませんよ?」ボソッ
木村「……?」
俺が『何を言っているのか分からない』ような、表情をすると……
静かに……しかし、重みのある声で告げた
ライトレ「ライスは渡しませんから。」ボソッ
ライス「お兄様どうしたの?」
ライスは俺らが何の話をしているか、気になったらしい
ライトレ「なんでもないよ。ライス、行こう。」
ライス「またね!警備員さん!」
木村「ま、またね……」
本当は重いんだけどな……
愛がなぁ……
木村「なんかASMR に向いてそうだなあの人……」
顔もイケメンだし……
何故か、疲労感がする
木村「早く戻ろう……」
一歩踏み出すと、視界の端に──
木村「──人!?」
いや、違うウマ娘だ
何で倒れているんだ!?
木村「大丈夫か!?」
???「尊い……」ボソッ
木村「え?今なんて?」
反応は無い
取り敢えず脈を計ろう……
首筋に触れる
だが、心拍がいつまでたっても来ない
木村「……死んでる!?」
おいおいおい!?
嘘だろッ!?
木村「クソッ……救急車!」
無線に向かって叫ぶ
その瞬間……
???「ん……」
意識が戻ったらしい
木村「……ん?」
何かがおかしい
生き返った?
そんな筈は無い
ましてや心拍が無い状態なのに……
木村「おいおいマジか。」
気付けばそんなことを口にしていた
タキオン「おや、デジタル君ではないか。」
聞き覚えのある声がする
木村「知り合いなのか?」
タキオン「知り合いもなにも、部屋が同室だからねぇ。」
コイツと同室って大丈夫だろうか……
実験の影響だったりして……
???「タキオンさん!?」
タキオン「おや、目覚めたようだね。」
木村「ハァ……良かった。」
実験の影響かはともかく、後遺症は無さそうだ……
木村「で、お名前は?」
このマッドサイエンティストの事は分かるようだが、自分の名前が分からないと日常生活に支障が出てしまう
???「アグネスデジタルです……」
名前が分かるなら日常生活に支障は無いだろう
木村「無事みたいだけど、何で倒れてたんだ?」
タキオン「デジタル君はね、推しウマ娘の皆さんの尊い所を見ると、脳のキャパを超えて倒れてしまうのさ。因みに病気ではないから安心してくれたまえ。」
病気ではなかったのは良かったが、『尊い』か……
木村「確かに、尊かったな……あの笑顔は。」ボソッ
あの笑顔は破壊力がヤバかった
デジタル「やっぱりそうですよね!あの天使みたいな笑顔!ホント尊すぎましゅよね!」
木村「あ、ああ。」
いつの間にか独り言になっていたようだ
木村「じゃ、俺は用事があるから気を付けてね。」
このままだと昼休みが終わってしまう
デジタル「また会いましょう!同志殿。」タッタッタッ
タキオン「おっと、少し待ちたまえ。」
タキオンに引き止められる
木村「俺になんか用か?」
タキオン「この前の実験を覚えているかね?」
木村「あの夜の事か……」
俺はあの夜の事を思い出す
──────
タキオン「先ずは簡単な質問をしよう。」
木村「何だ?」
タキオン「君の家族にウマ娘は居るかね?」
木村「……ああ、居るけど?」
この質問、何が目的なんだ?
タキオン「なら、結構だ帰ってくれたまえ。」
どういう事だ?
木村「は?アンタ何を言って……」
山崎「タキオン、流石に失礼だよ。」
タキオン「君、寝不足だろう?」
彼女は呆れた様に告げる
木村「ハハッ、何もかもお見通しか。」
分かる奴には分かるのだろう
ここ最近、あまり寝られていない
まあ、これが公安職の運命というのだろう
タキオン「ほら、睡眠薬だ。」
不本意だが、寝不足は嫌なので受け取ろう
木村「ありがたく受け取らせて貰うよ。」
カフェ「タキオンさん、何も起きませんよね?」
タキオン「おや、心外だねぇ。私がそんな物を渡すと思っているのかい?」
カフェ「……聞いただけです。」
────現在
タキオン「睡眠薬の効果はどうだったかね?」
木村「ああ、良く寝られたよ……起きたら体がゲーミングPCみたいに光っていたこと以外はな。」
30分くらいで良かった
五時間とかだったらキレてたけど
タキオン「おや、やはり光ってしまったか。」
あ、織り込み済みなの……?
絶対許さん
木村「実験はしない約束だった筈だったけど?」
絶対許さねぇ
タキオン「あの光は、ただの副作用さ。」
木村「……次は無いよ。」
こうも、上手にはぐらかされると怒るに怒れなくなってしまう
俺の悪い癖だ……
木村「……なあ。」
それを踏まえてでも聞かないといけない
タキオン「なんだね?警備員君。」
木村「何故、家族にウマ娘が居るか質問をした?」
タキオン「おや、君は知りたくないのかね?ウマ娘の限界を。」
木村「気にはなるが……何故俺の家族なんだ?」
タキオン「モルモット君の家族はウマ娘がいないらしいからねぇ。」
それで、俺の家族なのか……
木村「だが、そんなことでウマ娘の限界が分かるのか?」
タキオン「勿論、直ぐには分かるとは思っていないさ。」
余りにも不確実性が高過ぎる
そもそも、そんな事を調べ続けられるのだろうか
可能性としてはウマ娘が、人間の力の何倍もの力を出せるかについての因果関係くらいか……
いや待て……もし、ウマ娘に固有の遺伝子があるとしたら?
それが人間にも少なからず影響が有るとしたら……
それが証明される日が来るのか?
とにかく面倒臭い
タキオン「おや、納得してないようだね。とにかく君は普段通り過ごしてくれたまえ。」
木村「まあ、俺は普段通り過ごさせて貰うよ。」
タキオン「是非ともそうしてくれ。」
────警備員詰所
小林「センパイ、随分遅かったですね。」
小林は俺を非難する様に言う
木村「うん、遅かったのは認めるけどこれはどういう事だ?」
今、目の前の光景で頭が痛い
小林と滝沢がトランプで遊んでいる
そこまでなら問題じゃない
問題は二人の生徒だ一人は顔面蒼白、もう一人はそれを見て笑っている……
本部のお偉いさん方が見たら何と言うだろう
俺だったら、新人の心情を考えて欲しいと言うな……
新人s「……」オロオロ
うん、可哀想
木村「昼休みが終わるぞ、解散だ。」
小林「えぇ~何でですか?楽しかったのに~」
昼休みが終わるんだよ!
と心の中で叫ぶ
木村「明日の昼休みにでもやれ。」
小林「はーい。」
木村「君達も戻りなさい。授業がはじまるよ。」
生徒「はい……」
顔面蒼白のまま生徒の一人が答える
そしてもう一人と一緒に詰所を出ていった
体調が悪そうだったが大丈夫だろうか……
木村「さて、と……」
俺は気を取り直しパソコンを起動し、警備隊専用資料をクリックする
この先の閲覧は実行部隊及び、関係者のみ閲覧可能です。許可の無い閲覧は罰せられます。
公安警察の調査により反戦及び、反ウマ娘団体が中央トレセン学園の男性トレーナー『井川⬛⬛』氏との通信をしていた記録を入手しました。通信記録には中央トレセン学園の襲撃を行う旨の記録が残っていました。
その記録と事情聴取を行った組合員の証言により、『井川⬛⬛』氏の関与が決定的となりました。
そのため、本作戦が立案・採用されました。
トレセン学園警備隊の当直隊員、本部隊員の他、公安警察が作戦を担います。
第一段階:付近の封鎖及び被疑者の検挙
トレセン学園警備隊の当直隊員による封鎖で生徒及びトレーナーを捜査区域から隔離します。
可能であれば捜査区域を保存し、被疑者をテロ等準備罪で検挙します。
第二段階:証拠の確保
トレセン学園警備隊本部隊員と公安警察を応援とし、共同で証拠を確保します。
備考
①被疑者が凶器等にて抵抗する場合、トレセン学園警備隊による制圧を行います。
②上記の行動にて混乱が発生した場合更なる混乱を避けるため、警視庁による記者会見を以てカバーストーリー『訓練』を頒布します。
木村「……ハァ」
ホントに頭と胃が痛い
トレセン学園のトレーナーが反戦及び反ウマ娘団体と繋がっていた……
この事をそのトレーナーの担当が聞いたらどんな事になるだろうか?
失望、憎悪、嫌悪?
そんなことを俺らが知ることは出来ない
だが、我々によってそのウマ娘の平穏は崩れてしまうのだ
尤も平穏かは分からないが……
それに命令が降りてくるタイミングが悪すぎる……今日を含めて後、三日
準備が間に合うのかは分からない
そもそも作戦が露呈したらどうするべきだろう……
今起きていない事は後で考えよう。
視線を窓の外に移す
我々は警備員だ、脅威から身体を張って護らなくてはならない
たとえ、その脅威がトレーナーだとしても……
賽は投げられた
最近忙しいのでもしかしたら本編は今年最後になるかもしれませんね。
暇があれば設定集でも作ってみましょうか……