転生厄ネタ男はガンダムSEEDで幸せに(※当社比)暮らしたい 作:文才の無い本の虫
ぼちぼち再開&書き直します
『ジン
「オーケー、シャル。先にキャリー・ベースに帰投しておいてくれ。俺も直ぐに戻る」
シャルからの通信に応えながらジンは操縦桿を動かし、スペースデブリを詰めたコンテナを閉じる。
「ふぅ・・・・これで目星をつけといたもんはあらかた回収したか」
マイ・フラッグ―――作業用にキャリー・ベースの設備でフラッグを元に開発したMS―――の中で大きく息を吐く。
操縦桿を握る手には余計な力が入っており、緊張しているのが一目瞭然だった。
それもその筈、ここは彼の知る
崩壊したヘリオポリスなのだから。
『おいジン!!すげーもん見つけたぞ!!MSだ!!』
通信から聞こえてきたはしゃぐロウの声がジンの意識を引き戻す。
「・・・・ロウがアストレイを見つけたか。なら叢雲劾が直ぐに来る。マイ・フラッグは戦闘に向かねえし急いで戻らねえと」
オーバーフラッグに乗り換える為にジンはキャリー・ベースへ急ぐ。
その最中に、少しだけ後ろを振り返った。
これまでの事、これからの事。
そして、結局変わらなかった物語に思いを馳せて。
「運命か・・・・皮肉なもんだな」
》☓《
時は少し巻き戻る。
C.E.71年1月25日。
アンドリュー・バルトフェルドとの会談から数ヶ月、ジンとシャルがジャンク屋として過ごし始めてから数週間が経った。
彼らは―――主にジンとM.A.I.が主導で―――キャリー・ベースの各所に偽装用の装甲板を取り付ける事で違和感を無くし、CEの技術で作業用の『マイフラッグ』を開発、販売することでジャンク屋での一定の地位を築き上げることに成功していた。
「ロウ、こんな感じで良いか?」
「お、助かるぜ。
「お前さんには世話になってるからな、安くしとくぜ」
ほら、とジンは彼―――ジャンク屋のロウ・ギュールにタブレットを投げ渡す。
受け取ったロウは内容を一瞥し「オッケーだ」と言いながら
「まいどあり」
「また頼むぜ、ジン!」
「手が空いてたらな」
ロウを見送り、ジンはジャンク屋からの通信などを確認するためにキャリー・ベースのブリッジへと向かう。
『
「相手は?」
『偽装していますがオーブのロンド・ミナ・サハクかと』
「は?・・・・ってASTRAYかチクショウ!!センチメンタリズムな運命を感じられずにはいられない、とか言ってられる余裕は無いぞ?!」
ジンは急いでツナギから正装―――といってもキャリー・ベースにあったソレスタルビーイングの制服だが―――に着替える。
「・・・・よし、繋いでくれ」
『了解しました』
目の前のモニターに長い黒髪の人物が映る。
凛とした雰囲気を纏った彼女は、真っ直ぐと通信越しにジンを見つめ、言った。
『余の名はロンド・ミナ・サハク。単刀直入に言おう。ジン・ガントレット、我らが軍門に降れ。お前はジャンク屋などで腐らせておくには惜しい』
ふむ、とジンの口から吐息が漏れる。
一拍おいて彼は言う。
「お断りする!」
『何故だ?金も女も望むものを与えると言ってもか?』
「ああ。俺は今の生活が気に入ってるんでね。あと単純に―――興が乗らん!」
『何に?』
「世界征服」
『!』
「どうせ、そう言った野望を本気でやろうとしてる口だろアンタ。自分の為か、お国の為かは知らないけどな」
『ククク、成程。良い目をしている』
それから暫くジンとミナの会話は続いた。
何故か世間話をして笑い合い、何故か二人は友となった。
『では、またな。友よ』
「ああ、また相まみえよう、友よ!」
そして通信が切れたあと、ジンは首を傾げて呟く。
「・・・・可笑しいな。なんで仲良くなってんだ??」
『マイフラッグ』
M.A.I.がフラッグをベースにジンとシャルのジャンク屋としての作業用(及び“西暦”の技術の秘匿用)にコズミック・イラの技術で設計開発した汎用MS。
変形機構はオミットされ、武装は最小限に抑えられている。
コックピットにはM.A.I.との通信用端末であるハロ(猫耳付き)が備え付けられている。
シルエットはシェルフラッグに近い。
ロンド・ミナ・サハク
実は打算2割位であとは単純に気に入ったから。
ジン・ガントレット/ジン・フドウ
心の中のグラハムさんがミナの何かに共鳴した模様。
シャル・ヴィルゴ/シャル・フドウ
最初しか出てこなかったヒロイン(予定)。ジャンク屋では『不動兄妹』として親しまれている模様。