プレイしたいがギガ数足りん!!
新エリー都。
謎の災害『ホロウ』により文明が崩壊したものの、ホロウの調査、並びにそこで生まれる『エーテル』と呼ばれる物質を資源として活用することで繁栄した奇跡の都市である。
ここのとある一つの地区、六分街。
さらに言えば、その中でとある兄妹が経営するレンタルビデオ屋『Random Play』……の隣に位置する『修理屋サオトメ』に彼はいた。
「ごめんおじいちゃん、居る!?」
「おお、リンか。そんなに慌ててどうしたんじゃ一体?」
リンと呼ばれた少女が話しかけたおじいちゃん……赤い身体に白衣を着た知能機械人が作業中だったのかゴーグルを額に付けて裏から姿を表した。
「さっきニコから依頼が入ったんだけど、本人が怪我しちゃって……イアスだけだと不安だから、おじいちゃんが連れて行って貰えないかな?」
「あの娘か…詳しく聞かせてもらえるか?」
聞いた所によれば、彼女の派遣会社、邪兎屋の従業員であるビリーとアンビーがホロウに落ちてしまい、それに合わせて依頼人に頼まれた物も一緒に落としてしまったらしい。
「それなら儂に任せておけ。丁度仕事も一区切りしたんでな、身体も動かしたかったところよ。じゃがツケの方は大丈夫か?」
「うん、これまでのも追加で払うって」
「それなら良い。少し待っておれ、直ぐに準備するのでな。」
「ありがとうおじいちゃん!お兄ちゃんにも伝えてくるね!」
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「アキラ、今ホロウの入口まで来ておる。イアスも合わせて何時でも行けるぞ。」
「分かったよサオトメさん。さて──始めようか。」
眼の前にいるウサギのぬいぐるみのような姿をした小型ロボット、ボンプが一瞬震えるとこちらを向く。
「こっちも準備完了だよ、おじいちゃん。」
イアスからリンの声がする。感覚を同期させることによりホロウの中でもリアルタイムで通信出来るそうだ。そうして彼らはホロウ内に入ると直ぐにサオトメと呼ばれた知能機械人はイアスを腕に抱える。
「さて、急ぐとするか。しっかり捕まっておれ。マッハウィング!!」
叫ぶと同時にサオトメの背中からマントが展開されると同時に空を飛ぶ。本気を出すとイアスが持たない為、大分遅くなるものの、ホロウ内に生息するエーテリアスを避けて通るのに最適なのだ。
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「──は!?戻ってきたぞ!?」
一方その頃、クリティホロウと呼ばれる場所では。邪兎屋の従業員であるビリーとアンビーがエーテリアスから逃げ回っていた。
「クソッ、きりがねえ!!これじゃあ弾代だけで大赤字だぜ…!!」
『Gooraaaaa…!!』
「来る、構えて!」
彼らにエーテリアスが襲いかかる…その前に、足元に何かが転がってくると同時に煙幕が吹き出し、エーテリアスの視界を塞ぐ。
「ケホッ、ケホ……。」
「いや、俺じゃねえって!」
「おーい!こっちだよ、急いで!!」
二人が声がしたほうに目を向けると、スカーフを巻いたボンプがこちらに手を振っていた。彼らは急いでそこに向かい、ホロウ内に残された電車の後ろに隠れる。
「二人共、お疲れ様!」
「スカーフの、喋るボンプ……。」
「おおっ!もしや!!」
「「パエトーン!!」」
「ふふっ…。」
彼らが話している間、エーテリアスはというと。
「吹き飛べ!ゲッタァァァサイクロンッッッ!!」
黄色いマッシブな姿をした機械人が首周りの装甲を展開し、その中にあるファンを高速回転させて起こした竜巻で、エーテリアスを空高く吹き飛ばしていた。
「こいつも食らえ!ストロングミサイルゥゥゥ!!」
背中に背負ったミサイルを投げ飛ばし、推進剤により更に加速したそれがエーテリアスにぶち当たり、爆発する。
「チェンジ・ドラゴン!……お主ら、無事か!?」
なんと機械人が身体が3つに分離したあと、組み合わせを変え再度合体、赤い身体の機械人に姿が変わる。
「オイオイ、アンタもいるのか!サオトメの爺さん!」
「私達は大丈夫。ありがとう、サオトメ博士。」
「ハハハ、博士は辞めろ。儂はただの修理屋の爺さんじゃよ。」
なんとか探していた二人を発見したあと、彼らはホロウから脱出に向かう。
先ほどまでいた場所から移動して、クリティホロウ・古い地下鉄分岐駅某所。
「…あの上級エーテリアスの声は、もう聞こえない。」
「よ、良かった…走りすぎて足の油圧ロッドが折れるかと思ったぜ…。」
エーテリアスから逃げていた二人はやっと走らずに済むからか胸を撫で下ろした。
「適度な休憩を取ることを提案する。いい?プロキシ先生。」
「お疲れ様、ゆっくり休んでね。」
「なら儂が見張りをしよう。少しでも良いから身体を休めておけ。」
サオトメが声をかけたあと、二人は腰を下ろした。
「ふぅ、さっきは危なかったぜ…。まさかあの赤牙組のオッサンが、あんな風に異化しちまうとはなぁ…。」
「…赤牙組の首領か。そうか、エーテル適応体質ではなかったのか…。」
「ああ、爺さんの言うとおりだ。俺とアンビーが金庫と一緒に見つけたんだが…もう全身にエーテル結晶が広まっちまってた…。」
ホロウの内部はエーテルに満たされた空間となっている。長時間その場にいると、侵蝕症状という体調不良により、初期なら気分の悪さ、パフォーマンスの低下が起きて即座に出たなら問題はない。
これ以上に重症化すれば歩行困難、記憶障害といった後遺症も出ることになり、最悪赤牙組の首領と同じ末路を辿る事になるだろう。
「色々あったとはいえ、店長が俺達をあそこから連れ出してくれて助かったぜ…。流石『パエトーン』、相変わらず頼もしいな!」
「もっと褒めてくれたら値引きしてあげちゃおっかな〜?」
「本当?」
「その前にツケを払い終えてからじゃぞ?」
リン達の話に即座にツッコミを入れる。ニコは社長とはいえいえ金にがめつい……が、収支のバランスが悪い。ちゃんと儲かればいいがそれで調子に乗ってツケを払う前に奢ったりすることがザラにあるからだ。
「ニコの事だから、節約のために自力で対処するように言ってくるのかと思った……。それがまさか、高額で有名なパエトーンを
連れてくるなんて。プロキシ先生とサオトメ博士が駆けつけてくれなかったら、私達はエーテリアスの領地から脱出できなかったはず。…ありがとう。」
「……気にするな。お前達がいなくなったらニコが悲しむのでな。」
「全く素直じゃねえなぁ…。ところでさ、最初に協力したときから聞きたかったんだけど…。」
「何かあった、ビリー?」
「いや、店長の設備って、ボンプと感覚を同期できる上に、ホロウ内部ともリアルタイムで通信できるんだろ?それって、治安局やホロウ調査協会よりよっぽどスゲェじゃねえか!」
ビリーの言う通り、ホロウ内部との通信は基本的に不可能。もし探索するとすれば、調査用ボンプに使われたりする地図情報のデータチップ、キャロットが必要になるのだ。
「そんな切り札があるなら、なんで調査協会に加入しねぇんだ?俺らみたいなホロウレイダーと働いてたら、メリットよりリスクの方が──」
『Grrrrrr…。』
色々と話しているうちに、唸り声が聞こえた。十中八九、エーテリアスだろう。
「……はやくね?横になろうとしてたとこだったのに!」
「直ぐに撤退しないと……でもまあ、ビリーが望むならここで永遠に眠るのもいいかもね。来年のスターライトナイトの新作のベルトを貴方の墓前に備えてあげる。」
「そーいうことを真顔で言うなよ……本気か冗談か分かんなくなるだろ!?」
「お前ら、縁起でもないことを話すでない…。チェンジ・ライガー!!……儂が地面から奇襲をかける。その後は頼めるか?」
サオトメが分離し、今度は青く細身の身体に合体する。因みにスターライト・ナイトとは、ビリーがこよなく愛する特撮ドラマ。現在シーズン2が放映されている。
「……いつ見ても思うけどよ、爺さんの身体何がどうなってんだ?身体が3つに分離して、合体の順番が変われば使える武器も体型も変わる、しかも物理法則を無視して問題なく動ける機械人なんて何処にもいねえぞ?」
「そこは企業秘密じゃよ。それにこうして体系が大きく変えられるのは色々便利なんでな。ドリルアーム!!」
サオトメの左腕がドリルへと変形する。
「準備は良いな?始めるとするぞ!」
・エージェント情報
サオトメ
レアリティ:A
所属:???
性別:男性
生年月日:不明
身長:190/190/180cm(ドラゴン/ライガー/ポセイドン時)
使用武装:多数所持の為割愛
属性/タイプ:物理/撃破、物理/強攻、物理/防護